サンミュージック所属の宇宙海賊。様々なゲームアプリを紹介するYouTubeチャンネル「ゴージャス動画」はチャンネル登録数41万人超えと大人気。
地球儀をつかったネタでおなじみのゴー☆ジャスさん。謎に包まれたこれまでのキャリアについて聞きました。意外な職業を目指していたこともあるそうです。
ゴー☆ジャスさん「出身地は明かすつもりがなかった」
ーー高校卒業後から現在までのキャリアについてお聞ききしたいのですが、ゴー☆ジャスさんは福島県のいわき市ご出身なんですよね?
福島県いわき市の磐城(いわき)高校という進学校に通ってました。でも、もともとぼくはそれを明かすつもりはなく、「宇宙海賊は、アンドロメダ三丁目から来ましたよ」ってずっと言ってて。
でも、福島のいわきが震災でもろに影響受けちゃって、出身のやつがそれを隠してやってるって何か気持ち悪いなと思ったんです。
それで福島県の磐城高校まで行って、高校から宇宙に行って海賊になった、という設定に変えました。そしたら、福島の人は「あぁ、いわき出身なんだ」って喜んでくれて、それでお仕事をいただくこともあります。
磐城高校って進学校なんですよね。当時、進学先も東大や国立大学とかで。そんな中、ぼくだけ代々木アニメーション学院に行ったんです。
職員室の横に卒業生の進学先一覧が貼りだされるんですけど、そこにぼくの名前と代々木アニメーション学院って書いてあって「代々木アニメーション学院?! なんだこいつは!」って校内がざわつきました(笑)。
声優さんになりたかった
ぼく、もともとは声優さんになりたかったんですよ。アニメがほんとに好きで。
代々木アニメーション学院は東京校があったんですけど、東京って怖いところもあるし。東京校の何百人もいるなかで、福島の田舎からきたやつは潰されるだろうなと思って、「東京はダメだ! 大宮だ!」って大宮校に行くことにしました。
大宮校は、午前と午後のクラス、それぞれ1クラスずつしかありません。1クラス40人ぐらいだったかな。東京は怖かったんで、上京ではなく、上埼(じょうさい)しました。
代々木アニメーション学院を卒業後、芸能事務所に入りました。そこの社長がお笑い大好きで、所属してる劇団員やタレントを出演させてお笑いライブをやってたんですよ。それにぼくも出させてもらって、1年目で優勝しちゃったんです。
当時も声優になりたい人が多い狭き門だったんで、これはもう、お笑いやっちゃったほうがいいんじゃないかと思ったんです。入って1年で優勝って、才能しかないんじゃないかって(笑)。ただ、そこからは、いばらの道でした。
優勝はしたんですけど、全然みんなの印象には残ってなくて……。「これはインパクトないとダメだな」と思って、2年目からは(顔を)塗り始めましたね。
ゴー☆ジャスさん「ブレイクする前にお笑いブームが終わった」
ーー2年目から宇宙海賊だったんですか?
いや、実はこれ、4キャラ目なんですよ(笑)。2年目は「31世紀から来たロックスター」。誰にも負けない出オチをやろうと思って、衣装もギラギラにして。デヴィッド・ボウイみたいなグラムロック。
そしたら結構、お笑いファンからは「おお、すごい!」とか「ネタは大したことないけど、出オチは最高だ!」って評判でした。それから手を変え品を変え、お笑いブームがきている中、宇宙海賊で国のネタをやったらハマったんです。
ーーマダガスカル! ですね。現在はYouTubeでも活躍されていますが、きっかけは何だったんですか?
2010年ぐらいにお笑いブームが終わって、仕事が本当になくなってしまいました。ぼくはお笑いブームの後半ぐらいに出てきたので、ブレイクする前にストーンとブームが終わっちゃって。 それで、少しの蓄えはあったけど、やることがない。
そうすると、ゲームをやるしかないんですよね。その時やってたのは「パズドラ」と「モンスターハンター」。 パズドラは当時ものすごい人気で。パズドラをやってて倒せないボスが出てきたときにどうするかというと、みんなYouTubeを見るんですね。
素顔の状態でマックスむらいさんと出会う
YouTubeを見てると、「マックスむらい」にたどり着くんですよ。「このおじさん、何なんだろ」って見てると、どんどんマックスむらいのファンになっちゃう。なんて魅力的なおじさんなんだって(笑)。
ある時、パズドラグッズを買いにAppBank Store(アップバンクストア)に行ったんですが、そこに配信スペースがあるんですよ。パッと見たら、マックスむらいさんがいて、カオスドラゴンのモニュメントの前でいっしょに写真を撮ってもらいました。それがもう、普通のタレントの誰かに会ったよりも嬉しかった!
それで「マックスむらいと撮ったよ!」ってTweetしたんですよ。そしたら、マックスむらいさんから「来てたんだったら言ってくださいよー」って連絡が。いや、こっちも素顔の状態で、プライベートで行ってたんで、言えなかったです(笑)。
マックスむらいさんのインタビュー記事はこちら⇒マックスむらいさん「守りから攻めに転じるため、社長に復帰した」
ゴー☆ジャスさんがゲーム配信動画を始めるきっかけ
あと、当時は整理券をもらった選ばれしものだけが行けるという配信の観覧もあって、すごく行きたかったんですね。マックスむらいさんに「観覧見たいので、席取ってもらえないですか?」ってDMしたところ、「いや、出演してくださいよ!」と。え、そんなに簡単に出れるの? って思いましたね。
実際に配信に出させてもらったんですが、それがめちゃめちゃハネたんですよ。それから何度か配信に呼んでもらいました。
当時、ぼくのTwitterのフォロワー数が3万人ぐらいだったかな。(芸人の)ゆってぃさんがフォロワー数4万人ぐらいでした。ゆってぃさんを超えたいなと思ってたんですが、配信やった次の日とか10万人ぐらいになりました。
今はフォロワー数40万人いるんで、ゆってぃさんの10倍いっちゃった(笑)。
ゲーム配信がきっかけでゲームイベントに出演
モンスターハンターもイベントとかに出させてもらいました。当時、暇なときは12時間ぐらいぶっ通しでプレイしてたんですけど、Yahoo!ニュースに「ゴー☆ジャス暇すぎてモンハンどんどん強くなってる」みたいな記事が出て。それをカプコンの人が見てくれていて、イベントに呼んでもらいました。
イベントに呼ばれたはいいんですが、これはヤバイぞと。大ブレイクしているわけじゃないので、ぼくのこと知らない人もいっぱいいるだろうし。それで、インパクト出すために段ボールで大剣を作って持っていきました。凝り性なんで、合皮を貼って、スプレーで塗装して。
ゴー☆も昔大剣作ったなー。ダンボールとカップ麺の器でヽ(´▽`)/ pic.twitter.com/4ZJtjGa51e
— ゴー☆ジャス(宇宙海賊) (@Gorgeous55555) 2018年1月21日
それで、イベントは大盛況。プロデューサーの辻本良三さんもすごい気に入ってくれて、それからいろいろ呼んでもらうようになりましたね。パズドラとモンハン。その2つがきっかけでゲームをやってるということが定着してきました。
YouTubeに活躍の場を広げる
ーーその結果、YouTubeチャンネル「ゴー☆ジャス動画」に起用されることになったんですね
そうですね。はじめた当初はぼくも尖ってたんで、マックスむらいさんとかにも言ってなかったんですよ。そのとき言ってたら、チャンネル登録もバーンと増えてたのかな。 いまはゴー☆ジャス動画のチャンネル登録数は41万人。ゆっくり伸びている感じですね。
ーーチャンネル登録者を増やす施策などは何かやられていますか?
好きな人だけ見てくれればいいかな、と思っています。生放送とかやっても、荒らす人がいないんですよ。ほんとにいいやつばっかりで。
でも、チャンネル登録してくれたら「地球最後の日、ゴー☆ジャスの宇宙船で逃げられますよ」とは言ってます(笑)。 登録者数は増えて欲しいですけど、やっぱり好きな人に見てもらいたいですね。
ーーところで、ゲームの実況をされているとき、本気になると割と無口になりますよね(笑)
結局、ゲームやっててしゃべるやつって、何なのって思っちゃってます(笑)。ゲーム実況者の柏木べるくら(@ve1cra)さんとか、普通に凄いなと思うけど、家で一人でしゃべりながら大丈夫かなって(笑)。
べるくらさんの動画は、コラボしてから毎日見てます。
Twitterで気をつけていること
ーーTwitterをよく活用されていますが、運用する上で意識している点はありますか?
過激なことは言わない、政治的なことも言わない。Twitterは、ぼくのことをアピールする場だと思っているので、雑コラであったり、日常のクスっとすることを載せたり。
ーーお子さんのことも、よくつぶやかれてますね
子供のこと言いたくなっちゃうの、なんなんでしょうね。先輩パパママからも反響ありますし、共感してもらえることもあります。
ただ、ぼくは「パパやってますよ、すごいでしょ!」って言うのはイヤなんですよね。当たり前のことをやってるし、育メンブームだからってやってるわけじゃないし。
嫁から「世のパパは、ママに感謝の気持ちをもっと言った方がいい」というのを聞いているから、Tweetしてるってのもありますね(笑)。
ゴー☆ジャスさんの印象に残った仕事
ーー過去にいろいろなお仕事をされてきていると思いますが、印象に残っているお仕事のエピソードを教えてください。
真冬の寒空のなか、「ザ・たっち」と熱湯風呂に入るっていう企画があったんですが、現場に行ったらお湯が調達できなくって結局冷たい水に入ったことですね。熱湯と同じぐらいの新鮮なリアクションが出せました(笑)。あれは本当にきつかったですね。
ゴー☆ジャスさん「お笑いをやっていなかったら先生をやっていたかも」
ーーお仕事でいうと学園祭などにも多く呼ばれていますね。
ぼくを学園祭に呼んでくれる大学生の人は、10年前にテレビでレッドカーペット見てた世代で、今はYouTubeの動画を見てくれたりしています。YouTubeがきっかけになっている部分も大きいです。2014年、2015年、2017年は、芸能人のなかで学園祭に一番行きましたね。
ーーもしご自身がお笑い芸人以外の道を選ばれていたら、どのような仕事をしていたと思いますか?
自分でも、お笑い芸人とは言ってないんですよ。宇宙海賊って言ってて。宇宙海賊がお笑いを荒らしにきた、っていう感じにしています。
もしお笑いをやっていなかったら……。うちは先生の家系なので、先生をやってるのかなって思います。教科は地図ネタをやってるから、社会の先生かな。理系だったんで、地理とかあんまり興味はなかったですけど(笑)。ビジネス地球儀ということで(笑)。
ゴー☆ジャスさんの「やりたいこと」
ーーメディアのコンセプトが「やりたいことをできるに変える」なのですが、今後やりたいことについて語っていただきたいです。
もともと声優のお仕事をしたかったのが、宇宙海賊としてお笑いでいろいろやって。そうしたら巡り巡って声優のお仕事がくるようになったんですよ。直進じゃなくってもいけるな、というのがあったりもするので、そういうことを伝えていきたいですね。
声優のお仕事もこれからやっていきたいし、テレビで一発当てるぞ、というよりも、YouTubeのチャンネルをもっとぼくのことが好きな人で固めていきたいというのがあります。それで、どうやったらいいかな、って考えたときに、やっぱりテレビ出るしかないのかなってなっちゃうんですよね。
最後にゴー☆ジャスさんからの宣伝
ーー宣伝・告知がございましたら、紹介させていただきますのでお知らせください。
YouTube「ゴー☆ジャス動画」をやっていますので、そこで見たゲームをぜひみんなにもやってもらいたいですね。あとは、たまに学園祭や営業で地方に行くこともあるので、一度、生ゴー☆ジャスを見ていただきたいです!