はじめに
はじめましての方は、はじめまして。
前回の記事を読んでいただいた方は、ありがとうございます。
企画屋VTuber の弦弓こめです。
最近は気温も上がり、すっかり春になりましたね。
私は運よく花粉症とは縁のない人生ですので、暖かく過ごしやすい春は大好きです。
さて、今回の記事は、
「スポンサー契約に向けて尽力すべきこと」
というテーマでお話をしたいと思います。
忙しい人向けにこの記事の結論を先に書くと、
1. 担当者が社内で楽に説明出来るよう、具体的な情報を資料で提供しよう
2. 短時間で全体像が見えるページを作成しよう
3. ウソやできないことを書かない
です。
この内容に興味をもっていただける方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
スポンサー契約の定義について
みなさんは“スポンサー契約”と聞くと、どんなイメージを持たれますか?
一番有名なものは、テレビCM でしょうか。
「この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」というフレーズを聞いたことはありませんか?
スポンサー企業は、テレビ番組の制作費用を出します。
テレビ番組は、CM の枠を確保し番組の途中で放送します。
この内容でお互いにメリットがあると判断し、スポンサー契約を結んでいます。
テレビCM はお金が動く形の契約ですが、両者が合意すればどんな形でもスポンサー契約は結べます。
そしてスポンサー契約は、必ずお互いのメリットが釣り合う必要もありません。
両者が納得し合意すれば良いのです。
企業がお金やサービスを提供するハードルの高さ
突然ですが、皆さん社内決裁を取ったことはありますか?
社内決裁とは「担当者が検討した内容を決裁権を持つえらい人が承認する」ことです。
あまり多くの人が経験することではないかもしれませんね。
イメージしやすいように具体例でお話します。
あなたは、おにぎりが大好きな社会人です。
そこでおにぎり専門店の出店計画を考えました。
1ヶ月調査し、「出店には300万円必要だけど、1年間で150万円の利益が生まれる」という見込みが立ちました。
その内容を企画書にまとめ上司にチェックして貰いました。
少し資料を修正する必要がありましたが、決裁権を持つ社長に説明するチャンスを得ました。
そして……社長に説明して承認を貰い、おにぎり専門店の出店が決まりました。
やりましたね!
このように社内の偉い人(決裁権を持つ人)に説明して実行の許可を貰うことを“社内決裁”と言います。
社内決裁を取るのは、とても大変です。
費用対効果があるか、社会的な価値があるか、現実的な計画になっているかなど、厳しい視点でチェックが入ることでしょう。
当然ですね。
多くの企業にとって、利益を上げることが大前提(=営利企業と言います)ですので、
簡単にお金を使ったり、無償でサービスを提供することは出来ません。
スポンサー契約の締結を検討する際には、どの企業でも似たような流れで進みます。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
アドバイス1:担当者が社内で楽に説明出来るよう、具体的な情報を資料で提供しよう
先ほどお話したように、担当者が社内で説明するのは大変です。
そこで私は、問合せの際に、社内説明に利用出来る資料を作成するようにしています。
資料には以下のような内容を書いています。
・私たちはこんな活動をしているよ
・私たちとスポンサー契約を結ぶとこんなメリットがあるよ
・提供して欲しいサービス/金額はこれだよ
・活動の短期計画と長期計画はこんな感じだよ
そして資料には必ず“具体的な内容”を記載します。
例えば、みなさんがボールペンを購入する際に、
「基本的に消せない文字が書けます。とても軽いです」
と説明されただけで、購入の判断が出来ますか?
”基本的に消せない”と言われても、何かすると消えてしまう可能性もあります。
有名な商品で、摩擦熱で消せるボールペンがありますよね。
”とても軽い”と言われても、人によっては重く感じてしまうかもしれません。
一体何グラムなのでしょうか?
やはり、具体的な情報がわからないと、購入に踏み切れないですよね。
スポンサー契約も同様です。
アドバイス2:短時間で全体像が見えるページを作成しよう
ここまでの内容で、資料作成に前向きな方が出てきてくれたかもしれません。
では、説明資料は何枚になりそうですか?
内容によりますが具体的な情報を載せることで、5~7枚ほどページが必要になりそうな気がします。
多いですね……。
そもそも、その資料を受け取る企業の担当者は基本的に忙しいです。
多くの場合、別の仕事をしながら問い合わせの内容も確認します。
ページ数の多い資料だと情報量が多く、読み進めるのに時間も集中力も必要です。
そんな資料にしっかり目を通してくれる方はそれほど多くないと思います。
そこで私は、1ページだけで全体像を把握できる「忙しい人向け」 資料を追加で作成することにしました。
本編の内容すべてを伝える必要はありません。受け取った担当者が「この先の本編を読んでみたい!」と思ってくれるようなポイントをまとめるのです。
ここで誤解してほしくないのは、Web の CM のように本編を見ないと内容がわからないようにするわけではないということ。
しっかり具体的な情報を伝えつつ、この先を見たくなるような内容に整理してみてください。
「1ページで全体像を把握できる」とわかれば、忙しい人でも「まあ1ページぐらいは見てみようか」と資料を開くきっかけになります。
そして、その1ページで概要を伝えることができれば、本編の理解がスムーズになるのです。
みなさんの伝えたい本当の想いは、本編を読まないと理解出来ません。
できるだけスムーズに、担当者を本編へ誘導しましょう。
アドバイス3:ウソやできないことを書かない
最後のアドバイスです。
資料を作成してみると、意外と自分が提供できる価値が小さいと感じる方もいると思います。
それは……まぎれもない事実です。どんなに現実逃避しても変わらないことです。
そして、その事実を受け止められず“ウソ(話を盛ることも含む)”をつく方がいます。
わかります。私も過去にそうしたくなったことがあります。
ただ、そのような状態で企業とスポンサー契約をした場合、一歩間違えると損害賠償請求をされる可能性があります。
忘れないでください。みなさんは“契約”を結ぼうとしています。
契約書にサインをするということは、法的に責任を負うことです。その意味を理解し覚悟をもって話を進めてください。
仮に、自信をもってスポンサー契約の提案が出来ない資料になってしまった人は、その事実がわかったことを喜びましょう!
まずは少しでもこちらが提供できるメリットを増やしていけば良いのです。
最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
じつは、「自信をもってスポンサー契約の提案をしたか?」と聞かれると、微妙な返事をしてしまいそうです。
当時の私は、“私の実現したいこと”や”その具体的な計画”、“私が提供できること(=メリット)”を真剣に伝えることだけ考えていました。
問い合わせに返事がないことや、断られることにおびえながら、
「資料を見て興味を持ってもらえない場合はしょうがない。成長してからもう一度声をかけよう」
と自分に言い聞かせていましたね。
では、また次回の記事で。
もしお時間あれば Live配信でお会いできるとうれしいです。
執筆
企画屋VTuber弦弓こめ
”企画屋”の個人勢VTuber として活動中。個人でありながら複数の会社とスポンサー契約を結び活動中。
ぶいりす(Vliss Projcet)とあつVマイクラの企画を運用中。本気で活動していますので、何かあれば公式Webサイトの問い合わせフォームよりご連絡ください。
■ぶいりす公式Webサイト
■Kome ch. 企画屋Vtuber(YouTubeチャンネル)
※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。
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