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KPIとは? 意味や使い方を具体例をもとにわかりやすく簡単に解説

KPIとは? 意味や使い方を具体例をもとにわかりやすく解説

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KPIとは、「重要業績評価指標」のことです。

なにごとも目標を達成するには、定量的に数値で考えて計測をする必要があります。なんとなく頑張ったから目標達成、とはいきません。そこでKPIが大事になります。この記事では、KPIを運用するうえで必要な意味や具体例についてわかりやすく解説していきます。

KPIとは?言葉の意味

KPIとはなにか? まずは言葉の意味を解説します。KPIとは「Key Performance Indicators」を略した言葉です。日本語に訳すと「重要業績評価指標」となります。言葉の通り、重要な業績を評価するための指数です。

簡単に説明すると「目的の達成状況を観測するための指標」になります。KPIは、IT企業に限らず、どんな職種や現場でも使えるものです。

KPIとKGI 意味の違い

KGIとの関係

KPIを考えるうえで「KGI」との違いについて知っておく必要があります。似たような言葉でわかりにくいと思われるでしょうが、非常に大事なことです。

KGIとは「Key Goal Indicator」を略した言葉です。日本語に訳すと「重要目標達成指標」となります。KGIには「最終目標」を計測可能な数値で設定しましょう。KGIを達成するために必要な過程の指標が、KPIとなります。

わかりやすくいうと

KGI=ゴール

KPI=ゴールまでの過程

となります。

OKRとは?

OKRとは?

KPIと似た目標設定・管理方法に「OKR(Objectives and Key Results)」があります。OKRは日本語に訳すと「目標と結果」です。さくらインターネットでもOKRを導入しており、目標に向けて仕事をしています。

OKRはGoogleが導入していることで話題になり、多くの企業が導入を進めているのでご存じの方も多いかもしれません。

Google社ではOKRを高めるために1on1ミーティングをしているそうです。そこで質の高い雑談をおこない、組織のリーダーはチームメンバーの一人ひとりの信念や価値観を把握します。

(参考:ピョートル フェリクス・グジバチ,2018年,『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち 』大和書房 p.193)

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KPIとKGIを設定する

KPIの意味についてわかったところで、実際にKPIを設定していきます。が、KPIを設定する前に「KGI」を設定する必要があります。なぜかというと、KGIを達成するためにKPIが必要となるからです。

KGIを設定する

わかりやすく、具体的にKGIを設定してみます。たとえば事業計画を決めるときに最終目標が「日本で一番の企業にしたい」だとします。

ただ、このときにKGIを「日本で一番の企業になる」にしてしまうのはよくありません。なにをもって日本で一番かがわからないからです。

数値設定は「SMART」に

目標設定に重要な「SMART」について説明します。SMARTは目標達成をするうえで重要な5つの成功要因の頭文字から作られた言葉です。

  • S⇒Specific(具体的)
  • M⇒Measurable(計測可能)
  • A⇒Achievable(達成可能)
  • R⇒Related(関連性)
  • T⇒Time-bounded(期限)

設定方法で重要なのは、計測することができる定量的な数値で考えることです。また期限も設けましょう。今回は例として「3年後に売上を日本で一番の企業にしたい」として考えます。

定量的に考える

実現できるかは別として、KGIを3年後に年間売上100兆円に設定すれば「売上を日本で一番の企業にしたい」という最終目的に合致するでしょう。日本どころか世界全体で見ても、一番の企業だと思われます。

このKGIを達成するために、中間指標的な意味合いでKPIを設定していくのです。

KPIを設定する

実際に上記のKGIを達成するためにKPIを設定していきます。今回はKGIを測定可能な「売上」に設定したので、売上を達成するために必要なことを考えます。この会社は「JAPAZON」という架空のEC企業として進めていきます。

JAPAZONでは現在、月に10億人が商品サイトにを訪れています。購入率は10%で客単価は1万円です。

ECサイトの売上方程式は

訪問数(アクセス数) × 購入率(CVR) × 客単価 =売上

となります。当てはめていくと

10億 × 10% × 1万円 = 1兆円

単月売上高が1兆円、年間売上高が12兆円となります。JAPAZONすごいな。

どこを改善すればKGI(売上)を達成できるでしょうか? わかっているデータだけで考えます。

  • KPIその1
    月間訪問数を84億にする(購入率と客単価はそのままと仮定)
  • KPIその2
    購入率を84%にする(訪問数と客単価はそのままと仮定)
  • KPIその3
    客単価を8.4万円にする(訪問数と購入率はそのままと仮定)
  • KPIその4
    月間訪問数を20億、購入率を20%、客単価を2.5万円にする

KPIその4については、それぞれの数字を変えることで何種類ものKPIが設定できます。

個人的には達成しやすいのはKPIその4かなと思いますが、数字が大きすぎてなんだかイメージしづらくなってしまい、JAPAZONを例に出してしまい反省しています。

※当然ですが、この企業はフィクションです。

KPIツリー

上図のようにKGIを達成するプロセスのためにKPIを考える、さらにそのKPIを達成するためにKPIを考える、というイメージをしましょう。KPIツリーとして図を使って考えると思考がまとまり、考えやすくなります。

KPIを設定するメリットとデメリット

続いてKPIを設定するメリット・デメリットについて説明します。目標管理をするうえで大切なKPIですが、具体的にどんなメリット・デメリットがあるのでしょう?

KPIを設定するメリット

  • やるべきことが明確になる

チームでも個人でもKPIを設定しておけば、ゴール(KGI)に向かってなにをすればよいのかが明確になります。行動に移しやすくなるので、迷わずに仕事ができるでしょう。

  • PDCAサイクルを回しやすい

KPIを設定しておけば達成度合いがわかるので、もし仮にKPIを達成できなかったとしても何が原因か分析できます。そうすれば、次は改善をすることができるので生産性も高まるでしょう。まさにPDCAサイクルを回しやすくなるといえます。PDCAサイクルについては「PDCAサイクルとは?意味や企業事例、OODAループとの違いを紹介」で詳しく解説しています。

KPIを設定するデメリット

KPIを設定するデメリットについても紹介します。

  • プレッシャーになる

KPIは明確で測定可能な数値を設定するので、チーム内で共有した場合、達成度合いが丸わかりになります。そうするとKPIを達成しなければいけない、とプレッシャーに感じてしまう可能性はあるでしょう。

  • 数値管理に作業コストがかかる

KPIの進捗確認をすることはKPI達成には有効な手段ですが、その数値確認には作業コストがかかります。自動で数値が更新される仕組み作りや簡潔に数値を入力できる仕組み作りをすれば解決できると思うので、数値管理の工夫をしていきましょう。

まとめ KPI達成のために

KGIを達成するプロセスとしてKPIを設定しても、どうKPIを達成すればよいかわからない方も多いと思います。

毎回KPIを達成していて、営業成績が良い方に「どうすればKPIを達成することができるのか」コツを聞いたことがあります。

その方の回答は

「KPI達成するまで頑張る!」

というまったく参考にならないものでしたが、その方の行動を観察していると毎日おこなっている習慣がありました。

それは「朝イチに必ずKPIの進捗状況を確認する」ことです。数値をしっかり把握しておくことで、今日の仕事をどう進めればよいのかを考えていたんだと思います。

またKPIツリーを活用して、KPIを達成するために細かく別のKPIを設定しており、その数値も確認していました。

もちろん数値を確認するだけでは目標達成はできないので、行動することは大事です。現状の数値を把握したうえで、行動することがKPIを達成するためには欠かせないのだと思います。

KPIを設定することで、ゴールを達成するための必要な過程をイメージしやすくなります。 PDCAサイクルを回しやすくなることで、業務効率アップにもつながります。 会社としても、個人としても目標達成をすることはビジネスマンとして大事なことです。

そのためKPIについてしっかり学んで適切に設定をし、自分の仕事に活かしていただければうれしいです。

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執筆・編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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