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さくらインターネットに新たに加わった仲間を紹介する『Welcome Talk「ようこそ、さくらへ!」』。今回は2025年、クラウド事業本部 プロダクト室にプロダクトマネージャーとして参加した田中隆裕(ハンドルネーム:成瀬)に、同じクラウド事業本部の卜部昌平がインタビューしました。歴戦のRubyコミッター二人が語り合います。

田中 隆裕(たなか たかひろ)|成瀬(naruse)プロフィール
さくらインターネット クラウド事業本部 プロダクト室 プロダクトマネージャー
2004年からRubyコミッターとして活動。2008年にソフトバンク・テクノロジー株式会社に新卒入社。その後、トレジャーデータ株式会社にて、データ分析基盤やマーケティングツールの開発に従事。2025年にさくらインターネットへ入社。

聞き手:卜部 昌平(うらべ しょうへい) プロフィール
さくらインターネット クラウド事業本部 テクノロジー室 エキスパートグループ
電気通信大学大学院在学中よりプログラミング言語Rubyの開発に参加。仕事では受託開発や自社開発のWebアプリケーションを作成する企業にてWebバックエンドロジックの開発や保守に携わったあと、2025年8月よりさくらインターネット クラウド事業本部 テクノロジー室 エキスパートグループに所属。
>> 「知られざる“良いもの”を届けたい」Rubyコミッター 卜部昌平がさくらインターネットで描く未来とは?
Rubyコミッターとして「抽象化を楽しんできた」20年

まず、プロフィールとこれまでの経歴についてお聞かせください。

本名は「田中」で、 RubyなどのOSS開発も含めて、ハンドルネームとして長らく「成瀬」を使っているので、社内でも「成瀬」と名乗っています。

当社は「意図的に集めているのか」と思うくらい田中さんが多いので、成瀬という名前は良いと思います(笑)。よろしくお願いします。

よろしくお願いします(笑)。Rubyを触り始めたのは2000年ごろからで、2004年にRubyコミッターになりました。2008年に大学を卒業し、新卒でソフトバンク・テクノロジー株式会社(現:SBテクノロジー株式会社)に入社してSIerとして携帯電話……いわゆる「ガラケー向けのサービス開発」に携わりました。
しかし入社直後の2008年7月に初めてiPhoneが国内発売され、組織全体が激動期に入りました。7~8年ほどその激動に翻弄され、一段落したタイミングで最初の転職をし、トレジャーデータ株式会社(以下、トレジャーデータ)に入社しました。
トレジャーデータでは当初、データ分析基盤の開発をしていました。その後、社がより上位レイヤーの開発に進出することになり、私は「バックエンドにデータ分析基盤を置くマーケティングツール」の開発を担当しました。
一般的なマーケティングツールは、RDB(リレーショナルデータベース)に対してクエリを投げるので、速ければ数ミリ秒ほどで結果が返ってきます。しかし、バックエンドにデータ分析基盤を置くと、1秒や1分といった待ち時間が発生してしまいます。リクエストの範囲内で処理を終わらせるため、非同期ですべてを動かす仕組みやSidekiq、Active Jobを導入し、コードも抽象化して書く必要がありました。アーキテクチャの設計から高度な抽象化を「楽しむ」ような仕事で、とてもエキサイティングでした。
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プロダクトアウトとマーケットインの「ベストミックス」を探りたい

前職には長く在籍されていましたが、どのような役割を担っていたのでしょうか。

前半はコードを書いていましたが、最後の2〜3年はコードを書く機会が減り、組織内での調整や調査の仕事が増えていました。具体的には、ほかの人のアーキテクチャをレビューしたり、システムの調整をしたり、背景情報を調査したり。他部署とも連携して、顧客の要望を開発に落とし込む工程がメインでした。

テックリード的な動きですね。

はい。そのなかで、さらに関わる領域を広げたいと思うようになっていきました。テックリードという立場のままではアプローチできない領域があることにジレンマを感じるようになり、もっと違う立場で仕事をしてみたいと考えて、さくらインターネットへの転職を決めました。

成瀬さんは、クラウド事業におけるプロダクトマネジメント機能を担うために新設された「クラウド事業本部 プロダクト室」に参画されています。部署としては設立直後でまだ組織の色が固まっていない段階だと思いますが、今後どのようなことに取り組みたいですか?

私の仕事は「エンジニアのこだわり」と「市場ニーズ」のベストミックスを探るものになるかな、と考えています。さくらインターネットは、現場のエンジニアが主導して良い機能をつくる「プロダクトアウト」指向が強い会社ですが、そのうえで社会からは、市場のニーズをくみとる「マーケットイン」の動きも求められていますよね。しかし、これから新しくお客さまになる方たちのニーズを探るのはとても困難です。現時点で出会えていない方が何を求めているのか、それを見極めた開発が必要になると思います。

マーケットとの対話が重要になりますね。ミッションを進めるにあたって、ご自身の動き方はどんなものになると考えていますか?

基本的には会社の方向性に合わせて、そこに適した動き方をしたいと思っています。前提条件や制約があるなかで最適解を導き出すスタンスですので、自分の好みを押しつけるつもりはありません。Rubyコミッターとしても、Ruby開発者のまつもとゆきひろさんの思いやエンジニア個人の思いが調和する世界を目指してきました。
マネジメントは「リソースの最適化」問題

私自身、趣味のOSSプロジェクトのマネジメントと、仕事でのマネジメントを「だいぶ違うな」と感じているのですが、成瀬さんはどう思われますか?

マネジメントについては、任天堂の元社長・岩田聡さんの言葉に共感しています。岩田さんは、インタビューのなかで「プログラムをどう変えたらコードが一番短くてコンパクトで速くなるか」という考え方と、経営判断はとても似ていると語っています1。どちらも、「制約のなかで最適解を探す」という点で共通しているということですね。
ただ、OSSプロジェクトならではの難しさはありますよね。仕事よりも「予定どおりにはものは上がってこない」と考えて、より悲観的に動く必要があります。それに比べると、仕事は「給料」という契約のもとでアサインされて動くため、予定のとおりに物事が進みやすいのは良いですね。趣味のプロジェクトを回せる人は仕事のプロジェクトも回せるでしょう。

趣味の活動のほうが難しい面、ありますよね。
個人も企業も支えるパブリッククラウド。唯一無二の価値を追求

中長期的なビジョンについてお聞かせください。

今後のさくらインターネットは、必然的に「ナショナルクライアント」と呼ばれるようなエンタープライズ向けの市場で普及していくでしょう。そのなかで、既存のお客さまである個人や中小企業ユーザーとのバランスをどう取るか、構造をきれいに整理して、どんなビジョンとして提示していくかに関心を持っています。

パブリッククラウドは「多様な規模のお客さまを1つの基盤で支える」ものですからね。プライベートクラウドとはまったく異なる難しさと楽しさがあります。

そうですね。スケールさせつつ、小さなニーズにも目を配り続ける仕組みが必要です。現在、国内において、さくらインターネットと同じポジションの会社はほかにありません。この「唯一無二の立ち位置」を、価値あるものとしてどうアピールし、利益に結びつけていくか。そこを突き詰めていきたいです。
リモートワークを基本に、状況に応じて柔軟に対応

最後に、働きやすさについての印象はどうですか?

SlackやGitHub、Confluenceを使う文化は前職と変わらないので、コミュニケーションツールに関する違和感はとくにありません。基本的には自宅にこもって作業したいタイプですが、プロダクトマネージャーという役割上、今後は東京支社に出てお客さまと直接お話ししたり、展示会に出たりといった活動をする機会も増えると考えています。

ありがとうございます。これからの活躍を期待しています!
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(撮影:ナカムラヨシノーブ)