SAORIさん
1994年生まれ、大阪府出身。「アンドロイドのお姉さん」としてフリーランスで活動中。2017年に行われた東京ゲームショーでアンドロイドのパフォーマンスをし、SNSで話題になった。Twitter(@saotvos)Instagram(saotvos)YouTube(チャンネル)
各業界の著名人にインタビューをしていく、この企画。今回はアンドロイドのお姉さん SAORIさんにお話をうかがいました。フリーランスとしての働き方や、今後やりたいこと、SNSを活用して仕事につなげる方法を語っていただきました!
アンドロイドのパフォーマンスでフォロワーが80人から2万人に
ーーアンドロイドのお姉さんを始めたきっかけを教えてください。
上京してからモデルとして活動をしていたのですが、2017年の東京ゲームショーでアンドロイドのパフォーマンスをしたことがきっかけですね。その動画がTwitterで12万リツート、22万いいねとバズった(拡散すること)ことで、アンドロイドとしてのお仕事が増えました。アンドロイドのパフォーマンスをしていると、見ているかたの反応が面白いんですよ。これって人間? アンドロイド? みたいな感じで。
ーーアンドロイドのお姉さんとして活動していて、うれしかったことはありますか?
わたしのことを知ってくれる人が増えたことがうれしいですね。
モデルだけで活動していたときはTwitterのフォロワーが80人くらいで、ツイートしても地元の友だちくらいしかレスポンスがなかったんです。仕事も少なくてモデルの仕事だけでは食べていけなかったので、つらかったですね。
アンドロイドのお姉さんとしてバズってTwitterのフォロワーが2万人以上に増えたことで、認知度があがったと思います。最近、会いたいと思う人に会いにいくということをしているんですけど、相手もわたしのことを知ってくれていることが多いです。あとは、AI(人工知能)やロボット関係の会社のかたと会ったときに「知っています」「リスペクトしています」というふうにいわれることもあります。
やっぱり、アンドロイドというキャラクターが加わったことによって、世間に認めてもらえたなと感じています。
Twitterから仕事を獲得
ーー最近、フリーランスになりましたが、事務所に所属していたときと比べてなにか変わりましたか?
フリーランスになったばかりなので、準備が追いついていないですね。事務所に所属していたときはモデルの仕事が多かったので、オーディションに参加して、結果を待って、受かったら仕事にいくという感じでした。でも、フリーランスになってからは自分から動かないと仕事がこないので、積極的に自分から動こうと思っています。待ちの姿勢ではダメですね。わたしの場合はTwitterを活用していて、企業アカウントのツイートにいいねを押すと、その企業から連絡がきて、お仕事につながることもあります。
Twitterを開いて「アンドロイドのお姉さんからいいねがきました」ってインパクトがあるじゃないですか(笑)。キャラクターとアクションを起こすことが大切です。
ーーフリーランスになったばかりですが、ワーク・ライフ・バランスはいかがですか?
休日はSNS活用方法の本とか、ビジネス関連の本を読んで勉強していますね。大学を卒業してから、すぐにモデル事務所に所属していたので、社会人経験がないんですよ。いままでは仕事のセッティングなどを事務所とマネージャーがしてくれていたので、わからないことばかりです。なので、休日もこれからの仕事について考えることが多いですね。年末調整や確定申告など、事務作業もいろいろとやらないといけないから大変です。でも、それをやってこそフリーランスだと思うので頑張っていきます!
アンドロイドのお姉さん「Twitterは拡散力がある」
ーー先ほど、SNSから仕事につながったという話がありましたが、SNS運用のコツはありますか?
わたしの場合は動画と相性がいいと思っているので、アンドロイドのパフォーマンス動画をアップするようにしています。このあいだ、「アンドロイドに改造されかけたけど衝撃で我を取り戻した人間。」という動画をアップしたのですが、6,000以上のリツイートを獲得して120万回以上再生されました。いろいろなSNSがありますが、拡散力ではTwitterがいいと思います。Twitterにはリツイート機能があるので、いままで自分の存在を知らなかったという人にも拡散できるのがいいですね。それこそ、最初にバズった東京ゲームショーの動画もTwitterからですし。
アンドロイドに改造されかけたけど衝撃で我を取り戻した人間。 pic.twitter.com/C4r8cDUelA
— アンドロイドのお姉さん SAORI (@saotvos) July 3, 2019
SAORIさんがTwitterにアップした動画。現在までに120万回以上再生されている。
AIやロボットと共存
ーーアンドロイドと関連して、将来AIやロボットが発達したら人間の仕事はどう変わると思いますか。
人間のやる仕事は減っていくんでしょうね。モデルの世界でいうと、すでにバーチャルモデル(コンピューターグラフィックスで描かれたリアルな人間のような架空モデル)が日本だけではなく、世界中で活躍していて、有名ブランドとコラボをしたり、表参道で大きな看板が出ていたりするんですよ。バーチャルモデルは歳をとることがないので、見た目も変わらないですし、スタイルも自由自在に設定できます。体調を崩して仕事ができなくなることもありません。正直、対抗しようがないなと思っています。人間のモデルではかなわないんですよね。競争をするのではなくて、共存していきたいと思っています。バーチャルモデルがいるから仕事が減るではなくて、そこに乗っかって仕事を増やしていくようにしたいですね。AIやロボットが発達すると失業してしまうのではないか? というマイナスイメージをもっている人もいるとは思うんですけれど、AIやロボットの発達はこれからも進んでいくと思うので、自分の個性を磨いて生きのこるしかないと思います。
ーーメディアのコンセプトが「やりたいこと」を「できる」に変える。なのですが、今後やりたいことについて教えてください。
アンドロイドのお姉さんと名乗っている以上、アンドロイドに関する仕事はぜんぶ自分にまわってくるようになりたいですね。このあいだ、とある映画でアンドロイド役があったんですけど、わたしではなく別のかたが演じているのを見て、とても悔しかったんですよ。
キャスティングされないのは、知名度がまだまだ足りないからだと思うので、知名度をあげていきたいですね。あと、ファンのかたに一番喜んでいただけるのが、アンドロイドのパフォーマンスなので、それを見ていただける機会を増やしていきたいです。展示会やイベントがあれば出たいですね。パフォーマンスはわたしもやっていて楽しいですし。