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アンチルッキズム 他人の一方的な価値観の押し付けは気にしない

コロナ太りとルッキズム

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コロナ太りとルッキズム

緊急事態宣言のさなか、真面目に自粛生活をしていたら典型的なコロナ太りをしてしまった私です。

正直に言うと太った自覚は全くありませんでした。

体重計の数値もあまり変動はなかったし、ゆったりとした部屋着で過ごしていて、じわじわと変化していく体に気付けないでいました。

一日中家にいると食欲が止まらず、あれこれ食べて気付くと日が暮れる毎日。三大欲求の「食欲」と「睡眠欲」をこれでもかと満たしまくる生活をしていました。

他人の価値観と客観的な目

私はタレント活動をしながらYouTubeもやっていて、自粛期間中はそれ以外にやることがないので頻繁に更新していました。

動画についたコメントも自身でチェックするのですが、「あれ?顔むくんでませんかww」「太りましたよねww」など容姿の変化についてのコメントが目に付くようになってきました。

こういう指摘には心から辟易していたし、画面の中の人物の体形についてよくもまぁエンターテインメントの一つのように扱えるよなと嫌悪感を持っていました。

しかし、反論するでもなく、肯定するでもなく表舞台に出る職業の定めだと思って受け流していました。

ただ、延期になっていた撮影が再開するらしいとなったタイミングでクライアントさんから「動画拝見してますが、もう少し痩せてくれたら嬉しいです」とオブラートに優しく包みながらも、ほぼ剝き出しのナイフをすっかりたるんだボディーに突きつけらました。

「あ、やばいかも」と鏡に向き合ってみるとあられもない自分が映っていました。頭の中でイメージしていた「自分の身体」とは違いすぎたのです。

そこでようやく自分を客観的に見て焦ることができたのです。

ダイエットを決意

「ダイエットをしよう」と決心してからは早かったです。

仕事再開までは日程があったし、いざとなったら3日で痩せられると思っていました。以前モデルの仕事をしていた頃は急に水着や下着の仕事が入っても大丈夫なように身体づくりをしていましたし、それがルーティーンになっていたので苦ではありませんでした。

「体形維持の方法? 特に何もしてないですよ」などと素で言ってしまうような嫌みな奴だったと思います。

「ダイエットなんて痩せている自分をイメージして、それに近づけるだけの簡単なことだ」と思っていました。

しかし、一週間頑張って運動しても、食事に気をつけても一向に変化がないのです。

昔だったら少し腹筋をすればスッとお腹に縦線が入ったのに、自分の中で「なんで? なんで?」とパニックになりました。

原因として思いつくのは年齢による身体の変化でした。

年齢を非公開にして活動している私が言うのもアレですが、年を重ねていくうちに確実に変化していたのだという当たり前の事を実感しました。

この仕事をしていると実年齢よりも若い像を求められることがあって、それに従っていると時間のスピードをとらえ損ねることがあります。でも確実に時間は進んでいて、たまに分からなくなるのです。

年を取るごとに低下する代謝と、ジムに行けなくなったことで完全に消滅した筋肉。それにより私の身体はだんだん痩せにくくなっていたのです。

痩せている=綺麗の法則

痩せている=綺麗の法則

私は、「ルッキズム」いわゆる外見至上主義という言葉をすごく意識しています。

タレントとして多少なりとも見た目の良さでお金を貰い、ご飯を食べさせていただいている私が言及するのはおかしいと思われるかもしれないですが、見た目でしか判断されなかった世界にいたのでルッキズムの風潮に苦しめられました。

当時、所属していた事務所から行かされたオーディションの控室にいる女の子はみんな痩せていて、私も俗に言うモデル体重を守っていたのですが、箸にも棒にもかからず落とされ続ける中で自尊心はズタボロになっていました。

「自分の見た目が劣っているせい」「他の子よりも太っているから」と自己嫌悪を常に抱いていたのです。

私の努力が足りないからと無茶苦茶なダイエットをして摂食障害のようになったこともありました。

それでもカメラの前では楽しそうに、嬉しそうにポージングをして、体力も落ちているからすぐ疲れ果てて、仕事で見せる自分と素の自分の差がどんどん離れていきました。

こんな話はモデル経験がある人にとってはよく聞くありふれた話かもしれません。「細いほどいい」「色白で無ければならない」などの限定された評価基準に沿った美醜に縛られて苦しめられるのです。

アンチルッキズムは世界中で起こっているムーブメント

フランスではBMIの数値が基準に満たない痩せすぎのモデルをショーや広告で使用してはいけないという法律が施行されていたり、グッチやルイ・ヴィトンなどの有名ファッションブランドも痩せすぎのモデルは起用しないという声明を出しています。

これは若い女性たちが痩せていなければならないという強迫観念から摂食障害になってしまう事が深刻な社会問題となっていたからです。

世界中でこのようなムーブメントがおこっていて、プラスサイズモデルが起用されたり「ボディポジティブ」という考え方が支持されたり、時代の流れも変わってきているようで「美」は多様であると言えるようになってきましたが、日本の雑誌やインスタを見るといまだに「痩せている」=「美しい」の法則は根強く残っているように思えます。

トレンドとして「ありのままの自分を愛してあげよう」という意見には全面的に賛同します。そのムーブメントが広まることで摂食障害や醜形恐怖症などで悩む人が減るかもしれないし、過去の自分のような思いをする人もいなくなるかもしれません。

一方、表舞台に立つプロとして求められる最高のパフォーマンスをするための姿でいる事は一種の義務ではないかと思うのです。モデルがモデルとしていられるのも、ボクサーが減量するのもプロとしての意識がないと成り立ちません。

アンチルッキズムを盾にすること

私が甘えてズルをしようと思えば「アンチルッキズム」を盾にして活動できると思います。でもそれは自分の中で後ろめたさを抱えることになり、逆にありのままではないように思えます。

狭間で揺れるとはこういう事なのかと思います。辛い思いをして忌み嫌っている外見主義の中でいまだに生活をしている矛盾。いまだにどっちつかずで雁字搦(がんじがら)めになっています。

でも、やっぱり少しだけダイエットを継続します。余分なお肉を落として、その後はできる限りありのまま、心と身体が健康でいられるように努めます。

私が努力をするのはカメラの前に自信をもって立つため、可愛い服を着るため。それだけです。SNSのコメントでくる「痩せたほうがいいよ」や「これ以上やせなくて大丈夫だよ」という勝手に下される他人のジャッジや一方的な価値観の押し付けは気にしません。

皮肉なことにコロナ太りのおかげで自分の身体と向き合うきっかけになりました。日々変化する身体、メンタルとの関係性、口に運んだものが自分を作っていくこと、新しい発見もあって楽しいです。

めんどくさいからと食べていたカップラーメンやファストフード店のポテト、確かにおいしいけれど、含まれる添加物や油は身体にとって健康的じゃないよなと選択肢から外れるようになりました。

体重の変化はほぼないのですがトレーニングの結果、筋肉が少しずつついてきて鏡を見るのが楽しくなってきました。なんとなく毛嫌いしていたプロテインドリンクも必要なタンパク質を補うために飲み始めました。

飲み始めたプロテイン

自分自身と向き合う

痩せづらくなったこの身体と向き合って、自分の中にもあるルッキズム的な思考から抜け出すために自信をつけて、真の意味での「ありのままの自分」を愛せたらきっと今よりも美しいのだと思います。

夜中に食べるサッポロ一番 塩らーめんの味を恋しく思いますが、自分の身体が気持ちいい生活を続けていこうと思います。

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執筆

アンドロイドのお姉さん SAORI

モデルとして活動していたがアンドロイドパフォーマンスで注目を浴び、以来アンドロイドタレントとして活動中。 フリーランスになり、ラジオ、YouTube、勉強会での登壇などマルチに活動している。
Instagram :https://www.instagram.com/saotvos/

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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