この記事では2020年10月14日に開催した「NoMaps2020」トークセションの様子をお届けします。
イベントには「マスクマップ」をわずか3日で開発した逸話で”天才”として日本でも注目された、台湾デジタル大臣オードリー・タン氏、さくらインターネット株式会社 代表取締役社長 田中邦裕が登壇。
ファシリテーターはCode for Sapporo / Code for Japan 古川 泰人氏。
「市民生活とテクノロジーの調和」をテーマにトークセッションをおこないました。
オードリー・タン氏&さくらインターネット 田中邦裕 最近興味があること
古川 泰人氏(以下、古川):本日は、市民生活とテクノロジーの調和、ソーシャルイノベーションという観点でお話をうかがっていきたいと思います。オードリーさんは政府の仕事をしながら、現役の開発者でもあります。最近、興味を持って勉強しているジャンルやプログラム言語があれば教えてください。
オードリー・タン氏(以下、オードリー):最近は「XRスペース」という拡張現実を取り扱うスタートアップに興味を持っています。VRヘッドセットが独自の5Gネットワークに繋がっていて、自分の手で直感的に操作ができるんです。重量も軽く、3-4時間は疲れを気にせずに装着できるのが素晴らしいですね。
今はそれを使って、数名のアーティストと共同で、仮想空間に「合成された私のようなもの」を創ろうとしています。その空間にいる”私”に質問することもできますし、私がGitHubで公開している文章生成AIプログラムをもとに、詩を生成することもできます。
5Gは人と人を近くすること、そしてまるで同じ部屋に一緒にいるような感覚になれる点が好きです。
古川:田中さんはいかがですか?
田中邦裕(以下、田中):私も最近「XR」に興味を持っています。今でもVRは普及していますが、デバイスが更に進化することで、コモディティ化すると思います。
ダイビングが好きで、沖縄の那覇に住んでいるんですけど、海の中の写真をたくさん撮って「Oculus Quest」で公開をしているんです。その体験を、リアルタイムに海の中でしたいと思っています。おそらく5年後くらいには、知的好奇心を満たしてくれるほどに成長するのではないでしょうか。
オードリー・タン氏に聞く、最近の日本の印象
古川:続いての質問です。オードリーさんは毎週のように、日本や世界のオンラインイベントに登壇されています。どのイベントでも、共通した問いかけがあると思います。そこから見える日本についての印象や、課題に感じていることを教えてください。
オードリー:これまでに中学生から高校生、そして中央政府にいたるまで、さまざまな方々と対話をしてきました。日本と台湾はテクノロジーに対する考え方として「社会がテクノロジーの進む方向を、導いていかなければならない」という共通の視点を持っています。
テクノロジーは単なる興味関心ではなく、社会のインフラです。言うなれば、社会の目的に応えるものにならなければいけないと考えています。
現在、各国で進められている第4次産業革命のコンセプトは、みんなが理解していると思います。日本政府が提唱しているSociety 5.0 が意味するところは「社会は産業よりも、1段階新しくあるべきもの」です。
この先「社会と産業が、ともにどう歩んでいくか?」についてアップグレードしていかなければならない、ということなんですね。決して社会が産業に合わせていくべきではありません。
世界中の人々が「創造的破壊技術」の代わりに「包摂的技術」に取り組む方法はないかと日々考えています。その点において、世界を見渡しても台湾と日本には多くの共通項があると思います。
田中:とても、おもしろいお話ですね。日本も変わろうとしていますが、それでも変われないのではないか、と思っている国民が多いと思うんです。
そんななか、デジタル庁という省庁ができて、誰が長官になるのか? ということが注目されています。
私の周りからは、オードリーさんに長官になってほしいという話をよく聞くんです。日本の場合はビジョンは持っているけど、実行力に欠けるし、閉塞感もある。この状況を打破しなければと思っています。
オードリーさんに質問があります。なぜ日本のなかに求められるリーダーが現れず、オードリーさんにリーダーになってほしい、と思う人が多いのでしょうか。オードリーさんからみて、客観的に感じることはありますか?
オードリー・タン氏がリーダー不足の日本の現状を客観的に見て感じること
オードリー:私は2016年にデジタル大臣就任の打診を受けました。当時、G0v運動のなかでたくさんの議論をしたのです。
※G0v・・・台湾最大のシビックテックコミュニティ。メンバーは1万人以上とも言われる。
そして、そのなかには少なくとも5人は私と同等の適任者が居たと思います。活動当初からのメンバーをはじめ、G0v運動には優秀なメンバーが多く、デジタル大臣の候補者に不足はなかったはずです。
私が選ばれた理由は33歳か34歳ですでに仕事を引退して、ひまわり運動にフルタイムで参加していたこと。そして、そこでたくさんの方と仕事をしていたからだと思います。
日本のCode for Japanにも同等の仕事ができるであろう、たくさんのリーダーがいるのではないか、と注目しています。このような人材を活用するために、台湾では「リバースメンターシップ制度」という仕組みがあります。
この制度により、それぞれの大臣には通常、35歳以下のメンターが2名付きます。私も当時のデジタル大臣であるジャクリン・ツァイのメンターとして、同じくG0vのメンバーと一緒に勤めていました。
リバースメンターシップ制度は年長者である閣僚と、デジタルネイティブとのコネクションを持つ若者の世代を超えた連携を築きました。
年功序列と若者
古川:その制度だと、儒教思想により若い世代が、上の世代に対して意見を言うことを遠慮してしまうこともあると思います。それは、どのように解決しているのでしょうか?
オードリー:制度を明確に「書き出す」ことが、成功するうえでとても重要です。例えば、青少年諮問委員会によって「リバースメンターシップ制度は儒教思想よりも尊重されます」と明確に示されていれば、やりやすくなると思います。
つまり、このような宣言をベースとして、制度が本質的にどういうものなのかを誰にでも理解できる仕組みを作ってしまえばいいのです。そうすれば、たとえ年長者であっても、平等な立場で若者やリバースメンターに対して必要なリソースやサポートを提供するでしょう。
地方での自発的協働
古川:続いての質問です。オードリーさんはソーシャルイノベーションツアーで、さまざまな人々とコミュニケーションを取っています。その後、関わった人々が自発的にプロジェクトを推進できるようにするための支援やモニタリングはあるのでしょうか?
オードリー:国内の話をすると、台湾では「総統杯」というハッカソンを毎年開催しています。そこで優秀な5チームに総統自らがトロフィーを渡して表彰するのです。
今年は約300組の応募があり、受賞した5チームはすべてがオープンデータを活用したアプリ開発チームでした。中央政府からの選出は1組だけで、他の受賞は地方のソーシャルセクターやローカルグループでした。
これは地方のソーシャルイノベーションの地位を向上させるできごとです。小さな地域からでも、プロジェクトをスタートできることの証明となりました。
総統杯で授与されるトロフィーには、マイクロプロジェクタが内蔵されています。スイッチをいれると総統が映し出され、彼らが過去3か月におこなったことを次の12か月間、正式に国の政策として取り入れることを約束してくれます。
行政府がハッカソンにおいて社会実装も含めた公約を掲げておけば、それに追従する人々が現れるのは明白です。
田中:総統自らがハッカソンを主催し、国のプロジェクトになるのは素晴らしいですね。日本でもできるはずなので、これはぜひ政府に提言したいです。
もうひとつ思ったのが、物事を継続・拡大するためには国の力というのは大事なんだけれども、物事をはじめるのは、やはり常に市民からなんだなということです。
オードリー・タン氏に聞く、第一次産業とイノベーション
古川:次の質問です。北海道は農業や漁業、木材加工などの第一次産業が盛んです。ただ、この分野は伝統的なシステムと、”根性”みたいなもので成り立っている部分があります。なかなかデジタルの恩恵が受けられない産業です。
このような第一次産業に対するイノベーションは、台湾ではありますか?
オードリー:春の農薬散布のように、必要なスタッフを集めるのが困難な場所などでは特に関心があります。日本でも幕別町農協や北海道帯広農業高校、帯広工業高校などのみなさんが共同でドローンを使った農薬散布の実験をされていたのを、私は知っています。
台湾ではこのようなドローンを導入するためには、実験的な目的だけではなく、日常的な利用のためであるかを確認しています。
大きな自治体では、すでに光ファイバーや強度なWi-Fiネットワークがあるため、5Gの事例はあまり取り上げられません。
ただ、地方であればあるほど、そのような光ネットワークを農場全域に設置することは難しいですよね? 5Gはそういう場所でこそ、活用の意味があります。
ですから、私たちはまず漁業や農業が盛んな地方を中心に、5Gの導入をはじめました。また、地域の協同組合や社会起業家たちが、通信事業者と共同事業をおこなうことに対して奨励金を出します。
それとともに、自動運転車や遠隔医療、遠隔教育などを含んだ5G導入のサンドボックス(試行錯誤できる制度)に取り組みたいと思います。
田中:日本でもサンドボックスを作って、5Gで新たな実験をたくさんしていると聞きます。都会ではインフラは整っているけれど、地方に行くとそれぞれ違う課題があるんです。
それに対して、テクノロジーでサポートできることがたくさんあります。オードリーさんのお話を聞いて、あらためてサンドボックスが全国に広がっていくことは重要だと感じました。
オードリーさんにお聞きしたいです。沖縄からすると、東京に行くよりも台湾に行くほうが近いんですよね。コロナの影響で国境関係なくコラボレーションが生まれています。
台湾の人たちと沖縄の人たちが、一緒になにか協同でできるものがあるのではないかと思いました。これについては、どう思われますか?
台湾と沖縄のコラボレーション
オードリー:9月に沖縄青年会議所のITフォーラムから電話があり、そのようなコラボレーションについてたくさんのアイデアを出し合いました。
以前に沖縄を訪問したときには台風が直撃してしまい、ホテルにほぼ隔離されてしまったのです。でも、きれいな海が見えて、インターネットの接続も良好で快適に過ごせました。
例えば、沖縄に飛んで14日間の隔離生活を余儀なくされたとしても、どうすれば隔離先のホテルで観光客のような体験ができるのか。そんなブレストを沖縄青年会議所のみなさんとしました。
これは、実際に台湾でおこなわれているサービスなのですが、ホテルの中でも台湾名物の「夜市」を提供しています。たとえホテルに隔離されていても、観光客のような体験ができるのです。
ちょっとした小道具やテクノロジーがあれば、観光体験をしてもらうことができるでしょう。
民間企業が地方へ投資をする理由
古川:地方への投資は民間企業にとって非常にコストがかかると思います。地方へ投資することのメリットについてはどう考えますか?
オードリー:必ずしも企業にとって、ハイリターンな投資である必要はないと思います。しかし、これはとても包括的な考えですが、特に中小企業にとっては自社のイノベーションを促進することになるのではないでしょうか。ほとんどのイノベーションは、中小企業の研究開発部門以外のエコシステムのなかで起こります。
これはオープンソース活動の根本的な議論になりますが、オープンイノベーションのエコシステムへの参加と貢献する機会を得ることで、企業は利益よりもコストの削減ができます。
基本的には研究開発をクラウドソーシングして、非常にコストもリスクも高いインフラ投資にかけるコストを減らすことができるのです。
オープンイノベーションコミュニティと手を組めば、自分のビジネスにとって意味を持つ場合にのみ恩恵を得るだけではありません。自社の技術スタッフにオープンイノベーションの最新かつ最高の知識を与えることができるでしょう。
このような事例はすぐに費用対効果を得られるものではなく、投資でもありません。しかし、事業開発と人材開発の面で高い効果があると思います。
ソーシャルイノベーションと企業
古川:ソーシャルイノベーションに参加するために、民間企業が果たす役割についてお聞きしたいです。例えば、田中さんのさくらインターネットではシビックテックやオープンソースコミュニティへの積極的な支援や寄付をおこなっています。
しかし、日本国内ではこうした企業はごく僅かだと思います。今後、企業によるデジタル面での社会的貢献は、どのようなものが期待されるでしょうか? また、中小企業でもソーシャルイノベーションに貢献できることはありますか?
オードリー:たとえ中小企業のオーナーであっても、シビックテックコミュニティは歓迎しているものです。
例えば、私が以前にスタートアップで働いていたときには「バーキャンプ」というハッカソンを開催していました。これは、とてもフレンドリーなハッカソンです。オープンイノベーションのため、社内にたくさんの人を招いていました。
また「ウィッキー・ウェンズデー」と呼んでいたイベントでは、社員は20%の休暇時間をもらい、ソーシャルイノベーションプログラムに取り組んでいました。そして、どのようなソーシャルイノベーションに挑戦したのか、会社に発表する機会もあったのです。
田中:まず、シビックテックへの貢献は、宣伝や広報ではないんですね。物事はどのようなスケールで捉えるかによって、判断が変わると思っています。
なので、小さく今だけのことを考えると社会貢献というのはコストにもなるし、時間も取られてしまう。
ただ、大きく長い観点で考えると、社会とのつながりを持っていて自分たちの企業が、社会にとってかけがえのないものになっていく必要があると思っています。
そうなると、社会貢献をして社会とつながっている企業のほうが、存在意義が維持されると思います。なので、目先のことだけを考えず素晴らしい社会活動を応援することで、企業は最終的に必要不可欠の存在となるでしょう。
ソーシャルイノベーションに必要とされるスキル
古川:続いてはコミュニティの話です。ソーシャルイノベーションやシビックテックをおこなうにおいて、プログラマーだけが必要なメンバーではないと思います。こうした活動において、必要とされる属性やスキルはどういうものだと考えますか?
オードリー:これはちょっとした言葉の使い方ですが、台湾ではプログラミングのことを「ソフトウェアデザイン」と呼んでいます。ですから、私はプログラマーではなくソフトウェアデザイナーです。
ただ言葉を変えただけですが、ソフトウェアエンジニアとは言いません。プログラミングの過程でも、人と話をするのが重要なデザイン寄りのパートや、コンピューターに向かってひたすらコードを書き、設計を担当するエンジニアもいます。
しかし、私たちはデザインという言葉によって、この仕事が「人」を相手にするものであることを強調しています。これにより、ソフトウェアデザイナーとして働く人のジェンダーバランスの均衡が取れるようになるのです。
また、インタラクションデザイナー、サービスデザイナーなど、ソフトウェアを設計する作業において、とても重要な他分野のデザイナーとの会話がしやすくなりました。
今後、AIによって、コードを書く作業はより自動化されると考えています。もうすでに安価なGPT-3(文章生成AI)でも、仕様を伝えればプログラムコードが自動生成されます。
そのようになると、人と人との会話によって課題を発見する対人スキル、相手の話をよく聞いて対話し、異なる立場にいても共通する価値を発見する能力を持つ人々は、もはやデザイナーやファシリテーターと言えるでしょう。
私たちが「人」を認識することができれば、AIと共に歩む未来に対する準備はできると思います。
田中:オードリーさんがおっしゃったことは、すごく重要です。プログラミングってコンピューターがやれてしまうのではないかと、最近思っています。NoCode プラットフォームも流行っていますし。
なので「なにを作りたいのか」「なにを解決したいのか」という、目的に合わせた開発に変わっていくと思います。
コンピュテーショナル&デザインシンキング
オードリー:すべての子供たちに対してプログラミングを学んでほしい、とは思っていません。しかし、コンピュテーショナルシンキング(計算論的思考)や物事を抽象化して考えることを学ぶのは重要です。
そうすれば、困難な状況や難しい課題に直面したときに、それらをより単純化することができるようになります。
同様に、人々がさまざまな異なる立場にあっても、共通する価値を発見し、イノベーションをもって、価値あるものを作り出して提供する。そのようなことを理想としたデザインシンキングも重要だと思います。
コンピュテーショナルシンキングとデザインシンキングは、どちらも私たちが日常的なソーシャルイノベーションにおいて使うことができる、普遍的な語彙のようなものです。これらを利用すれば、プログラミング経験がまったくない人であっても、すべての人がプロジェクトに貢献することができると思います。
もし今ティーンエイジャーだったらなにをしているか?
古川:最後の質問です。次世代についての話となります。日本でも多くの中高生がコロナデータのビジュアライゼーションサイトの開発に関わりました。
もし、今ティーンエイジャーだったら、なにをしていると思いますか? また、若い人たちとその周りの大人たちにメッセージをお願いできればと思います。
オードリー:はじめてインターネットガバナンスプロジェクトに参加したとき、私は15,6歳でメールアドレスしか持っていませんでした。なので、メールでコミュニケーションを取っていました。
ですが、当時私がまだ15,6歳だったということに誰も気づいていなかったでしょう。つまりインターネットはあなたの年齢を知らないということです。
ですから、私がもし今ティーンエイジャーだとしても、今と変わらず内閣の閣僚として政務をこなしているでしょうし、最近設立されたオープンガバメントパートナーシップ・ナショナルアクションプラン評議会のメンバーになっているかもしれません。実際、この評議会には、ティーンエイジャーのメンバーがいます。
みんながなにかしらの貢献をともなうソーシャルイノベーションにおいては、若い人たちと大人との間に違いはないのではないかと思います。
若い人たちは自分にとって安全で快適な場所から飛び出して、あなたが知らない人と一緒に働いてみてください。これが私からのメッセージです。
田中:私も10代のときから、仕事をしていました。なので、10代だからなにもできないということはないし、今10代に戻っても仕事をしていると思います。ひとつだけ思うのは、いろいろと作ってきた今の私の人脈やノウハウをそのまま10代の自分に授けられたら、もっと早く政府を動かすくらいの大きなことができたんじゃないかなと思います。
なので、今の若い人たちに私の人脈やノウハウをもっと伝えていきたいと思っています。
本日はどうもありがとうございました。
オードリー:長寿と繁栄を
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オードリー・タン氏
ソーシャルイノベーションを担当する台湾デジタル大臣。プログラミング言語であるPerlとHaskellを人気再燃させたことや、ダン・ブルックリン氏と共同でオンライン表計算システムEtherCalcを開発したことでも知られている。
台湾の行政府など(パブリックセクター)では、台湾国家発展評議会のオープンデータ委員会とK-12カリキュラム委員会の委員を務め、台湾初のe-Rulemakingプロジェクトを主導。
また、民間企業など(プライベートセクター)では、Apple社の計算言語学顧問、オックスフォード大学出版局ではクラウド型辞典編纂学顧問、Socialtext社ではソーシャルインタラクションデザイン顧問を務めた。
ソーシャルセクターにおいては「政府をフォークする」という呼びかけのもと、市民参加型の社会を目指し様々なツールを作成するコミュニティ「g0v(ガブゼロ)」の活動に積極的に貢献した。
古川 泰人氏
地図情報技術者。民間企業を経て北海道大学CoSTEPで科学技術コミュニケーションなどを学んだのち、北海道大学などの研究員として勤務。その後2016年に位置情報のコンサルティングやシステム開発をおこなうMIERUNEを創業。
また、Code for Sapporoのコアメンバーとして「さっぽろ保育園マップ」や「ひぐまっぷ」などのコーディネートに関わり、Code for Japanでもシビックテックやオープンデータに関する活動をおこなっている。最近ではJUST道ITグループの一員として「北海道新型コロナウイルスまとめサイト」の開発・運用に携わっている。
このほかにも2019年から総務省地域情報化アドバイザーを拝命し、オープンデータ、シビックテック、オープンサイエンスなどに関する講演や研修などをおこなってきた。
田中 邦裕
1996年に国立舞鶴工業高等専門学校在学中に18歳で学生起業し、2005年に東証マザーズ上場、2015年に東証一部上場。一ヶ月の休暇を取ったり、那覇に居を構えてリモートワークをしたり、社外取締役等のパラレルキャリアを拡大するなど、自らも新しい働き方を実践している。
起業経験やエンジニアというバックグラウンドを生かし、スタートアップ企業のメンターや、IPA未踏PMとして学生エンジニアの指導等にもあたる。2011年、北海道石狩市に「石狩データセンター」を開設。