さくらインターネットの夏季インターンシップは、人事以外の社員がメインで企画運営しています。若手社員や入社間もない社員に企業理解を進めてもらうことが目的です。本稿では、2023年度のインターンシップ(エンジニアコース)を担当した社員 4名に、企画運営を通じて得たもの、今後やりたいことなどをインタビュー。またアドバイザーとして参加した先輩社員にも感想を聞きました。
>>2023年度のインターンシップ(ビジネスコース)の記事はこちら
2022年4月にさくらインターネットへ新卒入社。インターネットサービス本部 インターネットサービス部 ホスティングビジネスグループにて、「さくらのレンタルサーバ」の開発などを担当。子ども向けプログラミング教室「KidsVenture」の運営にも携わる。
自衛官、SES(System Engineering Service)を経て、2023年1月にさくらインターネットへ入社。クラウド事業本部 クラウドサービス部 インフラ開発にて、「さくらの専用サーバPHY」のコンテナ基盤、監視基盤などのインフラ管理を担当。
2022年4月にさくらインターネットへ新卒入社。クラウド事業本部 プラットフォーム部 基盤グループ ネットワークユニットにて、ネットワーク運用や運用効率化をおこなうためのツール開発を担当。
2021年4月にさくらインターネットへ新卒入社。クラウド事業本部 プラットフォーム部 基盤グループ 基盤ユニットにて、「さくらのクラウド」や閉域網サービスを担当。
2023年の夏のインターンシップ(エンジニアコース)
さくらインターネットでは、営業やカスタマーサポートなどに携わる「ビジネスコース」と、ソフトウェアやインフラサービス開発などに携わる「エンジニアコース」に分けて新卒採用をおこなっています。
夏には、「さくらインターネットを知ってもらうこと」「IT業界の社会的役割、実際の業務、働き方を知り、興味を持ってもらうこと」を目的に、インターンシップを実施しています。
2023年の夏のインターンシップ(エンジニアコース)は、8月21日~23日にオンラインでおこない、19名の学生が参加しました。
本インターンシップでは、さくらインターネットが提供する「さくらのクラウド」「さくらのVPS」「さくらの専用サーバ」といったサービスのサーバー・ネットワークを構築し、CPUやメモリなどの性能測定を実施。そして測定結果から各サービスの特徴を比較して、チームに分かれて発表いただきました。そのほか、さくらインターネット社員との座談会もおこないました。
学生の「やりたいこと」を「できる」に変える
夏のインターンシップは、「学生に近い目線で企画をおこない、企画から実行までのプロジェクトマネジメントを経験し、成長の機会とすること」「会社への理解を深めること」を目的に、若手社員や入社間もない社員が中心となって企画運営を担います。2023年夏のインターンシップを担当した 4名に話を聞きました。
――企画運営のこだわりを教えてください。
金沢 和樹(以下、金沢):「これからの糧となるような実りの多いインターンシップにする」ことです。社会に出て、物事を進めていくときには「なぜこれが必要なのか」といった“根拠”を相手に伝え、納得してもらう必要があります。たとえば、データ検証で正しく客観的に情報を捉える方法や、プレゼン資料への落とし込みなどは、社会で働いていくための土台になります。マニュアルのなかに、統計の話を盛り込んだりもしました。
印丸 裕貴(以下、印丸):また「学生が『やりきった感』を持てるような仕組みを作る」ために、さまざまな知識レベルの学生が楽しめるように工夫しました。基本としてやってほしいことは用意しつつ、学生から要望があれば応えるようにしたんです。測定して得たデータを比較してレポートするだけであれば経験が浅くてもできますし、もっと深いことをやりたい学生には高スペックなサーバーを提供しました。ストレージの性能評価や、コンテナ管理ツールの「Kubernetes」を使ってみるなど、チームによっていろいろなアイデアを出してくれましたね。
――学生からは、みなさんが普段携わっている業務外の要望も出てきますよね。それに対応するのは非常に難しかったのではないでしょうか?
阿部 有輝(以下、阿部):私のチームは大規模言語モデルの性能測定にチャレンジしました。専門外の分野だったのでかなり焦りましたが、やりたいことをやってもらうのが今回のインターンシップの目的なので、動揺は隠さず「いいね! やってみよう!」と(笑)。学生ががんばってくれて、最終的にデータもとれて発表することができました。私自身もとても勉強になりましたね。
――メンターとして 1チームずつ担当されたとのことですが、みなさんメンターを経験するのは初めてですよね。なにか工夫した点はありますか?
金沢:考える力をつけてもらうため、ただ正解を教えるのではなく、必要に応じてヒントをお伝えするようにしました。あくまで学生が自力でゴールにたどり着けるように、メンターはサポートに徹しました。「やりきった感」を持ってもらうには、自分の力でゴールまでたどり着いたという感覚が大きく寄与するところだと思ったからです。ただ塩梅が難しくて、その点はメンター陣でよく話し合いましたね。
米田 悠人(以下、米田):たとえばプレゼンの発表資料は、もし時間内に仕上がらなければ成功体験になりません。スケジュールを加味しつつ、修正すべき点を具体的にすべて言ってしまうのか、それともヒントにとどめるのかは悩みどころでした。あとは各チームごとに 3~4名の学生がいたので役割分担を自由に決めてやってもらいましたね。
印丸:学生それぞれ得意分野があって、いい感じに補え合えていた気がします。インターンシップの参加者は事前に面談をして、そこである程度、得意・不得意を見て、スキルがバランスよくなるようにチームを構成しました。それがうまくいったのかなと思います。
企画運営で得た気づきを活かして
――大変だったことを教えてください。
米田:初対面で、オンラインを通したコミュニケーションに難しさを感じました。学生の知識レベルも違いますし、オンラインの画面越しだと、説明したときに本当に理解しているのかがわかりずらい。私がオフラインのコミュニケーションを重要視するタイプというのはありますが、またこのような採用に携わる機会があれば、オンラインとオフラインのハイブリッドでやってみたいですね!
金沢:スケジュール管理です。約1か月半~2か月ほどが準備期間、そして本番は 3日間。性能測定で使うツールやサーバーはある程度こちらで準備しましたが、性能測定というのは時間がかかる工程です。データを比較してさらに資料を作ることを考えると、メンターとしてはひやひやしました。
印丸:限られた時間で、学生のやりたいことを最大限に実現しつつ、どう発表までもっていくか。そのバランスが難しかったですね。一方でスケジュールに関しては、インターンシップ後に学生に実施したアンケートでは好評だったと聞いています。短いのではという懸念があったのですが、学生からするとよい進行具合で、集中してやり切ったという感覚につながったようです。
阿部:私は社会人歴は長いのですが、 2023年1月入社でさくらインターネットの社歴がメンターのなかで一番短く、会社自体の知識にとても不安がありました。自分でいいのだろうかとも思いましたが、社歴が浅いからこそフレッシュな視点で、加えていろんな会社の経験もあるのでそれも踏まえつつ、さくらインターネットの魅力を伝えられたかなと思います。
――金沢さん、米田さん、印丸さんのように新卒入社2~3年目という若手社員としての目線と、阿部さんのように社会人歴が長く転職経験もある中堅社員としての目線、両方から話を聞けて、学生にとってはすごくよかったのではと思います。今回の企画運営を通してさまざまな気づきがあったと思いますが、これからやっていきたいことはありますか?
米田:伝え方のスキルを磨いていきたいです。今回のインターンシップでは、メンターはマネージャーのような立ち位置だったと思っています。学生の要望を汲んだり、スケジュールとのバランスを考えたり。直球で言わずにオブラートに包む伝え方や、反対にわかりやすく簡潔に伝えるといったように、とにかく伝え方の技術が今後の仕事においても重要だと思いました。
印丸:自分の得意・不得意を把握して、周りの人を頼ってうまく作業を進めていく重要性を再確認しました。私は普段クラウドの運用を担当していますが、運用といっても実際にはいろいろな分野があります。自分とほかのメンバーそれぞれの得意なところを把握して、補完し合って仕事を進めていきたいですね。
金沢:「学生にとってどういうメンターだったら、よい成長の機会になるだろうか」とつねに意識した 3日間でした。さまざまな役割を演じ分けることも社会人には必要な要素だと思い、会社で自分がいま求められている役割をあらためて考える機会にもなりました。これからもメタ認知的に状況を俯瞰しながら、業務を進めていきたいと思います。
阿部:あらためて、さくらインターネットのバリューである「肯定ファースト」「リード&フォロー」「伝わるまで話そう」を意識して、業務にあたっていこうと思いました。それを社員として体現して、さくらインターネットの魅力をアウトプットし、今回のような採用のお手伝いをして一緒に働く仲間を増やしていきたいですね。
米田:今後も採用活動に積極的に関わりたいというのは全員一致してますね。通常業務ではできない経験がたくさんできる。何もないところから企画を立てることは、難しい反面おもしろい。部門関係なく、さまざまなことに挑戦できるのもさくらインターネットのよいところだと思います。
就職活動中の学生へメッセージ
――部門外の方と関われるのは、すごく刺激になりますよね。最後にこれから就職活動をおこなっていく学生のみなさんへメッセージをお願いします。
米田:自分のやりたいことを見つけて、好きな仕事に就いてほしいですね。やりたいことが一番長続きすると思っています。やりたい仕事を見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、今回のインターンシップで実際にサーバーを触った経験が、好きか嫌いか、その気づきになっていたらいいなと思っています。
印丸:就職活動はいろいろな企業の人と直接話して雰囲気を知るいい機会なので、行きたい企業だけではなく、同じような業界はもちろん、違う業界も受けてみてほしいです。面接の 1時間ぐらいでも、その会社の考え方や風土がわかるものです。同じような業界でも違う部分があるというのもわかるし、違う業界だとそれもそれでおもしろく、新しい発見もあるはずです。
阿部:自分の中で好きな分野・技術を見つけて、それを軸に自分の可能性を広げていただきたいです。企業研究していくうえでも、「好きだ」と思えるポイントが、その企業にあるかどうかが大事です。たとえばサービスには会社の思想などが盛り込まれているものです。志望企業のサービスに触れてみて、少しでも雰囲気を感じ取り、入ってから後悔しないようにしていただきたいです。
金沢:就職活動は「自分」と向き合えるよい機会だと思います。何をしたい、したくないのか、最終的にはどのような道を歩んでいきたいのかをとことん考えてみてください。天職と思えるような仕事に従事できればいいですが、必ずしもそのような結果に終わるとは限りません。ただ、どのような結果であっても心の底から納得して就職できるように、なあなあで流されて決めるのではなく、根拠をもって、それを原動力に進んでいってください。
4名のアドバイザーとして参加した先輩社員のコメント
昨年のインターンシップの経験から、今年もアドバイザーとして企画運営に参加しました。
「さくらインターネットを知ってもらう」ことを第一に進めましたが、メンバーそれぞれが知ってほしい「さくらインターネットらしさ」を、それぞれのやり方で伝えられたのではと思います。入社のきっかけや、入社後にどのように成長できたか、入社前後のギャップなどは社歴の短い人のほうが伝えやすいものです。また、メンターとしてもそれぞれの強みを活かして、学生に接したことが、発表内容からもうかがえました。
なんといっても、今回学生と知り合いになれたことが、メンバーの一番の成果だと思います。ご入社いただける学生がいた場合、入社後にその学生のよき相談相手になれるはずですから。リモート環境で多拠点間で仕事をするなかで、1人でも知り合いが多いのは新入社員にとってはかなり心強いことです。
採用活動にはこれからも携わっていきたいと思っています。また、より愛される会社になるように、さくらインターネット自体をもっともっとよくしていきたいですね!
2025年の新卒採用選考開始!
今後も、就労体験イベント、石狩データセンター見学会、先輩社員との座談会など、さくらインターネットの社風を知っていただくためのさまざまなイベントをご用意していますので、ぜひご参加ください。
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そして 2025年の新卒採用選考がいよいよ始まりました。
たくさんのご応募、お待ちしております!