高専卒の沖縄Uターン社員が対談! フラー×さくらインターネット

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2023年11月27日~28日の2日間、高等専門学校(以下、高専)の教師を対象とした「第3回 COMPASS5.0 IoT分野 アントレプレナーシップ教育ワークショップ」が、さくらインターネットの「SAKURA innobase Okinawa(サクライノーベースオキナワ)」にて仙台高専の主催で開催されました。本記事では、2日目に行われた対談形式の講演会の様子を一部ご紹介します。

登壇したのは、フラー株式会社 沖縄地域 拠点開発責任者の伊礼吉充さんと、さくらインターネット株式会社 SAKURA innobase Okinawa コミュニティマネージャーの島袋瑞樹です。沖縄高専OBであり、Uターンを経験している両名。今回の対談では、Uターンも含めた高専生のキャリアパスや、地方で働くことの魅力などについて、参加者とのディスカッションも含めてじっくり語り合いました。

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沖縄高専時代を振り返って

伊礼吉充さん(以下、伊礼) フラーのソフトフェアエンジニアで、現在は沖縄の拠点開発責任者をしています。

沖縄高専の情報通信システム工学科を卒業後、新卒で矢崎総業株式会社に入社し、開発業務を担当していました。2018年にフラーに入社し、2021年に沖縄のサテライトオフィスが開所するということで、拠点の開発責任者として地元である沖縄にUターンしました。

 

島袋瑞樹(以下、島袋) さくらインターネットの沖縄拠点「SAKURA innobase Okinawa」のコミュニティマネージャーをしています。

沖縄高専のメディア情報工学科卒業後は、ニュースサイトの運営会社でバックエンドのエンジニアをしていました。2020年2月にさくらインターネットに入社し、営業とエンジニアの両方の部分を求められる「セールスエンジニア」として、東京を拠点に働いていました。2023年9月から「SAKURA innobase Okinawa」のコミュニティマネージャーを務めています。

ではまず、私たちの高専時代を振り返ってみたいと思います。伊礼さんはバスケットボール部に所属していたそうですね。

 

伊礼 高専5年生までずっとバスケットボールをしていて、いわゆる高専生というよりは、普通の高校生のような生活を送っていました。高専に入ったのは何か技術を学びたいと思っていたからなんですが、自分の学びたいことが明確ではなかったので、ひとまずは英語に力を入れていました。3年生の研修旅行で香港に行ったり、3~4年生で国際学会を見学させてもらったりしたのも「海外を経験したい」という想いがあったからです。ただ、そのころにはやりたいことが見つかってきて、本腰を入れて技術面についても勉強しはじめましたね。

 

島袋 私は、パソコン甲子園や高専プロコン、起業家甲子園など、いろいろな大会に出場していました。大会の一環でシリコンバレーに連れて行ってもらったこともありましたね。それから、アルバイトでプログラミングスクールの先生もしましたし、学生時代から技術を活かしていろいろと活動していたと思います。高専生というと、プロコンやロボコンに出ているイメージがあると思うんですが、まさにそういう生活をしていましたね。

 

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学生時代に考えていたキャリア

島袋 私は在学中、「卒業したらWeb系のエンジニアになろうかな」と思っていました。ただ、求められる方向に向かっていった結果、いまは沖縄でのDX推進・スタートアップ支援などが仕事の中心になっています。学生のときに考えていたキャリアからは少しずれているかもしれませんね(笑)。

伊礼さんは学生時代からしっかりとしたプランがあったのでしょうか?

 

伊礼 ずっと沖縄で育ってきたので、一度県外に出て見聞を広げたいと思っていました。その一方で、県外で10年くらい働いてみて、子育てをするような年齢になったときには、絶対に地元に帰りたいとも考えていました。やはり自分が生まれ育った沖縄の文化が大好きだったので。

加えて「エンジニアになりたい」という漠然としたイメージはずっとありましたね。在学中、プロコンやロボコンに出て「生みの苦しみ」を味わうということもあまりしていなかったこともあって、そういった仕事を経験してみたいなと。

 

島袋 逆に、私はいろいろな大会に出させてもらっていたからか、Web系のエンジニアの道を想定していた一方で「自分はエンジニアに向いていないのかも」とも感じていました。結果的にいまは、IT業界で働いているけどエンジニアの仕事はしていません。

高専生のキャリアというと、エンジニアのイメージがとても強いと思いますが、そうではないキャリアを選ぶ人も意外と多いんですよ。

沖縄へのUターンを実現

伊礼 最初の会社では、総合職入社だったんです。運よく開発現場に配属されましたが、大きい会社だから、コードを書いたり基板設計をしたりする部分は外部に委託していました。自分で手を動かす、もっとエンジニア寄りの仕事がしたいと思い、転職することにしました。

でも、最初からフラーに転職しようと思っていたわけではないんです。沖縄で働こうと転職先を探しているとき、フラーで人事を担当している友人に「オフィスに遊びにおいで」と誘われて、ノコノコついて行ったら当時の社長がいまして。一緒にカレーを食べながら「いまの会社では全然コードが書けていなくてモヤモヤしている」と話したら、「うちに来てコードを書いたらいいじゃん」と言われたんです。当時のフラーには沖縄拠点はなかったのですが、気付いたら入社することになってました(笑)。

 

島袋 伊礼さんって、フラー入社当初からずっと「沖縄拠点を作りたい」と言っていたんですよね。

 

伊礼 当時の会社の拠点は千葉と新潟だったので、このままでは沖縄に帰るというプランは達成できません。それもあって「拠点を作るのに沖縄はいいと思いますよ」と言い続けていたんです。運よくフラーの沖縄拠点ができて帰ってこられましたが、あと1~2年ぐらい何もなかったら、また転職して帰ってこようと思っていましたね。

 

島袋 「拠点を作る」ではなく、沖縄でリモートワークをするという選択肢はなかったんでしょうか。

 

伊礼 フラーではリモートワークを積極的に取り入れる一方、オフィスの価値も重視しています。私としても、やはりオフィス出社圏内に住居を構えたいと考えていました。そういう事情もあって、リモートワークよりも、沖縄拠点を開発したいと考えていましたね。

 

島袋 私の場合と逆ですね。私はリモートワークができるようになったから、先に沖縄に帰ってきたんです。東京は寒くて、このままずっと暮らしていけないと思っていたので(笑)。そうしたら「沖縄に拠点を作る、コミュニティマネージャーを探している」という話が出て、「じゃあやりたいです」と手を上げました。

適度にアクセスのいい那覇で働けて、たまに出張で外にも出られるので、「いいとこどり」ができています。それが認められる会社は少ないので、ラッキーだと思っています。

 

伊礼 企業側からの目線で話をすると、弊社が沖縄に拠点を作った理由の1つに、採用活動において競合の会社が少なく、Uターンを考える転職希望者の第一候補にしてもらいやすいという部分もあります。実際、少しずつですが新卒社員も入ってきていますね。

 

島袋 弊社でも、沖縄の拠点があるということで沖縄高専出身者が新卒で入社してくれました。

賃金水準の高い都会に本社や支社があるため、沖縄にいても都会と同じ賃金で働けます。そういった賃金面であったり、携われる仕事の水準、きちんとしたIT環境があるのかなどが、就職先選びのポイントになっている気がします。

高専生の強みとは?

講演会の後半には質疑応答の時間が設けられ、参加者である高専の先生方からさまざまな質問が飛び交いました。

――おふたりは沖縄拠点の拠点開発責任者・コミュニティマネージャーとして、高専時代の専門ではない領域でも活躍されています。専門分野以外での高専生共通の強みや、高専生スピリットみたいなものがあるのでしょうか?

伊礼 「15歳のときに自分のキャリアを一度選択している」ということは、高専生に共通したバックボーンだと思います。そのため、専門分野以外の道に進むとしても、「これが本当にやりたかったんだ」という強い想いが生まれる。高専での経験のうえにそういった強い想いが積み重なるので、よりよいキャリアが歩めるのではないでしょうか。

 

島袋 沖縄高専では1年生のときにパソコンが支給されるんです。沖縄ではどうしても家庭ごとにIT格差があるので、高専入学時の年齢でひとり1台パソコンを持たせてもらえるのは魅力的です。パソコンスキルは、どんな道を選んだとしてもプラスになると思います。

 

――早い時点で一度キャリアを選択し、その後も自分の責任で選択したキャリアを描いていかないといけないという点で、高専生はある種のアントレプレナーシップ(起業家精神)を持っているのかもしれませんね。

島袋 確かにそうかもしれません。高校生は「生徒」と呼ばれますが、高専生は「生徒ではなく学生なんだ」と言われますからね。もしかしたら、そうしたキャリアに対する主体性や積極性が高専生の本質なのかもしれません。

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