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PNG esports まさしさん「勝ちにこだわるが、楽しむ気持ちは忘れない」

関西を中心に大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALで活動行っており、さまざまなオフライン大会に参加するプロゲーマーのまさしさんにインタビューをしました。

まさしさんプロフィール

まさしさんプロフィール

PNG esports 所属。本拠地 京都府。関西を代表する格闘ゲームプレイヤー。大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALをプレイし、さまざまなオフライン大会に参加。多数の好成績を残す。

大会歴

  • Smash World Tour 2021 Japan Online Qualifier Tamisuma スマブラSP 13位(クラウド)
  • SUMABATO x CYCLOPS #98 スマブラSP 優勝(クラウド、ルキナ)
  • Weekly Sumabato SP #32 スマブラSP 優勝(クラウド、ルキナ)

大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALとは

2018年12月に任天堂からSwitch向けソフトとして発売された対戦アクションゲーム。ニンテンドー64向けソフト『任天堂オールスター 大乱闘スマッシュブラザーズ』(通称:スマブラ)から続く人気シリーズです。

任天堂の『スーパーマリオブラザーズ』や『星のカービィ』、『ポケットモンスター』『どうぶつの森』などの人気ゲームタイトルや、他社ゲームからゲストキャラクターが登場します。。小学生から大人まで楽しめる設計となっており、有名なキャラクターたちがステージ上で戦って相手を場外に飛ばす、愉快なアクションゲームです。

eスポーツプレイヤーになるにはゲームを楽しむこと

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――いつからスマブラのeスポーツプレイヤーとしての活動を始めましたか?

 

高校生の時にニンテンドーゲームキューブ用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズDX』が発売され、その作品からスマブラを始めました。特別なきっかけとかがあったわけではなくて、大会ルール※で友達と遊ぶことが、ただただ面白かったです。その延長線で地元の大会に出場していて、気づいたらeスポーツプレイヤーになっていました。普通にゲームを楽しんで遊んでいたら、こうなっていました。

※大会ルール:プレイヤー同士1対1のゲームで戦闘補助アイテムなしの真剣勝負

 

――まさしさんが思う、このゲームの一番面白い部分はどういったところですか?

 

キャラクターの数ですね。スマブラは任天堂のゲームですが、他のゲーム会社からの参戦ファイターもいます。たとえばファイナルファンタジー、ストリートファイター、ペルソナなどがあり、自分の好きなキャラで戦えるところが特徴だと思います。87体もいますからね。

最初の目標「大会優勝」達成できるのに約3年半

――今までの競技人生で記憶に残っている大会と、スマブラSPで記憶に残っている大会があれば教えてください。

 

過去の大会でいうと、20歳の時に「JGT(ジャックガーデントーナメント)」という、当時のアメリカTOP1、2の選手を招待して、国際交流も兼ねた大会が京都でありました。そこで団体戦は優勝、個人では3位になれたのは今でも覚えています。

もう1つは、スマブラfor Wii Uがリリースされた時に、最初に立てた目標が「スマバト」という大会で優勝することでした。ゲームが発売されてから3年半、新作が出る半年前のスマバトでようやく優勝できました。そこまでの大変な道のりなどもあり、とてもうれしかったですね。

スマブラSPでいうと、1つは関西で開かれたKSBという、複数のゲームタイトルで同時におこなわれた大会がありました。その大会で準優勝できたのは印象に残っていますね。成績が良かったのもあるんですけど。

あとは、「VOYAGE(ボヤージュ)」という総勢512人の出場者で、4日間の予選をおこない、予選の成績TOP8が本戦に進めるという大会ですかね。1〜2日目の成績が悪く、4日目でギリギリ本戦出場が決まったので、それも記憶に残っていますね。

所属チームPNG esportsについて

――まさしさんから見てPNG esportsはどんなチームですか。

 

PNG esportsは、選手にとってやりたいことを自由にやらせてもらえている印象ですね。自分のやりたいことを広告塔として活動させてもらえているので、縛りがあまりないと言いますか、のびのびやらせてもらえています。

 

――PNG esportsに加入してから変わったことはありますか?

 

特別変わったことはないですけど、強いていうなら、大会会場とかで「写真撮ってください」と言われる時に、上着を脱いでユニフォームで写真を撮るようになったことですかね。それ以外は今まで通りですかね。

初志貫徹「ゲームを楽しむこと」が毎日の練習で強くなる秘訣

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――普段はどれくらいゲームの練習をされていますか?

 

ゲームの練習は、平日では2時間ぐらいですかね。休日も2〜3時間ぐらいで、多い時は5〜6時間ですね。練習OFFの日がないわけではないですけど、全くゲームに触れない日はありません。単純に遊びたいので。なので何かしらの形で、毎日スマブラには触れていますね。

YouTubeでの配信活動も練習の一貫になっています。よくオンラインの大会に出るのですが、配信はその雰囲気に慣れると言いますか、実際の大会と同じルールでゲームをすることで、そのルールにも慣れることができます。配信ではそのようにスマブラを遊んでいますね。

私にとってゲームは「練習」というより「遊びの延長」に近いです。義務でやると、しんどくて続かないと思うんですよね。もちろん勝ちにもこだわりますが、こだわりすぎないようにするのが大切だと思います。楽しむ気持ちは忘れないようにしていますね。初志貫徹といったところです。

大会には積極的に参加し、ゲームを楽しむ

――普段はどれほどの頻度で大会に出ていますか?

 

決まった頻度とかではなく、出られそうな大会があったら出ようと考えているぐらいですかね。今はコロナの兼ね合いもあって、全然出られていません。コロナが流行る前は、週1回ぐらいのペースでオフラインの大会がありました。出られる時は出ていましたし、月に1回ぐらい大きな大会があったらそれにも出るって感じです。

配信活動は毎回2時間!

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――YouTubeに投稿している動画は、撮影から編集まで自分でしているのですか?

 

はい。とは言っても、私の動画自体は配信から切り抜いて編集して投稿しているので、そこまで大変ではないです。「こんな動画を撮ろう」などの企画は特にしないですね。配信を毎回2時間ほどおこなうので、その配信中に動画にできそうなものがあったらいいなという感覚です。

「ゲーム中に動画化できそうだな」という試合があったら、このまま配信中に解説をしてみようかなとか、ゲームコンボの場合には「こんな繋がりからこうしたら、うまいこといきそうやな」とか考えていますね。

配信だけでなく動画投稿もおこなっており企画からしっかり考えて撮影することもよくあります。動画を作る時は視聴者に分かりやすい解説ができるように心掛けて行っています。

大切なのは自分もみんなも「楽しむこと」

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――プロゲーマーとして心掛けていること、気をつけていることなどはありますか?

 

ありきたりかもしれませんが、やはりチームには迷惑をかけたくないので、SNS上での発信内容や、発言には気を配っていますね。

 

――尊敬するプレイヤーなどはいますか?

 

スマブラの開発にも関わっていた9Bさんという方がいるのですが、この方が誰よりもスマブラを楽しそうに遊んでいます。この方がきっかけとなる部分もあり、今の自分の「楽しむ」ってスタイルがあると思いますね。「楽しむ」スタイルだから、長続きしているとも思います。そんな意味では、9Bさんが尊敬できる人ですかね。

 

――まさしさんにとってのライバルはいますか? 

ライバルはいないんですよね。僕は自分のことで必死で、誰かを意識しているというより、自分がひたすら上手くなろうと思っています。なので、特別なライバルなどはいないです。強いていうなら、ライバルは自分自身ですね。

プロゲーマーは「目標」ではなく「手段」の1つ

――いつからプロゲーマーを目指されていましたか?

 

正直、プロはそこまで目指していなかったです。個人でもやりたいことはできていたので。「なりたいな」と考えたこともありましたが、目指していたわけではないですね。 だけど、「PNG esportsに入ったら違う経験もできそうだな、面白そうだな」と思ったので、PNG esportsに加入させてもらいました。

「プロになるのが目標だった」わけではなかったですね。プロになるというよりは、自分のやりたいことをやりたいなって思っています。今だったら自分の活動がチームにもプラスになったらいいなと思って活動しています。

 

――プロゲーマーだけで生活していくことは可能ですか?

 

可能だとは思います。ただし、自分自身の活動が大切だと思います。「プロになったから生活できる」というわけではなくて、プロになったうえで配信活動なども頑張っていければ、可能ではないでしょうか。

プロゲーマーになるためには発信活動を積極的におこなうこと

――プロゲーマーになりたいと思ったら、eスポーツ専門学校などに行ったほうがいいですか?

 

これに関しては、僕が行っていたわけではないのでわからないです。無責任に良いとも悪いとも言えません。ただし、行かなくてもプロになれる場合はあります。

 

――プロゲーマーになるために、絶対にやったほうがいいことはありますか?

 

発信活動はしたほうがいいです。プロゲーマーって、言ってしまえばチームの広告塔になるわけじゃないですか? だったら、何かしら発信力、影響力が必要です。案件や宣伝をしたくても、みんなの、そして企業の目に留まらないと意味がないので、何かしらの発信活動はしたほうがいいです。

僕はYouTubeしか使ったことがないので、他のプラットフォームの事情とかは分かりませんが、やはり王道のTwitchとかYouTubeがいいと思います。

 

――今、プロゲーマーを目指している人にアドバイスをお願いします。

 

ゲームの活動でやりたいことがあったら、とにかく行動することですかね。例えば、大会があります。あるけど会場が遠いし、お金もかかるからやめようかな…となるのではなく、それでも行動に移したほうが、今後の活動に活きるので、積極的に活動すべきだと思います。

 

――まさしさんがプロになった、いちばんのきっかけを教えてほしいです。

 

配信をしていたこともそうだし、SNSでの言動も気をつけていたので、そこかなって思います。発信するとフォロワーも必然と増えるので、そこらへんには気をつけていましたね。

配信活動を始めた当初は、視聴者はすぐにはつきませんでしたね。時間はやっぱりかかると思います。なので、配信活動もすぐに諦めずに、やり続ける必要があると思います。

今後の活動について

――今後、eスポーツの競技シーンがどうなってほしいと思いますか?

 

スマブラプレイヤーのライトユーザー層をはじめとした、いろいろな人に見てもらえるようになったらなと思っています。ライトユーザーの人たちにも、「こんな大会があるんだよ」って知ってほしいですね。

 

――近い目標と最終目標があれば教えていただけますか?

 

近い目標は「篝火」などの大型大会でTOP8に入りたいなって思っています。欲を言えば優勝ですが、ここは謙虚にTOP8にしておきます。最終目標は、特にないですかね。大会で結果を残したいですし、YouTubeの数字も伸ばしたいなとは思っています。

 

――今後のまさしさんに期待していいでしょうか?!

 

はい!! 期待してください!!

 

 

協力:大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校
編集:株式会社PACkage、全日本大学eスポーツ対抗戦実行委員会

 

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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