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初開催!さくらインターネット「バグスカッシングパーティ(BSP)」レポート ~孤独なバグ潰しを、みんなで楽しく・効率的に~ 

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システム開発において避けて通れない「バグ潰し」。しかし、その作業は往々にして孤独で地道なものです。さくらインターネットでは、そんな日常の一コマを“みんなで取り組むイベント”に変えるべく、初のさくらのクラウド「バグスカッシングパーティ(BSP)」を開催しました。参加者は開発エンジニアだけにとどまらず、営業、テクニカルコミュニケーター、マーケティング部門など多岐にわたります。「孤独な作業を、みんなで楽しみながら進める」――この新しい取り組みの現場を取材しました。 

「なぜバグスカッシングパーティなのか?」主催者が語る狙いとゴール 

企画を担ったのは、クラウド事業本部の成嶋健一と荒木靖宏。2人にイベント開催の狙いを聞きました。 

荒木

「バグスカッシングパーティ」は、新機能リリース前後に“バグを減らす”ことを狙った共同作業イベントです。リモート中心で個々に進めがちな作業を、あえて同じ時間に集まって取り組むことで、わからないことをその場で解決できる。オープンソースの世界(DebianやMozillaなど)でも長く続いている実績のある手法を参考にしました。 
また、このような「バグスカッシングセッション」は、ユーザーからの定期的なフィードバックとあわせてプロジェクト全体の品質向上に貢献できることが知られています。 

さらに今回大事にしたかったのは、普段はリモートで個別に作業しているメンバーがオフラインで一斉に集まることです。同じ空間で顔を合わせて作業することで、プロジェクト全体の進捗感を共有でき、オンラインだけでは見えにくかった課題やドキュメントの抜け漏れにも気づきやすくなります。 

成嶋

バグ潰しはどうしても孤独でしんどい。だからこそ、みんなでワイワイ取り組むことで気分も上向く。普段顔を合わせない人と会話が生まれるだけで、別チームの進捗がリアルに見えてくるんです。点在していた検証を“一気に片付ける”効率面のメリットもあります。 

荒木

目標は、今年度にまとまってリリースする「さくらのクラウド」の新機能群の品質を底上げすること。具体的には用意した検証シナリオを“誰がやっても再現できる状態”まで引き上げることです。結果としてユーザー体験の均質化やドキュメント整備も進めたいと考えました。 

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「孤独な作業」を「チーム戦」に変える仕掛け 

イベントは午後1時半に一斉スタート。以下のようなルールで作業が進められました。 

  • Slackで「担当宣言 → 検証開始 → 完了」を記録
  • Confluence(社内ドキュメント)に気づきや修正点を直接追記
  • ホワイトボードで進捗を見える化 

集中して作業を進める一方で、疑問があればすぐに隣に声をかけられる。「孤独な作業をチームプレーに変える」という狙いが形になっていました。 

成果発表会で見えた“数字以上の収穫” 

午後4時からは成果発表会。運営から全体のサマリーが共有され、続いて1人1分のライトニングトークで、参加者全員が取り組み内容や学びを発表しました。 

荒木

参加人数も想像以上で、営業やテクニカルコミュニケーターなど他職種の参加もありました。普段つながりにくい人同士が協力する光景が見られたことは、想定以上の収穫でしたね。 

成嶋

普段はリモートワークで作業をしているということもあり、同じサービスにかかわっていても、チームが違うと何をやっているのかが見えにくいという課題があります。今回のように一緒に作業をすることで、新しい発見や課題も炙り出されました。非開発系のメンバーもお客さま目線で改善点を出してくれるなど、単に仕様だけでなく“使われ方”の品質も上がります。同じ空間で同時に取り組んだからこそ、チームを越えた全体感が共有され、新しい発見が生まれたことが、数字以上の大きな収穫となりました。 

参加者の声 

マーケティング本部 マーケティング部 デマンドセンターグループ クラウド販促ユニット 小林 涼(右手前)

マニュアルやさくらのクラウド検定の勉強で理解していた機能も、実機を触ると解像度が上がります。発信している内容と実際にできることの差分が見え、アップデートすべきポイントがわかりました。(小林)

テクニカルソリューション本部 セールスエンジニア部 鶴田 憲也(左手前)

普段はお客さま支援が中心で、開発現場に直接触れる機会は少ない。今回は、実際に検証して課題を把握できただけでなく、その場でフォローしてもらえるという点も、リモート作業との大きな違いでした。(鶴田)

継続してこそ文化になる。主催者が描く次のステップ 

成果発表のあとには懇親会を開催。部署の垣根を越えて交流が進み、「次回はこんなシナリオを試したい」といったアイデアも飛び交う様子も。 
普段接点の少ない人同士が同じテーブルで語り合うことで、イベントの副次的な価値=横のつながりが強まりました。 

荒木

年度内にあと2〜3回は実施したいですね。頻度や規模は調整しながらも、取り組み自体は継続が大切。将来的にはさくらのクラウド以外のサービス(高火力シリーズ、さくらのVPSなど)にも展開し、“サービスの品質をみんなで上げていく文化”を育てたいです。 

成嶋

バグと向き合うのは大変ですが、みんなでやれば前に進めます。今日生まれたシナリオやナレッジは、営業資料や社内発信などエンジニア以外の職種のみなさんにも活用してもらえると思っています。ぜひ次回以降の開催でも、いろいろなチームの知恵を貸してもらいたいですね。 

初開催のバグスカッシングパーティは、検証シナリオの進展や新規追加といった実績だけでなく、多職種参加による知見の広がりと、横のつながりの強化という副次的な成果を生みました。 

さらに、リモートでは得づらい「全体感の共有」や「思わぬ課題の発見」も、オフラインで一斉に集まったからこその成果でした。 

孤独になりがちなバグ潰しを“みんなで楽しむイベント”に変える――。 
その試みは、今後のさくらインターネット全体に広がっていくかもしれません。 

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執筆

篠崎 沙恵

資格スクールでのオウンドメディア編集・マーケティング担当を経て、 2023年1月に中途でさくらインターネットに入社。おもに『さくマガ』編集、ユーザー向けメールマガジンを担当している。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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