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新モンゴル高専に出前授業行ってきた! 若手社員4人の振り返り座談会

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さくらインターネットは2023年3月から独立行政法人国立高等専門学校機構(以下、高専機構)と包括連携協定を締結し、「高専支援プロジェクト」として全国の高専で技術教育のサポートをしています。

この取り組みのなかで、2025年からはモンゴルで日本式の高専教育を実施する「新モンゴル高専技術カレッジ(以下、新モンゴル高専)」との連携も開始。同年2月から出前授業をしています。

今回は、新モンゴル高専の現地とリモートで講義を担当した4名の若手社員に、「モンゴルの科学技術ってどんな感じ?」「日本の高専との違いは?」「モンゴル生活で印象に残ったことは?」などを振り返り、語ってもらいました!

>>(関連記事)技術者が挑戦できる環境に。新モンゴル高専技術カレッジ×さくらインターネット

海外未経験の若手、それでも任せてもらえる「さくららしさ」

富永さん以外の3名が人生初海外、しかも「モンゴルの学生向けの講義」というのは、なかなかハードだったのではないでしょうか?

若林

以前、卒業生として石川高専で講義した経験があり、その縁で「じゃあ次はモンゴルにも行ってみようか」と言われて、行くことになりました。言葉の壁も不安でしたが、それ以上に空港や飛行機のほうが緊張しました……。入国審査から身振り手振りでなんとか通して、現地ではなるべく1人にならないようにしていました。

若林 敬人(わかばやし たかと) プロフィール
クラウド事業本部 カスタマーリライアビリティ部
2022年入社。さくらのクラウドやVPSに関するお問い合わせ対応のほか、お客さまからの声(VoC)をもとに改善を進める活動に関わっている。

今井

私も、高知高専や阿南高専で講師として教壇に立った経験から、「モンゴルでも出前授業をしてみないか」と声をかけてもらいました。もちろん驚きはありましたが、挑戦の機会をもらえたことが嬉しかったです。入社4年目の、海外慣れしているわけでもない若手にこういった挑戦的な仕事を任せてくれるのは、さくらインターネットの「らしさ」だと思います。

今井 新太(いまい あらた) プロフィール
テクニカルソリューション本部 セールスエンジニア部
2022年入社。お客さまへ技術やサービスの説明をおこなう商談対応のほか、顧客向けの勉強会、高専での授業、KidsVenture(子ども向けプログラミング教室)などでも活躍中。

寒い。とにかく寒い。そして息が切れるし、ビールがおいしい

モンゴルの環境はどんな感じでしたか?

小林

TVドラマ『VIVANT』(モンゴルは撮影地の1つ)をよく見ていて、「砂漠」や「草原」の印象が強かったのですが、行ってみたらしっかりと「都会」でした。建物も多く、渋滞もすごくて驚きましたね。ただ、寒い。とにかく寒い。でも湿度が低いせいか、日本のような「なかに染みてくる寒さ」とは違っていて、某有名な機能性インナーでしのげました。

小林 賢治(こばやし けんじ) プロフィール
クラウド事業本部 カスタマーリライアビリティ部
2020年入社。お客さまからのお問い合わせ対応のほか、リーダーとしてメンバーのスキルアップや働きやすい環境の構築に取り組む。

富永

たしか最低気温がマイナス27℃、最高気温でも氷点下でしたよね(4名がモンゴルに滞在した2025年2月ごろ)。でも寒さの質が日本と違う感じがありました。あと、標高が高いため(1,350メートル)空気が薄いようで、ちょっとした階段の上り下りでも息が上がりました。新モンゴル高専の校舎は10階建てで、エレベーターは1機。待つのが面倒になってよく階段を使ったのですが、日本よりもしんどかった気がします。

富永 啓介(とみなが けいすけ) プロフィール
インターネットサービス本部 インターネットサービス部
2024年入社。さくらのレンタルサーバ及びウェブアクセラレータのインフラ部分の開発と運用を担当。

モンゴルでの生活はどうでしたか? とくに印象に残っていることがあればお聞かせください。

富永

一番印象に残っているのは、広場にあった氷の滑り台。かなり大きくて、日本では絶対に見られない規模のものでした。結構ちゃんと作られていて、大人4人で滑りました。あれは楽しかった(笑)。

氷の滑り台
若林

私は言葉が通じないのが不安で、なるべく1人にならないようにしていたので、かえって現地で不便を感じることはありませんでした。食事も全体的に合っていたし、ビールもおいしかった。

今井

白いパッケージの、「Sengur(Сэнгүр)」というビールが、フルーティーで飲みやすくておいしかったですね。

小林

羊肉(マトン)が日常的に出てくるのが面白かったです。特別な料理じゃなくて、安価で日常的な食材……日本でいう鶏肉みたいな感覚で使われている。餃子やハンバーグの肉も羊でした。あと、今井さんがすごく現地になじんでいたのが印象に残っています(笑)。

今井

顔つきのせいか、空港の入国審査でモンゴル人と間違えられて現地の言葉で話しかけられたり、その後も英語で話されたりして、あまり日本人だと認識してもらえていなかったですね……。

小林

ウランバートルで買った服を着たら、もう完全に現地の人みたいになってましたよね(笑)

モンゴルの技術環境の課題と新モンゴル高専の強み

モンゴルの技術環境はどのような感じでしたか?

小林

たまたまうかがったエリアがそうだっただけかもしれませんが、ネットワークが遅かったかな、とは思います。生活に支障が出るほどではありませんでしたが、日本ほどの速度は出ませんでした。

今井

Zoomは問題なく使えるけれど、クラウドに保存したスライド資料の切り替えには少し待ち時間が出る、というくらいでしょうか。読み込み待ちで授業の進行が滞ることはありました。

富永

海に面していない内陸国なので、有線のネットワークは他国の陸地を経由しないといけないようです。個人がサービスを利用するだけなら衛星通信である程度はカバーできますが、たとえばグローバルサービス向けのデータセンターを国内に置きたくても、地政学的なリスクが出てしまう。これは日本にはない制約だと思いました。

出前授業の様子についてお聞かせください。モンゴルの学生たちはどうでしたか?

若林

日本語がすごく通じるのに驚きました。日本語を学ぶカリキュラムがあるとは聞いていましたが想定以上で、翻訳のために授業に同席してくださっていた先生が、途中から「もう通訳なしで授業しましょう」とおっしゃるくらい問題なかったです。

リアクションも速く、準備していた内容が予定よりもずいぶん早く終わってしまいました。最初に対面で授業をしたおかげで、オンライン授業に切り替えてからも、現地の様子は想像しやすかったです。

現地での授業の様子
小林

雑談の時間にこちらが現地の文化について教わることも多く、楽しかったです。あと、モンゴルならではの慣用句を教えてもらいました。PCにトラブルがあると、日本では「PCの機嫌が悪い」みたいな表現をするところ、モンゴルでは「PCが人を見ている」「Zoomが人を選んでいる」みたいな表現をするようです(笑)。

オンライン授業になると、さすがに意思の疎通や授業のスピード調整で難しいことも増えました。オンラインならではのリアクションや進め方は必要ですね。

今井

みなさん本当にリアクションが良くて、質問も積極的にしてくれました。あと、現地で自己紹介した時に趣味のラップを披露したら、学生たちから「ラッパー先生」みたいな認識をされました(笑)。現地の学生からモンゴル語のラップを教えてもらったのですが、英語のリズムに近くて、きれいに韻を踏める感じがありました。

若林

アニメが好きな学生も多かったですね。PCのデスクトップ背景が『ブルーロック』や『葬送のフリーレン』になっている学生もいました。日本の地名にもくわしく、東京や大阪などの大都市であれば普通にみなさん知っているようです。日本の文化に対する関心の高さを感じました。

小林

将来どうなりたいかはまだ決まっていない学生が多い印象でしたが、みなさん本当に優秀。いつか、一緒に仕事できる機会があればうれしいですね。

次にモンゴルに行く機会があったら、やりたいこと、行きたい場所などはありますか?

若林

暖かい季節に、建物が少ない場所に行ってみたいですね。あと、もう一度あのビール(Sengur)を飲みたいです。

小林

『VIVANT』が好きなので、ロケ地のゴビ砂漠に行きたいです。

今井

ゲルに泊まってみたいです!             

富永

今回はウランバートルの都市部がメインだったので、次の機会があれば私も草原や砂漠など、「モンゴルっぽい」場所にも行ってみたいですね。

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執筆

StudioKOKS

「ただしく、よみやすく、わかりやすく」文・理をつなぐテクニカルライター 。 高専出身、開発者を経てフリーライターとして独立し、メディア編集記者などを兼業しつつ技術系取材を中心に活動中。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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