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サッカー選手と考える“未来を描く力”――LEAP DAY’25レポート 

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2025年12月20日・21日の2日間、沖縄県にて教育・人財育成をテーマとしたカンファレンス「LEAP DAY’25」が開催されました。そのなかのトークセッション「サッカー選手と考える“未来を描く力”」において、FC琉球さくら 花田 亜衣子監督、FC琉球さくら16番 仲松 叶実選手、さくらインターネット執行役員 塚田 麻美子が登壇。モデレーターを、Okaraokara株式会社代表取締役 崎濱 花鈴さんが担当しました。 

このセッションでは、登壇者の現在のキャリアのきっかけ、迷いや困難とどう向き合ってきたか、また10年後を見据えて今取り組んでいることなど、未来に向けたキャリア構築についてが語られました。本記事では、その様子を一部抜粋します。 

沖縄の未来をつくる女子サッカーチーム「FC琉球さくら」発足!~さくらインターネットがオフィシャルトップパートナーに~ 

花田 亜衣子(はなだ あいこ)監督 プロフィール

FC琉球さくら 監督 

■選手歴 
2003-2017 福岡J・アンクラス(なでしこリーグ) 
2021-2022 Earstern Surburbs(豪州リーグ2部) 
2022-2023 Robina city FC(豪州リーグ2部) 

■指導歴 
2017- 高知市立高知商業高校 
2019- Hana sports club(豪州リーグ) 
2022- Robina city FC(豪州リーグ) 

仲松 叶実 (なかまつ かなみ)選手 プロフィール

FC琉球さくら 16番 
赤道クラブ-うないFC-美里高校女子サッカー部-新潟医療福祉大学女子サッカー部-愛媛FCレディース 

■出身地
沖縄県うるま市

■ポジション
MF/FW

塚田 麻美子(つかだ まみこ) プロフィール 

さくらインターネット株式会社執行役員 
千葉県出身。京都大学法学部卒。会計事務所を経て、法律事務所でパラリーガルを務めながらバックオフィス全般の業務経験を積み、企業法務へ。2016年、さくらインターネットに入社。以来、ビジネス法務からコーポレート法務まで幅広く従事している。株主総会プロジェクトでは2019年からPMを務め、2022年にはハイブリッド出席型バーチャル株主総会を実現させた。現在はコーポレート本部を管掌する。

モデレーター:崎濱 花鈴(さきはま かりん)さん プロフィール 

Okaraokara株式会社 代表取締役 
大学生時代に参加したビジネスコンテストをきっかけに沖縄県の島豆腐から生まれるおからのロス問題に出会い、解決に向けて商品開発を行っている。 
2022年4月に新卒起業家採用にて株式会社ボーダレス・ジャパンに入社し、革製品OEM事業の立ち上げに参画後、クラウドファンディング For Goodに異動。学生時代に、沖縄県の島豆腐から出る副産物「おから」のロス問題を解決するため、おからを活用した代替肉の製造・販売を通して沖縄県内の資源循環を目指し、「Okaraokara」を共同創業。2024年7月にOkaraokara 株式会社として法人化。 

スポーツとITインフラ、それぞれのフィールドから 

崎濱さん

モデレーターを務めさせていただきます崎濱 花鈴と申します。本日はサッカーの監督、選手、バックオフィス担当など、様々なキャリアを歩まれている方々とお話ししていけたらと思っております。
まず、登壇者のみなさんの自己紹介から始めさせていただきます。  

花田監督

FC琉球さくらの監督をしています、花田です。 FC琉球さくらはまだ2年目の新しいチームですが、なでしこリーグ参入を目指しています。2025年は九州リーグで準優勝という結果だったので、2026年はぜひ期待していただければと思います。 

仲松選手

FC琉球さくら16番、沖縄県うるま市出身の仲松です。よろしくお願いします。 

塚田

さくらインターネットの塚田です。管理部門の責任者として、法務やコーポレート全般を担当しています。当社は「『やりたいこと』を『できる』に変える」という企業理念を掲げ、AIやスマートシティを支えるデジタルインフラを提供しています。

沖縄では2年前に「SAKURA innobase Okinawa」を開設し、DXやスタートアップ支援をおこなっています。その一環として、FC琉球さくらのオフィシャルトップパートナーとして支援させていただいています。 

当社とFC琉球さくらさんとの取り組みの例では、女子サッカーの試合を盛り上げるスポンサーデーを開催し、 琉球デイゴス さんとのダービーマッチを支援させていただきました。また、我々が長年取り組んでいる子ども向けプログラミング教室「KidsVenture(キッズベンチャー)」を、選手の皆さんにもご参加いただいて開催しております。 

今のキャリアにたどり着いた、最初のきっかけ 

最初に、みなさんが今のキャリアに進むことになったきっかけを教えていただけますか 

花田監督

Jリーグが開幕した頃、私は5歳か6歳で、周りのみんながサッカーをしていたので、それがきっかけでした。

仲松選手

3歳年上の兄がサッカーをしていて、その影響で、気がついたら自分も始めていました。 

塚田

私は「京都の大学に行きたい」という思いが先にあって、法律は二の次でした。しかし、学び始めてみたら自分の思考に合っていて、楽しくなり、そのまま仕事につながっていきました。

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逆境を“面白スイッチ”と“開き直り”で乗り越える力 

今までのキャリアの中で「この道じゃないかも」と迷ったことはありますか?

花田監督

最初に「この道じゃないかも」と思ったのは、中学生のときです。男子ばかりのサッカー部に女子が私だけで、そのとき「何で女がサッカーやっているんだ」と言われたり、名前ではなく、ビブスの番号で呼ばれたりすることがありました。当時はとても傷つきましたし、ガラスのハートだった私は心が折れかけました。

また、サッカー引退後のオーストラリアでラーメン屋で働いていたときも、「私はサッカーをやっていたのに、なんで今は重い鍋を運んで豚骨を煮込んでいるんだろう」と悲しくなりました。でもそのときに「細麺も太麺も打てる元なでしこリーガーって多分、世界に私1人だけだな」と思って、面白スイッチが入ったんです。逆境は、笑いに変えて乗り越えてきました。 

仲松選手

新潟の大学で、周りとのレベルの違いに悩み、母に「帰りたい」と電話で伝えたところ、「死ぬこと以外かすり傷、なんくるないさー」と言われ、前向きになれました。 

塚田

私は法科大学院時代に自分を追い込みすぎて体調を崩し、退学せざるを得ませんでした。当時は人生が終わったように感じましたが、家で過ごすうちに「大学院を辞めても人生は終わらない。ちゃんと生きていける」と開き直ることができました。この経験を通じて、「自分は追い込み型だ」と自己分析できたことも、今のキャリアに活きています。

先ほど仲松選手のお母様のお話もありましたが、心の支えとなったものはありますか? 

仲松選手

自己啓発系の本を読んだり、家族や友人と話すことです。自分の気持ちを整理でき、知らない知識や異なる考え方を知ることで視野が広がりました。

花田監督

私の場合は姉です。サッカーで挫折しそうになったときに、姉に「高知に帰りたい」と相談したんです。そのときに、「何しに行ったの?」ときびしい言葉で向き合ってくれました。その時「どうしたいの?どうなりたいの?」と、一緒に考えてくれたんです。 

それがきっかけで、悩んだときには、「目指すゴールは何だ?」「今、できることは何だ?」と自分に問いかけるようになりました。 

みなさん、ご家族やご友人に支えられながら、ご自身と向き合ってキャリアを進められてきたことが共通項としてあるのかなと思いました。今のキャリアにつながったご縁についても教えていただけますか? 

花田監督

引退後、地元高知で教員として働いていたときや、オーストラリアに渡航したとき、それぞれの場所でご縁がありました。

高知では「指導者をやってみたらどうか」と言われていたんですが、サッカーから離れたかったので断っていました。「一度でいいから見に来て」と言われて見学に行ったところ、中学生たちが暗闇のグラウンドでスマートフォンのライトを使いながらボールを蹴っていて。見えるわけないじゃないですか。「ああ、私この子たちのためにやらなきゃ」思って。これは私にとって事件といっていいぐらい大きなできごとでしたね。 

オーストラリアではラーメン屋とカフェ、ツアーガイドなど1日5つぐらいの仕事を掛け持ちしていました。人の5倍ぐらい濃厚に生きていたんですよ。そのなかで、「サッカーをやってました」と言ったら、人との輪が広がっていきました。 

塚田

大学院を辞めて家でゴロゴロして28歳になった頃、簿記二級を取得するために専門学校の資格取得講座に通いました。学校に掲示されていた会計事務所の求人に電話で応募したら、「明日、面接に来てください」って言われて。慌てて準備して翌日面接に行ったんです。面接が終わった帰り道に電話がかかってきて、「採用しましたので、明日から来てください」って言われたんですね。私、「人生で1日しか就活したことない」っていうのが持ちネタなんですけど、あっという間のご縁でした。 

10年後の未来を決めつけない、しなやかなキャリア戦略 

10年後を見据えて、今やっていることや、逆にあえてやらないと決めていることはありますか?

塚田

長期的な計画で考えすぎないようにしています。私の場合、あまり先のことを考えすぎると不安になって動けなくなってしまうんです。なので、毎日を精一杯過ごすことを大切にして、「今やりたい」と思ったことを後回しにしないようにしています。

仲松選手

私も10年後の未来は考えていません。何が起きるかわからない時代なので「今日やりたいこと」を大切にしています。たとえば、チームメイトに対しても、自分が言われてうれしかった言葉は、その場ですぐに伝えるようにしています。

花田監督

私は「あえて問題を解決しようとしない」ことを意識しています。糸が絡まったときに、無理にほどこうとすると余計にひどくなることがありますよね。そんなときは「今の状況がこうなったら最高」というゴールだけを再設定します。絡まった糸をほどくよりも、切って結ぶという解決法もあります。 

休日の過ごし方で大切にされていることはありますか。

花田監督

自分で1日をデザインすることを心がけています。早起きしてタスクをこなす日もあれば、一日中漫画を読む日もある。意識的に「だらだらすること」を許す時間も必要です。 

仲松選手

カフェで過ごすのが好きです。そこで手帳を書いたり本を読んだりして、自分と向き合う大切な時間にしています。

塚田

休日は仕事のことは一切考えないようにしています。サッカー観戦を中心にスケジュールを組み立てています。

今日は学生の参加者さんも多いので、進路やキャリアに迷っている方へアドバイスをお願いします。 

花田監督

私が実際にやってきた方法なんですけど、二択で迷ったらスリッパを飛ばす。たとえばオーストラリアに残るか、日本に帰るかですごく迷ったときに、スリッパを飛ばしまして。結果が出たときに「これでよかった」とか、「やっぱり違う方がいいから、もう一回飛ばそう」って。そのときに、自分の本心がわかります。 

仲松選手

なんくるないさー精神は常に持っています。選ぶ道に正解はない。自分で決めた道を正解にしていく。まずは一歩を踏み出して行動してみるのが、正解への近道です。

塚田

悩んだら、まずやってみる。私の就活も、家で悩んでいるうちは何も動けていなかったんです。でも、動き出したら1日で就職が決まりました。

あとは「人とのご縁」。こういったイベントに参加すればコミュニティが広がります。そのような人との出会いが未来を拓くのではないでしょうか。 

「好きなことは周りに言い続ける」ことも大切だと思います。私もサッカー好きを公言していたからこそ、今のFC琉球さくらさんとのご縁につながりました。 

「選んだ道を正解にする」一歩を踏み出すためのメッセージ 

最後に、学生のみなさんに向けて、学生時代にこれをやっておけば、もう一歩踏み出せたといったことはありますか?

仲松選手

思い切って県外に出てみるのもよい経験になると思います。沖縄の人は地元愛が強いですが、一歩踏み出して広い世界を知るのは重要なことなのかなと。行ってみて合わなければ帰ってくればいいんです。

塚田

体力をつけましょう(笑)。仕事もプライベートもしたいことが多いけど、体力がないと実現できないんだということに、最近になって気づきました。たとえばサッカーも、地元だけでなくアウェイの試合も見に行きたいんですけど、体力が必要です。無限の体力があれば、もっと世界が広がると思います。 

花田監督

人生、うまくいかないことは「想定内」にしておきましょう。そうすれば、そういう事態に直面しても、「あるよね、こういうこと」って受け止められます。そして、「自分はどうなりたいのか。じゃあ今できることやろう」って、ゴールに向かって真っすぐにエネルギーを注げます。 

未来を描く、小さな一歩を踏み出すために

今回のセッションで印象的だったのは、「10年後の正解」を先に決めて歩くのではなく、「選んだ道を自分で正解にしていく」という、登壇者のみなさんの共通する姿勢でした。それぞれの歩みや言葉からは、”未来を描く力”とは、迷いながらも前へ進み続ける日々の積み重ねなのだと気づかされました。

さくらインターネットは、「『やりたいこと』を『できる』に変える」という理念のもと、FC琉球さくらとのパートナーシップをはじめ、多様なチャレンジをこれからも応援していきます。

この記事を読み終えたみなさんが、今日この瞬間に「ちょっとやってみようかな」と思える小さな一歩を見つけていただけたら、うれしいです。

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編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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