さくらインターネットの最新の取り組みや社風を知る
>>さくマガのメールマガジンに登録する

2026年3月、「さくらのクラウド」が国産クラウドとして唯一、令和8年度ガバメントクラウドに正式採択1 されました。正式採択に至るまでに、およそ2年半にわたる準備や開発、組織づくりを実施しました。
さくらインターネットの統合報告書『さくらのレポート統合報告書2026』では、このプロジェクトを振り返る三者対談を掲載。対談では、代表取締役社長の田中 邦裕、プロジェクト全体の推進を担ったクラウド事業戦略本部 成嶋 健一、デジタル庁との調整を担当したソリューション本部 山田 宏行の3名が、正式採択までの道のりと、その先に見据える取り組みについて語っています。本記事ではその一部を抜粋してお届けします。

田中 邦裕(たなか くにひろ)
代表取締役社長/最高経営責任者
大阪府出身、沖縄在住。舞鶴高専在学中の18歳の時にさくらインターネットを起業。自らの起業経験やエンジニアというバックグラウンドを活かし、若手起業家やITエンジニアの育成に取り組んでおり、現在は、複数の企業の社外取締役やIPA未踏PMも務める。さらに、業界発展のため、IT連会長・SAJ会長・JAIPA副会長・JDCC理事長・BCCC副代表理事など多数参画。最近は、多拠点生活を実践するなど、自ら積極的に新しい働き方を模索している。

成嶋 健一(なりしま けんいち )
クラウド事業戦略本部 事業推進部 プロジェクトマネジメントオフィス
1997年、SEとしてキャリアを始動。建材や金融分野でのPMを経て、2016年にさくらインターネットへ入社。技術本部のマネージャーや、経済産業省の研究開発事業として2018年にスタートした 衛星データプラットフォーム「Tellus」プロジェクトなどの開発PMを歴任し、2026年3月までのガバメントクラウド開発プロジェクトを推進。現在は社内別プロジェクトを担当。

山田 宏行(やまだ ひろゆき )
ソリューション本部 セールスエンジニア部
2002年、ソニー株式会社へ入社。システム開発、商品企画、事業企画などに従事し、電子マネー、デジタルシネマ、放送・医療事業など幅広い領域を担当。これまでの豊富なキャリアを活かし、2025年にさくらインターネットへ入社。現在はガバメントクラウド関連および公共系プロジェクトのPM/PMO業務を推進。
正式採択の知らせを聞いた、その瞬間

まずは素直にうれしかったですね。ただ、本音を言えば安堵感も大きかったです。
私はデジタル庁との調整や手続き面を担当していたので、「ここで失敗したらどうしよう」というプレッシャーはありました。2026年3月27日に正式採択が発表されたときは、本当に肩の荷が下りました。

開発側としては、発表の少し前にはやるべきことはほぼ終わっていました。検証結果も含めて提出を終え、あとは結果を待つだけという状態だったので、最後の数週間は本当に長く感じましたね。

私も最後まで落ち着かない気持ちで過ごしていましたよ。
2021年にガバメントクラウドの公募が発表されたころから、当社としても挑戦したいという想いはありました。ただ、当時は会社としても厳しい時期で、構想はあっても踏み出せる状況ではなかったんです。
その後、ガバメントクラウドの採択事業者がすべて外資系事業者となり、国内でも「国産クラウド」を求める声が高まっていきました。一方で、社内では「要件のハードルが高すぎて到底無理」という結論だったんです。だからこそまず、一定の猶予期間があればフルスペックの要件を満たせることを示し、条件付き採択という形で挑戦の機会を得ました。

当時はGPU基盤構築のプロジェクトも進んでいて、大規模な取り組みを2つ並行して進めることになります。社内には「本当にできるのか」という空気が漂っていましたね。
当時、田中さんが「どちらを優先するのですか」と社員に聞かれて、「どっちもやる」と即答していて。私はその一言でここまでこられたと思っています。経営の意思が明確なら、あとは「できるようにするためにどうするか」みんなで知恵を絞るだけです。
ガバメントクラウドとしての「さくらのクラウド」の強みは?
>>資料のダウンロードはこちらから
正式採択後に見えてきた課題と可能性

「さくらのクラウド」は国内の統治の下にデータを持つ国産クラウドであり、為替変動の影響を受けにくいという強みがあります。加えて、私が差別化のポイントだと感じているのは操作のシンプルさです。オンプレミスで仮想化技術を使ってきた方々が、違和感なくクラウドの世界に移行できる。既存のIT知識がある人ほど扱いやすいと思います。

お客さま自身に直感的に「これはいいね」と思ってもらえるか、という視点は重要ですよね。そして、ユーザー自身のスキルを底上げするサービスこそが長く愛されると思っています。魚を与えるのではなく、魚の釣り方から教えたいのです。

正式採択後は、課題もはっきり見えてきました。実際の運用では「ここまで対応してほしい」というフィードバックを、デジタル庁からも一般企業からも数多くいただいています。今年度はそうした声に応えながら、アップデートに集中する一年になるでしょう。さらに一般企業への展開を進めるうえでは、わかりやすさに加えてフォローアップ体制も欠かせません。きめ細かなサポートを提供できることも、さくらインターネットならではの強みになるはずです。
今回ご紹介した内容は、統合報告書『SAKURA no REPORT 2026』に掲載された内容をもとに再構成したものです。統合報告書の「ガバメントクラウド座談会」では、本記事で紹介した内容に加え、正式採択に至るまでのさらに詳細な経緯や今後の展望などについて、3名が語っています。
また統合報告書には、本座談会のほか、さくらインターネットの強みや成長戦略、ESGへの取り組み、代表取締役社長・田中邦裕の単独インタビューも掲載しています。ぜひあわせてご覧ください。
New
New