「仕事を楽しむのはダメ?」水中写真家 鍵井 靖章さん × さくらインターネット 田中 邦裕

水中写真家 鍵井 靖章さん

水中写真家 鍵井 靖章さん

 

さくらインターネット代表取締役社長 田中邦裕

さくらインターネット代表取締役社長 田中邦裕

 

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水中写真家 鍵井 靖章さんと、ダイビング歴6年、さくらインターネット代表の田中による対談の様子をお届けします。「海」を通じて知り合った二人に仕事の話や海の魅力について語ってもらいました。記事の中では、二人が一緒に潜ったときに見た景色の写真も紹介していきます。

鍵井さんのインタビュー記事はこちら⇒「いま写真の力を信じよう」水中写真家 鍵井 靖章さんが発信を続ける理由

水中写真家 鍵井 靖章さん × さくらインターネット代表 田中邦裕 オンライン対談

ーー本日はよろしくお願いします。1つ目のテーマなんですが、お二人は最近知り合ったそうですが、知り合ったきっかけと初めて会ったときのお互いの印象を教えてください。

鍵井靖章さん(以下、鍵井):田中さんと初めて会ったのは5月末ですね。新型コロナの自粛が空けてから沖縄で予定があったので、沖縄の阿嘉島(あかじま)で会ったのが初めてです。もともとはMBSの田中良さんとの繋がりで知り合いました。

田中良さんのインタビュー記事⇒テレビの中の人に聞く、企画を考える方法と「明石家さんま」さんとのエピソード

 

田中:その時に一緒に海に潜らせてもらったんですけど、鍵井さんの海中写真を見ると「こんなに綺麗だったかな?」と思います。自分が撮った写真と比べてしまうと、やっぱり全然違いますね(笑)。ほんまに、すべてが違うなと思いましたね。

 

鍵井:だって、僕はそういう一枚を撮るためだけに生きてるんですもん。

 

田中:やっぱり写真はプロの方にお任せして、潜ったときは自分の目だけで楽しむほうがいいかもしれないですね。

 

鍵井:そんなこと言って、次一緒に潜るときに、おっきなカメラ持ってくるんじゃないんですか?(笑)

 

鍵井さんとZoomでオンライン対談

お互いの第一印象

鍵井:田中さんに会った時の第一印象は「デカっ!」と思いましたね。びっくりしました。

 

田中:そうそう。デカいんですよ。

 

鍵井:あと、海に合う洋服を着ているなと思いましたね。

 

田中:ありがとうございます。私の鍵井さんへの第一印象ですが、鍵井さんって偉い人だから最初は怖かったんですよ。

 

鍵井:やめてよー(笑)。

 

田中:いやいや、ほんまに。鍵井さんのカレンダーを買ったんですけど、アマゾンのレビューの点数がすごく良いんですよね。毎年買っている人が居たり、鍵井さんのサイン会がたくさんシェアされていたので、すごい方なんだなと思ってました。ほんまに一緒に行ってええんかなってめっちゃ遠慮してたんですよ。でも、一緒に飲んだら”いつもの明るい鍵井さん”に出会えました。

 

鍵井:田中さんが持ってきた、泡盛の一升瓶を空にしましたね(笑)。

 

田中:ベロンベロンになりましたね。

 

沖縄からオンライン対談

海では職業、立場関係なく出会える

ーー”海が好き”ということが、お二人の共通点だと思いますが、海の魅力について語り合っていただきたいです。

 

鍵井:海の生き物に出会えるとか、景色が良いとかはもちろんすごいことです。でも、それって皆さんが想像できる当たり前のことじゃないですか。多分、田中さんもわかってくれると思うけれど、海の良いところは職業や立場関係なく、いろいろな人に出会えるということです。

 

田中:あー。そうですね。

 

鍵井:普通に生活していて田中さんみたいなお仕事をしている人には出会わないですよね。でも、僕がお付き合いをしている人の中には、学校の先生や医療従事者、田中さんのような会社の経営者、エンターテイメントの世界で生きている方などいろいろな人がいるわけですよ。そういう方と海で知り合ってるから、職業や立場関係なく、フラットに付き合いができるのはいいことですね。

 

田中:そうですね。私が思う海の魅力も出会いですね。普通の生活では会えない人とも出会えるし、魚とも出会えるし、景色にも出会えるし、そういうのがやっぱりいいなと思います。

 

【撮影:鍵井さん】田中さんと一緒に見た阿嘉島の景色

【撮影:鍵井さん】田中さんと一緒に見た阿嘉島の景色

【撮影:鍵井さん】5月末の海中は、生まれたての小さなお魚が溢れていた。

【撮影:鍵井さん】5月末の海中は、生まれたての小さなお魚が溢れていた。

芸能人の方との”おもしろエピソード”

 ーー田中さんから鍵井さんに、鍵井さんから田中さんに聞きたいことを聞いてください。

田中:鍵井さんは芸能人の方の写真を撮ることが多いじゃないですか。取材旅行もよくしていますが、芸能人の方と一緒に撮影したときの”おもしろエピソード”をぜひ聞いてみたいです。

 

鍵井:昔、ある芸能人の方とニューカレドニアまで撮影に行ったんですけど、芸能人の方との撮影期間って短いんですよ。着いてからマンタとの撮影など、いくつか撮影をしていて、シュノーケリングのポイントでも撮影をしました。

そこにはサンゴがバーッといて、餌付けをすると、魚が沢山集まってくるんです。青い海にサンゴと魚、そして、その芸能人の方がカッコよく泳いでいるところを撮影したんですね。

でも撮影した後に、その方が「鍵井さん、今の写真は使わないでください」って言ったんです。

 

田中:え、なんでですか? 不思議。

 

鍵井:「どうしてこんな綺麗な自然があるのに、餌付けをして作った景色の中で撮らないといけないのか」って言われたんです。

 

田中:あー、なるほど。

 

鍵井:それを聞いて、めちゃくちゃ頭どつかれた気持ちになって……。言い訳になっちゃうんですけど、僕は基本的には餌付けはしないんですよ。でも、そのときって短い撮影期間の中で、芸能人の方とニューカレドニアのキャッチーで分かりやすい写真が欲しいなと思ってやったんです。でも、その方に言われて、すごいなと思って。その一言で、その方のことが大好きになりましたね。

 

田中:写真の本質かもしれないですよね。作られたものだったら、究極的に言うとPhotoshopでもいいってことになっちゃうじゃないですか。餌付けをすることはPhotoshop側に寄っているのかもしれないですね。

 

鍵井:今の世の中的にはそういう写真が多いですね。加工されている写真がほとんどで、生の写真なんてほぼ無いですから。加工してない写真で勝負することがカッコいいって風にいつか変わるかもしれないですけどね。

 

田中:確かに加工していない写真ってほとんどないですよね。いまZoomで写ってる私の画像もフィルターで加工されてますもん。

 

鍵井:でも、3年前のunknown(未知の海)っていう写真集を出すまでは僕のパソコンにPhotoshop入って無かったんですよ。カメラマンなのに。

 

田中:そのエピソードめっちゃいいじゃないですか。カメラマンだけど、Photoshopを入れてなかったって。でも、なんで入れようと思ったんですか?

 

鍵井:なんか……世の中が……(笑)。誰か止めてくれてればなあ。

 

田中:もう1回使っちゃったら戻れないですね(笑)。

 

【撮影:鍵井さん】阿嘉島でも人気が高い北浜というポイントで潜る。

【撮影:鍵井さん】阿嘉島でも人気が高い北浜というポイントで潜る。

 【撮影:鍵井さん】いつも並んで、一緒に泳ぐトゲチョウチョウウオ。

 【撮影:鍵井さん】いつも並んで、一緒に泳ぐトゲチョウチョウウオ。

鍵井さんが田中さんに聞きたいこと

鍵井:田中さんは、なんでダイビングを始めようと思ったんですか?

 

田中:もともと僕は旅行が好きなんです。それで海も好きだったんで、シュノーケリングはよくしてたんですよ。 そんな中でうちの奥さんが、会社の皆とライセンスを取りに行こうって言って、4人ぐらいで集まったんですね。そこに誘われて行ったって感じです。だから最初は、海好きやし興味はあるけども、積極的にというよりは誘われたから行ったんですね。

 

鍵井:じゃあ、それまでは趣味といえば旅行だったんですか?

 

田中:旅行もそうですし、プログラミングも好きなんです。

 

鍵井:プログラミングは仕事じゃないの?

 

田中:仕事でプログラミングするのってもう10年ぐらい前で終わっちゃったんです。趣味から始まって仕事になって、また趣味に戻したって感じなんですよね。

 

鍵井:そうなんですか。その後にダイビングに出会っちゃったわけですね。

 

田中:そう。僕がダイビングで好きな瞬間って沈んでいくときなんですよね。 海によっても、機材によっても、浮力が変わるじゃないですか。

一番理想なのは、なんとなく浮いているんだけど、エアーを全部抜くと、シューと沈み始めるあの瞬間。あれがすごい快感で、地中に潜るみたいな感じがするじゃないですか。

 

鍵井:海に溶けていく感じですよね。

 

田中:そう! 海に溶けていく瞬間がいいですよね。

 

鍵井:なるほど。僕は逆ですね。全ての撮影が終わって水面に向けて上がっていく時。安堵感のようなものがあります。僕の場合は沈んでいくときは戦闘モードやから。

 

田中:そっか、ちゃんと撮らんとあかんってなりますもんね。仕事なのか趣味なのかって、その人の心理的な部分に影響あるんでしょうね。僕の場合だとプログラミングはもともと趣味だったものが仕事になって、また趣味になったんです。

鍵井さんの場合は趣味が仕事になって、今も仕事でダイビングをされているから感じ方が違うんでしょうね。

 

【撮影:鍵井さん】最終日の夜は、見事にサンゴの産卵に立ち会うことができた。

【撮影:鍵井さん】最終日の夜は、見事にサンゴの産卵に立ち会うことができた。

 【撮影:鍵井さん】このような地形ポイントで、光を楽しむこともできる。

 【撮影:鍵井さん】このような地形ポイントで、光を楽しむこともできる。

楽しんで仕事しても良い

鍵井:田中さんが、「仕事を楽しんではダメだと日本人は思っているけど、そんなことは無い」って話してたじゃないですか。それを聞いて、楽しんで仕事しても良いんだなと思ったんです。

海の中で撮影することって大変なこともたくさんあるんだけど、なんか楽しかったりするんですよ。

 

田中:ありがとうございます。中には楽しく仕事をしている人に、腹を立てる人もいるんですよ。でも、楽しく仕事をするのに悪いことはないと思うんですよね。「仕事は苦しいものである」必要はないんです。

ただ、好きなことをやってるだけではうまくいかなくて、”やりたいことのためにやるべきこと”っていろいろあるじゃないですか。苦しいことも当然あるんだけれども、それが楽しさに繋がるものであればいいし、単に苦しいだけだと意味がないと思うんですよね。

だから、僕は苦しくても楽しさに繋がるっていうことをすごく大事にはしてます。最終的に楽しめる要素が仕事にあれば全然いいと思っていて、全部が楽しいわけがないんですよね。

 

【撮影:鍵井さん】このカメさんは、いつも同じ場所で会える。

【撮影:鍵井さん】このカメさんは、いつも同じ場所で会える。

【撮影:鍵井さん】砂地で大きなフグが、よく休憩?していた、笑

【撮影:鍵井さん】砂地で大きなフグが、よく休憩?していた、笑

コロナがあったからこそ出会えた人

ーーコロナの時期に色々な方とオンラインで集まってお話をしていたそうですが、どのようなことをお話していたんですか?

田中:コロナがあったからこそ会える人って居るんですよね。鍵井さんともそうですし、雑誌の編集長や某芸能人の方ともオンライン飲み会を何回かやってるじゃないですか。

 

鍵井:なかなか珍しいメンバーですよね。

 

田中:そんな中で気づきもありますし。芸能人の方がファンクラブの話をされてて、あれって究極のサブスクリプションやなって話をしてたんですよ。曲とかライブにお金を払ってるんじゃなくて本人たちにお金を払ってるっていう。あれはすごく良いですよね。

サブスクリプションサービスとは? 月額の平均利用金額や市場規模をまとめました

 

鍵井:これからは写真使用もその方向になっていくと思います。

 

【撮影:鍵井さん】真っ赤なイソバナにキンメモドキが群れる印象的に海中景色

【撮影:鍵井さん】真っ赤なイソバナにキンメモドキが群れる印象的に海中景色

【撮影:鍵井さん】そのイソバナの景色を違う角度から撮影してみた

【撮影:鍵井さん】そのイソバナの景色を違う角度から撮影してみた

経営者こそ休もう

田中:一つメッセージとして、経営者の人たちに「もっと休もう」と講演で伝えてるんです。やっぱり経営者の人たちって働くことが大好きだから、休んでいない人が多いんですよ。でも、これだけ働き方改革が進んでいる時代なので、トップから休んだほうがいいと思うんです。私自身も1カ月休みましたし。

 

鍵井:その話で思い出したんだけど、阿嘉島に居たときに宿泊先の屋上で海を眺めながら『田中ラジオ』やってたでしょ?

※田中ラジオ・・・毎週金曜日の夕方、田中さんがさくらインターネットの社内向けに発信しているラジオ

 

田中:やってた、やってた(笑)。あれは新鮮な体験でした。

 

ーー確かに経営者から休んでくれると社員も休みやすいですね。お二人とも本日はありがとうございました!

 

インタビューにご協力いただいた、鍵井さんからお知らせ

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フェリシモの部活動『海とかもめ部(TM)』と水中写真家の鍵井 靖章さんとコラボレーション 

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Good Lucks ウェブストアで鍵井さんのオリジナルパネルと写真集を購入できます。

https://www.good-lucks.com

 

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