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いま高専生に伝えたい。さくらインターネット若手社員が語る「就活」や「キャリア」

>>さくらインターネットのIT教育支援の取り組みとは?

さくらインターネットが注力するテーマの1つとして掲げる「教育」。クラウド事業者としてどうすれば次世代に貢献できるか、試行錯誤しながら活動を広げています。「高専支援プロジェクト」はその取り組みの1つです。2023年3月に独立行政法人国立高等専門学校機構(以下、高専機構)と協定を締結し、6月には「高専支援プロジェクト」のメンバーである ES本部 教育企画部 前佛 雅人が、高知工業高等専門学校(以下、高知高専)の客員准教授に就任しました。

2024年、高知高専では全10回の授業を実施。最後の授業となった6月21日は、これまでの授業を振り返るとともに、さくらインターネットの若手社員2名と前佛がパネルディスカッションをおこないました。本記事では、高知高専の学生のみなさんからの質問に答える形で、今井新太と小林賢治が自身の就職活動の経験やキャリアについて語ったパネルディスカッションの一部をお届けします。

今井 新太(いまい あらた) プロフィール
テクニカルソリューション本部 セールスエンジニア部 所属。工業高校の電子情報科を卒業後、専門学校でAIのインフラやプログラミング、ディープラーニングなどについて学ぶ。2022年に新卒でさくらインターネットに入社(ビジネスコース)し、インサイドセールスを経験、同年9月に異動(現職)。現在は、お客さまへ技術やサービスの説明をおこなう商談対応のほか、顧客向けの勉強会、高専での授業、KidsVenture(子ども向けプログラミング教室)などでも活躍中。

小林 賢治(こばやし けんじ) プロフィール
クラウド事業本部 カスタマーリライアビリティ部 所属。工業高校の電気電子工学科を卒業後、大学では情報システムを専攻し、公開鍵暗号に関する研究をおこなう。2020年に新卒でさくらインターネットに入社(ビジネスコース)。入社後の研修がきっかけで顧客対応・サポート業務に興味を持ち、現在に至るまでサービスサポートに従事している。お客さまからのお問い合わせ対応のほか、リーダーとしてメンバーのスキルアップや働きやすい環境の構築に取り組む。

とにかくITが好き

就活をするにあたって、重要視していたことは?

今井

僕は、ITで人を支える、社会課題を解決する仕事がしたかったんですね。とにかくITやテクノロジーが好き。なので、そういったものを使って人を助けたりとか、誰かが喜ぶような仕事がしたいなと考えていました。

それから、ITを活用した教育支援ですね。僕は、ボランティアの方の教育支援で技術を学んだんです。なので、今度は教える立場になって、僕と同じような子どもたちの役に立てたらという想いがありました。

あとは、離職率と平均残業時間も気にしていましたね。新卒入社した人がどれぐらい定着しているかや、残業が多すぎないかといったところも意識して見ていました。

小林

私は人と接する仕事が好きだったので、技術営業やサポートエンジニアを目指していました。今井さんと同じで、私もITがすごく好きだったので、「自分で勉強してね」というスタンスではなく、勉強する時間を持てたり、経費で書籍を買えたりといったところを重視して会社を選びました。

あと、旅行やスポーツが好きなので、仕事一辺倒になるような働き方は嫌だなと……残業が少なく、休みが取りやすいというところも重視して就活をしていました。

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「楽しいところから」学ぶことが大事

就職活動の際、ポートフォリオは作成しましたか?

小林

GitHubのアカウントを登録するというのは、情報系の就活では一般的になっていますよね。なんでもいいですが、コードなどをGitHubに載せていると、スキルを確認してもらえます。私の場合、基本的にはWebシステムとかWebアプリのコードや、自分が参加したハッカソンの成果物など、合わせていろいろ載せていました。

今井

僕も同じですね。Webアプリとか載せていました。

前佛

おふたりとも、ポートフォリオを作っていたんですね。ポートフォリオがあると、面接のときなどに会話しやすいんでしょうね。

ネットワーク関連の仕事をするために、何から始めればいいですか?

前佛

結構学ぶ範囲は広いと思いますけど、まずはここからというのはありますか?

小林

私の主観ですが、ネットワークに関する入門的な書籍は、多分、興味がなかったら開いてもおもしろくないと思うんです。最初は、PCのポート開放が必要なゲームをしてみるとか、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)を買って外部から家にアクセスしてみるとか……。そういったハンズオン的な、実技で遊ぶところから始めてみてはいかがでしょうか。それで興味を持てたら、勉強して仕事にするのがいいかなと思います。私の周りでも、座学から始めると挫折率が高いので。

前佛

まずはマインクラフトでポートを開けるとか。

小林

そうですね。そういうのが一番楽しいと思います。

前佛

今井さんはいかがですか。

今井

同じことを話そうとしていました(笑)。僕も、書籍を開いて「こんなの読めない」と思った記憶があります。好きなこと、面白いことから始めるのがいいですね。

やっておくべきプログラミング言語はありますか?

今井

僕はJavaとPythonを勉強したんですが、Javaはやっておいてよかったなと思うことがあります。Pythonは楽にかけるぶん、省略されている部分も多いイメージがありますね。それに比べて、Javaは書く量も多くて面倒ですが、その面倒くさい部分が、プログラミングを考えるうえで重要なところだと思うんです。JavaやC言語のような硬い系の言語をきちんとやっておくといいかもしれないですね。

小林

私は、将来を見据えてレイヤーを絞っておくといいのではないかと。コンピューターサイエンスの観点なら、C言語とか、計算機を意識しないといけないようなものがいいと思います。ただ、コンピューターサイエンスを理解してまでするような仕事を目指すわけではないなら、スクリプト系ですね。PythonやJavascriptあたりのほうが、実用性は高い気がします。

前佛

そうですよね。Pythonは実用的だと思いますが、計算機科学(コンピューターサイエンス)系だと、やはりC言語ぐらいはやっておかないと、という話はよく聞きます。

お客さまのことを理解する姿勢が大事

普段お仕事をするうえで大切にしている理念はありますか?

小林

今井さんもそうだと思いますが、私はお客さまと直接やりとりをするお仕事なので、「相手に合わせた立ち位置にいないといけない」というのが大きいです。自分が技術的に正しいと思って説明しても、お客さまが納得できないなら意味がないという前提がありますので。いま仕事で重要視しているのは、「お客さまの立場になる」ことですね。

今井

お客さまが求めていることを理解しようとする、その姿勢が大事だと思っています。たとえば、お客さまに勉強会をしてほしいという要望があったとして、こちらが用意したものと、お客さまが本当に学びたいことはじつは違っていることもあります。しっかりとヒアリングすることが大事です。

前佛

そうですね。どうしても、私たちが売りたいものを売ろうとしてしまいがちですが、仕事をするうえでは、買っていただけるお客さまがいてこそですから、おふたりがおっしゃったことは重要なことですね。

仕事においてやりがいを感じるのはどんなときですか?

今井

メインは商談の業務ですが、商談でお客さまの質問に説明をしたときに、「わかりやすかったです」と言っていただいたり、理解していただいたうえで、当社のサービスを使っていただいているのを見たりすると、「やっててよかったな」と思います。

あと、これまでやってきた業務に対して、上長から評価をされてお給料が決まりますよね。評価を決める際には、どういうことを頑張ったかについて、上長とすり合わせするんです。そのときに、「これだけ頑張ったからこれだけ昇給するよ」といわれると、「よっしゃー!」みたいな(笑)。気持ちいいですね。

小林

私もお客さまと直接お話しする業務ですが、お客さまがご存じでない構成などをご案内したときに、お礼を言っていただけるとやりがいを感じます。

また、社内の方から評価してもらえたときも「やったぜ」と思いますね。社内で使っているSlackというコミュニケーションツールに、投稿に対するリアクション(スタンプ)をつけられる機能があります。以前、業務効率化のスクリプトを作って投稿したら、「神」とか「ありがとう」とリアクションをつけてもらえてうれしかったですね。

学生の皆さんへのメッセージ

前佛

では最後に、学生の皆さんに何かメッセージがあればお願いします。

今井

就活をしていると、周りの人や大人の意見に迷うことがあると思いますが、「自分のやりたいこと」という軸はぶれずに持っていてください。そのほうが、きっと将来的に楽しく働けますし、成長につながるはずです。

小林

世の中のことはだいたいなんとかなると思うので、気軽に、前のめりに挑戦してほしいです。うまくいかなかったとしても、きっと周りの人に助けてもらえます。失敗してもいいぐらいの気持ちで取り組むと、案外それが一番うまくいったりすることもあると思います。

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執筆

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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