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日本のクラウド第一人者が語るクラウドの未来!必要になる「成長の法則」とは?

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技術の進化によって、エンジニアを取り巻く環境は大きく変わっています。なかでもクラウドは、試行錯誤を高速に回し、アイデアを一気にスケールさせるための「前提条件」となりつつあります。

ではそのクラウドを、私たちはどのように学び、どのように使い、未来につなげていけばいいのでしょうか。

本記事では、長年クラウドの最前線に携わってきた日本初のクラウドソリューションアーキテクト・荒木 靖宏が、自身の原体験を交えながら、若いエンジニアに伝えたい学びの姿勢と、「クラウドを前提に考える」ことの意味を語ります。

※本記事は、さくらインターネットのYouTubeチャンネル「さくらのデジタルインフラ学校」で2025年12月24日に公開した動画をもとに執筆しています。

ITをおもしろいと感じた原点は「コミュニケーション」

荒木さんご自身がITを学ぼうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

僕がITに興味を持った理由のひとつが「コミュニケーション」です。日本ではITのことをICTと言ったりしますよね。Information and Communication Technologyの「C」、つまりコミュニケーション。コンピューターが「コミュニケーションのための道具」になった瞬間に、これはとてつもなくおもしろいものだと思ったんです。テレビも電話もコミュニケーションの手段ですが、基本的には決まった情報を運ぶだけ。でもコンピューターが入ると、情報を加工したり、組み合わせたりできるようになります。そこが決定的な違いだと感じました。

大学に入ったとき、たまたまインターネットが使える環境がありました。当時はBITNETという学術系ネットワークがあって、いまのTCP/IPのインターネットとは違う仕組みでした。「何がどう違うんだろう?」と考えていくうちに、どんどん下位のレイヤー(通信プロトコル・ネットワーク・ハードウェアなどの基盤技術)に興味が向いていったんです。

多くの人は、「コンピューターゲームを作りたい」「CPUを変えたらゲームがスムーズに綺麗に動くようになった」など、そういう身近なきっかけからITに興味を持つのではと思います。でも僕の場合は「コミュニケーション」でした。たぶん、ちょっと変わり者なんでしょうね。

ただ、どこにおもしろさを感じるかは人それぞれでいいと思っています。ゲームでも、スマートフォンのアプリでも、生活が大きく変わる体験でもいい。学びで大切なことは、「おもしろい」と感じた分野を突き詰めることです。

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デジタル領域とリアル領域の両技術を扱えると視野が広がる

もしいま、IT知識がない状態の学生時代、たとえば16歳に戻ったとしたら、どういった勉強をしていきますか?

この先残りそうな情報技術をやろうと考えると思います。

まずは「スマートフォン」です。2007年ごろから世のなかに浸透してきて、もう20年近く使われ続けています。20年間も使われて、しかも生活をこれだけ変えたテクノロジーはそう多くありません。これはこの先も、しばらくなくならないでしょう。
そのため、スマートフォンをしっかり使いこなせる技術、アプリやサービスを作成できる技術は身につけるだろうと思いますね。

また最近のロボット技術も、かなりおもしろくなってきています。
ロボットアームの制御ソフトウェアはオープンソースも多く、実機も数万円程度で手に入ります。
スマートフォンのなかの世界は、どうしても物理的な感覚がありません。でもロボットアームを実際に動かすと、そこは完全に「物理の世界」です。デジタル領域とリアル領域の両方の技術を扱えるようになると、見える世界が一気に広がる感じがするんですよね。

通信の仕組みまで深く理解して、それを仕事にできる人はごく一部ですが、現場で調整しなければならない場面は確実に存在します。だからこそ、両方の技術を触れるようにしておく価値があると思っています。

新しいことを試し続ければ、未来のクラウドにつながる

クラウドはこれからどう進化していくのでしょうか?

クラウドの歴史を振り返ると、いまあるクラウドの技術では面倒なこと、できないことを解決してきた歴史だと言えます。クラウド上で試してみたら難しかったことを、誰でもできるようにサービス化する。それを繰り返してきたんです。誰もやっていなさそうなことを試し続けること自体が、クラウドを学ぶことであり、つくることであり、クラウドによって世のなかを変えていくことだと考えています。

クラウドの強みは、同じことをやろうとしたときに、千倍、10万倍と簡単にスケールできる点です。だから、たくさんの人が困っていることを力技で解決することができます。新しいことを試すときに、クラウドを離れて考えるより、クラウド前提で考えることが重要です。それが未来のクラウドにつながるのではないでしょうか。

誰も考えたことがないようなアイデアは、ある日突然出てくるものではありませんよね。日々の小さな発明の繰り返しだと思います。「新規性がない」と言われることもあるかもしれませんが、学びは必ず残るので、どんどん試していただきたいです。

新しい技術には、まず触ってみる

これからの時代、エンジニアに必要な力はどのようなものなのでしょうか?

スマートフォンアプリの開発も、初期は本当に大変でした。
AndroidならJava、iOSならObjective-Cというプログラミング言語の指定があり、メモリー管理やヌルポインターで苦労した人も多いのではないでしょうか。

でもKotlinやSwiftといったプログラミング言語が出てきて、一気に楽になりました。その瞬間にいち早く試した人たちは、大きなアドバンテージを得られたと思います。新しい技術のアンテナは高く立てておき、「これ良さそうだな」と感じたら、まず試すことが大事です。

「学びが無駄になるかもしれない」と新しい技術を避けるのは、非常にもったいないことです。新しいものを試せば、確実に力はつきます。つまらないと感じながら古い技術を使い続けるより、新しいものを試せる環境に身を置くとよいでしょう。

なぜインフラを学ぶべきなのか

荒木さんにとって、インフラを学ぶ意義はどういったものですか?

インフラは、もともと最先端だった技術が「当たり前」になったものです。クラウドを提供するための技術すべてがインフラであり、その技術提供者から見ると、さらに下のレイヤーもまたインフラになります。

自分がどの技術の上に立っているかを理解していると、トラブルが起きたときに、自分の範囲の技術の問題なのか、その下のインフラレイヤーの問題なのか判断できます。

ノートパソコンのトラブルでも、「ストレージが原因だな」「ディスプレイ表示の問題だな」と、なんとなくわかりますよね。それはパソコンというものを学んでいるからです。インフラを学ぶことで、通信なのかGPUなのか、といった当たりがつくようになり、結果としてトラブルシューティングも研究開発も速くなる。その点だけでも、学ぶ意味は十分にあると思います。

より深く理解したい方は、ぜひ動画もあわせてご覧ください。

【エンジニアの生存戦略】日本のクラウド第一人者が語るクラウドの未来!必要になる「成長の法則」とは?

ITやデジタルインフラに関する知識を楽しく学べる!
>>YouTubeチャンネル「さくらのデジタルインフラ学校」を見てみる

編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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