テレワークの波が突然やってきた! 体験をもとに感じた「必要な制度」

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こんにちは。さくマガ編集長の川崎です。最近、新型コロナウイルスの感染拡大により、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目され、テレワークの導入が進んでいます。多くの会社ではテレワークに取り組むこと自体が初めての経験ではないでしょうか。 

テレワークの波が突然やってきた

さくらインターネットでもテレワークが推奨され、原則在宅勤務です。自分自身も2か月近く在宅勤務をしています。社員のほとんどがテレワーカーとなり、連絡にはSlack(スラック)というチャットツール、会議はZoom(ズーム)というオンラインテレビ会議ツールを利用しています。どちらもPCだけでなく、スマートフォンからも使えます。こうした遠隔でも仕事ができるツールが普及してきたことも、テレワークがしやすくなった一因です。

ちなみに、Zoomにはバーチャル背景という機能があって非常に便利です! 

以前はオンライン会議というと、遅延があったり音声が聞き取りづらくて仕事にならない! というイメージでしたが、現在はそんなことはありません。IT技術の発展によって働きやすくなりました。個人同士のコミュニケーションも取りやすくなっています。

 

また、さくらインターネットでは、会社が「働きやすい」環境を提供し、その中で社員個人が「働きがい」を追求できることを理想として、働き方の多様性を尊重するさぶりこ(Sakura Business and Life Co-Creation)という制度があります。

その中に「さぶりこ どこでもワーキング」という制度があり、実際に多くの社員が活用しています。コロナ騒動の前から在宅勤務で仕事をすると伝えてもダメと言われることはまずありませんでした。週に5日、在宅勤務で仕事をしている人もたくさんいます。

そんな働き方のノウハウを共有し、少しでも仕事の役立てていただければと思い今回記事にしました。

 

企業がテレワークを推進することで、多様な働き方が可能になります。今回の新型コロナウイルスの感染拡大の件だけではなく、災害や交通規制などの影響で会社以外の場所で働くテレワークが推進されるのは間違いないでしょう。一方で、推進するにあたり解決すべき課題があるのも事実です。

今回はテレワークのメリットとデメリット、推進のポイントについて紹介していきます。

そもそもテレワークとは何か?

テレワーク(telework)は「tele = 離れた所」と「work = 働く」をかけ合わせた造語で、オフィスから離れた場所で働くことをいいます。リモートワークともいわれますが、意味は一緒だと思ってください。テレワークをする場所で代表的なのは自宅やサテライトオフィスです。自宅で仕事をすることを在宅勤務といいます。

情報通信技術の発達により、場所を選ばずに仕事をするテレワークが可能となりました。これまで、朝の決まった時間に出社して仕事をせざるを得なかったのが、いまでは自宅やサテライトオフィスなどで仕事をすることが可能です。カフェやシェアオフィスで仕事をする人も増えています。

 

総務省がおこなった2019年の調査によると、企業全体の19.1%がテレワークを導入しているそうです。まだ全体の約2割しか導入が進んでいないというのが現実といえます。

これは新型コロナウイルスの影響を受ける前に実施された調査ですので、2020年アフターコロナの日本社会がどうなるかはこれから次第だと思います。ただ、以前のデータでは導入している企業は規模の大きい企業が多く、中小企業ではなかなか導入が進んでいないということです。

これは個人の意思でどうこうするものではなく、企業が従業員としっかりコミュニケーションをとって進めていく必要があります。

なぜテレワークが求められているのか?

特に東京や大阪など、都市部に会社がある場合は交通機関に人があふれてしまうことが多いです。満員電車での通勤は社会問題にもなっています。

テレワークを導入することができれば、感染が広まっている新型コロナウィルス対策としても有効です。また、こうした緊急時以外でも満員電車に乗らずに済めば、疲労やストレスが軽減され、会社についた時点で疲れ果て、生産性が下がってしまうという事態を防げます。このように、テレワークは生産性向上にもつながるのです。

その他、テレワークにはメリットがたくさんあります。例えば、出産や結婚で住居も含め生活環境が変化した女性の社員。こうした社員は、仕事を辞めたくなくても辞めざるをえないことが現状です。

もし、テレワークの導入により女性の離職を防ぐことができれば、人材不足を補い、生産性向上にもつながります。また、男女に限らず身内の介護が必要となった際の介護離職を防ぐこともできるかもしれません。

 

さらに、夜勤を含むシフト制の仕事なども、テレワークにすれば通勤時間が不要になるため肉体的にも負担が軽く、生産性向上につながります。昼間にやりたいことができるので、このような勤務形態を希望している人の募集もしやすくなります。実際に「テレワーク求人」で検索している人も増えているようです。テレワークを導入することで、採用を増やすことも期待できます。

 

フルタイムで通勤・勤務している社員にとっても通勤時間の短縮につながり、特に長距離通勤をしている社員は負担が減ると考えられます。その結果、仕事とプライベートの両立がしやすくなります。

テレワークは時間や場所を選ばずに働けるため、選択肢を増やし、多様な働き方を可能にするだけでなく、会社の人材不足を解消してくれる可能性もあるのです。人手不足が見込まれる中、雇用の継続や人材確保がしやすくなるというのは企業にとっても大きなメリットです。

 

このように社員と企業、双方にとってテレワークの導入はメリットが多いため、今後も引き続き導入する企業が増えていくと考えられます。

テレワークにはさまざまなタイプがある

テレワークとは会社以外の場所で仕事をすることですが、職種や社員の事情によってさまざまな働き方を可能にします。たとえば、育児中や介護で終日家を空けることができない社員は、テレワークで在宅勤務を選択する方法があります。

 

このような事情を抱えながらもパソコンが利用できる環境さえあれば、在宅でほぼすべての業務ができるため、仕事を続けることができるでしょう。

午前中は電車が混むからテレワークで仕事をして、午後から出社するという働き方も選択できます。移動や出張が多い営業職の方は、会社に出勤せずに仕事をすることで移動時間がなくなります。時間を有効活用でき、生産性向上が可能です。

 

さらに、在宅勤務以外でもテレワークを可能にしているのが、サテライトオフィスの活用です。長距離通勤の社員向けに、テレワークセンターやサテライトオフィスなどのスペースを会社が提供しているケースがあります。

働く側からすると、こういう施設を備えている会社は魅力的に感じますよね。

テレワークの推進にあたってのポイントは?

テレワークを推進することで、さまざまな社員が時間の有効活用ができるようになります。その一方で、テレワークを上手に運用するためには、いくつかの工夫が必要です。

まず、導入を検討する段階で従業員の同意を得る必要があります。会社と労働者が労働契約を結ぶ際に働く場所を労働条件に含めているはずです。労働基準法では労働条件を明示する必要があると定められているので、労働者に書面で明示しなければなりません。

 

また、社内の業務内容を見直したり、社員向けに積極的な情報発信をしたりしなければなりません。導入を始めるにあたっては、テレワークを推進しやすい部門から開始して、状況を把握し分析します。全社で一斉に開始してしまうと、問題点がでてきたときに解決が難しくなります。

 

働く環境を整えることも重要です。テレワークをするうえで使用するITツールの選定も適切におこなう必要があるでしょう。

テレワークに合う人事制度が必要

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テレワークを導入するには人事部の協力が必要不可欠です。オフィスに出社して働く従来の働き方であれば仕事前にタイムカードを押したり、パソコンの出勤システムを利用することで労働時間を記録することができます。

ただ、テレワークになると社員が何時に仕事を開始し、何時に仕事を終了したのかを把握するのが難しいです。当然、時間外の労働については残業代を支払わなければならないので、労働時間は把握しなければなりません。

 

さくらインターネットの場合は「さぶりこ タイムマネジメント」という制度と「性善説」により、この課題に向き合っています。

さぶりこ タイムマネジメント

業務効率の向上と早めの退社を目的とし、正社員について、20時間分の残業手当を先払いで支給します。

ほとんどの社員が月間残業時間が20時間以内なので、 実際の残業時間よりも多く残業手当が支給されることになります。また残業が20時間を超過した場合、超過分は1分単位で支給されます。

性善説

さくらインターネットの人事ポリシーに「性善説 社員を信じる」というものがあります。「さぶりこ」制度も性善説をもとに作られた人事制度です。

社員を管理するのではなく、社員は基本的にまじめに働くのだから必要以上に管理しなくてもいいという考え方です。

テレワーク導入のための研修

管理職と対象の社員に対して研修や説明会をおこなわないと、社員の理解を十分に得られない可能性があります。そのため、実施前には課題や問題点をヒアリングし、解決方法を共有する機会を持つことが大切です。

 

また、テレワークが向いている人、そうでない人が存在するため、テレワークをしている社員に定期的にヒアリングしたり、積極的にコミュニケーションをとる必要があるでしょう。

 

さらに、会社に出勤している上司が、テレワークをしている部下の勤務評価をするのが難しいと感じる可能性があります。そのため、面談をどれくらいの頻度でおこなうのか、コミュニケーション手段などの取り決めを会社全体でしておくことも大切です。

テレワーク導入のメリットは?

テレワークは会社と社員にとってさまざまなメリットがあると先程お伝えしましたが、あらためてリストにまとめました。自社で導入を考えている方は是非参考にしてください。

テレワーク 会社側のメリット

・柔軟な働き方を提供することで社員の離職を防止

・生産性の向上

・高齢者や障がい者を含む多様な人材の雇用確保

・オフィスのコスト削減

・完全在宅勤務の社員には通勤交通費を支払う必要がないので、経費削減に貢献

テレワーク 社員側のメリット

・仕事場所を選べ、通勤時間の削減によりプライベートの時間をより多く確保できる

・家族や友人と過ごす時間も増え、ワークライフバランスが実現しやすくなる

・パラレルキャリアにチャレンジしやすくなる

・災害などの非常時にも対応できる

・満員電車で体力を消耗することがなくなるため、結果的に生産性向上につながる

テレワーク導入のデメリットは?

テレワークを実施するにあたり、注意しておきたいポイントもいくつかあります。

・会社のルールが整備されていないと実施できない

・上司や同僚の理解が必要

・サービス業など、職種によっては導入できない

・労務管理が難しい

・対面でのコミュニケーションが取れない

・情報漏洩のリスク

ただ、これはITツールの活用や制度で解決できる部分もあります。

テレワークの推進でワークライフバランスを充実させよう!

テレワークを活用することで、社員の働き方が柔軟になる可能性が高いです。まさに効果的に働き方改革を進めることができるでしょう。

 

ワークライフバランスの充実を促している会社は、積極的に導入を検討していくでしょう。導入については、メリットとデメリットをしっかり把握することが大切です。

一方で、事前に想定されている課題を解決できれば、会社と社員にとって多様で効率的な働き方を実現できるのは間違いありません。

 

テレワークが進まない理由の一つに古い考えにとらわれていることが理由に挙げられます。

・時間通り出社する

・災害が起きて電車が止まっても出社する

・対面で挨拶をする

・対面で会議をする

・部下は目の届くところに居ないとサボる

 こういった考え方を変え、ITの力を活用して新しい時代に合った働き方が必要です。

現在のところテレワークを活用する会社は2割ですが、これからはこの割合が増えていくでしょう。テレワークを多くの企業が実現することにより日本の生産性は向上すると考えられます。

 

テレワークのまとめ

・テレワークとリモートワークは同じ意味で、会社以外の離れた場所で働くこと

・2019年時点では約2割の企業しかテレワークを導入していない

・テレワークは場所を選ばず仕事ができるので、生産性が向上する

・主なテレワークの場所は、自宅・サテライトオフィス・シェアオフィス・カフェ

・テレワークをするためには会社と労働者が労働契約を結ぶ際に取り決めをしておく必要がある

・テレワークには制度化とコミュニケーションをしっかりとることが必要

・テレワークを実現するために古い考え方を捨てる勇気が必要

 

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