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コロナ禍で営業スタイルはどう変わった? 営業職に聞いてみた

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さくらインターネットは2020年4月にリモートワークを前提とした新しい働き方に移行することを発表しました。

2021年に入ってからも2度目の緊急事態宣言が発令されている中、お客さま先へ訪問して対面でお話をうかがう機会の多い営業の仕事はどのように変化したのでしょうか。

そこで今回は、さくらインターネットの営業部メンバー3名に、働き方や業務への取り組み方がどのように変わったのか、また、リモートになって良かったことなどについて話を聞きました。

 

営業メンバー3名紹介

 

左上:三國 雄太(みくに ゆうた)

CS本部 営業部 フィールドセールスでマネージャーを務める。2015年中途入社。コロナ禍前はお客さま先へ訪問し、対面で対応をおこなう業務がメイン。

 

右上:村元 建太(むらもと けんた)

CS本部  営業部 フィールドセールス。2020年10月、中途入社。前職でも営業職に従事。

 

中央下:小松 沙羅(こまつ さら)

CS本部 営業部 フィールドセールス。2017年に新卒で入社以降、営業職を続ける。

 

営業スタイルの変化

ーーリモート前提になる前の営業スタイルはどういったものだったのでしょうか。

 

三國 雄太(以下、三國):基本的に外に出ることが多かったですね。オフィスにいるときと外出しているときと半々ぐらいで、外にいるほうが少し多いぐらいだったと思います。

 

小松 沙羅(以下、小松):私も外出や出張が多かったです。オフィスに戻らないことも普通で、お客さまとの打ち合わせで移動していることが多かったですね。時期によって偏りはあるんですけど、ほぼ毎日外出していたと思います。

 

村元 建太(以下、村元):僕は昨年入社したばかりですので、前職の経験にはなるのですが、そこまで頻繁にお客さまのところに出向くということはなかったです。基本的にはメールと電話で対応していました。それでも、外出は週に2、3回ぐらいはしていたと思います。

 

 

ーー昨年4月にリモート前提の働き方になると聞いたとき、どう思いましたか? すぐに対応できましたか?

 

三國:「さぶりこ(※)」が整備されたときに、リモートワークをやってみようということで、試験的に1か月ほどやってみたことがあります。

※会社に縛られず広いキャリアを形成しながら、プライベートも充実させ、その両方で得た知識や経験をもって共創へつなげることを目指し、2016年12月に策定したさくらインターネットの社内制度。

その経験があったので、雑談などの軽いコミュニケーションについては若干やりづらさを感じたりはしたのですが、リモートワーク自体に抵抗はありませんでした。会社側から「リモート前提」と言われたときは、率直に、時代の流れとしては良いことだなと思いました。

試験的にリモートワークをした当時は、世間的にもそこまでリモートワークが浸透していたわけではなかったので、お客さまのほうも不慣れなところがありました。でも、コロナ禍以降はリモートワークをする会社が増えてきていたので、そこまで不便には感じなかったですし、逆に便利な部分がいろいろ見えてきましたね。

 

小松:私も、新しい時代の変化としてポジティブにとらえていました。でも、今まではお客さまに会いに行くことが仕事だったので、訪問が制限されることになって「私の仕事って無くなっちゃうのかな」という不安感もありましたね。

実際に「リモート前提」になってからは、すでにツールや制度自体は整備されていたので、対応はスムーズだったと思います。ただ、メンバーによってモチベーションが違ったりするので、どちらかというと気持ちの部分をどうしていくかのほうが大変だったんじゃないかなと思います。

 

村元:僕はコロナ禍での転職で、さくらの入社面接は、2020年6月~7月ぐらいにすべてリモートで対応していただきました。さくらに入社する前から「リモート前提の働き方」が始まっている状態だったんです。

前職でも緊急事態宣言を受けてリモートワークが浸透していたので、さくらに入ってもそれが続くんだなという認識ですね。そこまで抵抗はなかったです。

 

 

ーー三國さんはマネージャーとして難しさを感じたりはしませんか?

 

三國:そうですね。やはり、近くにいればなんとなくメンバーが困っているとか、ちょっとした変化にも気づくことができるのですが、今はそれがないですからね。意識的に声をかけるようにはしています。

一昔前だと「人に聞く前に自分で調べなさい」ということもあったと思うのですが、そこのハードルは下げて、わからなかったらいろいろ聞いてほしいというスタンスでいます。

わかってさえいれば、実は自分でできることって多いと思うんです。なので、なるべく何がわかればできるようになるんだろう、と考えてコミュニケーションをとっています。

 

 

ーーリモート前提になったことで営業スタイルはどう変化しましたか? DXされた作業やフローなどはありますか?

 

三國:DX化を意識したことはあまり無かったですね。業務に必要なツールはもともとそろっていたように思います。

リモート会議についても、もともとあったけれど、社会的に認知されて一般的になったというところがあるので、ツールが充実したというよりも、常識が変わっていったという意味合いのほうが強いかもしれません。

 

小松田中さん(さくらインターネット代表)の記事も読んだのですが、率直に言うと、営業の仕事の中でDX化まで至っているものは無いのではないでしょうか。ツールを活用することを当たり前とした業務フローという意味では、整備はされているのかなと思いますが、完全に自動化されているという感じではないですね。

 

仕事のスピード感は上がった

 

仕事のスピード感は上がった

ーーリモート前提となって良かったこと、逆に困っていることなどはありますか?

 

村元:業務効率は確実に上がっていると思います。出勤や訪問の移動時間は仕事できませんが、それがリモートになると、会議をする感覚でお客さまともお話ができますので。

困っていることは、その場の雰囲気……実際に会わないと感じられないものというのは、やはりリモートだとわかりにくいです。

 

三國:営業の方法については間口が広がったので、情報を取りに行こうと思えばいくらでも集まるようになってきたなと思います。

1日の大半、PCの前に座っているような生活ですが、営業的に良かったなと思うのは、スピード感があがったことですね。以前だと何日の何時にお会いしましょうという調整をしていましたが、今は何時間後にWebでさくっと話しましょうか、ということができますので、そういった点はメリットと言えるのではないかと思います。

 

小松:打ち合わせって対面だと意外とお客さまにも負担をおかけする部分が多いんですよね。例えば、こちらが出向く際にも、入館申請や会議室をおさえたりといったことが必要だったりします。でも、リモートでの打ち合わせはパソコンがあればすぐできますし、お客さまからご相談いただいてからすぐにお話をうかがうことができるので、日程調整のハードルは下がりました。お互いの負担を軽減できているという意味ですごく良かったのではないかと思います。どちらかというと既存のお客さまに関してはメリットのほうが多いです。

ただ、新しいお客さまや社内とのやりとりという点では、情報が取りにくくなっています。いままではなんとなく自然に耳にしていたような情報が、お客さまからも社内からも入ってこないんですよね。ちょっとしたこぼれ話や雑談から案件が広がったりすることもあるので、より積極的に情報をとりにいく必要がでてきました。

 

村元:僕も、雑談ベースのお話がなくなっているなというのは感じています。会議とか打ち合わせだと、どなたも”仕事モード”になりますし、その人が普段どういう人なのかはわかりづらいですね。特に部署をまたいでしまうと全然わからないです。やはり、以前よりも自分からアクションを起こす必要はでてきていますね。

 

 

ーーご自身の上司とのやりとりの変化はありましたか?

 

三國:大きくは変わらないのですが、やはり、どうしても意識しなくちゃいけない部分はでてきましたね。例えば、自分のすぐ上の上司ではなく、2階層、3階層上だと、なかなか接点を持つのが難しいです。

もちろん、1on1の時間はとっていただいてはいますが、以前は社内で見かけたらちょっと話しかけることもできたんです。気軽に話せる機会はどうしても減ってしまっていると思います。

 

小松:確かに、雑談という意味では上司と話す機会は少なくなりましたね。ただ、現場寄りのミーティングに参加していただけることはむしろ増えている気がします。

そういう意味では、「ちゃんと見てくれているんだ」という感じはありますね。それこそ、「リモート前提」になったときは、私たちがやってることをちゃんと見てくれるのかな、という不安もあったのですが、そういったメンバーの想いもきちんと汲み取っていただけているのだと思います。ありがたいですね。

 

村元:僕も、定期的にお話する機会は設けていただいています。とくに困っていることはないですね。

 

三國:以前からさくらにいる人は、どこにどういう人がいて、こういう相談はここにする、ということがある程度わかっていますが、村元さんのように「リモート前提」になってから入社した方は本当に大変だと思います。そのあたりは考えて、僕にできることはなるべくしようと考えています。

 

 

ーーリモート前提になって10か月以上経っていますが、お客さまの反応はいかがですか?

 

三國:対面でもリモートでも対応できるようにしていますが(※)、だいたいお客さまもリモートに対応しているケースが多いので、特に不便はないです。

対面営業の位置づけが少し上がっているような印象はあります。「せっかく対面で打ち合わせをするなら」ということを考えますね。

なので、新型コロナが収束したらお客さまも元のスタイルに戻るか、と言われるとリモートになってからいろいろなことがスピーディーになった、というメリットを多くの方が感じているでしょうし、すぐに完全に戻ることはない気がします。対面とリモートを併用していく形になっていくのかなと思いますね。

※緊急事態宣言下では、社外の方との会議(打合せ)について、対面での開催を原則禁止しオンラインでの開催を推奨しております。

 

小松:私もほとんどリモートで対応しています。一応、対面・リモートどちらでも対応できることはお伝えしていますが、リモートを希望されるお客さまが多いです。

 

村元:お二人ががおっしゃっていたように、最近はお客さまもほとんど抵抗を感じていないのではないかと思います。リモートという営業スタイルが浸透していっているんだなと感じます。

 

新しい時代に合った環境作り

新しい時代に合った環境作り

ーーさくらインターネットならではの働き方について、魅力的に感じていることはありますか?

 

村元:リモートで働ける環境が整っていることはすごく魅力的ですね。前職もリモートワークをやってはいたのですが、今の環境ほどしっかり整っていなかったので……しっかり時代の流れに沿った形で環境が作られているというのは、さくらインターネットのすごいところだと思います。

さぶりこも、30分前に退社できるショート30を利用しましたが、こういった多様な働き方ができる制度も”さくらならでは”ですよね。

 

三國:制度としては、連続有休(※)はいいですよね。お休みがとりやすい雰囲気もありますし、本当にありがたいです。

※2日以上連続で有給休暇を取得した場合に、1日につき5,000円の連続有休手当を支給(2日取得で10,000円、5日取得で25,000円)。1年度につき最大10日まで取得可能。

あと、さくらって優しい方が多いんですよね。例えば、何か質問するときでも「ここまで教えてくれるんだ」というのは感じます。そういう部分がリモートにおいても活きているのではないかと思います。

 

小松:ワークライフバランスを重視した制度、社員を信頼する風土はすごく魅力的に感じています。コロナ禍での対応も、私が魅力的に感じている部分とマッチしていて、リモート前提となってもさくらのいいところを残すことができているのではないかと思いますね。

 

 

ーー上司である三國さんがいるところで少し話しづらいかもしれないのですが、小松さんは転職を考えたことはありますか?

 

小松:「転職しても必要とされる人材になる」ということを考えてはいますね。実は、それは三國さんにも言われていることでもあるんです。業務に取り組むうえで、自分のキャリア形成に役に立つのかどうかという判断軸は常に持っています。

そういう意味では転職を意識してはいるんですけど、さくらが好きですし、やりがいも感じているので、とくに「転職したいな」と思ったことはないです。

 

村元:さくらに入社した際のオリエンテーションでも、社長の田中さんから「転職しても必要とされる人材になろう」という話はありました。

 

世の中のIT化はどんどん進んでほしい

ーーさくらや世の中がもっとこうなればさらに働きやすくなるのに、と思うことはありますか?

 

三國:リモートでやりにくい部分ってまだまだあるんですよね。”実際にその場所に行くこと”に価値があるという部分がありますので、どこかで釣り合いがとれるようになるといいと思います。

例えば、VRでデータセンターを見学できるようにするとか……いろいろと手段はあると思います。コロナ禍の前まで、当たり前のようにしていたことのなかで価値があることについては、何らかの形で昇華させないといけないですね。

 

小松:これはさくらに関わらずなのですが、もっとIT化が進んでほしいです。というのも、営業でいろいろな会社の方とお話をしますが、IT化がとても進んでいる会社もあれば、IT化があまり進んでいない会社もあるんです。

そうなると、やはりITの導入度が低いところに基準を合わせなければなりません。例えば、こちらはPDFでも書面を送れるけれど、相手がFAXしか対応できないととても不便ですよね。

社会全体のIT化が進めば、今よりももっと効率化される部分があると思いますし、クラウド化が当たり前になっていけば、さくらのサービスももっと売れるんじゃないかなと(笑)。営業としても、IT化、クラウド化がどんどん進めばいいなと思います。

 

村元:僕も、小松さんがおっしゃっているようなことを思いますね。いろいろな会社とやりとりをする中で、片方がIT化を進めても、相手が対応できていなかったらあまり意味がないです。世の中のIT化はもっと進んでほしいですね。

 

 

執筆

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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