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可能性は無限大。高専卒のさくら社員が語る、「やりたいこと」を「できる」に変えるために必要なこと

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さくらインターネットが開校を支援した、徳島県の高等専門学校『神山まるごと高専』では、定期的に高専を卒業したOBを招き、キャリア形成の授業を実施しています。2023年11月17日(金)におこなわれた1年生向けの授業に、事業開発本部 スタートアップ推進室の島袋 瑞樹が登壇しました。本記事ではその内容をレポートします。

島袋 瑞樹(しまぶくろ みずき) プロフィール

事業開発本部 スタートアップ推進室 所属。沖縄県出身。沖縄工業高等専門学校(沖縄高専)を卒業後、ニュースサイトのバックエンドエンジニアを経て、2020年2月にセールスエンジニアとしてさくらインターネット入社。東京支社で勤務後、沖縄県那覇市にUターンし、リモートワークにて勤務。2023年にスタートアップ推進室へ異動、2023年9月よりSAKURA innobase Okinawa コミュニティマネージャーに就任。

可能性は無限に広がっている

授業の様子

さくらインターネットは、代表の田中が舞鶴工業高等専門学校在学中に起業した会社です。高等専門学校(以下、高専)卒の社員も多く在籍しており、私もその1人です。さくらインターネットのビジョンは、“「やりたいこと」を「できる」に変える”。今日は、やりたいことの見つけ方、そして「やりたいこと」を「できる」に変えるにはどうすべきか、自身の経験をふまえてお話ししたいと思います。

まずみなさんは、技術系はもちろん、それ以外の選択肢がいくらでもあり、進路変更も可能だということをお伝えしたいです。

高専をやめてもいいんです。もしやめるとしたら、1年生の終わりに高校受験をするか、3年生の終わりに高卒認定をとって大学受験をすることをお勧めします。また私の同期には、卒業後に別の道に進んだ人もたくさんいます。SEをやめてピラティスのインストラクターの資格を取った人、化粧品の工場勤務から図書館司書になった人、看護大学に入りなおした人、大学に進んだあとに歯科医科大に入り直した人。このように高専生だからといって技術系の仕事に必ずしも就く必要はないのです。

私は2018年に沖縄高専 メディア情報工学科を卒業後、とあるニュースサイトのバックエンドエンジニアになりました。その後、もっとお客さまとの距離が近い「サービスを売る仕事」をしたいと考え、2020年にさくらインターネットに転職して、東京支社でセールスエンジニアとして勤務しました。現在は沖縄県那覇市にて、2023年9月にオープンしたDX拠点『SAKURA innobase Okinawa』のコミュニティーマネージャーをしています。沖縄県におけるデジタルイノベーションの創出や、DX人材の育成を目的に、イベントを開催したり、スタートアップのクラウドインフラの構成相談にのるなどの支援をおこなっています。

みなさんもエンジニアや起業家、デザイナーだけでなく、さまざまな仕事に就ける可能性があるんです。

 

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「やりたいこと」を見つけて「できる」に変えるために

さくらインターネット代表の田中がよく申しているのですが、やりたいことは、消火器のように探せばどこでも見つかるものです。ただ、探そうとしないと、見つけられないですし、そこにあることすら気づけません。

高専OBの40、50代の大先輩方のようになるためにはどうすればよいか、そんな遠い先まで思い描くのはとても難しいことです。5年後、10年後くらいの近い未来から、まずは卒業までに具体的に何をすればいいかを考えてみてください。

みなさんは高専入学前、卒業したら何をやりたいと思っていましたか?

私の最初の目標は「賃金の安い沖縄以外で食いっぱぐれない仕事に就く」ことでした。しかし沖縄高専の場合は推薦などが充実していたので、卒業さえすれば可能だと入学早々に気付き、卒業だけが目標になってしまいました。それではつまらないと、高専卒業後の目標を考え直すことにしたんです。

みなさんの中にも、入学当初から目標が変わってきた人がいるでしょう。私の同期にはゲームクリエーター希望が数人いましたが、ただ毎日ゲームをしているだけで、クリエーターになるために具体的に何かをしてはおらず、結局誰もその職に就きませんでした。「やりたいこと」を「できる」に変えるには、そのための努力が必要です。また、やりたいことを変更できるようにさまざまな選択肢を持つことも大事です。

私が先輩にヒアリングしながら立て直した5年度の目標は、「Web系の仕事に就く」ということでした。そのために技術力やものづくりの経験が必要だと聞き、ICT委員会に参加。そして、「全国高等学校パソコンコンクール パソコン甲子園」で優勝と準優勝、「高専プロコン」で特別賞受賞、起業家甲子園出場、シリコンバレー視察など、先生方の助けも借りながらたくさんの経験を積むことができました。

仕事を選んでいくうえで、高専での経験は非常に役に立ちました。じつは技術は好きですが得意だとは思っていません。授業の成績はよかったのですが自信はなかったんです。高専プロコンでもプログラムはあまり書かずに、プレゼンテーションやポスター制作などを担当していました。ただ、そのときのようにものづくりをする方のサポートや対人の仕事をしたいと思うようになり、バックエンドエンジニアからセールスエンジニアに転職したわけです。「技術+α」の職に就けたのはそういった経験のおかげであり、実際に高専のネットワークの授業で得た知識を活かすこともできました。

高専の勉強は大変ですが、すべての科目でよい成績を目指しておくと、選択肢を広げることにつながると思います。高専を卒業して技術を活かして働くのであれば、高専の経験が役立つ場面は必ずあります。

高専外での出会いが重要

さくらインターネットのセールスエンジニアになって少ししてから、やりたいことが変わりました。

私のメンター的な存在として、インターン先で出会った高専出身の女性がいらっしゃいます。彼女が沖縄と福井を行ったり来たりしながら、高専生などの人材育成で地域に貢献している姿を見て、私も地元である沖縄の働き方やITの発展に貢献したいと思うようになりました。そんなときにDX拠点『SAKURA innobase Okinawa』の開所とコミュニティーマネージャー募集の話を聞き、自ら手を挙げました。沖縄の那覇市を拠点に、全国さまざまな場所で働きたいとも考えていたので、月に1度は出張して各地を周りながら仕事を楽しんでいます。

まだやりたいことが見つからないのであれば、高専から外に出て、いろいろな人に会ってみてください。きっと自分が知らなかった働き方や仕事に出会い、やりたいことを考える機会になるはずです。閉鎖的な高専生活のなかでは、外に出て視野を広げてみることが大切だと思います。

「やりたいこと」と、やりたいことを「できる」に変える方法を書き出してみましょう。壮大なものから、在学中にできそうなものまで、なるべくたくさんです。そうすると、「やりたい」ことを「できる」に変えるために、いますべきことが見えてきます。視野を広げて、努力をして、みなさんが自分の理想とする働き方ができるように応援しています。

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さくらインターネットでは、多くの高専出身者がエンジニア職やビジネス職で幅広く活躍しています。エンジニア職からビジネス職、またその逆も、やりたい熱意があればキャリアチェンジが柔軟にできる会社です。

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編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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