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福岡市がスタートアップ都市を目指すワケ、そしてその道標 〜Fukuoka Growth Next “Stand By”で語られたこと〜

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写真左より、さくらインターネット フェロー / 株式会社ABBALab 代表取締役 / 京都芸術大学 教授 小笠原 治、フォースタートアップス タレントエージェンシー本部 専門役員 鈴木 聡子 氏、フォースタートアップス 代表取締役社長 志水 雄一郎 氏、さくらインターネット 代表取締役社長 田中 邦裕

さくらインターネットは、スタートアップへのさまざまな施策を実施しています。2024年8月には「スタートアップ共創プログラム Link up」を開始し、「さくらのクラウド」などの環境や技術協力、そして事業支援を一貫して提供する体制を整えました。

そして現在注力しているのが、さくらインターネットの拠点がある地域でのスタートアップエコシステムへの支援です。

石狩データセンターのある北海道では「STARTUP HOKKAIDO」、昨年「SAKURA innobase Okinawa」をオープンした沖縄では「おきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアム」に参画しています。また2024年9月6日には、大阪にオープンイノベーションのための施設「Blooming Camp」を開所し、関西のスタートアップエコシステムへの貢献をはじめました。

そしてこれらの拠点地域におけるスタートアップ支援のノウハウの1つとなっているのが、福岡県福岡市の「Fukuoka Growth Next(フクオカ・グロース・ネクスト、以下『FGN』)」への参画です。さくらインターネットは、開設当初からFGNの運営に携わってきました。

FGNは2024年4月にリニューアルし、新しい目標を掲げ、その達成のために新しい体制で走り始めました。

その新しい目標を達成する第一歩として、ネットワーク型のスタートアップ支援「Fukuoka Growth Network」と、集中支援プログラム「High Growth Program」がローンチされHigh Growth Programに選ばれた7社が発表されました。

また、刷新されたインキュベーションプログラム「STARTUP ELITE Bootcamp2024」の参加者募集も始まっています。 このような取り組みを通じて、2024年以降のFGNは何を目指すのか、そしてその目標をなぜ福岡で掲げるのか。その一端が語られたトークセッションの内容をレポートとしてお届けします。

2024年4月からFGNが展開する新施策

イベント内でFGNの2024年度からの新施策を発表するFGN 運営委員会事務局 事務局長 池田 貴信 氏

FGNは、福岡市の旧大名小学校に本拠地を構える官民共働型のスタートアップ支援施設です。行政と複数の民間企業が有限責任事業組合(LLP)を組成して共同で運営し、累計入居スタートアップ数は653社、そして入居期間中にスタートアップが調達した金額は422億円(いずれも2024年3月末時点)を達成。日本を代表するスタートアップインキュベーション施設に成長しました。

FGNは2017年4月に誕生し、さくらインターネットはその当初から運営に関わってきました。2019年の第1回リニューアル時に掲げたビジョンは、未来のユニコーン企業の候補となる「時価総額が10億円を超える企業を100社生み出す」こと。スタートアップの裾野を広げることを目指し、5年間でその目標を達成しました。

そして2024年4月から始まった「第3期」では、これまで広がった裾野から成長する企業を集中的に支援し、福岡市が「世界に伍するスタートアップ都市として認知されるようになること」を新たにビジョンとして設定。その達成に向けた新施策は記者発表などで公開されました。

【新たな施策・支援メニュー】

  1. スタートアップカフェとFGNの運営を一体化し、創業の裾野をさらに広げる
  2. FGNの支援対象を福岡市のスタートアップに拡大し、オンデマンド型の支援を提供する「Fukuoka Growth Network」としてネットワーク化。
  3. 高みを目指すスタートアップには選抜型の「High Growth Program」を提供し、カスタムメイドの集中支援を実施。
  4. 大学発スタートアップの支援を強化
  5. スタートアップのバックオフィス業務をサポート
  6. FGNのイベントスペースをリニューアル

>>裾野を広げてさらなる高みを目指す。スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」の新体制記者発表会レポート

また2024年度からは、社会や地域の課題解決に取り組む「ソーシャルスタートアップ」への支援にも新たに取り組むことを発表しました。

2024年3月28日(木)にCIC Tokyo(虎ノ門ヒルズ)で開催されたFGN主催のスタートアップカンファレンス「Stand By」で、FGN運営委員会事務局長の池田 貴信 氏はFGN第3期の目指す姿を次のように総括しました。

「FGNは次の5年間で、どこの都市もどこの国もチャレンジしたことないような支援をおこない、スタートアップの裾野を広げ、頂点を引き上げて高みを目指してまいります。ぜひご期待ください」

>>さくらインターネットのスタートアップ共創プログラム「Link up」とは?

スタートアップシーンにおける福岡の現在地とは

続いて、FGN運営事業者を代表して、さくらインターネット 代表取締役社長 田中 邦裕と、フェロー 小笠原 治、そして2024年度から新たにFGNの運営に関わるフォースタートアップス株式会社から代表取締役社長 志水 雄一郎 氏とタレントエージェンシー本部 専門役員の鈴木 聡子 氏が登壇。福岡のスタートアップシーンのいまと、福岡がスタートアップ都市となるために必要な施策をディスカッションしました。

鈴木

皆さんは、福岡のスタートアップシーンの現状をどのように捉えていますか?

鈴木 聡子(すずき さとこ)さん プロフィール

フォースタートアップス株式会社 タレントエージェンシー本部 専門役員。
新卒でリクルートに入社。その後、住友不動産、KaizenPlatform、メタップス、タイムバンクなどで営業・広報を経験し、現在はフォースタートアップスにて、コミュニケーションデザインを専門にタレントプロデュースを牽引する。iU 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授 / New Norm Consortium事務局長 / CIC LIVE ラジオパーソナリティ / 東京都スタートアップ支援事業メンター / 福岡市fgnアドバイザー。 著書:「スーパー広報直伝! ビジネスで成功する手みやげ術」がある。

志水

福岡はスタートアップ熱が高いと思っていたのですが、じつは福岡の労働人口のなかで、スタートアップ従事者はわずか0.5%なんですよ。日本全体の平均値は1.3%。都道府県別の第1位は東京で8%となりますが、第2位の大阪は1%に下がり、日本全国平均を割ります。そして第3位群の愛知、京都、福岡になると、0.4~0.5%の間にいる状態です。1そのため、やはりもっと裾野を広げていく必要があると考えています。

志水 雄一郎(しみず ゆういちろう)さん プロフィール

フォースタートアップス株式会社 代表取締役社長。
株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)にて転職サイト「DODA」(現doda)立ち上げなどを経て、2016年に株式会社ネットジンザイバンク(現フォースタートアップス株式会社)を創業、代表取締役社長に就任。2016年に国内初「殿堂」入りHeadhunter認定。2019年より日本ベンチャーキャピタル協会ベンチャーエコシステム委員会委員、2020年より経団連スタートアップ委員会企画部会/スタートアップ政策タスクフォース委員に就任。2021年に公益社団法人経済同友会入会。2022年に一般社団法人関西経済同友会に入会。2023年『スタートアップで働く』(ディスカバー・トゥエンティワン)を出版。

鈴木

日本において、福岡のスタートアップ支援は最先端という印象をお持ちの方も多いと思いますが実際にはいかがでしょうか。

小笠原

数年前までは福岡が最先端でした。しかし、政府や東京を含めた他地域も支援を一気に拡充してきており、福岡もこれまでの施策とは違った視点で考えるタイミングでしょう。既存のやり方を変えるチャンスですから、決してつらい状況ではありません。

小笠原 治(おがさはら おさむ) プロフィール

さくらインターネット株式会社 フェロー / 株式会社ABBALab 代表取締役 / 京都芸術大学 教授。
1971年京都市生まれ。さくらインターネット株式会社の共同ファウンダーを経て、ネット系事業会社の代表を歴任。スタンディングバー「awabar」などを手がけながら、2011年、株式会社nomadを設立。2013年、株式会社ABBALabとしてIoTスタートアップのプロトタイピングに特化した投資事業を開始。2015年、さくらインターネットにフェローとして復帰。2017年、京都芸術大学教授・クロステックデザインコース長に就任。ほか、内閣府SIP構造化チーム 委員、経済産業省 データポータビリティに関する検討会 委員、福岡市スタートアップ・サポーターズ理事など。

田中

福岡市は、われわれを2024年度以降も共同運営事業者として選んでくださいました。そしてこれから福岡のスタートアップは激烈によくなります。

FGNはこれまで福岡地所、GMOペパボ、さくらインターネットの民間3社と福岡市で共同運営していましたが、成功した部分とそうではなかった部分の両方がありました。小笠原さんが言うように変えるべき部分もあったんです。そこで2024年4月から運営事業者としてフォースタートアップスが新たに参画し、これまでとは違う大胆な目標を掲げることができました。おそらくもともとの3社だけでは提案が通らなかったであろうと思います。

ちなみに、期待が上がってピークになり、下がってからまた上がるというガートナーの「ハイプ・サイクル」というものがあります。

いま日本のスタートアップ業界はハイプ・サイクルにおける「幻滅期」を越したか、または幻滅期に向かっているかのどちらかです。そして福岡は幻滅期を超えて「啓発期」に向かう直前だと感じています。東京はやや遅れて支援をはじめましたが、強い力があるので、むしろ先行して支援してきたほかの都市以上にこれから成長していくでしょう。本日の会場である「CIC Tokyo」を見てなおさら焦りを感じました。ですので、東京の巻き返しよりも先に福岡が這い上がれるかが試されている時期です。

田中 邦裕(たなか くにひろ) プロフィール

さくらインターネット株式会社 代表取締役社長。
1996年、舞鶴高専在学中の18歳の時にさくらインターネットを起業。2005年に東証マザーズに上場し、現在はプライム市場。自らの起業経験などを生かし、多数のスタートアップ企業のメンタリングやエンジェル出資をおこなうほか、IPA未踏のプロジェクトマネジャーや神山まるごと高専の理事として、若手起業家や学生エンジニアの育成にも携わる。また、アイモバイルやi-plug、ABEJA等の社外取締役を務めるほか、ソフトウェア協会会長、日本データセンター協会理事長、日本インターネットプロバイダー協会副会長等として、業界発展のためにも尽力。最近では、関西経済同友会常任幹事、AI戦略会議構成員なども担う。

これからの福岡に必要な施策

鈴木

福岡がスタートアップ都市として東京を追い越すための施策についてご紹介いただけますか。

田中

まずはエンジニア支援です。経済産業省ではスタートアップ施策だけではなく、技術者育成プログラムをおこなっています。そのなかにIPAの「未踏IT人材発掘・育成事業」がありますが、残念ながら毎年採択者は20~30人程度です。なのでプロジェクトとしてスケールしにくかったんですよ。

しかし、経済産業省は2023年から未踏卒業生が地域で未踏を始められる「AKATSUKIプロジェクト」を進めています。九州では九州大学がリードして始めており、多くの参加者を迎えてスケールできる環境が整いました。

東京の魅力はやはりITエンジニアが多いことです。ITエンジニアが不足していると、なかなかスタートアップができないんですよ。福岡で、未踏と連携してエンジニア育成とスタートアップ支援を計画中です。

小笠原

私が投資するときも「高専」「ロボコン」「未踏」という3つのキーワードを意識することは多いです。エンジニアで経営者をやる方には、それらの経験者が多い気がしますね。

鈴木

未踏出身のエンジニアはどのような経験をしてらっしゃるのでしょうか。ほかのエンジニアとの違いはどこにあるんでしょう。

田中

高専生も未踏もマイノリティなんですよ。そもそも中学卒業生のなかで高専に行くのはわずか1%程度です。15歳の時点で人生におけるオルタナティブを選択するわけです。未踏も、ほかの人と違う選択を自分で切り開く力があるので、技術的にすごいということもあるかもしれませんが、「自分の意思で選択している」という点が大きな違いだと思います。

鈴木

それで今回の新施策に「未踏」が入ってくるのですね。たしかにスタートアップにおいては、一般の常識では新しいものを生み出しにくいという点で、技術的なスキルを持ち、新たな選択肢を切り開ける人が入ってくると、事業もより大きくなり、組織としても魅力的になっていきますね。

小笠原

そしてFGNの新たな取り組みとして、スタートアップで事業に集中してもらうために、バックオフィス支援も提供したいと考えています。会社を時価総額だけで判断するのではなく、売上の上げ方や利益を出している構造をしっかり評価できるようにもしていきたいですね。そして、創業者だけではなく、まわりで働いている人のケアも大事です。創業者のメンタルケアや経営者向けのコーチングの必要性はよく言われますが、まわりのメンバーも大変です。なので、たとえばこれからCFOを目指す人たちのネットワークをつくるなどして、起業家のまわりで働いている人の支援をおこなっていきたいです。

志水

私たちはフォースタートアップスという企業の特徴を存分に活かして、FGN、そして福岡の価値向上のために貢献していきたいですね。スタートアップに特化した「人」「コミュニティ」「データ」の3つを、福岡という環境にどう掛け算していくのかが鍵だと考えています。

「人」の分野としては、いままでは東京を中心としたスタートアップに、平均年収800~900万円レベルの人材を数千名単位でご紹介してきました。さらに、その一部の方々には起業支援をしていますが、フォースタートアップスが支援した企業は1社もなくならず、どんどん成長していっています。このノウハウを福岡のスタートアップにどう投入していくのかを考えています。

「コミュニティ」においては、東京または海外からトップティアのベンチャーキャピタル(VC)を福岡のスタートアップにどうつなげていくのかが重要です。お金を出す側にはコーチング、メンタリングもおこなっていただくので、誰からお金を調達できるのかが大事ですね。
そして「データ」としては、われわれは24,000社を越える日本のスタートアップの情報を集約し、提供する「STARTUP DB」(スタートアップデータベース)を持っています。

福岡の素晴らしいスタートアップエコシステムはさらに拡大すると思っています。フォースタートアップスはそのハブになれるチームです。皆さんをつなげていく役割を果たしていきたいです。

>>さくらインターネットのスタートアップ共創プログラム「Link up」とは?

高みを目指していくために

鈴木

福岡はこれまでさまざまなスタートアップ支援施策に取り組み、基盤が整ってきたなかで、いま新たな波が来ているということですね。FGNは新施策の展開をスタートし、2025年には「CIC Fukuoka」もオープンしていく。とてもよいタイミングですよね。

小笠原

やることはシンプルで、グローバルトップティアのレギュレーションに合わせていくことです。

グローバルトップティアのVC視点では、福岡か東京かは重要ではありません。基本はガイドラインに沿い、第三者がしっかりとバリュエーション(企業価値)を算出し、それをベースに調達しようとしているのか、無茶なバリュエーションで調達していないか、契約は標準の範囲に収まっているのか、などということしか気にしていません。

そしてグローバルトップティアのVCの人たちは、たとえるとファッション業界と一緒なんですよ。「今年の流行色はこの色」というように、投資領域のテーマを決めているんです。

田中

服飾業界だと、そのように流行が発信されればどんな小さいブランドでもそれを取り入れるのに、スタートアップ業界では起こらないですよね。たとえばいま、アメリカ西海岸はAI一色で、生成AIというだけですごくバリュエーションがつきますよね。

志水

一番大事なことは、FGNとしてもそういうスタートアップを優先的に応援するという方針を示すことです。これは日本政府も一緒ですよね。スタートアップに対するお金と人が世界から見て極小な国家であれば、最大値に応援する領域を最大3つほどに絞ることが重要です。

田中

実際に、いま日本政府もディープテックや生成AIなどに注力していく方向性ですが、景況感と一緒で、皆が同じ方向を向くと成功すると思うんです。政府がどういうところに重点を置くかという方針や情報はもう出ているので、そちらに行けばいいと思うんですよ。

小笠原

たとえば、企業や大学の宇宙分野の技術開発を支援するために「宇宙戦略基金」として1兆円が投入されることが発表されました。しかもいま、グローバルでは宇宙市場は約40兆円規模ですが、日本は1.2兆円ほどなんです。つまり伸びしろしかないですよね。

九州では、小型SAR衛星を運用しSAR画像を提供するQPS研究所が2023年12月に上場しました。ディープテックかつ宇宙事業なので、応援される要素があるんです。

ミクロな視点のみで判断してしまうスタートアップが多いのですが、ミクロとマクロ、両方の視点が必要です。マクロで見ると、日本でも生成AIや宇宙などある程度テーマが決まってきていますが、そのなかでミクロでは何から始められるかを考えることが大事。そうすれば投資も集まりますし、支援もされやすいわけです。マクロはマーケットと言い換えてもいいと思います。

田中

その場所に集まる人も重要で、CIC Tokyoに対してFGNが足りない点は、入居企業や来訪者の質なんです。FGNで会う「すごい」と言われている人や企業が、東京では誰も知らないという状況ではなく、東京でもシリコンバレーでも知られているような人が福岡に来てくださる必要があると思います。

志水

フォースタートアップスもCIC Tokyoに入居しているのですが、私が入口で仕事をしていると総理大臣や経済産業省大臣、アメリカのトップティアのVCパートナーが来るのが日常なんです。それが福岡でも起きると最高ですね。

鈴木

日常的にそういう方がいらっしゃると、何がいいのでしょうか。

田中

周辺に集まる人の質が変わってきますよね。もし総理大臣が来たらほかの省庁の偉い方々も絶対にいらっしゃいます。そうすると、たとえ総理大臣とは話せなくても、その周りの方々と話せるかもしれない。それがやはり東京の魅力です。

小笠原

私からFGNのメンバーへの提案ですが、たとえば韓国や台湾など、アジアとシリコンバレーのコミュニティとリレーションを持てるように、東京にも人を常駐させましょう。このCIC Tokyoの中にFGNが入居したらいいかもしれません。

>>さくらインターネットのスタートアップ共創プログラム「Link up」とは?

福岡へ向けたメッセージ

鈴木

東京のよさをしっかりと把握したうえで、いまこそ福岡がやるべきところ、視座を上げられるようなメッセージを最後にお願いいたします。

小笠原

高みを目指すと決めたのであれば、いいところだけ、えこひいきすべきです。そのポリシーを徹底していくことが必要です。

田中

おっしゃるとおりです。福岡は行政や地場のエコシステムが押し上げてくれる環境があるので、まず地元で売上をつくれるようにしましょう。

そうして自己肯定感が上がっていったら、東京でも同じポジションにいけるようにすることが重要です。ただし地元が押し上げてくれて、ちやほやされることに慣れてしまうと、その後に悪い影響を与えかねません。井の中の蛙にならないよう、自己肯定感を上げながらもわきまえて、福岡でも東京でも活躍できるという二面性を持てれば、みんな応援してくれると思います。

志水

フォースタートアップスは日本全国でスタートアップのアクセラレーションプログラムをやっているのですが、じつは東京よりも地方のほうがメディアが来ます。ですので、地方ではスタートアップがスターになれると思うんです。そのなかで、次のテーマを「GO TOKYO」ではなく「GO ASIA」や「GO WORLD」として、福岡から羽ばたいていけるスタートアップをどれだけつくれるか。そして福岡のスタートアップがより大きな市場にいくための窓口はFGNにあるのだ、ということをどうプロデュースできるかが課題だと考えています。

鈴木

いまこそ可能性が広まってくタイミングだという確信を得られましたので、あらためてこれから一致団結して福岡を大きく盛り上げていければと思います!

>>さくらインターネットのスタートアップ共創プログラム「Link up」とは?

写真撮影:SATOKI HIGASHI

  1. 【STARTUP DB独自調査】スタートアップ企業で働く人は日本全国の就業者数の1.3% ↩︎

編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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