私たちの周りには、eスポーツに関わる人々がたくさんいます。eスポーツについて、くわしくは「eスポーツとは?大会の賞金額や種目になっているゲームを紹介」をご覧ください。
関西の学生は、将来の夢を持って「大阪アニメ&声優・eスポーツ専門学校」に進学しました。eスポーツではプロゲーマーが注目されますが、学校でeスポーツの知識や技術を学び、eスポーツに関わる人々はプレイヤーだけではないことを理解しています。eスポーツに関わる人の中には、イベントを運営するスタッフがいたり、スポンサードなどで支援をおこなうといった多様な関わり方があります。
eスポーツに関わる人々1:いちばん身近なプレイヤーについて
eスポーツに関わることで、まず思いつくのはeスポーツプレイヤーになることでしょう。
eスポーツプレイヤーになることは簡単です。しかし、プロプレイヤーはゲームを仕事にする必要があります。プロのeスポーツプレイヤーとして活動するには、大会にエントリーし、優秀な成績を収めることが必要です。賞金を獲得したり、個人や企業に支援していただきながら生活しています。
eスポーツ大会で優勝するためには、日々のトレーニングを欠かせません。また、ゲームへの「集中力」や勝つことへの「こだわり」、優れた「洞察力」が必要です。eスポーツの学生は、プロゲーマーとして仕事をしたいという気持ちで、ゲームの練習に日々取り組んでいます。
eスポーツに関わる人々2:eスポーツイベント進行の要は司会者
司会者は、eスポーツイベントの進行においてテレビのアナウンサーのように重要な役割を担っています。イベント全体の雰囲気づくりやタイムキーパーなどの役割があり、スケジュールにしたがってイベントを進めます。
司会の手腕で、メリハリがあり飽きないイベントかどうかが決まるのです。司会者はイベントの内容が切り替わるタイミングなどで、これから何がおこなわれるのか視聴者に分かりやすく説明しなければなりません。
eスポーツに関わる人々3:eスポーツを盛り上げるストリーマー(実況者)
ゲームの面白さを提供したり視聴者がよりゲームを理解するうえで、ストリーマーは欠かせません。
例えば「MOBA」というジャンルでは、5対5のチーム戦で俯瞰してゲームを楽しめます。しかし、それぞれのゲームシーンにおいて戦況を配信視聴者が理解することは難しいです。そこでストリーマーが必要になります。
ストリーマーは戦況を説明し、会場の雰囲気を盛り上げ、イベントを成功に導く役目があります。人気MOBAゲーム「League of Legends」の国際大会「MSI2019 Knockout Stage Semifinal iG vs TL Game2」。この配信では、非常に理解が難しい戦況でも正確に重要な情報を余すことなく実況され、名実況として語り継がれています。
eスポーツに関わる人々4:eスポーツイベント影の立役者! 画面を切り替えるオペレーター
オペレーターは、eスポーツ配信においてステージや配信映像を切り替える重要な役割です。
「スイッチングミキサー」と呼ばれる機械を操作し、各カメラ映像やゲーム内の映像を、タイムスケジュール表に沿って切り替えていきます。動画編集では撮影した映像を元にカット割りをおこない、1つの番組として配信し、視聴者に深い理解を提供します。しかし配信において、撮影のチャンスは1度きりです。この時、画面の切り替えのタイミングを間違えてしまうと大きな放送事故になることもあります。配信成功のカギはオペレーターが握っているのです。
eスポーツに関わる人々5:eスポーツイベントを導く脚本家
脚本家は、eスポーツイベントを成功させるためにイベント全体のシナリオを書きます。
司会者やストリーマーには台本が用意されている場合が多く、その台本は脚本家が書いています。脚本家の仕事は、イベントの趣旨を十分に理解し、全体の進行を考えた良い台本を書くことが必要です。台本がない場合、司会者は企画の全体像が把握できず、ストリーマーも解説の盛り上げポイントが分かりません。時間だけが過ぎてしまい、うまく進行できないことがあります。
このような放送事故を防ぐためにも、事前にイベントのシナリオや台本をもとに、綿密な打ち合わせをおこなう必要があるのです。
eスポーツに関わる人々6:eスポーツイベントを成功させる運営
eスポーツイベントや配信において運営も大事な役割です。
なぜならイベントをおこなうにあたって、配信業務や観客の誘導、プレイヤーの参加など、多くの仕事をする必要があるためです。責任の所在を把握し、報告・連絡・相談のパスを明確にすることで、状況の理解を正しく適切におこなえます。
eスポーツに関わる人々7:eスポーツイベントのすべてを取り仕切るディレクター
ディレクターは、イベントの成功を導く最高責任者です。
企画の立ち上げから参画し、イベント趣旨の決定やイベント制作状況の把握、事前準備・当日運営などをおこないます。イベントについてすべてを理解しておく必要があり、重度のトラブルがあった場合には、最前線にて舵を切ることも重要です。
eスポーツに関わる人々8:忘れてはイケナイ! すべての源はゲーム会社
eスポーツは、ビデオゲームを活用して実施するスポーツです。eスポーツをおこなうためには、ゲームが必要になります。そのため、ゲームを制作するゲーム会社は重要な存在です。
eスポーツイベントは、ゲーム会社の著作物を利用しておこなうため、大会を開くにあたり、使用許諾を取得する必要があります。
eスポーツに関わる人々9:eスポーツイベントを支援するスポンサー
eスポーツに関わる企業は、ゲーム会社だけではありません。スポンサードという形で、eスポーツ業界に参入できます。スポンサードをおこなううえで、以下のようなメリット、デメリットがあります。
スポンサードのメリット
- 会社名、製品名の広告として認知度の向上
- 分野を超えた新しいインスピレーションやイノベーションの獲得
- 業界のコネクションの形成や新事業への連携
スポンサードのデメリット
- スポンサードする費用がかかる
- 不祥事などによって悪い評判がつく場合もある
スポンサードをおこなうにあたり注意すべきポイントがありますが、2022年現在、多くの企業がスポンサードをおこなっています。企業としての躍進を果たすうえで、スポンサーになることも1つの手段ではないでしょうか。
eスポーツに関わる人々10:eスポーツイベントを支えるエンジニア
eスポーツイベントを成功させるためには、エンジニアが必要です。なぜなら、ゲームを動かすだけでイベントが成功するわけではないからです。
配信をおこなうために必要なのは、パソコンやカメラといった機材の製造メーカーのエンジニアだけではありません。品質の高い通信の開発をおこなうインフラエンジニア、配信するためのソフトウェアや素材を作るソフトウェアを開発するフロントエンジニア、進捗を管理するためのシステムエンジニアなど、さまざまな形で関わっています。
eスポーツに関わる人々11:eスポーツに関わる学校の取り組み
eスポーツに関わる学校の取り組みとして、「大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校」では「e-sports&ゲームCG科」という学科を設置しています。
学科のコースには、世界に通用するプロゲーマーになるための「e-sports プロゲーマーコース」。年々増加する、eスポーツ大会で活躍するためのプロスタッフを育成する「e-sportsイベント企画制作コース」。ゲームストリーマーを育成する「ゲームストリーマーコース」があります。
まとめ
eスポーツは、誰でも目指せる多様性を持っています。選手として関わるだけではありません。イベントの運営スタッフとして配信に取り組んだり、脚本家として参画することもできますし、企業がイベントをスポンサードするという関わり方もあります。
eスポーツ業界は1つの分野にとどまらず、さまざまな分野が重なりあうことによって成り立っている業界です。私たちがeスポーツに関わるのは難しいことではありません。今後の業界の発展は、私たちにかかっています。
編集:株式会社PACkage、全日本大学eスポーツ対抗戦実行委員会