ストレスが溜まる上司の言動にはその場で反撃しよう。

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睡眠時無呼吸症候群になった。

睡眠時無呼吸症候群(重症)と診断され、この夏からCPAP(シーパップ)治療を続けている。簡単に説明すると、機械装置で鼻から空気を送り込むことで気道を開き、寝ている間に無呼吸状態にならないようにする治療法だ。鼻に酸素ボンベを装着しているようなイメージ(くわしくはネットで調べてみてください)。

睡眠時無呼吸症候群の原因は不明だ。「肥満」や「鼻の穴が狭い」といった明確な要因がないため、「ストレス」が原因ということになっている。公式には、家庭ではノー・ストレス状態ということになっているので、ストレスを蓄積しているのはもっぱら仕事や職場環境になる。仕事や職場で蓄積したストレスで心身の調子を崩している人は多い。より深刻な病気を患う人もいる。最悪、命を落としてしまう事態もある。

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ストレス原因は変化する。

ストレス・ゼロが理想だがそれは不可能だ。そのためストレス解消が重要になる。一般的に営業職はストレスが大きい職種と言われている。それでも、僕自身は、若いころ、消化できないレベルのストレスを感じたことはない。営業ノルマにストレスを感じるならノルマを達成すればよいだけだった。自分次第でどうにでもできた。趣味に没頭して、美味しいものを食べていれば消化できていた。

ただし、それは管理職になるまでの話。管理職になって、上下左右から圧をかけられるようになった。仕事マシンとなって、課せられたノルマや目標をこなせば解消できたこれまでのストレスとは別の種類のストレスがアドオンされたのだ。

知らず知らずのうちにストレスは増していた。上からのノルマ、下からの期待、同僚からの妬み。営業という仕事から離れた会社組織の中で生まれる、どうでもよいけれど無視できない、しつこいトイレ汚れのように、圧力がストレスとなって蓄積していたのだろう。その結果が睡眠時無呼吸症候群(重症)だと思う。

ストレス解消について真剣に考えてみた。

振り返れば、ストレスの大きさや種類の変化にともなった、解消の方法をアップデートするのを怠っていたのが失敗であった。新卒と中間管理職では仕事と職責が異なるように、ストレスも異なる。当然、解消方法が違うものになる。

CPAP治療をきっかけにストレス解消について真剣に考えるようになった。ストレスフルな会社員生活をやめるのがベストだ。「ストレスがきついから会社員やめていい」というつぶやきに対して家族から返ってきたのは「会社員をやめて何をするの?」「コンマ1秒でも生活レベルは落としたくない。ましてや数か月無職なんて」という冷たい言葉であった。

数秒で脱サラの線は消えた。会社要因のストレスはなくならない。となれば、受けるストレスをどう溜めないようにするかという問題になる。それを真剣に突きつめて考えたら、いくつか解決策を見つけることができた。

ストレスを感じたらその場で処理すればよい。これが大前提。たとえば、会社組織においてストレスの大きな部分を占めるのは上司の言動である。会議で心ない言葉を浴びせられたときストレスを感じる。ムカつく。胃がきりきりと痛む。耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び、仕事を終えてから、酒やカラオケやスーパーマリオブラザーズワンダーで解消する。解消された気になる。

ここが盲点なのだ。言動を受けてから解消行動までの数時間の間にストレスは蓄積されている。ストレスを蓄積させないためには、上司からストレスフルな言動を受けたときに即座にストレス解消行動を選択する必要がある。

上司の言動にはその場で反撃する。

僕が編み出した方法をお教えしたい。上司からストレスにつながりそうな言動を受けたらその場で口に出していくのである。ムカついたらムカつく的な言葉にして吐き出すことによってかなりストレスが圧縮される。実際に試したテクニックなので信用してほしい。

ただし、ストレスに反撃する言葉を口にすることは、相手(この場合は上司)が喜ばない言葉を口にすることとほぼ同義だ。上司の言葉にストレートに「うっせー」「ムカつくんだよ」とAdoちゃんの歌のように言い返せば、さらなる攻撃を受けてより多くのストレスにつながりかねない。ここで編み出したのは後出し作戦である。即座に反撃の言葉を吐き、予想される災厄をさけるためにフォローの言葉を付け加えるのである。

パターン1「上司が魂を揺さぶるようなバカな発言をしたとき」

会議や上司がバカバカしい発言をしたとき、たとえば現実味のない有利な条件を得意先にぶつけてみろ的な無茶な発言をしたときは、ストレスを感じる。そのときはストレートに口に出してみるといい。「なんでこんなにバカなんだ」と。胸がすーっとする。ストレスになりそうなムカつきが消えていくのを実感できる。

肝心なのは、このあとだ。放置していると上司からの反撃にあう。上昇した血圧が下がるのを待ってからこう付け足す。

「私は」

「私は」によって、「なんでこんなにバカなんだ。私は」となり、上司からの反撃の芽を抑えられる。上司側からみれば《自分の発言は部下を絶望させるほどの価値があるもの》と受け取れる。なお、その場しのぎという意見もあるかと思うが、いいじゃないか、ストレスを溜めないことが第一なのだから、と反論しておく。

パターン2「上司がくだらない意見を出してきたとき」

会議などでは上司が代案を出してくるときがある。「こういうやり方もあるのではないか」というおせっかいなアレだ。もちろん議論する価値のある代案はある。だが大方は議論するのも無駄なゴミクズである。議論にいっちょ噛みついて存在感を主張する目的で生産されるゴミだ。

くだらないものは率直に「くだらない意見ですね」と言ってしまおう。

ストレスで命を縮める必要はない。上司はこめかみのあたりをピクつかせるかもしれない。それくらいの反撃をしてもよい。もちろんこのままでは「くだらないとは何だ!」とブチ切れられるので、こう付け加える。

「議論を活発にするために、あえてくだらない意見を出していただいてありがとうございます。本来であれば私がやらなければならない仕事なのに、助かります。うわー実にくだらない意見ですね」

ポイントは意見そのもののくだらなさそのままに微妙に褒めていくことである。褒められて嫌な気分になる人はいない。

パターン3「経営者目線」

社員に対して「経営者目線/視点を持って仕事に当たれ」と言うケースもある。個人的には会社上層部がこの手の発言をはじめたら黄色信号が点灯していると思うけれども、発言ひとつで退職するわけにもいかない。そもそも経営者と社員は違う。社員は経営者目線で考えなくてもいい。権限や給与を与えられていないからだ。いいかえれば、この発言は取締役以上の経営者としての仕事を放棄する宣言だ。

この手の宣言を受けると、都合のよいときだけ経営者にしやがって、という黒い気持ちが沸き起こって、ストレスが溜まってしまう。この場合、率直に「我々は経営者視点を持てません」とはっきり言うべきだ。「持てないとは何だ!」という反撃が予想されるので、こう付け加えよう。

「私に経営者になれるほどの能力がないことは明確。にもかかわらずそう言っていただけるのは激励ですね。参考にさせていただきますので、経営者目線で仕事に当たる姿を見せてください」

嫌味を薄く入れて褒めている風に話すのがコツである。

これらのご利用は計画的にお願いします。

心身の健康が大事。

以上のように、ストレスにつながりそうな上司の言動に対しては即座に言葉に吐き出してストレスを解消していこう。アドリブが苦手な人、圧力を感じるとうまく言葉が出てこなくなる人は、事前にある程度の言動を予測して、フォローの言葉を考えておくとよいだろう。ChatGPTに考えてもらうのもありかもしれない。

最後になるが、仕事にはストレスがつきものだ。だから、あらかじめストレスに対応した解消法を見つけておく。そして溜めずに迅速に消していくこと。副業が許されているならストレス発散をかねてやってみるのも一手だ。今回ご紹介した速攻反撃ストレス解消法でも、ストレスが消えないようなら、職場や仕事を変えよう。何よりも大切なのは健康な心身の維持であって、仕事を無理に続けることではないのである。

 

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