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「もっと好きになってもらえるサービス」を⽬指して~CXデザインの現場より~Sakura Sync Day 2025 レポート

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さくらインターネットが主催したイベント「Sakura Sync Day 2025」では、「さくらのレンタルサーバとWebの未来を語り、つながる1日」をテーマに、さまざまなセッションがおこなわれました。

本記事では、クラウド事業本部 カスタマーリライアビリティ部 CXデザイングループの小笠原 正記と中村 達朗が登壇したセッション「もっと好きになってもらえるサービスを目指して〜CXデザインの現場より〜」の内容を一部抜粋してレポートします。

>>「さくらのレンタルサーバ」開発ストーリー」~Sakura Sync Day 2025 イベントレポート~

CXとは?お客さまの“体験価値”に寄り添う考え方

セッション冒頭では、小笠原が「CX(Customer Experience)」の定義について説明しました。

「CXとは、サービスを知るところから契約、利用、サポート、さらには契約更新にいたるまで、お客さまが感じる体験全体のことを指します。

たとえば、さくらのレンタルサーバでいえば、契約前の情報収集から、利用開始、サポートを含む日々の運用まで、すべてが体験の一部。そのなかで起こる戸惑いや困りごと、そしてお客さまの感じ方を理解し、より良い体験へつなげることが、CXデザイングループの役割です」

最後に決め手になるのは「好き」という気持ち

似たようなサービスを比較検討する際、最終的な選択を左右するのは『好きかどうか』という気持ちです」と小笠原は語ります。

実際、多くのサービスで、機能や価格に大きな差がない場合、最後のひと押しになるのは、感情的な価値。たとえば「使っていて心地よかった」「親切にしてもらった」「なんとなく好き」そんな感覚が、サービス選定における決定打になるケースは少なくありません。

「こうした、満足度だけでは測れない“好き”を可視化するために、さくらインターネットでは『NPS(Net Promoter Score)』を活用し、顧客ロイヤルティの可視化を図っています。これは『このサービスを知人にすすめたいと思いますか?』という質問に対し、0〜10のスコアで答えてもらうもので、9または10を選んだ回答者は、サービスを心から好きと思ってくれている推奨者として位置付けられます。このスコアを分析し、サービス改善やCX向上の指標として活用しています」

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感情に届く5つの体験価値とは?

CXを高めるために、顧客の感情に訴えかける体験価値の切り口として、以下の5つを紹介しました。

  1. 感覚的価値(五感を刺激する体験)
  2. 情緒的価値(ワクワク、官能、感動)
  3. 知的価値(知的好奇心の満足)
  4. 行動・ライフスタイル価値(非日常や新たな体験)
  5. 社会的価値(所属することによる誇り)

「こうした価値を提供している企業は、多くの支持を得ており、リピーターが多い。私たちも、機能面だけでなく、サービスの中で生まれる感情の動きに着目していきたいですね」(小笠原)

キャラクター「まりな」がつなぐ感情

さくらインターネットのサポートを象徴するキャラクター「まりな」にも、じつはCXデザインの工夫が込められています。

「たとえば、『困ったときに、まりながとても親切に対応してくれて感動した』。そんな体験が好きという感情を生み、『多少価格が高くても、さくらインターネットを使い続けたい』という選択につながる可能性があると考えています」(小笠原)

実際の取り組み事例~改善から進化へ~

セッション後半では、中村が具体的な改善活動を紹介しました。

「まずはさくらのレンタルサーバをご利用中のお客さまを対象にCX調査を実施。サービスを知ったきっかけから、契約、利用、更新までの体験における不安・不満を調査し、その結果をもとに社内の関係部署と連携し改善に着手しています」

たとえば、「メール設定」に関するお問い合わせが多かったことを受け、以下のような施策を実施しています。

  • メールトラブルシューティングページの公開
  • スタートアップガイドの整備
  • ステップメールによるサポート動線の強化

また、サポートキャラクター「まりな」によるYouTube動画の強化にも取り組んでいます。

動画では「POPとIMAPの違い」や「SPF、DKIMなどの基礎知識」など、Webマニュアルだけでは伝えきれない操作方法や知識の補完を行っています。初心者向けのスタートアップ動画も多く、わかりやすいと好評をいただいており、弊社サービスをご利用でない方にもご視聴いただいています。

「今後の取り組みとしては、サポートサイトのリニューアルやチャットサポートのリプレイス(AIを活用したチャットサポートシステムの導入)なども検討していて、『お客さまが最適な情報にスムーズにたどり着ける』や『操作のストレスを減らし適切な回答を導く』といった体験の向上を目指しています。また、X(旧:Twitter)やYouTubeユーザーコミュニティなど、より多くのお客さまが、自分に合った手段やチャンネルで必要な情報を得られるよう、今後も多様なチャネルを通じて情報発信をし続けます」

推しサービスとして選ばれる存在へ

セッションの締めくくりに小笠原は、「レンタルサーバーを選ぶとき『私の推しはさくらインターネット』と自然に言ってもらえるような存在を目指したい」と語りました。

まだ立ち上がって1年未満のCXデザイングループですが、もっと好きになってもらえるサービスの実現に向けて、日々の業務に取り組んでいます。

合理性の先にある“好き”という感情。その感情を育てるための、さくらインターネットのCXデザイングループの挑戦に、ご期待ください。

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執筆

青木 茉利奈

さくらインターネット初の新卒社員。
2023年4月から、さくマガ・さくらのユーザ通信・SNS関係の担当しています。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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