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成長したい人にとって居心地のいい会社に。さくらインターネット 教育企画部の取り組み

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さくらインターネットのES本部(人事部門)では「教育企画部」という、経験者採用での入職者向けのオンボーディング施策や、社員向けの研修などをおこなう部門を設け、社員の成長を支援しています。部門のミッションや、現在注力する取り組みなどについて、教育企画部の林 美紀にインタビューしました。

林 美紀(はやし みき) プロフィール

さくらインターネット ES本部 教育企画部
大学卒業後、営業職を経験し、未経験で人事職へ転職。その後出産を経て子どもが1歳のときに仕事復帰、アイティーエム株式会社(さくらインターネットグループ)入社。その後2020年にさくらインターネットへ転籍し、労務・採用担当を経て現職。

コロナ禍で大変だったのは、育児とリモートワークの両立

さくらインターネットに入社する前の経歴を教えてください。

大学は日本文学科で、おもに日本語の勉強をしていました。日本語教師の資格を取ったり、留学生の方に授業をしたり。思いっきり文系でITとは無縁でしたね。

卒業後は営業職だったこともありかなりハードワークで。そこで別の業種に転職し、ゼロから人事職を経験したんです。給与計算や社会保険について、社会保険労務士の資格を持つ上司から教わったり、スクールに通ったりして一から学びました。数年ほど人事職を経験したのち、出産・育児を経て、さくらインターネットのグループ会社であるアイティーエム株式会社に転職したんです。

その後、2020年にアイティーエムからさくらインターネットに転籍したそうですね。

そうです。転籍したのが1月で、4月にさくらインターネットがリモート前提の働き方に切り替わったんです。それにより、手当や制度について考えなければいけないことが多くありました。次月の給与に反映させなければいけないという事情があったので、かなり急いで作業をしたことを覚えています。

ちょうどコロナ禍だったと思いますが、緊急事態宣言中はお子さんもご自宅にいたんですか?

そうなんですよ。緊急事態宣言中は保育園が閉鎖されたので家にいました。めちゃくちゃつらかったですね(笑)。当時2歳半~3歳で、イヤイヤ期真っ盛り。リモート会議中に子どもが画面に入ってきてしまうこともありました。

でも、一緒に働いていたメンバーの理解があったおかげで、なんとか乗り越えることができました。本当に感謝しています。

子育てに関して、周りの理解があるというのはとても重要ですね。

はい。さくらインターネットは男性も育休を取得するのが当たり前の文化になっており、またフレックスなどの制度面も整っているので、子育て中でも非常に働きやすいですね。基本的にリモートワーク前提の働き方なので、仮に保育園から子どもの体調不良で連絡があってもすぐに迎えに行けます。また、1日や半日単位だけでなく、1時間単位で有給休暇が取得できるのもうれしいポイントです。

1日のうちの任意のタイミングで取得できるので、たとえば保育園へのお迎えや自身の通院など、いったん仕事を抜けて用事を終えたのち、また仕事に戻るといった使い方もできます。

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経験者採用での入職者が馴染めるよう、オンボーディング施策を実施

業務内容を教えてください。

大きく3つあります。1つ目は、経験者採用での入職者向けのオンボーディング施策です。オンボーディングとは、「新しい仲間の順応を促進する取り組み」を意味します。入社者がいち早くさくらインターネットに馴染んでパフォーマンスを発揮できるよう、さまざまな施策を実施しています。

いままでは経験者採用で入社した人たちを即戦力として扱っていたので、新卒と比べて、「会社に馴染めるようにていねいに指導する」ことが少なかったんですね。しかし、さくらインターネットは現在ものすごい勢いで採用を強化していて、入社2年未満の社員が2~3割を占めています。新規入社者が急激に増えると、従来の「さくららしさ」を知る先輩社員から話を聞く機会も減ってしまうと思うんですよね。だからこそ、オンボーディングの強化が必要だと考えました。

どのような施策をおこなっているのでしょうか?

現在は4つの施策をトライアルでおこなっています。

そのうちの1つが「オンボーディングガイドライン」です。こちらは入社者、そして入社を受け入れる上長や教育者向けの3つのパターンを用意し、入社2か月間でとくに意識していただきたいことをまとめたものです。内容としてはすごく大きなことをやっていただくというよりは、Zoomのカメラオンの推奨や期待値設定とそのフィードバックなど、些細な行動をまとめた内容になっています。入社する人も受け入れる立場の人もあらためて当たり前の行動を見直すことが、当社のバリュー理解や「さくらに馴染む」につながってくると思い、作成しました。

そのほか、オンボーディングの状態を測定するオンボーディングツールの導入、外部講師を招いたオフラインでの研修、そして配属部門とは別にES本部によるオンボーディング1on1などを実施しています。トライアルにご協力いただいているクラウド事業本部のみなさんには、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございます。これから、全社導入に向けてさらにブラッシュアップしていきたいと思っています。

始まったばかりのオンボーディング施策、今後が気になりますね。では、業務内容の2つ目を教えてください。

2つ目はDX人材を育成する社内研修「DX Journey(ジャーニー)」の講師です。さくらインターネットでは、お客さまのDXを支援する企業として、社内でDXを実践できる人を増やすため、エンジニア以外の社員も一定のITスキルを身につけることを推奨しています。

DX Journeyは最初にITリテラシーの基本の授業があるのですが、私はその講師を務めているんです。基本を学んだあと、初歩的なプログラミングを学ぶ授業や、生成AIの使い方の授業があり、それはまた別の社員が担当しています。

>>DXを支援するための社内教育。さくらのDX Journey 担当社員インタビュー

社員同士で学び合えるというのはいい取り組みですね。では、業務内容の3つ目を教えてください。

3つ目は第二言語学習支援です。先日、アジア進出について発表しました。今後、もしかすると社内から現地に出向するかもしれないし、現地の方が日本で一緒に働くことになるかもしれません。そうなったとき、英語が公用語とまではいかなくても、社内で英語を話せる人が増えているといいなと考えているんです。

そこで試しに、英語を学びたい人を20人くらい集めて学習支援をしてみようと思ったら、あっという間に枠が埋まりました。3か月のトライアルではありますが、学習のための経済的な支援をしたり、レベルの計測をしたりしています。前回のトライアルを経て現在第2弾を企画中です。

挑戦をしなければ失敗は生まれない、失敗を振り返れば、成功への糧になる。

さくらインターネットで働くおもしろさ、やりがいを教えてください。

「経営戦略>本部方針>組織方針>各施策」の各施策をゼロベースで検討ができるのが当社の良さだと思います。たとえば人事(ES本部)の例でいうと、「ESとCSの実現」をベースとし、「人を資本と捉え投資をする」「人事戦略の5つの柱にそった施策を」「事業と人・組織を繋げる施策を」など大方針があり、それを各部門の方針に落としています。そのなかで具体的な部門の施策は目的や目標にそって、ゼロベースで部員一人ひとりがまず考えていき、形にしていきます。とても大変ですが非常におもしろいしやりがいがあります。

まるで学校で学びながら仕事をしているような、成長の実感がありますね。1年を振り返って「今年はたくさんインプットもアウトプットもしたな」と思えたとき、さくらインターネットに入ってよかったと感じました。

大変なぶん、成長につながりそうですね。

そうですね。ゼロベースだと成功例がないので、どんな施策を考えても絶対に成功するという保証はありません。しかし、さくらインターネットは挑戦を称賛して、失敗から学び許容する社風なので、チャレンジしやすい環境です。

これまで、人事は社員に関わる仕事だから失敗が許されないというか、石橋を叩いて渡るべき仕事だと思っていました。しかしさくらインターネットに入って、「思い切ってチャレンジしてみよう」と思えるようになりましたね。結果だけではなくプロセスを評価してくれるので、新しい一歩を踏み出しやすい環境だと思います。

所属している教育企画部のミッションを教えてください。

成長したい人にとって居心地のいい会社をつくることです。ただ人を育成するのではなく、自発的な成長を応援する存在でありたい。こちらから「この研修を受けてください」とか「TOEIC®の点数を600点以上にしてください」などと強制するのではなく、あくまで本人の成長意欲を大切にして、継続的にサポートをしていきたいと考えています。

業務をおこなううえで意識していることはありますか?

教育は人事のなかでも新しい分野で、教育専門の部署をつくってしっかり取り組んでいる企業はまだまだ少ない印象です。ですから、私も教育に関しては挑戦者のつもりでやっています。人事としてサポート役に回るだけではなく、社員と並走して、自分自身も成長しながらみんなで盛り上げていく意識が大切かなと思っています。

目指すは「ウェルビーイング」

どんな人がさくらインターネットに向いていると思いますか?

変化と成長を楽しんで、失敗も前向きに捉えられる人ですね。いままでの人生経験、たとえば苦労したことや痛みすらも糧にして、現在の仕事に活かしていけるような方です。だから成功体験がなくたって、失敗していたって、自分に自信がなくたっていいんです。そんな人生経験を持つその人だからこそ、思いつくアイデアもあると思います。

教育は正解がないので、自分のなかで正解を探すとき、絶対に過去の経験が活きてくるはずなんです。いいことも悪いこともたくさん経験してきている方、経験を糧にできる方は大歓迎ですね。

林さんは、過去のどういった経験がいまのお仕事に役立っていると思いますか?

新卒で働いていたときはまだ働き方改革なんてない時代で、本当にがむしゃらに働いていたんです。かなり過酷だったんですが、会社の人間関係に恵まれていたので不思議と心は元気だったし日々モチベーション高く仕事に向き合うことができていました。その経験から、職場の人間関係がいかに仕事の向き合い方に影響を与えるかを実感しました。だから働き方を整えることはもちろん、みんなが心地よく、心も体も健康に働ける環境をつくることをこれからも大事にしていきたいです。

職場の人間関係は重要ですよね。今後、さくらインターネットでやりたいことはなんでしょうか?

オンボーディングがトライアル段階なので、まずそれを定着化させることです。

また、ウェルビーイングという言葉がすごく好きなんですが、まさに内面的な成長はウェルビーイングにもつながります。みんなが幸せななかで仕事ができればそれに勝ることはないので、そのような環境をつくる施策を考えていきたいです。

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林さんのある日のスケジュール

7:30勤務開始
育児・家事を済ませ勤務開始
9:00上長とミーティング
担当業務に関してのアイデアを壁打ちしていく
10:00作業タイム
11:00部外ミーティング
12:00お昼休憩
13:00部内ミーティング
それぞれの担当業務の進捗を確認
14:00作業タイム
16:30勤務終了
育児・家事へ

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

執筆

吉玉サキ

エッセイも取材記事も書くライター。 北アルプスの山小屋で10年間働いていた。著書に『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』がある。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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