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「まるでシリコンバレー企業のような自由度」。ネットワークエンジニア 土屋太二に聞く、やりたいことを叶えられるさくらインターネットの環境

転職組に聞く入社理由「なぜさくら?」

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さくらインターネットには、有名企業を何社も渡り歩いてきた経験豊富なエンジニアがいます。本シリーズでは『転職組に聞く入社理由「なぜ、さくら?」~エンジニア職編~』と題し、これまでのキャリアや入社理由を紐解きながら、他社を経験しているエンジニアだからこそわかる、さくらインターネットの魅力を探ります。

第2回は、大手グローバル企業での経験を持つネットワークエンジニアである、さくらインターネット クラウド事業本部 プラットフォーム部の土屋 太二にインタビュー。正社員でありながら週4日勤務(※)を選択した理由やさくらインターネットへの転職事情について、たっぷり語っていただきました。

※職種やご本人のスキルに応じて、適用できる場合とできない場合がございます。

土屋 太二(つちや たいじ) プロフィール

さくらインターネット クラウド事業本部 プラットフォーム部
大学卒業後、ビッグローブ株式会社のネットワークエンジニアとしてキャリアをスタート。その後シリコンバレーのITOCHU Techno-Solutions America, Inc.(通称:CTC America)で技術⽀援や最新インフラ技術調査を担当。帰国後、Fastly,Inc.の日本法人で⼤規模なグローバルネットワークインフラの運⽤・構築およびネットワーク⾃動化に従事。2024年6⽉より、さくらインターネットでシニアプリンシパルネットワークエンジニアとして勤務。副業として、書籍執筆やYouTubeチャンネル運営にも精力的に取り組んでいる。

スキル不足による劣等感をバネに修行の日々。その後、グローバル企業に転職

エンジニアになろうと思った理由を教えてください。

昔からSF映画が好きで、「IT技術によって新しい社会をつくりたい」という漠然とした想いがあったんです。それで大学は工学部の情報システムデザイン科に進学し、結果的にエンジニアの道に進むことになりました。エンジニアになろうという思いが強かったわけではなく、初めて自分用のパソコンを持つようになったのも、大学生のときなんです。同級生と比べてできることが少なくて、劣等感を抱えていましたね。

大学院卒業後は、ビッグローブに入社したそうですね。

IT企業に入社できたもののあまりにも自分のスキルが低すぎるから、まずはとにかく修行したいと思っていました。それで配属面談で「一番難しい仕事をやらせてください」とお願いしたら、ネットワークチームに配属されたんです。そこからエンジニア人生が始まりました。

実際にエンジニアとして仕事をしてみていかがでしたか?

最初の3年はうまくいきませんでしたね。ネットワーク業界内の同期のエンジニアと比べても僕だけレベルが低くて、悔しかったし焦りました。それでも1つずつ経験を重ね、4年目くらいからできることが増えて、ようやく自分の仕事に自信が持てるようになりましたね。

その後、渡米されていますよね。

海外のカンファレンスに参加したとき、アメリカの優秀なエンジニアがすばらしいプレゼンテーションをしているのを目の当たりにして、「自分もこのレベルに達したい!」と思うようになりました。それで数年考えた結果、アメリカに行こうと決めたんです。ITOCHU Techno-Solutions America, Inc.(通称:CTC America)に転職し、顧客企業の技術⽀援や、GAFAMを始めとする巨⼤グローバル企業の最新インフラ技術調査を担当しました。

アメリカでは、やりたい仕事はできましたか?

もちろん学ぶことは多かったです。ただあくまで日系企業だったので、従業員も日本人が多かったし、お客さんも日系企業のアメリカ法人。しだいに「グローバルにサービスを展開している企業のネットワークエンジニアを目指したい」と思うようになり、アメリカ企業への転職活動を始めたんです。それで、Fastlyというグローバル企業の日本法人に縁あって就職することになり、帰国しました。

グローバル企業で働いてみて得たものを教えてください。

拠点が70以上くらいあるのに運用チームが世界中に十数名程度くらいしかいないので、つねにすべてのオペレーションやフローが自動化前提なんですよ。日本だと安全に慎重に進めるけれど、アメリカ企業、とくに新しい会社は「失敗していいからどんどん新しいものをつくっていこう」みたいなカルチャー。それまで働いてきた会社とはぜんぜん前提や文化が違いました。

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副業や育児との両立のため週4勤務でさくらインターネットに入社

さくらインターネットに転職した理由を教えてください。

日本に帰ってきてすぐに、「インターネットやネットワーク技術のおもしろさを世の中に伝えることに貢献したい」という想いから、若手エンジニア向けの技術情報を解説するYouTubeを始めたんです。ほかにも、Webメディアや専門誌に記事を書くようになりました。いわば副業ですね。子どもが4歳なんですけど、本業にフルコミットしながら育児をして、そのスキマ時間に副業をして……という生活をしていました。

それがキツくなってきたので、一旦ネットワークエンジニアの仕事を減らして、発信活動に時間を割きたいと思うようになったんです。お金を稼ぐことよりも、時間の確保を重視していました。

本業を縮小することにしたんですね。

そうです。それで、フリーランスとして週4日くらいで働ける業務委託先を探していました。さくらインターネットで働いている知り合いにその話をしたら、「ぜひ⼀緒に仕事をしたい。週4日勤務の正社員として働きませんか?」と誘ってくれて。願ってもないことだったので「ぜひやらせてください」とお願いしました。

現在、月~木曜日はさくらインターネットの仕事、金曜日は副業をしているそうですね。

はい。前の会社にいたときは「1日に30分でも副業のための時間を取れたらラッキー」って感じでしたが、いまは週に1日は副業のための時間を取れています。おかげで、やりたいことに誠実に向き合えるようになりました。

本業と副業の両立で大変なことはありますか?

本業と副業の領域がかなり近いところにあるので、本業で学んだことが副業のきっかけになったり、副業のための調べごとが本業に活きたりします。

また、いまのところ、長期的なプロジェクトにアサインしていただいていて仕事の計画を立てやすいこともあり、うまく両立できていますね。

入社後、会社にどんな印象を持ちましたか?

とてもフレキシブルな会社だなと感じます。リモートワークやフレックス制度などが整備されていて、⾃由度が⾮常に⾼い、まるでシリコンバレー企業のような会社だと感じます。 また社内の雰囲気としてはボトムアップの空気感が強く、レイヤーに関係なく「社員があれがやりたい、これがやりたい」を軸として会社の新プロジェクトが⽴ち上がることが多くあります。経営層やマネジメント層の雰囲気からしても「やりたいことがある社員をとことんまで応援する社⾵」だと感じますね。あとは、社⻑がとてもビジョナリーであることも、明確な成⻑戦略のある企業で働きたい私にとって魅力に映りました。

実績のある30代~40代のエンジニアを積極的に採用

土屋さんは38歳でさくらインターネットに転職していますが、一般的に「35歳をすぎると転職活動が厳しくなる」と聞きますよね。

そうですね。逆にさくらインターネットでは、30代後半から40代の実績がある層を積極的に採用している印象です。外資企業では実績のある30代以上をガンガン採用するんですけど、日本企業はなぜか年齢を気にしてあまり採用しない。その点がさくらインターネットは日本企業っぽくないんですよね。

一方で、高専卒などの若手も積極的に採用していますよね。

そうなんです。IT業界の大企業って、四大卒しか採用しなかったり、そもそも新卒を採用しなかったりするんですよ。一方さくらインターネットでは、優秀だったら学歴を問わず採用する。「超名門校出身ではないけどスキルが高い」という人材をキャッチできている会社ですね。

年齢や経験を重ねてから転職した場合、転職後に気を付けるべきことはなんでしょうか。

前職の話は自分からはしないようにしています。いまは新入社員としてさくらインターネットのやり方を学んでいる段階なので、前職までの成功体験は一旦忘れることにしました。これまでさくらインターネットを支えてきた人たちへのリスペクトを大切にしています。

さくらインターネットに在籍する若手エンジニアの印象はどうでしょうか?

本当に優秀な人が多いです。きっと新卒当時の自分だったら入社できていなかったと思います。僕が若手のころと比べると数段レベルが上なので、もう嫉妬すらできない(笑)。そのくらいスキルの高い若手エンジニアが大勢います。

「ぜひこういう人に転職してきてもらいたい」という人物像を教えてください。

長年インフラ業界やソフトウェア業界で働いてきた人の知見を集めたいですね。30代後半から40代って、会社や上司に不満があっても、「もう自分には転職という選択肢はない」と思い込んでいる人が多い。そういう人こそ、さくらインターネットは求めています。10年とか20年とか、この業界で長く歩んできた人の経験・知見を必要としているんです。

さくらインターネットは外資に負けない会社になれる

現在取り組んでいる業務について教えてください。

ざっくりいえば、30年くらいの歴史があるさくらのネットワークインフラを、ゼロベースからネットワーク設計するプロジェクトに関わっています。今後のさくらインターネットの10年を支えるには、どういうインフラにしたらいいのかを考えています。ものすごく大きなプロジェクトを任せていただいているので、やりがいがありますね。

いろいろな会社を見てきた土屋さんだからこそ思う、さくらインターネットの強みはなんでしょう?

ほとんどのチームを外注せずに内製チーム、つまりさくらインターネットの社員として雇っているところです。この戦略を取っているのは日本企業ではほとんど見かけません。アメリカ企業は「社内メンバーでつくる」カルチャーの会社が多いんです。でも日本企業では、チームの一部を業務委託で補うケースや、1チーム丸ごと外注することも少なくありません。その点、さくらインターネットは社長の方針もあり、できるだけ内製化する文化が根付いています。

さくらインターネットは、大手外資企業に匹敵するインフラをつくることができると思っています。それができる人材がいるし、さらに成長できる素質は充分にあると思っています。

今後、さくらインターネットでやりたいことはありますか?

できるだけ「難しい技術を簡単に使えるようにしたい」という思いがあります。たとえば生成AIのサービスをつくろうとしたとき、多くの企業の場合、既存の技術スタックでは難易度が高いんですよ。だから代わりに当社でGPUインフラをつくったり、もっとお客さんが使いやすいネットワークをつくったりして、ユーザーは知識がなくてもポチポチ操作すれば、AIをつくるためのインフラがすぐ立ち上げられる……。そんな環境をつくってみたいですね。

難しい技術を簡単に使えるようにしたいというのは、一般ユーザーだけではなく、社内のエンジニアにおいてもそうです。僕自身スキルや経験がないままネットワークエンジニアになって苦労したので、その経験を活かしてみんなに貢献したいですね。

若いころの土屋さんのように悩んでいる新人エンジニアに伝えたいことはありますか?

だれしも、毎日きちんと仕事をこなしていたら数年後にはなにかしらのスペシャリストになれます。だからそんなに自分を卑下しなくてもいいし、焦らなくてもいい。そう伝えたいですね。

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土屋さんのある日のスケジュール

8:00勤務開始
メール・Slackをチェックし、今日1日のタスクやスケジュールを決める
8:30作業タイム
新しいネットワーク作りのための設計や検証作業に集中
12:00休憩
13:00作業タイム
14:00打ち合わせ
進行中のプロジェクトについて、社内の関係者とディスカッション
16:00作業タイム
17:00退勤
残った作業を済ませて退勤。子どもの幼稚園のお迎えへ

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

執筆

吉玉サキ

エッセイも取材記事も書くライター。 北アルプスの山小屋で10年間働いていた。著書に『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』がある。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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