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語学とITのスキルを手にさくらで活躍!韓国出身の女性エンジニア

さくらの女性エンジニア Real Voice

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さくらインターネットでは、多様なバックグラウンドを持つ女性エンジニアが活躍しています。本シリーズでは『さくらの女性エンジニア Real Voice』と題し、これまでの経歴や現在の業務内容、めざすキャリア、ワークライフバランスのリアルなど、さまざまな角度から「さくらインターネットの女性エンジニア」を紐解いていきます。

第5回は、クラウド事業本部 クラウドサービス部 サービス開発グループに所属するチャン ユンジンにインタビュー。日本で就職した経緯、業務内容や仕事のやりがい、プライベートの時間の使い方などについて聞きました。

チャン ユンジン プロフィール

さくらインターネット クラウド事業本部 クラウドサービス部 サービス開発グループ バックエンドユニット
韓国の大学を卒業後、日本で就職。ITコンサルティング会社でのシステム開発業務、大手EC企業でのECサイト運用・保守業務などを経て、2023年8月にさくらインターネットに入社。

文系で語学が大好き! だけどエンジニアになった理由

チャンさんは大学卒業後に韓国から来日されたそうですが、どのように日本語を学んだのでしょう?

中学生くらいから日本語の勉強をしていて、就職前にワーキングホリデーで日本に来て話せるようになった感じです。でも1年間という短い期間だったので、日本の社会や文化を深く知るには時間が足りなくて、日本で就職することにしました。

1社目は東京のITコンサル会社に就職したそうですね。なぜIT系を選んだのでしょうか?

大学の専攻は文系だったんですけど、大学で学んだことを就職に活かすのは難しくて。「これから専門性を身につけて、それを発揮できる業界ってなんだろう?」と考えたとき、IT系が選択肢に挙がってきました。1社目に入社した会社は、未経験でも研修を通してしっかり育ててくれそうだったので選びました。

エンジニアはどちらかというと理系のイメージがありますが、お仕事をはじめてみてどうでしたか?

未経験だったので、研修中は覚えることが多くて大変でした。でも、プログラミングのなかで「数学的な考え方が必要な領域」って実際の業務ではけっこう少ないんですよ。だから、知識さえ身につければ文系出身でもなんとかなりました。

1社目でエンジニアとしてのスキルを身につけたあと、2社目、3社目と転職したんですね。

はい。IT系ではない、別の職種に転職したこともあります。もともと語学が好きでいろんな言語を学んでいたんですけど、IT系の会社だと語学力を活かす機会がないことに物足りなさを感じたためです。それで仕事をやめて、1年間ワーキングホリデーでドイツに滞在していた時期もあります。帰国してからは夫の出身地である札幌で暮らし始めて、いまも札幌からリモートワークをしています。

さくらインターネットに入社しようと思った理由を教えてください。

さくらインターネットが提供する「ImageFlux」というサービスに興味を持ったのがきっかけです。ImageFluxは、さくらインターネットがピクシブ社と共同開発した、クラウド型の画像変換・キャッシュ配信サービスです。私がよく使うECサイトにも導入されていて、「インフラの強みを活かしてこういうサービスを作れる企業で働いてみたい!」と思いました。

実際にさくらインターネットに入ってみて、いままで経験した会社との違いは感じますか?

いままでの会社はコンサルティング寄りで少しお堅い雰囲気だったんですけど、さくらはインフラ領域をゴリゴリと開発してきたエンジニアが多く、自由で型にはまらない雰囲気がある気がします。あと、穏やかで言葉遣いがていねいな方が多い印象もありますね。自分のやるべきことを淡々とやる方が多いなと思います。

仕事をしていて、語学力を活かす機会はありますか?

プログラムの実装のために参照している文書がまだ日本語で訳されていないとき、英語の文献に当たる必要があります。そういう点では、英語が役に立っているかなと思います。

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衛星データプラットフォーム「Tellus」に関する業務を担当

具体的な業務内容を教えてください。

バックエンドチーム内ではちょっと特殊で、グループ企業であるTellus社のバックエンド開発業務をおもに担当しています。衛星データプラットフォーム「Tellus」のAPI開発・改修がおもな仕事です。すでにリリースが終わったものでいうと、衛星データの解析環境(サーバリソース)を提供する「データマスター(Tellus Satellite Data Master)」というサービスのオンライン契約機能を開発しました。いまは、衛星プロバイダに指定した範囲の撮像を依頼する「タスキング」という新規サービスを開発しています。

この業務の難しいところはなんでしょうか?

前職は開発チームのなかでも、クラウドをいじるインフラチームとAPIを開発するチームに分かれていたので、私はインフラまで見る機会があまりなかったんです。だけどいまは、バックエンドチームのなかでインフラからAPIまで全部やらなければいけません。クラウドを実際に触る機会が増えて、なかなか難しいなと思いました。

Tellusのバックエンドチームは何人いるんですか?

もともとは私を含めて2人だったんですけど、最近1人増えて、3人になりました。毎日夕方に、3人で進捗共有などをおこなう「夕会」をしています。夕会のあとに雑談をすることもありますよ。

入社してすぐに大きな仕事を任され……

さくらインターネットで働くやりがいはどういった点にありますか?

公益性の高い仕事ができる点です。いま私が開発している「タスキング」というサービスは、衛星撮像を提供する会社に「何月何日にこのエリアの写真をこの条件で撮ってください」とリクエストして、後日その写真を納品してもらう仕組みなんですね。これがあると、災害が起きたとき、影響範囲がどれくらいか、どこから救助に向かえばいいのかなどを衛星写真をもとに判断できるようになります。そういう仕事をしているので、人の役に立っている実感がやりがいになりますね。

逆に、大変なことはなんでしょうか?

さくらインターネットはインフラに強い会社としてレンタルサーバーやクラウドを提供してきましたが、最近はインフラを駆使して世の中に付加価値を提供するサービスにも目が向いています。ただ、自社サービスを展開するノウハウがまだあまり蓄積できていないこともあり、新たにサービスを立ち上げるプロジェクトに参画した際は、過去の実績で参考にできるものが少ないことも……。自分で一から調べたり考えたりしなければいけないので、そこが大変な点かなと思います。

あとは私が入社したとき、Tellusのバックエンドチームには私と上司の2人しかいなかったんですね。上司はいろいろ兼務していたので、実装のプログラミングや設計は私が1人でやることになって……。そのとき、「全部自分でやらなきゃ!」と抱え込んでいっぱいいっぱいになっちゃったんです。いま思えば、もっと上司や周りの人に頼ればよかったと思います。

入社してすぐに大きな仕事を任されて、大変でしたね。

みんな最初はそこまで大変なプロジェクトになると想定していなかったんですよ。ただ、蓋を開けてみたら思った以上に大変な作業が隠れていたんです。最初からそこまで大変だとわかっていたら、私1人に任せることもなかったんでしょうけど……。そのときに大変な思いをしたので、私から提案してTellusのバックエンドチームを2人から3人に増員してもらいました。

旅行しながら働いたり、趣味に時間を使ったりも!

リモートワークがメインの働き方はどうですか?

お昼に簡単な料理ができるので気分転換になります。その反面、自宅が仕事場だと業務とプライベートの線引きが難しいですね。リビングで仕事しているんですけど、朝起きてリビングに入った瞬間、もう仕事しているような気持ちになっちゃう。やろうと思えばいつまでも仕事ができてしまう環境なので、なかなかオンとオフを切り分けられません。

仕事中、集中できなくて困ることはないですか?

けっこうありますね。そういうときは無理に集中しようとしてもできないので、いっそのこと軽く気分転換の時間を取って発散します。

さくらインターネットに入ってから、時間の使い方は変わりましたか?

変わりました。うちの部署はみんな、基本的に残業が少ないんですよ。定時に帰れることが多くなったので、そのぶん趣味に当てる時間が増えました。

どのような趣味でしょうか?

マスキングテープを使ったちぎり絵や貼り絵を制作しています。オリジナルのクマのキャラがいて、そのクマがいろんなところに遊びに行く場面をマスキングテープで描いているんです。集中したら3~4時間は作業していますね。

マスキングテープで作られた実際の作品

素敵ですね! さくらインターネットは働き方に関するさまざまな制度がありますが、利用している制度はありますか?

「どこでもワーキング」をよく利用します。私はよく旅行をするので、旅行初日は移動しながら仕事をすることもあります。最近だと福井県や山形県に行きました。去年は2週間くらい岡山に滞在したんですけど、そのときも現地でリモートワークしていましたね。

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さくらインターネットのビジョンは“「やりたい」ことを「できる」に変える”ですが、入社してからそのような経験はありますか?

データマスター」というサービスのオンライン契約機能を開発したことが大きかったです。それまでさくら内部の会計システムを使っていたところを、「データマスター」では都合上「Stripe」という外部の決済システムを使う必要があったんですね。しかし「Stripe」にくわしい人が社内にいなかったので、一から自分で調べる必要がありました。それでも形にできたのは、「やりたいこと」を「できる」に変えた経験かなと思います。

今後、さくらインターネットでやりたいことはありますか?

いまはバックエンドのチームにいますが、将来的には複数の技術に精通するフルスタックエンジニアになりたいです。現在はAPI開発をメインにしているのですが、それを動かすためのインフラ基盤の部分についても、もっと深く関わっていきたいと思っているんです。スキルアップしていくために、最近携わっている「タスキング」の業務でも、積極的に「私にできる部分があればやらせてください!」と伝えています。手を上げれば挑戦させてもらえるさくらインターネットの環境を活かして、これからも成長していきたいです。

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チャンさんのある日のスケジュール

9:30出勤チームのSlackチャンネルで出勤報告。まずはその日の会議予定や前日からやり残した仕事を確認し、1日の業務予定を立てる
10:30作業タイムサービス関連の定例ミーティングがない日はもくもくとコードを書く作業に取り組む。なにかわからないことがあるときは、都度SlackやZoomでチームメンバーに相談
12:00昼食
お昼休憩。さくっと自炊でランチ
14:00交流会に参加週一で実施しているバックエンドグループの交流会に参加。最近気になっていることや使ったツールの話などを情報共有
17:30進捗確認毎日恒例のサービス開発メンバーとの夕会(ミーティング)に参加。メンバーと顔を合わせて、業務の進捗共有やちょっとした雑談でコミュニケーション
18:30退勤残った作業を終わらせて退勤

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

執筆

吉玉サキ

エッセイも取材記事も書くライター。 北アルプスの山小屋で10年間働いていた。著書に『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』がある。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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