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「社会に還元できる仕事がしたい」。クラウドエンジニア原知愛がスタートアップからさくらインターネットに転職した理由 

転職組に聞く入社理由「なぜさくら?」

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さくらインターネットには、有名企業を何社も渡り歩いてきた経験豊富なエンジニアがいます。本シリーズでは『転職組に聞く入社理由「なぜ、さくら?」~エンジニア職編~』と題し、これまでのキャリアや入社理由を紐解きながら、他社を経験しているエンジニアだからこそわかる、さくらインターネットの魅力を探ります。 

第7回は、数々のスタートアップを経てさくらインターネットに転職した、クラウド事業本部 クラウドサービス部の原 知愛(はら ともちか)にインタビュー。これまでの経歴や業務内容についてくわしく聞きました。 

原 知愛(はら ともちか) プロフィール 

さくらインターネット クラウド事業本部 クラウドサービス部 
エンタープライズからコンシューマ、SaaSからメタバースまで幅広いドメインにおいて、サーバーサイド開発、アーキテクチャ設計、エンジニアリング/プロダクトマネジメントなど多岐にわたる経験を積み、2025年5月、さくらインターネットに入社。@thara.jp 

働きながら独学でプログラミングを学び、未経験からエンジニアへ 

エンジニアになった経緯を教えてください。 

高校卒業後に働きながら独学で学び、興味を持ったプログラミングをきっかけにIT企業へ転職しエンジニアとして働き始めました。 

未経験からエンジニアになったのですね。 

そうです。そのIT企業に入社したとき、僕は22歳で、本来なら経験者採用枠だけれど新卒扱いで入社させてもらいました。僕はあまり体力に自信がないので、エンジニアの仕事は頭を使って価値を創出できるところが向いていました。自分に向いている仕事に出会えてうれしかったし、「自分にはもうこれしかない」と、少し思い詰めるような気持ちでいました。 

その会社で5年働いたのち、転職されたそうですね。 

Slerだったんですけど、常駐先が大手の製造業で、大手同士が合併した際の移行プロジェクトを何年もずっとやっていたんですよ。だからある意味で先が見えないというか、ここにいても成長できないなと思って……。もっとプログラミングスキルや知識を向上させられる環境に身を置きたくて転職しました。 

その後もさくらインターネットに入社するまで3回転職されていますが、毎回、同じような理由だったのでしょうか? 

いえ、スキルアップしたくて転職したのは1回目だけで、その後は人生のフェーズに合わせて転職してきた感じです。たとえば子どもができたときは、子育ての時間を確保するためにリモートワークが可能なMisocaに転職しました。その後も会社や自分の環境の変化や将来の働き方を考えて転職を重ね、今回さくらインターネットに転職しました。40歳だから、年齢的にも転職は早いほうがいいと思って。 

さくらインターネットに入社しようと思った理由を教えてください。 

いま子どもが小学校3年生なんですけど、子どもに何を残せるかを考えたとき、日本や社会に還元できる仕事をしたいと思いました。僕はいままでのキャリアのほとんどをスタートアップで積んできましたが、会社がなくなってしまったら、それまで自分がやってきた仕事や成果が形として残らないこともある。それよりも、自分の仕事がちゃんと世の中に残って社会に役立つほうがいいなと思ったんです。意義のあるスタートアップは多いけれど、自分がそこで働くより、さくらインターネットでそれらのスタートアップを支える土台を作りたいと思いました。 

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スタートアップにいたからこそ感じる、さくらの余裕や制約 

転職してみて、さくらインターネットの印象はどうでしたか? 

おおらかで、よい意味で落ち着いた雰囲気の方が多いと感じました。スタートアップの場合、スピード感が重視されるため、どうしても緊張感のある雰囲気になることが多い。一方、さくらインターネットは組織がある程度大きいからか余裕がありますね。ただ、僕としてはそういった環境のなかでも「RTA(リアルタイムアタック)」というか、なるべく短い時間内にバリューを出すことを心がけています。 

年齢やキャリアを重ねてからのジョインだからこそ、心がけていることなどはありますか? 

年齢がどうとかはあまり考えていません。昔から、経歴や年齢に関わらず、一緒に働くすべての人に敬意を持つようにしているので。だから新卒の方でも「さん」付けで呼ぶし、仲良くなれば誰であってもフランクに話すし。 

さくらインターネットに入ってから、うれしかったことや印象に残ったことはありますか? 

ほかのチームに技術的な相談を持っていくと、みなさん真摯に議論してくれます。Slackのやり取りだけではわからないところは、Zoomをつないで口頭で相談に乗ってくれます。相手が背景を把握しやすいように、事前に文章を共有してから相談するんですけど、みなさんその文章を読んで、すでにある程度の結論を用意した上で深いところを話してくれる。かなり協力的に連携を取ってもらえるところはうれしいです。 

さくらインターネットには「さぶりこ(Sakura Business and Life Co-Creation)」という、社員の多様な働き方を支援する制度がありますよね。働きやすさの面ではどうですか? 

基本的にリモートだし、フレックスで勤務時間をスライドできるのは、子育て中の身としてはすごくありがたいです。まぁ、スタートアップはもっとゆるふわで、前職では午後2時くらいに始業する人もいたんですよ。それに比べると制約が多いとも言えますが、そのぶん健康的だし、会社として従業員の労働環境をしっかり整えているなと感じます。 

お客さまのシステムの安心・安全を守ることがやりがい 

業務内容を教えてください。 

ガバメントクラウドの技術要件を満たすためのサービス開発です。クラウドAPI開発チームのなかの「統制2」というチームにいます。このチームでは「発見的統制」と呼ばれる仕組みを作っています。これは、お客さまのシステムやサービスの状態を定期的にチェックして、違反があった際にアラートを出すなど、システムが正常な状態であることを保証し続けるためのものです。あとは「脅威検知」といって、異常なアクセスパターンがあったときに検知してアラートを出すための仕組みも作っています。 

とても重要な機能ですよね。開発は大変ではありませんか? 

要件にもよりますね。たとえばAWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud上で作るなら、すでに提供されているサービスを使って作れるけれど、さくらのクラウドは現在まさにサービス拡充の過渡期にあり、マネージドサービスはまだ限定的です。だからこそ、「さくらのクラウドにこういった機能があったら助かる」というフィードバックを出しながら開発しています。 

ただ、これは「作って終わり」という性質のものではないんですよ。どういったものを検知するのか、どういうふうに拡充していくのか、明確な答えがない領域なので、そこはリリースしてからそのときの技術動向やどう使われているかを見て改善し続ける必要があります。 

何人くらいのチームで一緒に開発しているんですか? 

クラウドAPI開発チーム全体は15人程度、そのなかで発見的統制の専任エンジニアは僕を含めて3人で、僕が一番あとに入りました。お客さまのシステムの状態を保つためにはチェックする項目がいっぱいあって、どの項目を選択するのか、一つひとつの項目に対してどうすればよいのかを考えなくてはいけないんですね。僕以外の2人にそれを突き詰めてもらっています。僕はそれをどうやって実現するかというアーキテクチャを考えたり、実際に手を動かして検証したり、絶賛実装中っていう感じです。誰かがリーダーというわけではなく、それぞれが自発的に動いているチームで、「スタンドプレーから生じるチームワーク」みたいなものを感じています。 

このお仕事のやりがいを教えてください。 

発見的統制は、たとえばなんらかの事象が発生したときにお客さまの担当者に通知が行って、お客さまが実際にシステムを見て重大だったらエスカレーションをします。つまり、かなりお客さまに近い仕事なんですね。直接的にお客さまの安心・安全を守れるという点はやりがいにつながっていますね。また、明確な答えがないものを作っているので、大変なぶん、突き詰められるものは深いです。

いままでさまざまな会社でエンジニアとして働いてきた経験は、いまの業務に活きていますか? 

僕は前職まで長いことユーザーとしてAWSやGoogle Cloudを使ってきたので、その観点はいまの業務に活きています。さくらのクラウドに足りないものは何か、AWSやGoogle Cloudと違う価値はどういった点にあるのかなど、過去の経験があるからこそ見えてくるものがある。もちろん技術的な面ではインプットしなきゃいけないこともたくさんありますが、それも楽しみながらやっています。 

スタープレイヤーじゃないからこそ、できることがある 

さまざまな会社を経験したからこそ感じる、さくらインターネットの強みはなんでしょうか? 

データセンターを所有しているからこそ、低レイヤー層やネットワークの深い知識を持つエンジニアが多数います。深さだけではなく、関わる技術の広さもものすごい。ユーザーとしてクラウドを触っているだけでは到達できない深みに届くかもしれないことは、さくらインターネットならではのおもしろさだと思います。 

ここ数年、エンジニア界隈で有名な人が多く転職してきていますよね。そういった人たちと関わって感じたことはありますか? 

入社したときに2日間のオンボーディングがあって、同期の田中翼さんと一緒にグループワークをやったんです。有名なエンジニアの方って、エンジニアリングの領域に特化しているのかなと思っていたんですが、ものすごくファシリテーションがうまくて、ただただすごいと思いました。僕はこの人たちと同じ土俵で働けるのか、若干不安になるくらい(笑)。 

だけど実際に働きはじめると、「僕じゃなきゃできないこともあるな」と思えるようになりました。僕は持っているカードを使って、さくらのクラウドをよりよいものにしていくことにフォーカスすればよい。スタープレイヤーのよいところは取り入れつつ、スタープレイヤーじゃない自分だからこそできることに注力しようと思います。 

さくらインターネットのエンジニアにはどういう人が向いていますか? 

いまのインターネットは中央集権的ですが、90年代のインターネットには自立・分散・協調みたいな雰囲気があって、さくらインターネットにも同じ雰囲気を感じます。だから、そこへの親和性が高い人は向いているんじゃないでしょうか。 

また、比較的大きな会社ではあるけれども、かと言って、個々人が「言われたことをやる」だけでなんとかなる規模でもないんですよね。だから、自分で考えて他の人と議論して行動に移せる人がマッチしていると思います。 

スキルや経歴の面ではどうでしょうか? 

個人的には、スタートアップ経験者に来てほしいです。さくらのクラウドはプロダクトとしてインパクトのあるものを作っていかなくてはいけないので、そのためにはスピード感も大切なんですよ。スタートアップ経験者はスピード感がありますから。 

ただ、スタートアップって大きい企業に比べてルールがかっちりしていないところが多いので、制約や文化的ギャップを感じるかもしれません。でも、制約に対して不満を言っていてもしょうがないので、それを踏まえてどうバリューを出すかに注力できる人と働きたいですね。 

さくらインターネットのビジョンは“「やりたいこと」を「できる」に変える” ですが、原さんが今後、さくらインターネットでやりたいことはありますか? 

さくらのクラウドはまだまだ機能が足りていない面もあるので、もっとマネージドサービスを拡充させたいです。 

また、僕自身がスタートアップの出身だからこそ、「国産クラウドプラットフォームを通じて国内産業、とくにスタートアップを活性化させたい」という思いがあります。いままで長いことサーバーエンジニアをやってきて、サーバーコストに悩まされてきた身なので、よりランニングコストが低い環境を提供したいですね。大手の外資系クラウドと違って、さくらのクラウドは国産のクラウドプラットフォームなので為替の影響を受けませんから、その強みを活かしたいです。

さくらのクラウドを通じて、よりスタートアップコミュニティとエコシステムを盛り上げることに貢献したいと思っています。 

原さんのある日のスケジュール

5:00起床
1日の始まりは日課のトレーニング
6:00朝食
子どもと一緒に朝食を食べる 
7:00業務開始
「さぶりこフレックス」で早めに始業。自分の作業を進める
9:30ミーティング
チームメンバーとの朝会に参加
12:00昼食
13:00作業タイム
16:30退勤・送り迎え
退勤後、子どもの習い事の送り迎えに向かう

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執筆

吉玉サキ

エッセイも取材記事も書くライター。 北アルプスの山小屋で10年間働いていた。著書に『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』がある。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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