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「知られざる“良いもの”を届けたい」Rubyコミッター 卜部昌平がさくらインターネットで描く未来とは? 

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さくらインターネットに新たに加わった仲間を紹介する『Welcome Talk「ようこそ、さくらへ!」』。今回は2025年8月にクラウド事業本部 テクノロジー室 エキスパートグループに参加した卜部昌平に、同グループの中川真宏がインタビューしました。Rubyコミッターとして長年活動し、Web業界で豊富な経験を積んできた卜部がこれまでのキャリアで培った技術へのこだわり、さくらのミッションへの共感、そしてこれから成し遂げたいことについて語りました。 

卜部 昌平(うらべ しょうへい) プロフィール 

さくらインターネット クラウド事業本部 テクノロジー室 エキスパートグループ 
電気通信大学大学院在学中よりプログラミング言語Rubyの開発に参加。仕事では受託開発や自社開発のWebアプリケーションを作成する企業にてWebバックエンドロジックの開発や保守に携わったあと、2025年8月よりさくらインターネット入社。 

「Rubyを使う」と「Rubyを作る」の両輪で歩んできたキャリア 

中川

まず、これまでのキャリアについてお聞かせください。 

卜部

この業界に入って、そろそろ20年くらいになります。自分でも、長くなったなあ、と思います。直近のキャリアはWebプログラミングが中心で、3~5年周期で所属を変えてきました。 

中川

卜部さんはRubyコミッターとして有名ですよね。Web系というと、やはりRubyを使っている会社を選んでこられたのでしょうか? 

卜部

確かに直近は、Rubyを使う会社が多かったかもしれません。でもおもしろいもので、「Rubyを使う」仕事と「Rubyを作る」仕事は、またちょっと違うんですよね。Rubyを「作る側」の仕事として参加したこともあれば、Rubyを「使う側」として、Webアプリケーションを作る仕事をしたこともあります。 

中川

なるほど。Rubyを作る側と使う側、両方を経験されてきたんですね。 

卜部

そうですね。でも、「ただRuby on RailsでWebサイトを作る」というよりも、その周辺のインフラやデータベース部分にまで手を伸ばす仕事が多かったかと思います。とくに小規模な会社では、専門の担当者がいるわけでもなく、「結局、自分で全部やらなきゃいけないよね」という瞬間がよくありました。 

中川

それはすごくわかります。私もスタートアップにいた頃は、みんなでHadoop (ハドゥープ)を触ったり、データベースを覗いたりしていました(笑)。 

卜部

うんうん(笑)。 

中川

卜部さんとRubyの出会いはいつごろだったんですか? 私がRubyKaigiを知ったときには、もう卜部さんは古参でいらしたように思うのですが。 

卜部

たしか、Rubyに出会ったのは2008年ごろです。自分でブログを運営していたのですが、そのころはブログを始めるのに自分でレンタルサーバを借りる必要があって、そこに自分でRubyプログラムをアップロードしていました。開発者コミュニティにも参加して、うまく動かないことがあると、くわしい人が「これを適用すれば直るよ」ってプログラムの修正コード(パッチ)を置いて去っていったような時代ですね。 

中川

ああ、わかります(笑)。 

卜部

当時は「いや、直してほしいんですけど……」って思っていましたね(笑)。でも、目の前にプログラムがあるなら、自分でなんとかするしかない。そういう文化のなかで、Rubyのプログラミングに深く関わるようになりました。 

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あまり知られていない「良いもの」を届ける手伝いがしたい 

中川

Web系の企業を渡り歩いてこられたなかで、今回さくらインターネットに転職するに至った経緯が気になります。さくらインターネットはクラウドインフラがメインで、社内でRubyを大々的に使っているわけでもありません。 

卜部

まず、現状の自分の価値を活かして役に立てそうだ、と感じたのが、1つのきっかけです。それと……たとえば、旅行先でふらっと入った、全然知らないお店の定食がすごく美味しかったり、民芸品店で見つけた竹細工が気に入って何年も使ったりとか。そういう経験ってありますよね。 

中川

ありますね。 

卜部

そういう「あまり知られていないだけの、すごく良いもの」って、世の中にたくさん埋もれていると思うんです。作り手は届けたいと思っているのに、私たち使い手の側にまだ届いていない。「その橋渡しを、プログラミングで助けたいな」と、ずっと思ってきました。前職もそのような理由で、ECサイトやPOSレジの開発から、お店の商売を手助けしていました。 

中川

ああ、なるほど。 

卜部

それって、さくらインターネットが掲げる「『やりたいこと』を『できる』に変える」というビジョンにすごく近いと思うんです。ただ、さくらインターネットのアプローチはもっとインフラ寄りで、より多くの人の活動を支援するものです。これまでの仕事と同じ領域に、少し違うレイヤーで挑戦できることを、楽しそうだと感じました。 

中川

ああ、その感覚は僕がさくらインターネットに入った動機とすごく近いです。自分の力を使いつつ、違う領域で発揮できそうだと思ったんですよね。 

卜部

中川さんは入社されて3か月ほど経ちましたよね? 実際に働いてみていかがですか? 

中川

そうですね、入社前に聞いていた通り、課題は本当にたくさんあります(笑)。だからこそチャレンジングでおもしろい。いまはガバメントクラウドの本認定に向けた取り組みが多いのですが、これを乗り越えた先におもしろい未来が待っていそうだな、と感じています。 

自分の知識や経験を共有して「5年後のさくら」を作る 

卜部

やっぱり、おもしろい課題がたくさんある感じなんですね。 

中川

めちゃくちゃありますね。「あそこの問題を直したい」「ここの設計を改善したい」という人がエキスパートグループには集まっているので、卜部さんもすぐに直したいところが見つかると思いますよ。 

卜部

楽しみです。採用面接のときに、テクノロジー室 室長の塚さんから「僕らは5年後のさくらを作っているんです」と言われたのがすごく印象的で。

中川

ああ、その言葉、僕も聞きました。「5年後、この会社は当たり前に残っている」という自信をすごいと思いましたよね。スタートアップの「数年で何倍になるか、それとも……」という世界観とは、将来に対する時間感覚も、投資に対する感覚もまったく違うんだな、と。 

卜部

わかります。 

中川

卜部さんは今後、エキスパートグループではどのような働き方をイメージされていますか? 

卜部

1つのプロダクトに貼り付くというよりは、課題があるチームにジョインして、解決の道筋をつけて、うまく自分の手を離して次の人にバトンタッチしていく……という動き方ができればよいなと思っています。その過程で、自分の専門性を高めて、知識や経験をチームに残して、組織全体の力を底上げするような役割を担えたらうれしいですね。 

中川

まさにエキスパートグループに求められている動き方だと思います。卜部さんのような方が入ってくださるのは、本当に心強いです。とくにTerraformにくわしいというのがありがたいです。 

課題を解決するプロセスそのものを楽しもう 

中川

少し聞きにくい話ですが……卜部さんの入社直前(2025年8月)に、さくらの業績に関する少しネガティブなニュース(利益下方修正)がありましたよね。あれを見て、率直にどう思われましたか? 

卜部

正直、あまり気にしていませんでした。もちろん業績が悪い状況がずっと続くのは困りますが、私は「いま、この瞬間」をどうこうするためだけに入社したわけではないので。先ほどの「5年後」の話のように、未来のさくらインターネットの姿を目指すのが自分の役割だと考えています。 

中川

では最後に、この記事を読んでくれているであろう、未来の仲間へメッセージをお願いします。 

卜部

入社したばかりの私が言うのもなんですが、さくらインターネットはあらゆる情報がオープンにされていて、コミュニケーションも盛んです。「どうにでもできる」自由度の高さがあると感じています。できることが本当にたくさんあるので、対話しながら課題を解決していくプロセスそのものをおもしろいと感じる人にとっては、これ以上ないくらいフィットする職場だと思います。「難しくて大変だけど、やりがいがある」。そう思える仕事が、ここにはたくさん転がっています。ぜひ一緒に、未来のさくらインターネットを作りましょう。 

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(撮影:ナカムラヨシノーブ)  

取材

中川 真宏

さくらインターネット クラウド事業本部 テクノロジー室 エキスパートグループ。株式会社Preferred Infrastructure(現:株式会社Preferred Networks)でAPIサーバーの開発や新規プロダクトのMVP開発などを担当したのち、Treasure Data, Inc.にてデータ収集基盤ソフトウェア「Fluentd」の開発に携わる。2025年4月にSDK開発エンジニアとしてさくらインターネットへ入社。

執筆

StudioKOKS

「ただしく、よみやすく、わかりやすく」文・理をつなぐテクニカルライター 。 高専出身、開発者を経てフリーライターとして独立し、メディア編集記者などを兼業しつつ技術系取材を中心に活動中。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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