声優 福原香織さん「とにかく負けず嫌いだった」デビュー当時と現在の自分

福原香織さんにインタビューをいたしました。

福原 香織(ふくはら かおり)さん。1986年生まれ、千葉県出身。幼いころから声優を目指し、15歳のときに単身上京。17歳から芸能活動をはじめ、19歳に声優デビュー。アニメやゲームなど数多くの作品に出演し、歌手・女優としても活躍。ブライトイデア所属。Twitter(@FukuharaKaori)ファンクラブ (福原香織オフィシャルファンクラブ

各業界の著名人にインタビューをしていく、この企画。今回は声優として数多くの作品に出演し、歌手や女優としてもご活躍している福原香織さんにお話をうかがいました。普段はなかなか聞けないお仕事についても語っていただいたので、ファンの皆さまだけではなく働いているかたも必見です!

今はバランスがすごくいい

ーー福原さんはフリーランスとして活動していますが、ワーク・ライフ・バランスはどうですか?

フリーランスになってからは自分のペースで仕事ができています。事務所に所属していると、スケジュールは事務所が握ります。だから、極端にいうと明日どんな予定が入るかわからないことがあるんです。明日の10時から15時がキープとなって、それが決定かバラシ(事情により出演依頼をキャンセルすること)かがギリギリまでわからないんですね。 例えば、この日に美容院に行きたい、病院に行きたいという自分の予定があるときにもお仕事が入る可能性があるので、前もってマネージャーさんに相談したり、調整が必要でした。もちろん事務所に所属するメリットもたくさんあるんですけど、フリーランスだとすべて自分でスケジューリングをできるので、時間の管理はしやすくなったなと思います。今はバランスがすごくいいです。

 

ーー仕事と休みの切り替えはされているんですか?

昔は休むことが苦手だったんですよ。「休む=罪」みたいに思っていました。練習や台本の読みこみ、仕事内容によってはダイエットもしなくてはならないので、自分を追いこむことが多かったです。昔は追いこめば追いこむほどいいと思っていました。自分の性格が負けず嫌いというのもあるとは思いますね。

20代のときはとにかく目の前のことを一生懸命やる! という感じでしたけど、おとなになるにつれて無理やり切り替える必要もないんじゃないかなと考えるようになりました。性格的なところは変えられないので、頑張るなかで楽しみを見つけるようにしています。自分で休日と決めた日でも、仕事の連絡がくれば仕事をしたりしますし。切り替えという意味ではあいまいになっていますね。それが良いか悪いかはわからないんですけどね。

なので、切り替えがうまくて潔く1週間海外旅行に行きます! その間、仕事のやりとりは一切しません! という人がうらやましいですね。わたしの場合は海外旅行をしていても「仕事の連絡がきたらどうしよう」って考えてしまうので、そういう人はとてもすてきだなと思います。

 

デビュー当時は負けず嫌いだった

デビュー当時はとにかく負けず嫌い

ーー芸能界デビュー当時はまだ17歳ということですが、当時はどういった心境でしたか?

デビュー当時は、おとなぶって「やったろうじゃん!」って強気でいたんですけど、いま思うとぜんぜん子どもでしたね(笑)。声優になりたくて15歳で上京して、引き返せない気持ちもあったし、大学へ行くつもりもなかったので、声優として成功するんだという貪欲さはかなりありました。地元で高校、大学まで行っていたら、いまの状況はなかったと思います。だから、若くして夢をもって向かっていけたのは幸せだなと思いますね。

 

ーーやはり、若くしてデビューとなると大変なことも多かったですか?

そうですね。若いときはいま以上に何倍も人の目が気になっていました。ネット社会になるにつれて、いろいろな情報があふれるようになったじゃないですか。自分のことであること、ないことを書かれたり。そういうものを見ないようにしようと思っても、目に入ってきてしまうことがあると、すごく気にしてしまいました。当時は子どもだったということもあって、お仕事に向かうモチベーションの保ちかたを試行錯誤しながらやっていましたね。

 

ファンへの感謝を語る福原香織さん

ファンの皆さまに、ありがとう

ーー現在、仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。

声優として活動をはじめてから今月で14周年になるんですが、ファンの皆さまが第一です。長い活動のなかで良いことも大変なこともありましたが、応援してくださり「ありがとう」という気持ちが強いです。ファンの皆さまがいなかったら、いまのわたしはないので、本当に感謝しています。あとは、「誰となにがしたい」のか、「自分がなにをしたい」のかをすごく考えるようになりました。

いまはフリーランスなので(※インタビュー当時)、責任もすべて自分にあるんですよ。失敗することもあるし、体調が悪くて声がでなくなってしまうことも、すべて自分の責任。社会人経験は声優の仕事のみなので、フリーランスになってから気がついたのですが、わたし、ちゃんとしたビジネスメールの送りかたがわからなかったんです。「何卒(なにとぞ)」とか「ご査収ください」みたいな(笑)。今では請求書の発行などの事務作業も自分でやっていますし、社会人として経験しておいて、本当によかったと思います。

 

ーーインタビューをお願いするにあたり、メールでやりとりさせていただきましたが、ご本人がメールを打っていたんですね。

そうなんですよ! びっくりされることが多いです(笑)。スタッフのかたが打っていると思われるんですけど、フリーランスになってからずっと、すべて自分で打っていますよ。

 

思考をシフトし、シゴトを増やす

思考をシフトしたら、仕事が増えた

ーーメディアのコンセプトが「やりたいこと」を「できる」に変える。なのですが、今後やりたいことについて教えてください。

声優としてがむしゃらに頑張ってきた時期を「第1期」、フリーランスになった時期を「第2期」とするなら、今後「第3期」があってもいいのかなと思っているんですね。11月1日から声優事務所『ブライトイデア』に所属することになったので、あらためて働きかたや、自分がなにをしたいのかをもう一度見つめ直そうと思っています。具体的になにがやりたいというのはないのですが、興味があることにはなんでもチャレンジしてみたいと思っています。

 

ーー将来のことまでしっかりと考えているんですね。

声優って自営業のような感じなので、保証というものがないんですよね。お給料が月にいくら必ずもらえるとか、退職金がいくらもらえるとか。だから、長く活動するためには自分をどうプロデュースしていくかを考えないといけないんです。考えていなかったら、わたしはもうこの業界からとっくにいなくなってしまっていたと思います。いまって声優というお仕事がすごく人気で、入れかわりも激しいですし、これからデビューする人はさらに大変だと思います。なので、いろいろなことを考えないといけないんですよね。声優ってテレビアニメのお仕事がメインだと思っていただくことが多いと思うんですけど、実は声優のお仕事ってそれ以外にもたくさんあるんです。わたしはその中でライブをすること、イベントやラジオでトークをすることがすごく楽しくて、自分の中で伸びしろがある気がしたんですね。そこに思考をシフトしたら、お仕事がとても増えたんですよ。ひとつのお仕事だけではなく、ほかの分野のことを考えたり、視野を広くもつことが大切だと思います。

 

ーー本日はありがとうございました。最後に宣伝・告知などありましたら、お願いします。

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さくらインターネットのロゴ前で写真を撮る福原香織さん

 

インタビュー、執筆、企画:川崎 博則 / 編集:天内 雅晴、武田 伸子