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鈴木このみ 進化し続けるアニソンシンガーはライブでのチャレンジを止めない

鈴木このみさんインタビュー

鈴木 このみ(すずき このみ)さん
1996年11月5日生まれ。大阪府出身。TVアニメ「ノーゲーム・ノーライフ」オープニングテーマ「This game」、TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」のオープニングテーマ「Redo」など多くのTVアニメ主題歌を担当。

 

2018年4月~放送のTVアニメ「LOST SONG」では、声優田村ゆかりとW主演声優を務め、オープニング主題歌「歌えばそこに君がいるから」も歌唱。 2016年より4年連続Asia Tourも開催。上海、シンセン、香港、台湾、フィリピンにてワンマンライブを行う。 2020年7月放送、TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」第2期のOPテーマも担当。

鈴木このみさん「進化するアニソンシンガー」として

ーー本日はよろしくお願いします。早速ですが、鈴木このみさんが仕事をするうえで意識していることを教えてください。

とにかくチャレンジを止めないことはすごく意識しています。15歳でデビューしてから8年、アニソンシンガーとして活動を続けていますが、いつも歌い方やライブでの演出にこだわっていますね。

例えば、去年のライブではタップダンスに挑戦してみたり、三味線奏者の方に来ていただいてバトルしてみたり、毎回チャレンジをするように心がけています。15歳でデビューしたときからずっと「進化し続けるアニソンシンガー」というキャッチコピーがあるんです。

 

そのキャッチコピーを背負って私は歌をうたっていて、進化するってどういうことかなって考えたときに、私は変わっていくことが進化することだと考えて仕事をしています。

「歌」を軸にチャレンジ

私自身、「歌」というものが軸にあるので、その軸さえぶれなければ歌以外のことにもチャレンジしていきたいです。それこそ「LOST SONG」という作品で声優に挑戦したこともありましたし、そのときに経験したことが歌にもすごく繋がっています。

「歌」と「演技」って関係ない仕事に思えますよね。でも、やってみると声でこういう表現もできるんだ、それじゃ歌にこうすれば活かせる、といった気づきがあります。

 

あとは、なるべく踏み出す勇気を忘れないことを大切にしていますね。デビューして8年、長い間続けていくとデビューしたてのころよりも自分の思考回路になりがちです。保守的になっちゃうというか、自分のスタイルはこれでいいのかな?って考えることが増えていますね。

ただ、そこにとらわれ過ぎないように、いろいろチャレンジしてみる気持ちをすごく大事にしています。

 

鈴木このみさんにインタビュー

鈴木このみさん「成功に近道はない」

ーー今までライブなどを成功に導いたときの共通点はありますか?

本当に練習あるのみだと思います。やっぱり、近道はないですよね。15歳でデビューは早いなって思われる方がすごく多いんですけど、私は遅いって思います。

歌手を目指し始めたのが小学校1年生くらいで、そこから毎日毎日ずっと歌やダンスを練習していました。ライブハウスに自分で電話してオファーをしたり、路上ライブをやってみたり。

15歳でやっと花開いた意識が自分の中ではあるんです。毎日コツコツ積み重ねたものだけが、ステージ上で見せられると私は思います。

 

あと、とりあえず披露する、人の目に触れる、ことも大事だと思います。例えば、次はギターに挑戦しましょうってなったときに「何月何日までに人の前で披露する」ってなったら、絶対練習しなきゃいけないじゃないですか。

締め切りまでに磨き上げてというか。特に私の場合だと、期限がないとやりださないタイプなので(笑)。人前で披露することがすごく大事なのかなって思います。

受け入れてやってみることも必要 

ーー年齢的に年上の方と仕事をする機会が多いと思いますが、気をつけていることはありますか?

もちろん礼儀なども気を付けていますが、年上の方に限らず素直にいることが一番大事だと思いますね。

やっぱり年上の方ってなると意見をいっぱい言ってくれるじゃないですか。同年代の方と比べて厳しい意見を言われることもありますが、ただそういうときに意地を張らずに受け入れてやってみるっていうのも必要だと思います。

 

自分よりも経験をたくさん積んでいる方々なので、自分が迷っていることも通過してきているはずなんですよね。その方々がアドバイスをくれたなら、1回やってみるのはいいのかなって個人的には思います。

鈴木このみさん「歌う仕事を一秒でも長く続けたい」

ーー弊社はサーバー事業をおこなっている会社なのでお聞きします。鈴木さんは普段、どんなWebサイトやアプリを使うことが多いですか?

動画配信アプリを使うことが多いですね。AbemaTV、Amazonプライム、Netflixとか。

職業がアニメ関係なので、常にアニメは見ています。最近はアニメだけでなく、Netflixで配信されているドキュメンタリー作品も見ますね。そういった作品から新しい刺激を受けて、仕事に活かすことや、自分に眠っていた感情に気づくこともあります。

 

最近だと「ネクスト・イン・ファッション」っていう海外のドキュメンタリーにすごくハマっています。チーム対抗の洋服オーディションなんですけど、見ていて面白いですね。自分も歌うときに衣装を身にまとうので、すごくいいデザインだなあとか、仕事にも繋がる気がします。

 

もちろん自分が担当したゲームで遊んだり、アニメを見たりしていますよ。やっぱりその作品のイベントでも歌わせてもらう機会もたくさんあるので。

その作品内でお客さんがどういうふうにこの曲の歌詞やメロディーをとらえてくれているのかを確かめるために、実際に自分が体験して感情を乗せながら歌っています。

鈴木このみさんのワーク・ライフ・バランス 

ーーワーク・ライフ・バランスについてお聞かせください。会社員でいう土日休みのように決まった休みはあるのでしょうか?

基本的に土日はイベントなどの仕事が多いので、不定期ですね。みんなが休んでいる日こそ仕事が多いので、会社員の同年代の友達とは予定が合うことが少ないのかなって思います。

たまたま休みが合った場合でも、ライブ前なら喉を大切にしなきゃいけないので、人に会えないことはありますね。

 

アーティストっていう職業だと、どこからどこが休みなのかが難しいです。休みの日に何もしてないわけじゃなくて、ジムで体を鍛えたり、ボイトレしたり、映像を見て刺激をもらうのは仕事なのか、仕事じゃないのかっていうと線引きが難しいと思います。

 

私は体力には自信があるほうだと思うので、休みが不定期でも問題はないですが、続けられている一番大きい理由は、好きなことを仕事にできたことですね。

仕事しながら癒されています。ずっとやりたかった歌う仕事ができる今を一秒でも長く続けたいですね。

 

鈴木このみさんにインタビュー

鈴木このみさん「SNSでの生の声を確認している」

ーーSNS運用、特にTwitterを上手に活用されていると思いますが、運用するうえで意識していることはありますか?

発信するときは、不特定多数の方が見るものなので言葉遣いというか、誰が見ても不快にならないように気をつけています。ひとつ発信するのに30分以上画面とにらめっこしたり。

細かいところでいうと「ら抜き言葉」は大丈夫かなとか、いろんな年代の方が見ると思うので、結構気にしていると思います。

 

発信だけじゃなくて、ライブ終わりにSNSから生の声を確認しますね。どこが良かったっていうだけじゃなくて、悪い意見も。運営側としては、準備も込みで時間をかけていますが、お客さんからするとそのステージの一瞬がすべてなので、次のライブにつなげるためにも、チェックしています。

 

チェックしていると100%が良い人ではないので、時々ちょっと落ち込むときもあるのですが、それも必要な意見だと思っています。引っ張られすぎてもよくないと思うんですけど、自分だけの意見だけでやっても良くないし、お客さんの意見だけでやっても良くないので、バランスは常に考えています。

 

ライブのセットリストを組むときにもすごく役立つと思いますし、今お客さんが聞きたい曲とか参考にしています。

鈴木このみさんがオーディションを振り返る 

ーー所属事務所が開催しているスマイルオーディション(https://smileaudition.com/)がおこなわれますが、鈴木さんがオーディションを受けた際に意識していたことはありますか?

私は全日本アニソングランプリ第5回の公開オーディションを中学3年生(当時14歳)のときに受けました。そのときはすでに夢に向かってコンテストやオーディションをたくさん受けていたんです。

その中でも、この大会で合格したときに、他の落ちたオーディションと何が違うかというと、見てる人には本気度が伝わるんだなっていうのはすごく思いました。

 

なんとなくこのオーディションを受けるときに、「これで最後」みたいな気持ちがものすごくあって……。多分、その最後っていう気持ちが自分を本気にさせたと思っています。

当時の映像を見るのはすごく恥ずかしいんですけど、これぐらい本気で仕事できているかなとか、ちょっと気を引き締めたいなって思うときにその時の映像を見ることがあります。

 

合格するまでは、多分歌うことに対して”好き”しかなかったんですよね。ただ好きで楽しいって気持ちから、もっともっと奥に入った絶対やらなきゃいけない! みたいな闘志が一番出たんじゃないかなと思います。

これに合格してプロになることがどういうことか、歌うことに対して真剣に考える機会になりました。

鈴木このみさん「武道館でライブができるアーティストになる」

ーーメディアのコンセプトが「やりたいことをできるに変える」なのですが、今後やりたいことについて語っていただきたいです。

私が今やりたいことというか、なりたい像は武道館でワンマンライブができるアーティストになることが今一番の目標です。

 

2022年がデビュー10周年イヤーとなるので、そのときに実現できるアーティストになりたいと思っています。何かのイベントや他の人のライブゲストとかではなく、一人であの舞台に立ちたいですね。そして、武道館をつかんだって思えるライブがしたいです。

 

ライブって自分一人で成功させることはできなくて、スタッフさんもそうですけどお客さんとの一体感を大切にしています。

今までも一体化してるなっていう瞬間がライブであって、そういう瞬間を武道館で実現できたら最高だなって思います。

 

20歳の誕生日当日に幕張メッセで自身の最大規模のライブをしたことがあるんです。その当時なりの100%を出し切ったのですが、あの頃にはできていなかったことも見えてきました。次にあれ以上の規模でライブをやるときは、最高のライブをしたいと思います!

これから新しい事務所になって、新しいスタッフの方もそうですけど、今まで自分が所属していた事務所の方々の気持ちも武道館に連れていけたらと思います。

そして、何より応援してくださるファンの皆様と武道館に向かって行けたら、私は一番幸せですね!

事務所を移籍して最初のライブツアー 

ーー6月からライブツアーがはじまりますが、どんなツアーにしたいですか?

「鈴木このみ 6th Live Tour ~ Unveil ~」っていう名前で発表していて、東京、名古屋、大阪でライブを開催します。この「Unveil」の意味は、「発表する」「ベールを脱ぐ」といった意味があって、2020年1月15日に事務所を移籍してから一発目のライブツアーになります。

 

新しい自分を少しでも見せられたらという想いと、ベールを脱ぐように一皮も二皮も剥けたねって言っていただけるようなライブにしたいと思います。

もちろん、今まで通りのストイックに激しい曲を盛り込んでいくスタイルは変わらないと思いますが、いろんなことにチャレンジする予定なので、ファンの皆さまには楽しみにしていただきたいです!

鈴木このみさんからのお知らせ

ーー本日はありがとうございました。最後に宣伝・告知などありましたら、お願いします。

2020年8月26日にNewシングル「Realize」が発売になります。 2020年7月から放送スタートするTVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」第2期のオープニング主題歌となっています。

この曲は非常に熱量が高くて、すごく鈴木このみらしい一曲で、この曲を聴けば私のことを知らなかった人も、私が普段どんな曲を歌っているのかが大体分かると思います。

もちろん作品の世界観に合っている曲ですが、私が新しい事務所に変わって、これから武道館に向けてさらにやっていこうとしている私の気持ちや物語ともリンクもしている曲なので、ぜひ皆さまに聞いていただきたいです!

 

執筆

岡本 直也

2019年4月にさくらインターネット株式会社に新卒入社。テクニカルソリューション部で技術支援の業務を担当。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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