さくらインターネットの中の人を知ってもらうため、さくマガではさまざまな社員にインタビューをしています。
今回は、昨年新卒で入社したCS本部(※)インサイドセールスの岩田 夏美に、現在の業務や今後やりたいことなどについて語ってもらいました。
※カスタマーサクセス
岩田 夏美(いわた なつみ)プロフィール
2021年、さくらインターネットに新卒で入社。営業部インサイドセールスチームでお客さま対応に従事。大学院時代にはフランス近代文学を研究。
知識ゼロからのスタート
――岩田さんが現在おこなっている業務について教えてください。
私は、営業部のインサイドセールスチームに所属しています。そこで、お客さま対応をしているのですが、その中でもおもに2つの業務に携わっています。1つは「インバウンド」、メールでのお問い合わせの対応で、もう1つが「アウトバウンド」、サービスを今後お申し込みいただける可能性のあるお客さまへ、こちらから架電したり、メールしたりといったアプローチをかける業務です。そのなかで、お客さまにヒアリングをおこなったうえで、フィールドセールスに案件をエスカレーションすることもあります。
――岩田さんは、入社2年目、営業部に配属されてからまだ1年経っていないということですが、お客さま対応において大変だなと思うことはありますか?
架電させていただくとき、そのお客さまにどういった背景があるのかとか、いま電話に出られる余裕があるのかどうかはもちろんわかりません。そういったなかで、お声を聴かせていただけることはそう多くないです。そういった中で、1日に何件もかけるのは少し大変なところではあります。
最初は、サービス知識も十分ではなく、チーム内で整備されているトークスクリプト通りの会話しかできませんでした。イレギュラーなことを聞かれると、頭が真っ白になってしまうこともあり、架電のたびに緊張していました。そう考えると、いまは回数を重ねたこともあり、かなり慣れてきたと思います。
事前にお客さまの情報を確認して、お客さまの求めていることが何なのか、ある程度把握できるようになってきました。そういった調べる力がついてきて、自分がどういった対応をすればいいかが判断できるようになってきたからかもしれません。
――ご自身の知識がついてきたことを実感されているということですね。入社前からITに関する知識はあったのでしょうか?
文系の大学・大学院を卒業していまして、ITの知識はほとんどゼロでした。入社してからの研修で学びました。
—―研修ではどういったことを学びましたか? 印象に残っていることなどはありますか?
4月、5月はエンジニアとして入社した方も含め、新卒社員全員で同じ研修を受けました。4月はビジネスマナーやプレゼンテーションなどの研修、5月以降はさくらインターネットにどのような部署があるのかを知るため、いろいろな部署をまわりました。
6月からはサービスサポートチームにお世話になり、7月からは「さくらのレンタルサーバ」に関するお問い合わせのメール対応をしていました。そのあとに、8月から営業部に正式に配属という流れです。
サービスサポートでの研修では、とくにビジネスメールスキルが磨かれたと思います。
さくらインターネットを代表してメールを書くので、ときにはお客さまのご要望を承ることができない、とお伝えしなければならない場合もあります。そういった、メールでお客さまにしっかりと伝える力が身につきました。
そのほかに印象に残っていることとしては、4月の研修の集大成として、社内の方に聞いていただくためのラジオ番組を作ったことです。先輩社員へのインタビューなどを自分たちで企画できたので、楽しかったですね。
大学・大学院が抱える課題からITに興味
――文系の大学・大学院をご卒業されたとのことですが、どういったことを学んでいたのですか?
大学・大学院を通じてフランス語を学んでいて、大学院ではフランスの近代文学を研究していました。フランス文学のなかでも、1800-1900年の新聞連載小説と呼ばれるものが研究対象でした。
――フランス文学からIT、というとあまりつながらない印象を持ちましたが、そこからなぜIT企業であるさくらインターネットに入社を決めたのでしょうか?
学部生・院生時代に、情報部門のアルバイトや教授のアシスタントをしていました。そのときに、「学校法人の図書館や情報システムは、ネットワークやインフラにじつは結構お金がかかってるんだよ」と大学の関係者の方から聞いたことがあるんです。
国際系の大学にとって、同じような全国の大学とつながりを作ったり、さまざまな言語の地域からの資料へのアクセスは、必須の課題なんですよね。いまはDX(デジタルトランスフォーメーション)の時代と言われていますし、とにかく大学も情報戦です。
私が通っていた大学では、フランス語や中国語などの学部もあるのに、じつは図書館だと英語圏の論文へのアクセスしか整備されていないという現状もあるんです。学術論文を書くうえでは、どこから文献を得てきたのかが重要なのですが、そういった問題もあって私も苦労しました。
大学に、そういったいろいろな課題があることを知って、現代の技術や文化で、自分が携わっていた学問の世界を豊かにしたいと思いました。それで、インターネットインフラで文教向けのサービスを提供しているさくらインターネットに興味を持って、ご縁があって入社したという感じです。
さくらインターネットでの働き方
――ITの知識がほぼなかったとのことですが、実際に入社してみて、不安はありませんでしたか?
同期や先輩にいろいろ質問できたので、少しずつですが自分の成長を実感できました。難しいかもしれないと思っていましたが、そこまで抵抗もなかったですね。わからないことは何でも聞けたので、そこにストレスは感じませんでした。
入社前は大きな会社ですし、組織としては堅いところもあるかもしれないと思っていました。でも、いろいろな方に気軽に相談できますし、役員の方とも話す機会があって、自分がやりたいことがあれば、チャレンジさせてくれる環境も整っています。月並みですが、風通しの良い環境だと思います。
――岩田さんは、さくらインターネットが「リモートワーク前提」の働き方となってからの入社ですね。
はい。じつは、学生時代、自宅から学校まで往復5時間かけて通っていたんです。なので、移動が一切なくなって、朝に革命が起きたなと(笑)。
通勤がないので、始業までの時間は散歩したり、ゆっくり朝ごはんを食べたりできるので、朝の時間をゆったり使えるのがいいですね。学生のときは4時半起きでしたから。社会人になってからのほうが時間に余裕があるかもしれません。こんなに1日の時間を自由に使えてもいいのか、と思うぐらいです。
いまも通勤に1時間ぐらいかかるところに住んでいますが、通勤自体が少ないので、住む場所をある程度自由に考えられるのもいいですね。
――研修も含め、ほぼリモートとのことですが、上司とのコミュニケーションはどのようにとっていますか?
月に1回、1on1で業務について相談にのっていただいたり、アドバイスをいただいたりしています。それ以外にも、相談したいことがあればすぐにZoomをつないで聞いてもらっていますね。実際にとなりにはいないとはいえ、近くに感じられるように配慮していただいていると思います。
――会社の福利厚生(さぶりこ)でよく使っている制度はありますか?
さぶりこフレックス(勤務時間変更)はよく使っていますね。月に1、2回出社するのですが、そのときに通勤ラッシュを避けるため、勤務時間を少し遅くしたりしています。
あと、駅から会社まで迷ってしまうことがあるんです(笑)。なので、迷う時間も考慮していますね。
――たしかに、通勤する機会が少ないと、そういうこともありそうですね。「さぶりこ」は入社前からご存じでしたか?
はい。他社と比べても特徴的だったので調べていました。正直に言うと、入社前は「本当にこの制度は機能しているのかな」と半信半疑だったのですが、実際に入社してみたら、きちんと社員のみなさんが活用されていたので、「あ、本当だったんだ」と思いました(笑)。
私と同じく社会人になった友人と、自分たちの会社の話をすることがありますが、さくらインターネットのような制度はあまり聞かないです。親からも「超ホワイトだね」と言われました。休暇もとりやすいですし、自由度が高いなと思います。
マーケティングにも挑戦したい
――さくマガのコンセプトは「やりたいことをできるに変える」です。岩田さんが今後やりたいことと、そのために取り組んでいることがあれば教えてください。
もちろん、ITの知識ももっとつける必要はあるのですが、同時にどのようなお客さまがいるのか、これからどういった層にアプローチできるのかを考えることに興味があります。営業部に入った当初は考えていませんでしたが、今後はマーケティングの勉強もしたいと思っています。
あと、新しい事業を立ち上げることができないかな、と同期メンバーで話をしています。個人の業務量の可視化や、業務で使うツールに一貫性をもっと持たせることができないかと考えていて、同期のエンジニアと話し合って、社内ビジコンにも申し込みました。
そのときはバーチャルでオフィスに集まれるサービスを考えていました。残念ながら最終審査までは進めませんでしたが、継続してみんなで集まる時間を設けて、プランを練っているんです。
まだ具体的にどういったものにするかはまだ検討中ですが、ある程度固まってプロトタイプができたら、社内に限らず社外のビジコンに出てもいいかもしれません。それでもし、注目してくれる人がいれば、さくらインターネットの知名度を少しでも上げることにつながるかもしれないと考えています。
――いま、チャレンジしていることはありますか?
業務に慣れ始めてから、「お客さまへのメールの内容を変えてみたい」と自分から上司に相談したことがあります。
これまでは、電話がつながらなかったお客さまに対して、あらかじめ用意されていたメールテンプレートを送っていました。ただ、どうしてもURLが羅列しているメールって、基本的にはあまり読まれないんですよね。
そもそも、お客さまが電話をとれなかった、メールが見れなかったとなると、お客さまから引き出したいご要望をヒアリングできませんし、そこでストップしてしまいます。
なので、どのようにしたらお客さまの目に止まるような文面になるのか試行錯誤したり、返信率も見てみたりして、一からメールの内容を考え直しました。実際に成果が出始めているので、これがひとつの成功体験になりました。
お客さまに架電するときも、「こういったアプローチにしましょう」という方針はありますが、それだとお客さまにはあまり響かないこともあります。
メールのテンプレートを一新したことをきっかけに、電話でのアプローチ方法もバリエーションを増やすことで、実際にお客さまからのご要望を引き出せることも増えてきました。
今後は、どんどん大きくなっていくインサイドセールスチームにおいて、現在利用している営業・マーケティングツールをより活かした業務整備を強化したいと考えています。