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「組織の進化を促すカギは次世代の経営層の育成」ネットアシスト 伊藤社長

「組織の進化を促すカギは次世代の経営層の育成」ネットアシスト 伊藤社長

 

2000年の創業以来、Webシステムを中心とするインフラ全般の保守運用を手がけてきた株式会社ネットアシスト。手がけたサーバーのホスト数は、30,000を超え多くの企業から信頼を集めています。

株式会社ネットアシストとさくらインターネットの付き合いは長く、20年以上も共にインフラを支えています。この記事では株式会社ネットアシスト代表取締役社長の伊藤誠史さんに、さくらインターネットを推してくれる理由やネットアシストの取り組みについてうかがいました。

伊藤 誠史さん プロフィール

株式会社ネットアシスト代表取締役。法政大学卒業後、FA設備や各種プラントの開発会社へ営業として入社。その後、電子制御機器の開発会社、WEBアプリケーションベンダーでの営業を経て株式会社ネットアシストに入社。趣味は仕事、買い物、史跡めぐり、高校野球、ホテルビュッフェめぐり、猫の世話。たまに登山と旅行。

さくらインターネットと20年以上の付き合い

ーー貴社のマネージドサービスでは、さくらインターネットのサーバーインフラ実績が豊富です。さくらインターネットを推薦していただける理由を教えてください。

 

3つあります。まず1つは、料金が月額固定な点。料金がわかりやすいので、お客さんの予算を立てやすいです。もう1つは専用サーバーやVPS、クラウドといった複数のサービスを横断して利用できる点です。使い勝手がよいので、お客さんに提案しやすいです。

最後に営業さんと密に連携できている点ですね。これが一番大きい点といえます。

似たようなサービスのクラウドベンダーさんは国内外にいろいろありますが、密な連携は取りづらいです。その点、さくらインターネットさんとは20年以上のお付き合いで信頼関係も築けています。弊社の社歴が22年なので、ほぼ創業当初からのお付き合いになりますね。

 

ーーさくらインターネットを含め、国産クラウドの良さはどんなところにあると思いますか?

 

機能がシンプルでわかりやすい点ではないでしょうか。細かい部分ですけど、日本人になじむ画面があるんですよね。僕は直感的に和製ツールのほうがなじみやすいです。

いろいろな機能やサービスを求めているお客さんもいる一方で、シンプルな機能を求めているお客さんも多いです。そうしたお客さんには国産クラウドがマッチするのかなと思います。あと大きいのは「サポート体制」です。国内のベンダーはレスポンスが早いですから。

お客さんから急ぎの対応を求められるケースが非常に多いので、そういうときに問い合わせがしやすいのは良い点だと思います。

弊社では毎月、ご契約のお客さまを対象にインフラ関連のトピックスを詰め込んだニュースレターを配信しています。ちょうど今月の12月配信号で、さくらインターネットさんとの歴史、サービスの特徴や新機能の紹介をした「さくらインターネット特集号」を配信しています。そちらでも同じようにおすすめしています。

ニュースレターはこちら>>

猫のロゴマークが誕生

ーー最近、会社のロゴマークを変更されました。猫がモチーフで馴染みやすい印象です。どうして猫をモチーフにしたロゴに変えようと思ったのでしょう?

 

(左が旧ロゴ、右が新ロゴ)

(左が旧ロゴ、右が新ロゴ)

 

創業21周年を迎えた際に、私が社長に就任しました。心機一転、ロゴも変えようかと考えたのがスタートです。私がラフ案をいくつか描いて、それを社内でアンケートを取って採用されたのがいまのロゴです。私のラフ案をもとにデザイナーの方に発注しました。

私自身が猫好きですし、エンジニアは猫好きが多いイメージがありました。エンジニアに興味を持ってもらいたい想いもあります。猫がくわえている魚は「鯖(サバ)」です。鯖とサーバーをかけています(笑)。

サーバーの障害は昼夜を問わずに起きるため、インフラやシステムを担当しているお客さんは多忙な人が多いです。そういうお客さんは「猫の手も借りたい」と思います。うちがその猫の手になりますよ、というメッセージも込めています。さらには商売繁盛の「招き猫」の役目も期待して、このロゴを作りました。

 

ーーご自身でラフ案を作成されたとは! 伊藤社長は2020年に代表に就任しています。どのような仕事をされてきて、代表に就任したのでしょうか?

 

2011年にネットアシストに入社して、ずっと営業の仕事です。営業のマネージャーから部長になって、取締役になりました。2019年に前代表が大阪に行くことになり「東京は伊藤君に任せるよ」と言われ、会社全体を見るポジションになり、2020年に代表に就任しました。

 

ーー他社と比べたときに貴社の強みを教えてください。

 

営業の対応スピードの早さ提案の質の高さです。他社のMSP事業者さんと比べて、スピード感はお客さんからも評価いただいています。サーバーの構築や構成の提案、監視運用の部分では大きく差別化できないので、営業の対応スピードと提案の質は意識しています。

30を超えるグループ会社のシナジーを活かす

30を超えるグループ会社のシナジーを活かす

 

ーー貴社はソウテングループの一員です。ほかにも多くのグループ企業があります。グループ企業があってよかったと思うエピソードがあれば教えてください。

 

人脈が増える点がとても大きいです。

グループ会社にはウェブ制作会社やアプリ開発会社、デザイン会社に広告会社とさまざまな会社があります。たとえば取引したい会社があったときに、「この会社で知り合いの方いないですか」と聞くと、紹介してもらえることもありますね。

「経営者は孤独だ」といった話がよくあるじゃないですか。実際、私もそう思うことがありました。ただ、ソウテングループには30人を超えるグループ企業の社長が集まる「ソウテン社長会」があります。そこで困ったことや悩みごとを、気軽に同じ経営者の立場の人に相談できたり、先輩の社長さんからいろいろなアドバイスをいただけます。これが個人的には一番助かっていますね。

 

ーー伊藤社長が企業経営をするうえで意識していることを教えてください。

 

当たり前の話ではありますが、とにかく会社を潰さないように意識しています。引き継いだ以上は、絶対に数字を落とさないで伸ばしていきたいです。

グループの全体の目標として売上10倍計画があるので、なるべくそれに近づけるようにしていきたいと思っています。

あとは社員に対する愛着ですね。少子高齢化で労働者も減っていく中で、人材の確保は重要になります。せっかく縁あって入社してくれた社員なので、なるべく長く一緒に働けるように、楽しく自由に仕事をしようというポリシーがあります。

そのための環境をどう整えるかを非常に考えていますね。ビジネススキル面の教育だけではなくて、人間性の向上もサポートしていきたいと考えています。

社員の働きやすさのためにおこなっていること

ーー社員に楽しく自由に働いてもらうために、具体的に取り組んでいることはありますか?

 

2019年2月にオフィスを移転しました。前のオフィスだと手狭になってきてしまったので、社員1人あたりの面積を広くして、のびのびと働けるようにするために移転を決めました。

環境にもこだわっています。

 

社員の働きやすさのためにおこなっていること

 

あちらのデスクは電動昇降式でして、立って仕事もできます。腰が痛い人は立って仕事をしたほうが楽な場合もあるので、体のストレスを感じないようにしています。モニターも4Kにしましたし、椅子も腰に負担がかからないものです。休憩スペースも多めに設けていますね。

オフィスがシーンとしていると会話しづらいと思うので、有線放送を流しています。社員のリクエストや不満を聞く機会を定期的に設けていて、取り入れられるものがあればどんどん取り入れています。

ある社員に「ぶら下がり健康器を買ってほしい」と言われたので、オフィスに置いてあります。たまに社員がぶら下がっていますよ(笑)。

 

ーー社員の声を聞くのは非常にいいですね。企業理念に込められた想いについてお聞かせください。

 

この企業理念は私が入社する前から既に定められていたので、どういう想いが込められているかまではわかりません。ただ、企業理念に関して私が大事だと思っているのは、社員の成長と会社の成長を一致させるところです。

 

【株式会社ネットアシストの企業理念】

  • 私たちは、ITサービスを通じて新たな価値を創造し、常にお客様に「感動」を提供し続けます。
  • 私たちは、世界の人々の生活・文化に貢献し、明るいネットワーク社会の発展を目指します。
  • 私たちは、自由闊達な企業風土を築くことにより、会社の発展と一人一人の幸せとの一致を目指します。

 

会社の事業計画と個々の目標のベクトルを合わせて、個人が成長すれば会社も成長し、社員に還元されます。そうすれば社員のやる気がさらに上がって、いい循環が生まれるわけです。自由闊達な企業風土を築いて活気のある会社にしていきたいですね。

ITインフラは、電気・ガス・水道といったインフラと同じくらいのレベルで生活に欠かせなくなると思います。利用する方が、より快適により安全に使えるようにわれわれが支えていきたいです。そこにやりがいを感じますし、使命感を持っています。

DXの流れによって間口が広がってきた

DXの流れによって間口が広がってきた

 

ーーいろいろな業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が大事だと言われていますが、これまでのお客さま層の変化は感じますか?

 

業種的に見た場合はそれほど変化はないかもしれませんが、関わる部署の方や担当の方がそれほどITにくわしくないケースが増えてきました。昔はうちのエンジニアよりITについてくわしいお客さんもいましたが、最近は「ハードディスクとメモリの違いを教えてください」といった質問をいただいたりして、性質が変わってきたと思いますね。間口が広がったということなので、悪いことではありません。

昔は経験の浅い営業社員の話でも、お客さんがくわしかったので勝手に理解してくれるところがありました。しかし最近はそうはいかないので、これまで以上に知識が求められます。

わからない方に対して、いかにわかりやすく教えるかが大事となるので、営業資料の作り方や見せ方を工夫しています。

以前からウェブ制作会社さんと共同でお客さんに提案するケースはあったのですが、最近はさらに増えてきました。

ウェブサイトのリニューアル需要が増えてきているのに加え、いままでは作ったら作りっぱなしでしたが、最近は作ったあとにしっかりとWAFを入れて攻撃されないようにと考えているようです。お客さんの意識がだいぶ変化しているのを感じます。

 

ーーよくニュースで情報流出やセキュリティの話が出ているのも影響しているのかもしれないですね。

 

そうですね。ニュースを見ただけではなく、実際に被害にあってしまって対策をはじめる人の割合も増えてきていると感じます。

不正ログインをされたかもしれない、といった問い合わせも定期的にあります。

ネットアシスト 伊藤社長の「やりたいこと」

ネットアシスト 伊藤社長の「やりたいこと」

 

ーーメディアのコンセプトが「やりたいことをできるに変える」なのですが、伊藤社長が事業で今後やりたいと思っていることを教えてください。また、それを実現するためにおこなっていることを教えてください。

 

子会社を作るなど、社長を積極的に輩出していこうと動いています。社員の中から新しい事業をやりたいとアイデアやリクエストが出てくれば、可能性のありそうなものなら一緒に事業計画を練って事業化を進めていきたいです。

経営人材を増やすために、経営や会計の知識などの内容を自分で考えて、社内勉強会をしています。今後はさらに内容と頻度を濃くしてやっていきたいです。

次の社長を育てるように意識することで、業績も伸びます。

 

ーーなぜ次の社長を育てるように意識すると業績が伸びるのでしょうか?

 

次の社長が指名できるほどの人材を育てる意識でいると、教育を受ける側のビジネススキルやマネジメント力が上がります。それに伴って事業も伸びるわけです。人が育つと組織が強くなるので、事業も会社も成長していきます。

 

ーー伊藤社長ありがとうございました!

 

SAKURAアシスト

 

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

 

 

執筆

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

編集

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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