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「ソーシャルディスタンス」をテーマに四コマ漫画を制作

かもめんたるの岩崎う大です。今月のコラムからちょっと趣向を変えて、ここでは四コマ漫画を作っていきたいと思います。その過程を皆さんに紹介しながら、お笑い芸人である僕が「旬なテーマ」を題材にどんな風に発想して、それを広げて作品に仕立て上げているかを楽しんでもらえたらと思います。

これまで、さくマガでは「岩崎う大の仕事術」的なコラムを書いてきましたが、担当の方から「もうそろそろネタないんじゃないですか?」と言われ、犯人が逮捕された瞬間に「自首します!」と叫ぶような形で「新しいことやりましょう!」と宣言して今回のような運びとなりました。

早速ですが今回の旬なテーマは「ソーシャルディスタンス」にしたいと思います。

まず手始めに「ソーシャルディスタンス」の意味を確認します。「人と距離を保つ」ということですね。そして「ソーシャルディスタンス」の特徴・性格も挙げてみましょう。「最近言われるようになった言葉」「推奨されている」「実際なかなか実行するのは難しい」などの情報が浮かびます。

以上のことを参考に「ソーシャルディスタンス」にまつわるユーモアを考えていきたいと思います。ユーモア・お笑いは共感が大事なのでそこにも注意しておきたいです。

以下のようなユーモラスなアイデアが浮かんできました。

・「ソーシャルディスタンス」なのに「ソシアルディスタンス」と発音する古いタイプの部長  

「最近言われるようになった」というところからの発想ですが、古い人間の部長は「ソシアルダンス(社交ダンス)」の発音から「ソシアルディスタンス」と言ってしまう。哀愁と背伸びのバランスが良いですね。

・「ソーシャルディスタンス」の風潮をいいことに、昼間にニンニク入り餃子を食いまくるお茶目な女性社員。

「推奨されている」ということを逆手にとった感じですね。悲劇の中でも、個人的な小さな快感を見つけられる人間のおかしさ。

・「ソーシャルディスタンス」を徹底しましょう! という会議をかなり近い距離で長時間話し合う重役たち。

「実際なかなか実行するのは難しい」という所から、そこをユーモアに描くと言った感じですね。ツバを飛ばし合うような口論になれると理想。

ここで上に挙げた例のような手順で考えて、完成させた四コマ漫画を見ていただきましょう! タイトルは「接触」です。どうぞ!

ソーシャルディスタンス四コマ漫画1

これも、「実際なかなか実行するのは難しい」という所から発想を広げたモノです。本末転倒になっているというのは共感を呼びやすいユーモアですよね。

発想順序としては、【ソーシャルディスタンスを人が多いところで実戦しようとすると難しい→二人組でいてお互いが距離を取ろうとして未知の人とぶつかってしまうというオチで行こう→では、登場人物を誰にする?→二人組(大人数だと描くのが大変)が夫婦とかだとフリとしては効いていますが、ちょと非現実的すぎる? 非現実過ぎるというのはつまりボケ過ぎになってしまう→意識高い感じの二人が、頭が固くなりすぎて本末転倒になる感じにしよう! 】

というような流れでできた四コマです。

また、タイトルも少し悩みました。「濃厚接触」というタイトルにしようかとも思ったのですが、考えてるうちに「濃厚接触」という定義の広いもの(同じ部屋にいるのも濃厚接触と表現したりするので)より、シンプルに最後接触するので、ここは「接触」にしてみました。

最後のコマで、「結果赤の他人と接触」というナレーション文字が入りますが、これはもし最後のコマで、絵をものすごく劇画調に変調するなどができればそれでもいいのですが、画力の問題もありましてそれができないので、こういう手法を取りました。

ナレーション文字が入っていないとインパクトに欠けますよね。ナレーション文字を入れることでインパクトを出すと言うより、あっけない「ゲームオーバー感」が演出されてると思います。

実は最初は、上で挙げたアイデアの中で、昼間にニンニク入り餃子を食べまくる女子社員のやつを漫画にしようとしたんですが、ここで思わぬ問題が…絵にしたときにマスクをしてるはずだということに気付いたんですね。

そうすると匂いの話なのでマスクがすでに匂いを半減させるものとして存在するので、これはあまり良くないと気付きました。実際こうやってアイデアが実現できなくなることは多々あります。

「ソシアルディスタンス」と発音する部長も、文字よりも実は実際に演じるほうが、あとから「やっぱソシアルって発音してたよね!」となって見る人は気持ち良くおもしろいと思えるはずです。文字だとハッキリ「ソシアル」と書くことになるんで、ハッキリ「間違ってる!」になってしまうのでもったいないですよね。

そして、折角なのでもう一つこれまでとは別の発想の出所から膨らませたものを描いてみました。一本見てもらいましょう!

ソーシャルディスタンス四コマ漫画2

はい。これは、ソーシャルディスタンスの定義を調べていたときに、最初1.8メートルという数字が出てきたんです。その時は、その数字を特に気に留めていなかったんですが、この身長にしたらモテそうな180センチというのは使える要素だと思い始めました。

身長180センチのイケメンがソーシャルディスタンスを意識するとき、「自分と相手の間に倒れた自分をイメージする」というのは馬鹿馬鹿しくて、絵的にも面白いかな?と思ったんですが、これまた絵の技術的に少々難しそうだと感じてしまったのと、本当に1.8メートルという数字は合ってるのか? と調べたところ2メートルという数字も出てきました。

2メートルはさすがに高過ぎると思ったんですが、「バスケ選手目指してる人だったら嬉しいだろうな」と思っていっそバスケ選手を目指してる少年を出して見ようと思った次第であります。

あとオチのコマなのですが、NBAの選手のポスター貼ってるというネタばらしでも良いと思うんです。でも、僕は個人的にあのエナメルのツヤツヤしたスポーツバッグが大好物なので出してみました。

どうでしょう? お楽しみいただけたでしょうか? 次回もまた僕の頭の中をまるまるお見せいたしますので、どうか目を背けないでやってください。  

執筆

岩崎う大

早稲田大学政治経済学部卒業。「かもめんたる」として2013年にキングオブコントで優勝する。お笑いだけではなくナイロン100℃に出演するなど舞台・役者・脚本・作家などジャンル問わず、多方面に活動の幅を広げる。自身が立ち上げた劇団かもめんたるでは作・演出・出演をこなし、八嶋智人氏などの数多くの役者から出演オファーが殺到するほど人気劇団に急成長している。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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