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「乗り越えた試練の数だけ強くなる」さくらインターネットのインフラ開発エンジニアが語る、サービス開発の楽しさとは

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さくらインターネットは、日本のデジタル社会を支えるプラットフォーマーとして、あらゆる技術を駆使してお客さまのニーズに対応する多様なサービスを提供しています。そのなかでも、おもに「さくらのVPS」「さくらのクラウド」、サービス間接続の維持・運用・管理などを担っているのが、クラウド事業本部 プラットフォーム部 基盤グループ 基盤ユニットです。今回は同ユニットで活躍する若手エンジニア 山野 嘉久と内山 翼に、業務内容や仕事のやりがい、一緒に働きたい人物像などをくわしく聞きました。

山野 嘉久(やまの よしひさ) プロフィール(写真左)

さくらインターネット クラウド事業本部 プラットフォーム部 基盤グループ 基盤ユニット
専門学校と大学のダブルスクールを経て、2016年にさくらインターネットに新卒入社。現在は「さくらのVPS」のインフラ開発・運用を担当。

内山 翼(うちやま つばさ) プロフィール(写真右)

さくらインターネット クラウド事業本部 プラットフォーム部 基盤グループ 基盤ユニット
2017年、金融系SIerに新卒で入社。その後、2023年にさくらインターネットへ転職し、現在まで「さくらのクラウド」のインフラ開発・運用を担当。プライベートでは「散財系鯖主うんちゃま」としてYouTubeでの情報発信にも取り組んでいる。

「さくらのVPS」「さくらのクラウド」のインフラを担当

おふたりの担当業務やそのやりがいなどについて教えてください。

山野

われわれが所属する基盤ユニットは、「さくらのVPS」を担当するチームと「さくらのクラウド」を担当するチームのインフラ担当が合流してできたユニットです。

私はおもに「さくらのVPS」の運用を担当しています。具体的にはOSやハイパーバイザのコンフィグレーション設計およびアップデート、スクリプトの開発運用、カスタマーサポートで対応が難しいお問い合わせの検証やお客さまへの回答などです。

とくにOSS(オープンソースソフトウェア)を組み合わせてサービスを作り上げるのがとても楽しいです。パッケージングされた商用製品とは異なり、OSSはソースコードまで公開されているため、不具合が発生した際も原因を探求し、解決まで持っていけます。障害対応のプレッシャーはあるものの、そのなかで自分の技術力が上がっていく実感を得られるのは、エンジニアとしては燃えるところです。

内山

私は「さくらのクラウド」を担当しています。

もともとインフラが大好きで、さくらインターネット入社前から、個人のYouTubeチャンネルで自作サーバーの構成紹介などをしていました。現在の仕事でも、品質のいいインフラをどんな構成で組み上げていくかを考えるのがとても楽しいです。

山野さんの所属するVPSチームとは、対象とするサービスが異なるものの業務としては似ているものが多いんです。障害対応やカスタマーサポートでは対応しきれないようなお問い合わせへの検証、返答、なども共通しています。障害対応へのやりがいも、山野さんに同感です。乗り越えた試練の数だけエンジニアは強くなるものなので。

おふたりともお仕事を楽しんでいる様子ですが、どのような経緯で現在の業務に就かれたのでしょうか?

山野

学生のころからパソコンが大好きでした。Webサイト構築やプログラミングよりもLinuxや自作PCを楽しいと感じており、サーバーの構築などもしていましたね。工業高校卒業後、専門学校と大学のダブルスクールを経て、さくらインターネットに新卒入社しました。現在はOSSを組み合わせてサービスを作っていますが、私自身はプログラミングがそれほど得意ではないんです。そのため、OSS文化のなかでソースコードやドキュメントをコミットし続けているエンジニアの方たちを本当に尊敬しています。

内山

私は、学生時代に友人と2人でMinecraft(マインクラフト)のサーバーを立ち上げたときに、たまたま役割分担としてインフラ側を担当したのがきっかけで、そのままインフラ開発を仕事にしています。新卒で入ったのは金融系SIerで、インフラ開発から顧客対応まで幅広い業務を担当しました。もっと技術的な経験や知識を増やす必要があると感じていたときに、ご縁があってさくらインターネットへ入社を決めて現在に至ります。

いわゆる“逸般の誤家庭”な自宅サーバールーム(左:内山、右:山野)

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「エンジニアならではの手応え」を感じられる仕事

ほぼリモートワークとのことですが、通勤時間や出社頻度はどのくらいでしょうか?

内山

転職前はフル出勤だったので、往復3時間を毎日通っていました。現在も通勤時間そのものはあまり変わらないのですが、ほぼリモートワークになって可処分時間が大きく増えました。東京支社への出勤は月に1回あるかないか程度です。また、機材の増強や検証といった現物を触る作業があるときはデータセンターにも出勤しています。

これまでさくらインターネットで担当した仕事のなかで、とくに印象に残っているものはありますか?

内山

OSSの「底の底」まで突き詰めるような検証をしていく作業です。ソースコードを読んで関連パラメータを整理しながら真相を探り、原因がわかったときは、宝物を見つけたような気持ちになります。前職ではそこまで深く探らずにソフトウェアベンダーに対応をお任せし、ドキュメントの作成に入るようなことも多かったので……。現在の、エンジニアならではの手応えは気に入っています。

山野

内山さんとかなり近いのですが、不具合の原因を究明するプロセスのなかでOSSの仕組みや設計思想に触れ、新たな知見を得ることにやりがいを感じています。

OSSは世界中のエンジニアが協力して作り上げたものです。それを組み合わせたもののなかに潜む不具合の原因を探しているうちに、優れたプログラミング手法や設計思想に触れることになります。それがスキルアップの機会になりますし、そうした作業を通じて得られる成功体験には「ただの仕事」を超えた楽しさがあると思います。

課題への試行錯誤や検証を楽しめる人が向いている

どのようなタイプの方が基盤ユニットに向いていると思いますか?

山野

サービスの基盤を支える作業が好きな方や、さまざまな技術的課題に取り組みたい方は向いていると思います。また、既存のサービスを改良していくことが多いので、改善に興味がある人もマッチしそうですね。それらを自分から進んで楽しめている人は、力を発揮できると思います。

逆に、担当が厳密に決められ、タスクが細分化されたチームとして体系的に動きたい方には合わないかもしれません。ただ、タスクの管理や割り振りなどの管理がまだ十分にできていないので、ツールを使って自動化や管理することで改善してみたいという人にとっても、やりがいがある環境だと思っています。

内山

標準化された膨大な台数のサーバーを相手に、どんどん手を動かして、たくさんの課題に食らいついていける環境です。

基盤ユニットは、メンバー全員がそのモチベーションを持ち、特技を活かして有機的に動くチームなんですよね。だから、試行錯誤や検証を繰り返して、エンジニアとしての力を付けていきたい、そういうプロセスを楽しいと思っている人にはぜひ参加してほしいです。

基盤ユニットに参加したら、まず何から始めることになりますか?

山野

「さくらのVPS」のチームでは、まずホストサーバーで動いているスクリプトを理解するところから始めてもらうことになる想定です。おおよそ3〜6か月ほどの間、不具合対応や定型的な確認作業をしつつ、仕事の流れに慣れてもらいます。

また、お客さまからのお問い合わせで、1次対応のチームからエスカレーションされてきたものの検証や回答も徐々にお願いしていきます。その後、慣れてきたら新機能のスクリプト作成や障害対応、メンテナンス対応をお任せしていくことになります。

内山

「さくらのクラウド」のチームでも、最初は保守対応や不具合修正から始めて、運用全体の流れをつかんでもらいます。具体的にはホストサーバーの更新やセットアップ、セットアップ自動化の不具合解消などです。

システムごとに厳密な担当割り振りはなく、メンバー全員の持ち回りで運用を回す形なので、慣れてきたらそこに加わり、責任ある仕事や新しいタスクに参加していただきます。

最後に、おふたりが今後のチーム運営やお仕事を通して実現したいことをお聞かせください。

山野

仕事としては、さくらのVPSのインフラの仕組みにまだ古い部分があるので、それを改善していきたいです。また今後人数が増えれば、チームとしてタスクを回していくやり方や、今までのチームでは難しかった分野やソフトウェアへのチャレンジの機会も出てくると思うので、そのあたりも考えていきたいです。

個人としては、より積極的にOSSへ貢献していきたいと思っています。技術を深めてお客さまへの対応の質を高めつつ、OSSへの関わりを増やしより良いソフトウェア作りをおこなっていきたいです。

内山

チーム全体で理想のインフラ像を共有し、それを現実の課題と照らし合わせながら形にしていきたいです。現状はいい部分も改善すべき部分もあります。老朽化した部分の改善や運用効率の向上など、現実的な問題に取り組みつつ、より洗練されたインフラを作り上げていきたいです。また個人の発信者として、インフラのおもしろさを伝える活動も続けていきたいですね。

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山野さんのある日のスケジュール

9:30業務開始
出社後、朝会に参加。各メンバーと業務の進捗やタスクを共有
10:00メールチェックなど
メールやシステムアラートのチェック及びアラートの原因追求
12:00昼休憩
13:00作業タイム
14:00チームミーティング
チームのミーティングに参加。進捗状況などを確認
15:30作業タイム
開発や調査などの作業に取り組む
18:30退勤

内山さんのある日のスケジュール

9:30業務開始
メールやSlack・自分が割り当てられたタスクのチェック
10:00定例ミーティング
さくらのクラウドの運用チームの定例に参加
11:00作業タイム
監視基盤からのアラート、各種リソースの在庫、返答待ちのサポート照会など確認し対応する
12:00昼休憩
13:00作業タイム
運用改善や構築・検証など、割り当てられたタスクを進行する
18:30退勤
残った作業を済ませて退勤

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

執筆

StudioKOKS

「ただしく、よみやすく、わかりやすく」文・理をつなぐテクニカルライター 。 高専出身、開発者を経てフリーライターとして独立し、メディア編集記者などを兼業しつつ技術系取材を中心に活動中。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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