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「Aチャンネル」黒田bb先生×福原香織 漫画家と声優がアニメ現場で出会った

漫画家と声優がアニメを通して仲良くなった! 福原香織×「Aチャンネル」黒田bb先生

福原香織さんの連載第5回目は、漫画家の黒田bb先生との対談です!

Aチャンネルのアニメをきっかけに知り合ったというお二人。プライベートでも二人で旅行するほど仲が良いそうです。そんなお二人にお互いの思い出やお仕事のことを語っていただきました。

黒田bb(くろだびーびー)先生

漫画家。まんがタイムきららキャラットにて「Aチャンネル」連載中。画集「beautiful box」発売中。Twitter:@bbkuroda

黒田bb先生と福原香織 お互いの第一印象

福原:先生、お忙しい中来ていただいてありがとうございます。てよくあるじゃん?

インタビューの最初に(笑)。先生とはもう長いお付き合いでプライベートでも仲良しなので、今回はお互いリラックスしてラフに話そう! 早速だけど、初めて会ったときの第一印象ってどう?

黒田bb先生(以下、黒田bb):初めて会ったとき一目見て、かわいい! って興奮しちゃって。かおりんが面と向かって「初めまして! よろしくお願いします」と話しかけてくれてるのに「かわいい…」と心の声が漏れ出て、会話が成り立ってない状態でした(笑)。遠くにいるアイドルを見てるみたいな感覚だったね。

福原:かわいい、なんて言っていただいて恐れ入ります。私のbb先生への第一印象は「黒田bb」っていう名前なので、最初は女性か男性かもわからなかったの。どんな人なんだろうと思ってスタジオに入ったんだけど、綺麗な女性の方がいるなと思って。

「この方が原作の黒田bb先生ですよ」ってその当時のbb先生の担当さんに教えてもらって、こんなキレイでスラッとした方があの漫画を描いているんだ! ってすごく驚いた。

それで「るん役の福原香織です」って挨拶をしたときに急に先生がパニックになって(笑)。

「どこから声でてるんですか、かわいい!!」 って。何か会話がちょっとかみ合ってないなっていう(笑)。そんな第一印象かな。

黒田bb:可愛いとかは外見や声の話ですけど、内面の話をするとすごく真面目でしっかりしてるなって思った。

演技への姿勢もそうだけど、やりとりとかも。みんなでご飯に行ったときも気遣いができる人なんだなと。その印象は今も変わってないかな。

福原香織さんと黒田bb先生

黒田bb先生が漫画家になったきっかけ

福原:そんな先生にどんどん突っ込んで聞いていきたいんですけど、そもそもどうして漫画家になろうと思ったの?

黒田bb:最初は漫画家になろうとは思ってなくて、ともかく絵が描ける仕事に就きたくてイラストレーターを目指してました。その後、漫画を描きませんかと声をかけられた流れで漫画にも挑戦して。

絵の仕事がしたかったのは、絵以外の仕事だとそれを言い訳にしてしまいそうで。

「自分は別の仕事をしてるから」「時間がないから」ということを言い訳にしたくなくて。仕事だったら絵が下手だろうと全部自分のせいじゃないですか。ずっと絵と向き合ってるんだから。そういう状況にしたかった。

福原:カッコいい! 確かに言い訳って探そうと思ったらいくらでもでてきちゃうし。なんかこう、ずるい場面で切り札として出せちゃうしね。でも、あえて厳しい環境に身を置くって勇気がいるけれど、思い切ったね。

黒田bb:絵を描くこと以外で、できることが少ないから…(笑)

福原:そうかな!?

黒田bb:そうなんだよね。今までバイトや他の仕事もやってきたけど、本当に向いてなくて。人より少しできることが絵しかないっていうのもあったから、それで頑張っていきたいなって。

福原:最初はストーリーがある漫画というよりは1枚絵を描くことが多かったの?

黒田bb:漫画も描いてたけど、1枚絵のほうが圧倒的に多かったかな。

福原:へえー。なんで、Aチャンネルの連載がはじまって、アニメ化になっていったの?

黒田bb:ブログに4コマを載せてもらっていたときに「まんがタイムきらら」の編集の方に描いてみませんかと声をかけていただいて、単行本を出して。それからありがたいことにアニメ化が決まって…

雑誌によるけど、編集さんがネットで描いている方に声をかけてスカウトすることも最近は多いから。

福原:イマドキって感じ!

黒田bb:もちろん原稿を持ち込んで掲載されることもあるし、いろんなパターンがあるみたいだよ。

福原香織さんと黒田bb先生の対談

黒田bb先生が漫画家をやっていて大変だなと思ったこと

福原:連載が始まって12年。12年って本当にすごいことだけど、連載をやっていて大変だったことはある?

黒田bb:同じ作品を10年以上描くって自分的には大変で。同じネタをなるべく使わないようにするって縛りをしてるせいもあるんだけど。

担当さんと打ち合わせをしていても、「あのネタも使ったし、これもやったし…」ってネームを作るのにどんどん時間がかかるようになってきているかな。そこを頑張ってひねり出してますね。

福原:常にアンテナを張り巡らせてるんだなと思うのが、bb先生と2人で会話してて、本当に何気ない雑談をしていても、「それネタに使えるかも」って携帯にメモってたりとか。

ちょっとでもネタがあったらメモしてストックして。連載が続くってことはアウトプットし続けなきゃいけないんだなって思って。

黒田bb:たしかにそう言われるとなんだかすごいことに聞こえるんだけど、この会話面白い!って思うと、ここだけの話にしておくのが勿体なくて。それをもっといろんな人に知ってほしいから、ネタに使わせてもらってます。

福原:だからAチャンネルを読み返すと、私がなにげなく言ったネタ(?)がいくつかあったりするよね(笑)。

黒田bb:(笑)。かおりん面白いこと言ってくれるからね。

Aチャンネルのアニメ化が決まったときの気持ち

福原:タイトルのアニメ化が決まったときって、どんな気持ちだったの?

黒田bb:素直にうれしかった!もともとアニメが好きだったので。自分の作ったキャラクターが動いて、声をあててもらえることへの期待でいっぱいでした。

福原:キャストオーディションのときは先生もスタジオにいましたか?

黒田bb:いました。

福原:そういうときってどんな感じなの? 自分で想像しながらこのキャラクターはこういう声なのかなとか思いながら聞いてたの?

黒田bb:大体こんな声がいい、というイメージはあったから、それを踏まえて聞いてたね。でも声優さんってみんな上手くて見ているだけで楽しくて…感動しっぱなしでそっちに気を取られたりもしてた(笑)。

福原:制作サイドに意見も出したりしたの?

黒田bb:会議にはなるべく出席して、積極的に意見を出してたよ。

福原:そうだったんだ! やっぱり私も、るん役が決まったときはすごくうれしくて。アニメのエンディングテロップで一番目に自分の名前が載るってそうそうないので、貴重な経験をさせていただきました。

2人の思い出について

黒田bb先生 × 福原香織2人の思い出

福原:原作の先生とこんなに仲良くなったのは初めてで。同世代だし、私がキレイなお姉さんを好きというもあるし(笑)、いろいろ話してみたいっていうのもあって。 やっぱり主役って座長なわけじゃないですか。現場の空気も良くしたいとか色々な思いがあって、先生にご飯行きませんか? って声かけたんですけど、すごく喜んでくれて。

その後、ちょいちょいご飯に行ったり、一緒にお酒を一晩中飲んだり、カラオケオールとかしちゃって。これ、今だから言える話だけど(笑)。あと、二人で京都へ旅行もしたよね。

黒田bb:お互いお酒が好きというのもあって、とにかく飲んでたよね(笑)。あと、カラオケに行ったときに、かおりんに歌ってもらうのがすごくうれしかった。

福原:カラオケに行ってAチャンネルの歌をうたうと、先生がとても喜んでくれて(笑)。 私も楽しくなっちゃう。もう10年くらいの付き合いになるね。

Aチャンネルがアニメ化したときの思い出

黒田bb:かおりんはAチャンネルがアニメ化した当時の思い出はある?

福原:るんみたいな役って私のファンの方は好きな人が多いと思うんですよ。私の天然の声とか、かわいい感じのキャラクター。なので、ファンのみなさんも楽しんで作品を見てくれました。

日常感のあるまったりとした作品ということで私自身もすごく楽しくて。現場が穏やかでみんなが楽しく仕事をする人たちでした。自分の仕事をプロとしてこなすっていうか。

これ嫌だったなんて思い出が全然なくて。劇中歌が毎話ある作品だったから、レコーディングもすごく多くてやりがいがあった。 でも、今だからこそ言えるけど、オンエア時期が2011年4月。震災があった直後の大変な時期で。

アニメがオンエアできるかどうかっていう感じにもなってたじゃない? 私もみんなも気持ちがざわざわしてどうしようって中、なんとか必死に作って世に出たので、自分の中でも乗り越えた感がある、すごく思い出深い作品。

黒田bb:私もあの時期は精神的に落ち込んで手が止まりそうになってたんだけど、そんなときに「Start(Aチャンネル第2話劇中歌)」の完成品が事前に届いてたので、それをずっと聴きながら気持ちを上げて仕事をしてたな。

息抜きの方法

福原:漫画家さんの息抜きってどんなことをしてるの?

黒田bb:仕事とは別のらくがきを描く。多分そういう方多いと思います。かおりんは?

福原:なにもしないこと。仕事柄、インプットやアウトプットをすることが多いから、なにも情報を入れない。水族館とかも好きなんだけど、本当の意味での息抜きはもうなにもしない。

水族館も私の中ではインプット。ペンギン今日元気かな?とか色々考えちゃう(笑)。癒されるんだけどね。

福原香織の得意な役とやってみたい役

黒田bb:かおりんは得意な役とやってみたい役はある?

福原:得意な役は天然ぽい感じとか、かわいい感じの女の子。あと、ちょっとおとなしい子とかかな。やってみたい役は王道の魔法少女。セーラームーンの世代だから。そういうのを見て育ってるからアニメといえば魔法少女! みたいなイメージがあるので、一度ぐらいはやってみたいと思ってる。

黒田bb:へえー意外! 視聴者として見るならどんなアニメが好き?

福原:え、逆にどんなのが好き?(笑)。

黒田bb:現在と小さい頃で好きな傾向が違うかも。今だと昔はほとんど見なかった癒し系アニメが好き。

福原:そうだね。私も穏やかなアニメがいいかな。いい意味でなにも考えなくていいから。でも、昔はセーラームーンが本当に好きだったな。

黒田bb:セーラームーンは、ほとんどの女の子が通る道だよね。

仕事のやりがい、頑張っていること

福原:先生はどんなときに仕事のやりがいを感じる?

黒田bb:「ここを見て欲しい!」と描いたものを読者さんが感じ取ってくれて、その感想をブログなどに書いてくださってるのを読んで、ちゃんと伝えたいことが伝わったんだなって実感できたときにやりがいを感じるかな。

福原:素敵。読者の方の声が励みなんだね。

黒田bb:やっぱり、うれしいよね。励まされます。

福原:仕事をするうえで、頑張っていることは?

黒田bb:最近はアンテナを張ること。年齢が上がると感覚が鈍ってくるような気がしていて、時代とともに変化していきたいという気持ちがこの仕事を始めたときからずっとあって。その時代に沿った絵柄や、漫画のノリだったり処理の仕方とか。

そういうものを取り入れていきたくて。そのために新人さんが描いたものや、流行ってる作品を見て勉強してます。今、こういうものが受け入れられてるんだなって。まぁ、ちゃんとできてるかはわかりませんが。

福原:すごい。だからこそAチャンネルは今でも進化し続けているんだね。これからも応援しています。bb先生、今日はありがとうございました。

黒田bb:ありがとうございました!

サイン色紙をプレゼント!

ご協力いただいた黒田bbさんから告知

まんがタイムきららキャラットで連載している女子高生の日常4コマ「Aチャンネル」が10巻まで発売中です。

それと「きららファンタジア」というアプリゲームにAチャンネルも参戦してます。 かおりんも、るん役で出演してますので、ぜひプレイしてみて下さい!

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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