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元モーニング娘。小川麻琴さん ✕ 声優 福原香織さん対談 「これからの働き方」

福原さんと小川さん対談

2019年までフリーランスとして活動していた福原香織さんと、現在もフリーランスとして活動をしている小川麻琴さんが仕事について語り合いました。小川さんは「やりたいことをできるに変える」ためにフリーランスという道を選び、フリーランス歴は5年を迎えています。同世代のお二人がコロナ禍に感じた「これからの働き方」とは?

小川麻琴さん

1987年生まれ、新潟県出身。2001年、アイドルグループ「モーニング娘。」に第5期メンバーとして加入。2015年からはフリーランスとして活動。Twitter(@1029makoto)Instagram(@1029_makoto)

福原香織さん

1986年生まれ、千葉県出身。幼いころから声優を目指し、15歳のときに単身上京。2005年声優デビュー。2016年から2019年の約3年間、フリーランスとして活動。現在はブライトイデア所属。Twitter(@FukuharaKaori)ファンクラブ (福原香織オフィシャルファンクラブ

ふたりが知り合ったきっかけ

ふたりが知り合ったきっかけ

小川麻琴さん(以下、小川):きっかけは声のお仕事で一緒になったんだよね。かおりんの第一印象は、自分の芯がしっかりある大人な女性って感じだったなぁ。

福原香織さん(以下、福原):その収録の時にスタッフの方から、「声の現場は小川さんあまり経験ないからお願いね」って言われてたんだけど、芸能界としてはまこっちゃんのほうが全然先輩なのに、お願いねって言われても、みたいな感じだった(笑)。

でも同世代なのは知ってたから、そこはうれしいなと思いつつ、あのモーニング娘。の小川麻琴さんにどう接したらいいんだろうって思ってたかな。そうしたら、めちゃめちゃフレンドリーでびっくりしたし、すごくうれしかった。

小川:そんな風に思ってもらえて嬉しい。 私は収録が一緒だった時に、やっぱりプロの声優さんってすごいなぁって思ったよ。 私には出せない声色を一瞬で作れるんだもん。 収録の時は、声優としてマイク前でする芝居に私が苦戦していたから、かおりんが声の作り方を私に寄せてきてくれたんだよね。

福原:逆に私が舞台の現場に行くと舞台のお芝居や動きに慣れていなくて難しかったりするから、それぞれのフィールドがあるよね。

小川:確かに、それはそうなのかもね。 ただ、何度も言うけど(笑)、 あの日は「さすが声優さん!」って本当に感動したもん。今まで積み上げてきた経験の全てが今のかおりんに反映されてるんだなぁって。

声優さんってさ、喉のケアとか日頃どんなことに気をつけてるの?

福原:人それぞれだね。人によってはずっとマスクしてたり、加湿器を何台もつけてる人もいるけど、私はあんまり過保護にしないで過ごしてるかな。もちろん最低限のケアはしているけど、例えば地方で泊まりの仕事とか何かイレギュラーな時にいつものケアができないと逆に不安になっちゃったりするから、ガチガチにルーティンみたいなものは決めないようにしてるよ。

小川:そうなんだね。かおりんは家で何かトレーニングってしたりするの?

福原:私はひたすら自分の声を録音して聴くことをしてる。やっぱりマイクに乗った時にどう聞こえるのかが大事だから。トークも3分って決めたら3分時間を計って、決めたトークテーマにそって話をしたり。あとは初見の本を声に出して読んだり。

小川:やっぱり日頃の一つひとつの積み重ねが大事なんだね。

福原:ジャンルが違うと知らないこと多いよね。まこっちゃんはどうして芸能の世界に入ろうと思ったの? あと、芸能界に入ってみてどうだった?

モーニング娘。になるきっかけ

モーニング娘。になるきっかけ

小川:私が小学生のころに「SPEED」さんにどハマりして、私もこういう歌手になりたい! って思ったのがきっかけだよ。 でも、なりたいとは思ったものの新潟の田舎にいて実際どうやったらなれるのかなんて分からなくて。

その頃は、私と同じように歌とダンスが好きな友達と一緒になって、学校の昼休みとかにカラオケ大会を勝手にひらいて歌ったり踊ったりしてたなぁ。 あとは地域のお祭りの時に友達と練習して、それこそ「LOVEマシーン」を踊ったりしてたよ(笑)。

そんな風に漠然と歌手になりたいなぁと思いながら過ごしてたんだけど、私が小学校5年生くらいの時に新潟市に歌とダンスとお芝居を教えてくれるスクールができたんだよね。

早速そのスクールのオーディションを受けて、受かってからは毎週日曜日に片道2時間かけて通ってたの。

福原:そんなに遠いんだ!?

小川:同じ新潟なんだけど、地元の柏崎市から新潟市までは高速バスで2時間くらいかかるのよ。 そこで地元のちょっとした芸能活動みたいなことをやらせてもらってたんだ。

数年そんな風に過ごしてたんだけど、私が中学2年生になった時にお母さんから「来年から高校受験だし、そろそろ気持ち切り替えて学業に専念しなきゃね」みたいなことを言われて、私もそれには納得してて。

でも、そしたらまさかのモーニング娘。5期メンバーオーディションの新聞の切り抜きをお母さんが持ってきたの。

福原:辞めさせようとしてたのに、オーディションはお母さん提案なんだ?

小川:そうそう。 お母さんは受かるなんて思ってないから「これを最後にチャレンジして芸能界は諦めなね」的な事だったのだけど。そしたらまさかの受かるっていう(笑)。

福原:受かるまでの間が、すごく飛んだね(笑) 。

小川:オーディションを受けてるのは周りに一切言ってなかったのね。私自身も受かるなんて思っていなかったから、いちいち言わなくていいやって。

家族と仲良しの従姉妹ぐらいしか知らなくて、友達周りには本当に一切言ってなかったから受かったあとが大変だった(笑)。

受かってから2日間で荷物を全部まとめて東京に上京しないといけなくて、その2日間の中で仲良かった友達には会ったんだけど、放送日まで受かったことは内緒にしないといけなかったから「今日でもう会えないんだ」と伝えたいけど伝えられないし、なんとも複雑な気持ちだった。

でも、従姉妹は東京に行くことを知ってるから1人泣きそうになってるし、他の友達は「もうすぐ学校始まるね。また学校でね」みたいな感じでバイバイして、2日後にテレビや新聞で知ってビックリするみたいな流れ。

受かってからは本当に怒涛の日々だったな。 あと、知らない親戚も友達も急に増えた(笑)。

福原:やっぱり親戚増えるよね! 私もデビューした後に知らない親戚や友人が急に増えたよ(笑)。

華やかな世界の裏側ではすごく努力していることを知った

華やかな世界の裏側ではすごく努力していることを知った

小川:モーニング娘。に受かってからは、やる事や覚えなきゃいけない事がいっぱいありすぎて、ただただ一生懸命に与えられた事をこなしていくって感じだった。 だから、ホームシックになってる時間もなければ、弱音を吐く時間もなかったの。

福原:そういうことを考える暇もないって感じなんだね。

小川:うん。テレビで見てるとやっぱり芸能界って華やかな世界じゃない? みんな笑顔でキラキラしてて。

でも実際にグループに入って、世間には見えてないところでたくさん練習をして努力してるんだって知れたよね。

1曲テレビで披露するにも、事前にこんなにリハーサルをやってたんだって驚いたし。 人に感動を与えるパフォーマンスをするって、やっぱり並大抵の事ではないんだなって実感した。

モーニング娘。に入ってからは思うように出来ない自分に落ち込むことも多かったな。 普通では経験出来ないようなことを沢山やらせていただけたのは本当に有り難かったけど、 その時の私は楽しむって感覚より、失敗しないようにちゃんとしなきゃって気持ちの方が強かったかな。

福原:それを中学生で経験してるっていうのがすごいよね。

小川:合宿オーディションの時も「絶対にカメラの前で涙をみせるものか!」って思って挑んだから、久しぶりに見返すと私すごい怖い顔してるなって思う。

実際は布団の中でひっそりと泣いたり、心の中では「早く家に帰りたいー」って思ってたんだけどね(笑) 。

福原:とっても貴重な話が聞けた! 当時、すごく忙しかったと思うんだけど、忙しいときの乗り越え方って何かあった?

小川:乗り超え方かぁ。とにかく毎日が必死で、気がついたら時間が経ってたって感じかも。特に最初の1年なんて先輩についていく事だけで精一杯だったし。

でも、そんな中でも楽しみにしてたのが夏休みと冬休み!! 1年に2回、5日間くらいの休みがあったんだけど、 私は毎回必ず新潟に帰ってたな。家族や地元の友達に会えるのがすごく楽しみだったの。

やりたいことをできるようになった

やりたいことをできるようになった

福原:そうやってずっと忙しく働いてきたなかで、モーニング娘。を卒業してフリーランスという道を決めたわけだけど、実際フリーランスで働いてみてどう?

小川:んー、スケジュール管理から何から全て自分でしないといけないって部分は大変ではあるかな。先方とのやり取りの時も、自分の身は自分で守らないといけないから、初めましての方からのオファーがきた時とかはかなり慎重にならないといけないし。

でも、フリーランスで活動してる仲間に相談したりしながらなんとかやれてる。 かおりんにも何度か相談してるよね。

もちろん大変な事はあるけど、フリーランスだと自分がやりたいと思ったことには何でも挑戦できるからやり甲斐もすごくある!!

そもそも、小川麻琴としてどんな人生を切り開けるのか挑戦してみたいって思ったのがフリーになるきっかけのひとつでもあったから。

福原:フリーランスは大変だけどやりがいはあるよね。自分の人間力が試されると思うし、まわりとの人間関係も深くなる気がするんだよね。さくらインターネットで思い出したけど、フリーランスのエンジニアさんも最近増えてますよね。そういう働き方もメジャーになってきたのかな。

まこっちゃんの働き方でモットーにしてるとか、これだけは譲れないこだわりってある?

小川:基本的に「私はこれしかやりません」っていうスタンスではなくて。いただいたお仕事で、自分にもできそう! 面白そう! って思ったものはやるようにしてるかな。

アプリのプロデュースをしたり。東洋大学の先生と一緒に講師として登壇したり。

違ったジャンルのお仕事をやらせていただくと、それがまた別のお仕事にも繋がっていったりするし。 「やったことないからできないです」とは言わないようにしていて、私にこの仕事をって思ってくれる人がいるんだったらトライしてみようってスタンスで結構やってるかも。

あとは、モーニング娘。というグループに感謝の気持ちを忘れずにお仕事したいって思ってる。

福原:それは前からよく言ってるよね。えらいなと思う。ちなみに、最近のまこっちゃんはお仕事が休みの日ってなにしてるの? めっちゃトレーニングしてる印象なんだけど(笑)。

小川:毎日トレーニングしてるよ(笑)。 日によってメニューは違うけどヨガしたり、筋トレしたり、ウォーキングしたり。 あとは読書したり、動画配信サービスで映画とかドラマを見たりもしてるよ。

福原:私はどうぶつの森とか、ゲームをやったりしてるな。コロナ禍はみんな休んでるから、自分も休んで良いんだってちょっと安心しちゃってたかも。まこっちゃんがこれからチャレンジしてみたいことってなに?

小川:子供の頃からパンが大好きでね、毎日必ずパンかベーグルを食べてるんだけど(笑)。 いつか自分のオリジナルのベーグルとか商品化して皆さんにお届けできる日がきたらいいなぁって。そういう事にも挑戦してみたいなって思ってるよ。

新型コロナの影響で感じたこと

新型コロナの影響で感じたこと

福原:私は逆にもっとゆっくりしようって思った。15歳で上京してこれまでずっと走ってきたなって思ったの。だから、”やらない”ってことをやることかな。自分としっかり向き合う時間を取るようにしたい。

その中で、今自分ができることをじっくり考えていきたいな。コロナ禍はどうしても働き方について考える時期だよね。いつまで続くかわからないし。

小川:私は、これを機にパソコンをきちんと使えるようになったほうがいいのかなってすごく感じた。 Zoom会議って何? って状態だったからね。

周りが結構やってたんだけど、そもそもZoomって何? って状態だったし。舞台の稽古もZoomでやってる人が多かったのよ。使い方とか全くわからなかったんだけど、教えてもらって使ってみたら案外簡単だった。知らないことは避けがちだけど、飛び込んでみたらできることもあるよね。

福原:オンラインで打ち合わせや稽古ができれば、移動時間が必要ないから良いよね。数カ月でこんなに変わっちゃうって、なんかすごいよね。

小川:こういう状況だからこそ前を向くことって大切だと思うし、気持ちの部分でみんなで支え合って頑張っていきたいよね。

小川麻琴さんからのお知らせ

私、パンとベーグルが大好き過ぎてインスタもパンとベーグルばかり載せていたのですが、 なんとそれを見てくれた鯖バーガー屋さんから連絡が来てコラボさせていただく事になったんです!

8月8日から「MAKOTOかぼちゃサラダ入り鯖バーガー」がMKCAFE とUberEatsで販売開始になり、8月24日にはエクスポジション原宿にてキッチンカーでも出店させていただきますので、是非食べに来ていただけたら嬉しいです!!その日は私もキッチンカーにいますので。

あとは、インターネット放送局「WALLOP (ワロップ)」さんで始まった『煌めけ!ワロップ放送局』という番組に毎月レギュラーで出演しています。そちらの方は無料で配信も見ていただけますので、良かったら是非チェックして欲しいです。

詳細等は随時SNSで発信していこうと思っているので、良かったらチェックしてもらえたらと思います。

小川麻琴さんのTwitter:@1029makoto

小川麻琴さんのInstagram:@1029_makoto

執筆

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

編集

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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