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斉藤和巳が語る「プロ野球選手のセカンドキャリア」アパレルブランドの立ち上げも

平成を代表する名投手 斉藤和巳が語る”プロ野球選手のセカンドキャリア”

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斉藤 和巳(さいとう かずみ)さん プロフィール

1977年生まれ。京都府出身。元・福岡ソフトバンクホークス投手。パ・リーグ史上初の2度の沢村賞、2リーグ制以降4人目の投手五冠など平成を代表する右腕。

Twitter:@kazumi_saitoh

各業界の著名人にインタビューをして仕事のヒントを得ようという、この企画。今回は、数々の名勝負を繰り広げ、多くのタイトルも受賞した、元プロ野球選手の斉藤和巳さんにインタビューをしました。

斉藤和巳さんが「キャリアの話」を語る

ーー本日はよろしくお願いします! キャリアについてお聞きしたいのですが、子どもの頃から野球をされていて、野球を仕事にしようと思ったのは何歳ごろですか。

子どものころからプロ野球選手になるっていうのは夢で、小学校のころは七夕の短冊に毎年同じ夢を書き続けてた感じですよ。

そのときから毎日プロ野球を見てましたけど、仕事っていう感覚で見ることはあんまりないじゃないですか? 僕はなかったんで。

野球が仕事になる考えになったのは、ドラフト指名されることをある程度自分で自覚したときからです。野球が仕事っていう感覚は正直そんなに持ててなかったですね。

ーー怪我をして辛い時期もあったと思いますが、どう乗り越えたのかを教えてください。

最後は怪我で終わってしまったところがあるんで、道中もいろいろありましたけど、結局、周りの人に協力してもらったり、助けてもらったりしないと、1人ですべてを解決することは難しいです。

若いときは「それが当たり前」に感じてしまってたけど、実際に自分が復帰できたときにいろいろ振り返ったら、自分だけではこの場所には立てていないことに気づけました。それはやっぱり大きかったです。

周りのサポートっていうか、それこそチームメートやトレーナーだったり、コーチ、球団の方もそうですし、そういう方々のサポートがなかったら絶対無理でした。

プライベートの友達や仲間も精神的な支えになりましたし、怪我をしたことで、そういう周りの人たちがいるから、今の自分がいるんやって実感しましたね。

野球をしていなかったら、どうしようもない人生を送っていたかも

野球をしていなかったら、どうしようもない人生を送っていたかも

ーードラフトで指名が無ければ高校で野球を辞めるつもりだったとうかがいましたが、もしもプロ野球選手にならなかったら、どんな仕事をしていたと思いますか?

いやー、もう想像もつかないですね。 多分とんでもない人生を歩んでいることは間違いないかな。野球をやってきたおかげでプロの世界に入れたんで。

地元の友達も、冗談ぽくですけど「ほんと野球がなかったら、お前なんてクズやから」といまだに言ってますし、自分でもそうだなとわかってるんで。ただそこを野球がしっかり蓋をしてくれたり、蓋してくれたことによって成長できた部分があります。

なんとも言えないですけど、下手したら本当にどうしようもない人生を送っていた可能性があると思ってしまうぐらい僕にとって野球はもう、ありがたいものです。

ーープロ野球選手になってから、自分の中で印象に残っている試合を教えて欲しいです。

僕の中では「プロ初勝利」をあげた試合が絶対です。

印象深いですし、あの試合が自分の中ではプロとしてやっとスタートを切れたっていうか、プロとしての喜びを初めて味わえた瞬間でしたから。その前に一度手術して、リハビリを経ているんで。

頑張ればこういう喜びをつかむことができるって思えた瞬間なんで、プロとしてもそうですし、人としてのスイッチも入った感じがしました。

斉藤和巳さんが語るプロ野球選手のセカンドキャリア

プロ野球選手のセカンドキャリア

ーー初勝利が思い出に残っているというお話でしたが、プロ野球選手だと1勝もできないまま辞めてしまう選手も多いと思います。プロ野球選手のセカンドキャリアについてうかがいたいです。

プロ野球だけでなく、どのプロスポーツでも課題というか、テーマだと思います。プロ野球界も2000年に入ってから、セカンドキャリアが取り上げられてきて、選手会も支援に熱心に取り組んできてますし、引退した後に選手会へ相談すれば、いろんな会社を紹介してもらえます。

そういった相談の窓口ができたり、球団によっては運営会社の関連会社を紹介してもらえることもあるようです。

ただ、野球選手は野球しかしてきてないんで、今の時代は現役中からいろんなことを考えて、いろんな人と接して将来設計をしていかないといけない時代だと思います。過去の先輩方の苦労を見聞きしていますから。

だからこそ、それが当たり前になっていく必要があると思います。現役中に「次のプラン」をちゃんと見据えながら、今自分がやるべきことをどれだけ広げていくかということですね。

現役時代のうちに感じることが大事

プロ野球選手の選手寿命って30歳ちょっと切るぐらいだと思うんです。20代中盤や後半ぐらいで引退すれば、まだ気力体力も全然ありますけど、30代中盤や40ぐらいになったときに、もう1回ゼロから始めるというのはすごく気力がいることですよね。

それに社会に出たこともないんで、一般常識は企業で働いている人よりも理解はできてないんで……。 そういうことを現役のときから自分で感じていくことは絶対大事だと思います。

自分自身が本気で考えないと

まず、何が常識なのかが難しい定義になりますけど、「一般的にはこうや」ってことを、まず現役のときから取り入れないと。引退してから苦しいって言うのは当たり前じゃないんで。

一歩外に出れば今までと全然違う世界になってきますし、はじめはプロ野球選手としてちやほやしてくれると思うんですけど、いろんな壁にぶつかることが絶対出てきます。 そういうこともあるかもしれないって思いながら、現役生活を続けないといけないかなと思います。

だから周りがどれだけセカンドキャリアについて考えたとしても、本人たちがもっと真剣に考えないと、しょうがないですよね?

根本的に人としてどれだけ成長するか、というのはどこに行っても多分一緒だと思うんで。僕はセカンドキャリアについて「将来こうなりたい」とか今もそんなに無いんですけど、僕は「自分は未熟」って今でも思ってます。人として成長し続けないと将来的にしんどいなって思ってるんです。

セカンドキャリアの壁を低くする

今はまだこうやって周りに人がいてくれて、新しい人が近づいてきてくれるのは、自分が少しずつでも成長できているからだと思います。現役選手には、まず、そういうことを感じてほしいなと思いますね。

スポーツはすぐ結果が出るので、良い悪いがわかりやすくて、すぐ判断できるんですよ。 ただ、社会に出たらその結果が、良いのか悪いのか判断が難しいじゃないですか。そういうことも感じながら現役生活を続けるほうが、セカンドキャリアの壁がちょっと低くなると思います。

斉藤和巳さんがYouTubeをはじめた理由

斉藤和巳さんがチャレンジするうえで大事にしていること

ーーYouTubeを最近はじめられましたが、これもプロ野球選手のセカンドキャリアのヒントになると思います。斉藤さんがYouTubeを始めたきっかけについてお聞かせください。

YouTubeはコロナの自粛期間中にスタートしたんですけど、もしこの自粛期間がなければ、お話をいただいてもそこまで心が動かなかったかもしれないです。

僕は野球に何か恩返しをすることを常に考えているのですが、こういう状況になってプロ野球ファンの人たちが、物足りない毎日を過ごされていたと思うんです。

以前からOBの先輩方が何人かやられてましたけど、こういうお話をいただいて、 これは良いタイミングかなと思ったので、はじめました。

自粛期間中にも身近に野球があるって思ってもらえたり、僕の主観で「野球ってこういうところが深いよ!」「見えないところでも、こういうこと起きているんですよ」という感じで、野球の見方を今までとは違う角度で楽しんでもらえるきっかけになるものにしたいです。

スタッフの皆さんも動画1本だけじゃなくて、その先を見据えて考えてくれているので、それに対して僕が自分の考えや思っていることをただ正直に発信しています。

わからないことは正直に言う

プロでやってきていましたが、わからないことは「わからない」と正直に言います。「ともに勉強しましょう! 教えてください!」というスタンスです。そうやって共に野球を楽しんでいければいいですね。やっているうちにmどんどん燃えていってるんです。

だから今、YouTubeをはじめるきっかけをもらって、すごく良かったなと思います。更に良かったなと思えるようになりたいですね。今後はLIVE配信で解説もやりたいです。実際、自粛期間中にやってみて結構良い反響があったので、やっぱりファンの方は野球というものに飢えてるところがあったと思うんです。

多分、YouTubeでのLIVE解説は僕らが第一人者ですよね。他のところでもちょこちょこやり始めてますが。 僕はお酒飲みながら、みんなはテレビを見てもらって解説はYouTubeで見てもらう。これって今までにない画じゃないですか。

こっちは普通に家で酒飲みながら、もう皆さんと一緒ですよ。監督になった気分で。この間は昔の映像の試合を解説したんですけど、それが僕の中ですごく心地よかったんです。

テレビってなると、やっぱり制限されるところが出てきたり、正直気を遣わないといけないところが出てくるんですけど、YouTubeに関してはもう本当に素のままでいいんで。

これを楽しんでもらえるのって、新しいコンテンツやなっていうか、もうこれからはこうなっていくやろなって思います。これだと、どこにいてもできるんで、それこそ海外でもできますし、これが主流になっていくよねって話はみんなとしてました。やっぱりその後、何人かやってますね(笑)。

現役選手にも発信してほしい

現役選手にも発信してほしい

ーーセカンドキャリアを考えると、現役中から自分のYouTubeチャンネルを持つのも有りだと思うのですが、いかがでしょうか?

そうなんですよ。もうそれが最強やと思います。実際ダルビッシュとかマエケンとかはやってるんで、一番影響力があるっていうか、みんなが興味を示しますよね。

ただ、日本の場合はそれをやってしまうと叩かれる風潮があるんで……。日本は「出る杭をどうやって打つか」という考えがありますよね。

ーー確かに海外で活躍している人はSNSや、Youtube配信などでの発信を積極的にやっていると思うんですけど、日本の球団に所属している人は、何か規制のようなものがあるのでしょうか?

球団によってはそういうのもあると思います。でも、プロ野球ファンの人が一番興味を持つとこはやっぱり現役選手なんです。僕も、もし現役選手がYouTubeをやったら興味あるんで。やれる環境がある選手は当然やってもいいと思います。

注目している選手

ーーせっかくなので、野球についてのお話もうかがいたいのですが、斉藤さんが今年のプロ野球で注目している選手を教えてください。

各チームいいですけどね。SNSやYouTubeでも話してますけど、中日の梅津は注目してますし、同じ中日の山本っていうピッチャーにも注目しています。あとはYouTubeでも話したジャイアンツの戸郷とかね。

古巣のホークスにも、今は2軍にいますけど古谷。この選手1人! って絞るのは難しいところですけど、どうしてもピッチャーに目がいってしまいます。特に若い選手とか、僕はもうずっと怪我してきてたんで、やっぱり怪我から復帰した選手は気になります。

ーーファンとしてもそういう選手のストーリーがあると応援しやすいというか、応援したくなるというのはありますよね。

やっぱりそうですよね? ホークスで怪我から上がってきてる東浜も気になります。 そういう選手とか若い選手は未来があるんで、なりふり構わず頑張ってほしい。

あとはベテラン。ベテラン選手はあと何年プレーできるかわからないんですよ。小さいときから続けてきた野球にピリオドをいつか打たないといけない。どういうタイミングで最後の瞬間が訪れるのか、そのストーリーも気になります。

自分で辞め時を決められる選手は幸せ

ーーピリオドを打つというお話ですが、選手によってスパッとやめる方、長く続ける方がいるじゃないですか。辞め時はご自身で考えて決断するということですか?

しんどい決断ですけど、辞めることを自分で決断できれば、そんな幸せなことはないです。 でも、球団から通告される人がほとんどなんで、人に言われるか自分で決めれるかの違いですよね。

だから自分で辞め時を決められる野球人生を送ることができればいいと思います。でも、球団から辞めるように言われたらしょうがない、できるまでやろうって思ってる選手もいますから。

どっちがいいっていうのはないですけど、自分から決断できるほうがまだいいのかなと思います。僕は自分で決断できたんで。それはそれで幸せだったなって。

リーダーシップで印象に残っている人

斉藤和巳さんが「リーダーシップで印象に残っている人」

ーー現役時代にさまざまな監督、コーチ、キャプテンと一緒に野球をしてこられたと思いますが、リーダーシップという面で印象に残っている方を教えてほしいです。

自分のときは秋山さんがいて小久保さんがいたので、リーダーは野手の人が多いかなという感じがしますね。やっぱり常に試合に出ていることが多いんで。

ピッチャーの人も全然いるんですけどね。ホークスが強くなった要因としては、野手に関しては秋山さん。野球に取り組む姿勢だったり、やっていることは素晴らしかったです。 それこそ小久保さん、松中さん、井口さんといったその後中心になった人たち全員が秋山さんの真似をして、話を聞いていました。

ピッチャーだと工藤さん。やっぱり影響というのは、すごくありました。リーダーに必要なことは「言ってることと、やってることが噛み合っている」ことですね。まず「説得力が必要」だと思います。

プロの場合は、結果を残し続けることもある意味大事になってくると思うんで、そうじゃないとリーダーにはなかなかなれないと思います。プロスポーツの世界ってその辺がわかりやすいなと思いますね。

そこが一般社会の部分でも同じなのかは、わからないですけど。結果が出てない選手でも慕われている選手はたくさんいますけど、それがチームのリーダーかというと難しいです。やっぱり1軍の中心にいてくれないと、リーダーとしてはなかなか難しい。どうしても結果は必要になります。

失敗から何を学ぶか

ーーどの世界でも失敗することはかならずあると思いますが、失敗したときの立ち直り方についてどう思うか教えてください。

僕は失敗ばかりしてきてます。だからもう失敗したくないって気持ちはわからないでもないですが、全員が何かしら失敗しているんです。

一流企業の大社長でもすぐに成功したわけじゃなくて、絶対それまでに紆余曲折はあると思います。ということはもう、失敗したらいいんですよ。失敗をするなって言うほうが難しいっていうか、無理なことなんで。

失敗のプロセスは大事ですけどね。どういうプロセスで失敗したのか。何の努力もせず、考えもせず失敗したのは意味がないです。でも自分なりに、いろいろ考えてやった結果、失敗した場合は分析ができるので。

そう考えると聞く力も必要になってきますよね。もっと成功しようと思うと、今度は聞く力だけでなく、聞き流す力も必要になってきます。上に行けば行くほど、聞く力よりも聞き流す力のほうが僕は必要だと思っています。

聞き流す力も必要

何でもかんでも聞いてたら頭パンクして何が正解かわからないですから。結局、聞いてばっかりで自分の軸がなくなったり、芯がなくなったら意味がないんです。 聞く力と聞き流す力の割合っていうのは、自分でうまくやっていかないといけない。僕はそれが生きるセンスなのかなって思います。

『聞く力』という本がベストセラーになったじゃないですか? 僕も読んだんですけど、ずっと聞いててインプットしても結局全部はやれないんですよ。ということは、何かを捨ててるはずなんです。捨ててるってことは、それは聞き流せているはずなんですよ。

質を変えて質を上げていければ成長なんで。ただ、やっぱり人によって性格も違うし、できることも変わってきたりして、それぞれ全然違うじゃないですか。

そこの見極めがリーダーには大事。みんな戦力と思うのであれば、この人にはここまで許せる、この人はここまで、っていう見方も必要じゃないかな。

こんなこと言ってますけど僕、そういうふうに人を動かす立場になったことないんで。 ただ、はたから見てそう感じるので、自分がもしリーダーという立場になったときに、 そういうことがいざできるか、すぐできるかっていうと、これはもう僕にもわからないですし、そこはやっぱり経験だと思いますよ。自分が考えたことが絶対できるとは思ってないんで。

一生懸命に自分のベストを尽くす

仕事するうえで意識していること

ーー斉藤さんがお仕事をするうえで意識していることを教えてほしいです。

僕は夢も目標も引退してから持ててないんです。それが別に悪いとは思ってないですし、今後うっすらでも見えたらなって思いながら、いろいろやっています。

一生懸命やっていれば、誰かが興味を持ってくれて何かにつながると思うんです。”一生懸命”って聞く人からすると馬鹿馬鹿しく聞こえるかもしれないですけど、本当にそのときの自分のベストを尽くす。これは現役の時からそうです。

ーーまさに一球入魂ですね。

小手先も使えないですし、性格的に嘘もつけないですし、常にリアルでいきたいです。自分にできることがあれば、そこでも僕は自分の嘘偽りないことしかできないですね。

判断するのは周りなんで、そんな自分をいいなと思ってもらえたら、次に繋がるかもしれないですし、やっぱちょっと違うなって思ったらそれはそれで終わり。もうそれはしょうがないなと思っています。

仕事を受けた以上は、ベストを尽くす。間違ったときはちゃんと謝る。何か助けてもらったら「ありがとう」って言う。その単純作業だけです。

僕ができるのは、「すいません」とか「ありがとうございます」とか「またよろしくお願いします」をちゃんと言うとか、それぐらいなので、ただ一生懸命やっているわけです。

斉藤和巳さんの「やりたいこと」

ーーこのメディアのコンセプトが「やりたいことをできるに変える」なのですが、斉藤さんが今後やりたいことについて語ってほしいです。

YouTubeの投稿はもちろんですけど、アパレルも立ち上げています。秋ぐらいには商品として展開していければと思って、スタッフの人たちと動き出しています。

アパレルをやろうと思ったきっかけは、僕の身体(身長192cm)だと服のサイズが無いんですよ。いろいろな人から背が高くて羨ましがられることが多いんですけど、僕は野球を辞めてから何一つ得をした感覚がないんです。言える人には言いますけど、言えない人には「1回俺の身長になってみろ。どんだけこの世の中が不便かわかるから」って心の中で言ってます。そんな、身長があったからいいってもんじゃないよ。

野球をしているときは「この身体を操れば誰よりも武器になる」って思えるじゃないですか。でもそれ以外のことで得したことって何にもないんですよ。

「この身長別にいらんな」と思うことしかないですね。特に洋服の面で思います。もともと洋服は好きやったんですけど、日本にはサイズがないんですよ。

今でこそ海外から通販で購入できるようになりましたけど、僕が20代ぐらいのときは買う方法がなかったですから。

普通の人は好きな店に行って好きな服をパッと買えるでしょ? 僕はそうじゃない。店に行ったら、「一番大きいサイズはどれですか?」って聞いて、そこから選ぶしかないわけです。

若い頃から悩んでいたことを解決したい

ーー少ない種類の中から妥協して選ばざるを得ないということですね。

そうなんです。しかも日本の場合はサイズが大きくなればなるほど、横が大きくなってくるんですね。僕は身長のわりに横幅がないんで、ラインが気に入らなかったりします。

デザインはいいけど「ラインがちょっとなぁー。細めのほうがいいなぁー」「こんな感じの見た目で着たい服じゃないな」ということがたくさんあるんです。

それは若い頃からずっと悩みっていうか……。もう悩んでもしょうがないんですけどね。この身体を変えることはできないんで。

そんな話をスタッフの方としていたら、「じゃあ自分の服を作りましょうよ」って言ってくれたんです。こんな幸せなことないじゃないですか。自分のブランドを立ち上げて自分の服を作れるなんて。

洋服を作るうえで、着心地、サイズ、生地感にはこだわってます。あと、僕は移動が多いので、長時間の移動でもストレスを感じないものがいいですね。でも、そういう楽さだけじゃなくて、日常で着てても「全然おしゃれに見える服」を作っていきたいです。

体が大きなアスリートにもオフの時はオシャレに洋服を着こなして欲しい、選ぶファッションの楽しさを提供したいという思いからアパレルブランドを立ち上げる。
体が大きなアスリートにもオフの時はオシャレに洋服を着こなして欲しい、選ぶファッションの楽しさを提供したいという思いからアパレルブランドを立ち上げる。

撮影・執筆

小泉 行生

1979年生まれ。神奈川県出身。左利き。2009年08月に中途で入社。総務部情報システムグループ所属。略すと「情シス」です。システム保守のかたわら、社内向けの撮影やライブ配信も担当してます。野球と卓球が好きなアラフォー。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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