こんにちは、藤原麻里菜です。
先日、「ミッドサマー」という映画を見たのですが、怖すぎて怖かったです。怖い映画って怖いですよね。なんで怖い映画って怖いんでしょうか。怖いからかな? 怖いものは怖いので、どうにかしたいなと思っております。
そこで、あるアイディアを思いつきました。それは、「怖いシーンを隠すマシーン」です。
「怖いシーンを隠すマシーン」を作る
これ絶対に怖いシーンでてくるな……という予感がしたら目隠しされたいので、このようなマシーンにしようと思っております。
Arduino(アルディーノ)でサーボモーターを制御し、スイッチを押すとサーボモーターが回転する仕組みを考えています。Arduinoというものは電子工作を簡単にすることができるマイコン。サーボモーターは、角度を制御できるモーターで、どちらも電子工作初心者でも扱いやすいデバイスです。
電子工作部分はけっこう簡単なのですが、こういった工作を作るときに一番たいへんなのが、”物理”です。重い物を動かすときは、当然、パワーのあるモーターじゃないといけないし、モーターによってどのくらいの重さまで大丈夫かというところが変わってきます。
また、「この板とこのプラスチックをくっつけたいけど、接着方法が分からない……」そういった悩みも工作をしていると出てきます。
そこで大切なのが物理学と数学ですね。しかし、わたしは、そういった計算がとても苦手です。わたしと同じように、苦手な人も多いのではないでしょうか? そこで、みなさんにわたしの知見をシェアしたいと思います。
数学が苦手な人が電子工作の物理の壁を乗り越える方法……。それは、「無理矢理くっつける」です。
わたしが主にやっているのは、作りながら「動かない……」と大泣きしつつ、グルーガンやUVレジン、強力なガムテープなどを使ってとにかく無理矢理くっつけていくということです。どんな手を使ってでも、くっつけられたらこちらの勝ちなのです。勝ちましょう。
このように、結束バンドを使って無理矢理くっつけるのも一つの答えです。
このマシーンに使っている洗濯ばさみは、板の両サイドに穴をあけ、そこに結束バンドを通してくっつけています。工作をしていると、こういうしょうもない知見がどんどん溜まってきます。
しかし、恐れずに、無理矢理くっつけることで、このような工作を簡単に作ることができるのです。よく見てください。なんか、すごい彫刻作品みたいに見えませんか? 見えますよね? 見えます。
「怖いシーンを隠すマシーン」を使ってみよう
装着しました。サイボーグカブトムシみたいでかっこいいですね。 手元にあるスイッチを押すと、マシーンが動きます。試しに、押してみましょう。
……。
シャッ。
イメージとしては顔を全体的に覆う想像をしていたのですが、わたしが適当に作ったせいで、目しか隠れていません。やっぱり適当に作るのってよくないんだな……。
せっかくなので、横からも見てください。ボタンを押すと……。
目だけでも隠れているから怖いシーンを遮る効果は発するでしょう。いや、本当は少しだけ見えるのですが、真っ暗といっても過言ではないくらいは真っ暗なので良しとします。良しとさせてください。
では、実際に怖い映画を見ながら使ってみたいと思います。
(引用:NETFLIX https://www.netflix.com/jp/)
怖い映画といえば、「グリーン・インフェルノ」です。人を食べる文化のある村に不時着した大学生がめっちゃ怖い目にあう映画で、すごく嫌なシーンがたくさんあります。
公開したときは映画館で見たのですが、怖すぎてほとんど目をつむっていたのであんまり内容が分かっていません。……ああそうか。怖いシーンを見ないようにするのって、目をつむればいいのか。こんなマシーンなんて作る必要ないじゃん……。なんだ……。わたしっていったなんなんだ……。
急に真実にたどり着いてしまい、めちゃくちゃバッド入ってしまったのですが、せっかく作ったので試してみたいと思います。
怖いシーンが来たら……。
シャッ。
GIFでもご覧ください。マシーンの動きになんだか優しさを感じませんでしょうか? ソファで居眠りしたときにお母さんが優しく毛布をかけてくれた……あの優しさをマシーンに感じます。
それはそれとして、めちゃくちゃ頭が痛いです。金具がもろにおでこを締め付けているので、途中で「血が出ているのではないだろうか……?」と心配になるくらい痛いです。マシーンをはずしたらおでこに丸い跡がついていました。
電池で動くので、家の中でダラダラとスマホを見ているときにも使うことができます。このマシーンがあることで、快適な映画生活を送ることができますね。めちゃくちゃ頭は痛いですけど。
おわりに
このマシーンのおかげで、もう怖い映画も怖くなくなります。途中で真実に気づいてしまいましたが、目をつむるよりも、何かしらのメリットがこのマシーンにはあるはずです。そのメリットに気づくまで、わたしは頑張ってこのマシーンを使っていきます。いや、やっぱりかさばるからやめておきます。
執筆
藤原麻里菜
1993年生まれ。コンテンツクリエイター、文筆家。頭の中に浮かんだ不必要な物を何とか作り上げる「無駄づくり」を主な活動とし、YouTubeを中心にコンテンツを広げている。2013年からYouTubeチャンネル「無駄づくり」を開始。現在に至るまで200個以上の不必要なものを作る。2016年、Google社主催の「YouTubeNextUp」に入賞。2018年、国外での初個展「無用發明展- 無中生有的沒有用部屋in台北」を開催。25000人以上の来場者を記録した。
Instagram : https://www.instagram.com/mudazukuri/
※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。
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