ロイヤルホテル ✕ さくらインターネット 人材交流座談会

株式会社ロイヤルホテル(以下、ロイヤルホテル)とさくらインターネット株式会社(以下、さくらインターネット)は、両社の社員が互いの会社へ出向する人材交流を2021年7月より開始しました。

この人材交流で、さくらインターネットはロイヤルホテルのホスピタリティを学び、これまで以上にお客さまのニーズに合うサービス創出を目指します。ロイヤルホテルは、さくらインターネットのITスキルを学ぶことで、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進します。

人材交流としてお互いに出向している社員4名が、座談会をおこないました。

両社社長による対談記事はこちら「両社社長が語る!ロイヤルホテルとさくらインターネットの取り組み」 

出向して感じた会社の違い

――昨年から、ロイヤルホテルとさくらインターネットの人材交流がはじまりました。みなさんは、出向してみていかがですか?

 

神戸純一さん(以下、神戸):働き方の違いは感じました。IT企業なので、自由な部分が多いですね。さくらインターネットには「肯定ファースト」「リードアンドフォロー」「伝わるまで話そう」という3つのバリューがあります。とくに肯定ファーストは仕事をするうえでも大事な考えなので、ロイヤルホテルでもぜひ取り入れたいと思いました。

 

 

平野友貴さん(以下、平野):自分の能力が通用するのか、不安でした。でも出向してみて、チームのみなさんが支えてくれるので、不安は杞憂だったなと感じます。わからないことを聞きやすい環境ですね。IT企業は個人で仕事をするものだとイメージしていましたが、チームワークやチームプレーを大事にしている印象です。

 

 

伏見拓真さん(以下、伏見):ホテル業にはIT化が進んでいない印象を持っていたのですが、多くのシステムがあって驚きました。あとは、社員食堂があるのがうれしいです。社員価格で食事できるので、さくらインターネットで働いているときよりも食費が安く済んでいます。

 

 

芳浦卓司さん(以下、芳浦):ホテル=宿泊業務というイメージでしたが、働いてみるとそうではありませんでした。たくさんの業務がありますし、多様な方が働いています。いろいろな要素が組み合わさって、ホテルができています。すべてをシステム化して効率を求めるだけでは、ホテルとしての魅力が損なわれてしまうかもしれません。システム化したほうがいいところと、しないほうがいいところを勉強しています。

業務で経験した「うれしかったこと」

――出向した先の業務で経験した「うれしかったこと」を教えてください。

 

神戸:いままで分からなかったことが、分かるようになりました。業務を通じて知識が増えることがうれしいですね。

 

平野:ホテルでの経験を活かし、丁寧にこちらの気持ちをお伝えするように意識しています。それがお客さまに伝わり、感謝していただけたときはうれしいですね。

 

伏見:ロイヤルホテルで働いている方々と接することで、多様な考えに触れられるのがうれしいです。いろいろな考えの方とつながれるのは、良い経験になります。

 

芳浦:プログラムを書いて、それが喜んでもらえるのは純粋にうれしいです。非常にやりがいを感じます。

 

――出向先での経験を、自社に戻った際にどのように活かせそうですか?

 

神戸:さくらインターネットでは、マニュアルやドキュメントの整備が進んでいます。これは、ロイヤルホテルに戻っても活かせると思います。

 

平野:私も神戸さんと同じです。ドキュメント化がしっかりされているので、学んだことをロイヤルホテルでも進めたいです。

 

伏見:ホテルにいることで、導入したシステムを利用する方々の意見もダイレクトに感じられています。 この経験は貴重ですし、さくらインターネットに戻っても活かせると思います。

 

芳浦:さくらインターネットを外から見ることができました。そこで感じたことを、サービスにつなげていきたいなと思います。

外から自社を見て感じたこと

外から自社を見て感じたこと

 

――「外から自分の会社を見ることができた」と芳浦さんがおっしゃいました。平野さんと神戸さんは、外からロイヤルホテルを見て、何か感じましたか?

 

平野:あらためて、接客が素晴らしいと感じました。ホテルでは「No」とは言いません。もちろんできないこともあるのですが、できる限りお客さまのご要望にはお応えします。お客さまは、ホテルに非日常の世界を求めています。それを提供するために、できるだけお客さまの希望を叶えるように意識しています。

 

神戸:まさに平野さんが言うように、現場ではできるだけお客さまのご要望にお応えするようにしています。これは、ホテルで働く人間にとってのプライドですね。過剰なサービスはできませんが……。プライドを持って仕事をしている人が多いと、外から見てあらためて感じます。

 

伏見:ロイヤルホテルで働く方は、本音で伝えあいますよね。それは、会話の主語が「お客さま」に向いているからです。だから会話の熱量が高くなるのだと思います。

仕事をするうえで意識していること

――出向先で仕事をするうえで意識していることを教えてください。

 

神戸:データセンターで保守業務などをしているので、ひとつミスをしてしまうと、多くのお客さまにご迷惑をおかけします。確認、確認、再度確認です。そこからさらに、確認手段が間違っていないかの確認もします。とにかく何度も確認したうえで作業するように心がけています。

 

さくらインターネットのデータセンターで業務をする神戸さん

 

平野:ホテルでは対面でお客さまと接するので、身振り手振りでお伝えできます。でもメールサポートでは、文章だけで伝えなくてはなりません。文章だけで、いかに分かりやすく伝えるかを意識しています。

 

自宅で業務をする平野さん

自宅で業務をする平野さん

 

伏見:神戸さんと同じです。私も確認を意識しています。日々、全国のホテルスタッフからシステムやパソコンに関する問い合わせがあります。問題解決できるように、丁寧に話を聞いて確認するよう意識しています。

 

ロイヤルホテルのオフィスで業務する伏見さん

ロイヤルホテルのオフィスで業務する伏見さん

 

芳浦:さくらインターネットとロイヤルホテルでは、当然ですが文化が違います。さくらインターネットでは、変えることが文化な面もあります。でも、ロイヤルホテルは歴史のある会社なので、変えてはいけない面も多いです。変えていいものと変えてはいけないものを意識して仕事をしています。

 

ロイヤルホテルのオフィスで業務する芳浦さん

ロイヤルホテルのオフィスで業務する芳浦さん

人事交流を経て「やりたいこと」

――今後、みなさんが「やりたい」と考えていることを教えてください。

 

神戸:先日、さくらインターネットで社内ビジネスプランコンテストがありました。次に開催されたら、エントリーしたいと考えています。これが出向している間にやりたいことです。ロイヤルホテルに戻ってやりたいことは、暗黙知を形式知化することです。具体的には、マニュアルやドキュメントの整備を進めていきたいと考えています。

 

平野:神戸さんと重複してしまいますが、ロイヤルホテルに戻った際にマニュアルやドキュメントの整備をしたいです。さくらインターネットで学んだことを、ロイヤルホテルの文化に合わせて取り組めたらなと考えています。これを進めることで、お客さまと接する時間を増やせると思います。 

 

伏見:DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進をひとつの目的として、ロイヤルホテルへ出向させてもらっています。なので、宿泊システムとCRMの連携など、情報の基盤作りやお客さまの役に立てるような取り組みを進めていきたいです。

 

芳浦:さくらインターネットのサービスを、使う側になって気づいたことがたくさんあります。そこを改善していきたいです。会員ページの改善やメール以外での届け方を考えたいです。いま座談会をしている4人が自社に戻り、会社を変えていくよう実行することが大事です。引き続き、4人でも交流を続けられたらなと考えています。