長年勤めた部署からの異動。ポジティブにとらえられた理由は?

ES(エンプロイーサクセス)実現のためにできることを考える」をテーマにしたこの特集では、実際に異動を経験した方や異動を受け入れた方、キャリアコンサルタントの方などにお話をうかがいます。

第3回目の今回は、長年、データセンターで業務に従事したあと、テクニカルソリューション部に異動し、現在はセールスエンジニアとして従事する宮下頼央。異動について「ポジティブにとらえた」と言います。その理由や、異動後、実際にどう感じたのか話を聞きました。

宮下頼央プロフィール写真

宮下 頼央(みやした よりお)

2005年、さくらインターネット入社。データセンターにて運用業務を経験後、2017年にテクニカルソリューション部に異動し、現在はセールスエンジニアとしてお客さま対応に従事。

「異動も悪くない」と思った

ーー宮下さんは、いつさくらインターネットに入社しましたか?

2005年11月です。データセンターのシフトスタッフとして入社しました。所属は、運用の部署です。具体的な業務は、ハウジングのお客さまの対応、専用サーバの構築、パーツ交換、障害対応などです。最初の1年はそういった感じで、そのあとは、データセンターの責任者としてスタッフ採用や運用手順書の作成などをしていました。さまざまなデータセンターでの業務をおこないましたが、管理者としての経験が長いです。

ーー現在の部署に異動したきっかけを教えてください。

2017年3月ごろに、社内外のテクニカルな相談を受けたり、営業メンバーと一緒にお客さまに提案をおこなうテクニカルソリューション部への異動を打診されました。私は入社以来、2005年から2017年までずっとサーバ運用関連の仕事をしていましたし、社歴も長かったので、「異動するのも悪くないかな」と思いました。

テクニカルソリューション部なら、これまでの知識や経験も活かせるだろうと思い、「異動します」とほぼ即答した記憶があります。

異動について、心理的な障害もとくに感じませんでしたね。ほかの会社だと、一部署で長く勤めるのはあまりないことだと思いますし、私自身はポジティブにとらえていました。

ーー当時のテクニカルソリューション部について、どのような印象を持ちましたか。

当時は、業務範囲がいまほど明確ではありませんでした。先に異動したメンバーが業務の整理やリストアップするためのドキュメント作成を進めてくれていたので、私も途中から加わり一緒に取り組みました。現在は業務整理が進んでいます。

お客さまとのやりとりが新鮮

宮下の画像

ーー現在の業務について教えてください。

セールスエンジニアとして、営業担当者に同行し、お客さまからの技術的なご質問に回答したり、提案書の作成をしたりするのがおもな業務です。

私は北海道の拠点所属ですが、営業案件は北海道に限りません。コロナ禍以降は、直接お客さま先へ往訪せず、リモートで対応することが多くなりました。

ーーそうなんですね。今後もリモートワークで対応するのでしょうか?

そうですね。テクニカルソリューション部のほかのメンバーもリモートです。リモートのほうが効率がいいですし、とてもやりやすいと感じています。

そのほかにもリモートワークで助かったことがあります。

子どもがまだ小学校に上がったばかりなのですが、私が住んでいる地域では、集団登校をしていないんです。近所に同じ年ごろの子どももいなくて、ひとりで登校するのが不安だというので、慣れるまで一緒に学校に行っていました。

就業時間を変更せずにできたので、非常に助かりました。以前なら移動時間がありましたので、子どもの登校に付き添うのは難しかったと思います。

私はさぶりこができる前からさくらインターネットにいますが、制度的にもどんどん良くなってきて、働きやすい環境が整ってきていますよね。

異動で感じたメリット

ーー実際に異動してみて、どのように感じていますか? 

入社から異動するまで、ずっと運用の業務をおこなっていました。社内の方とのやりとりが多かったので、それまではあまり対外的な仕事はしていなかったんです。それが、異動後ガラッと変わり、お客さまと接することがメインになりました。

お客さまと直接やりとりさせていただくのは、とても新鮮でしたね。お客さまの気になっている話題がダイレクトに入ってきますし、さくらインターネットが提供するサービスの具体的な使い方についても聞けます。そういった会話から新たな発見があるので、良い経験になっていると思います。

ーーそれまでの経験で得たスキルは活かせていますか?

データセンターの仕様や、ハウジング関連のお問い合わせがあった場合には、以前の知識が活かせる場合もありますね。

あと、社歴が長いので、社内の誰がどういったことを担当しているのかはだいたいわかっていました。どういうときに、誰に相談したらいいか、という点では困ることはなかったです。

一方で、さくらインターネットが提供するクラウドサービス全般については、社内にいながらあまり使う機会がなかったんです。異動したあと、実際にサービスを使ってみて勉強し、知識を身に付けていきました。他社サービスとの比較をする必要もありますので、他社資格の勉強もしましたね。

試してみる価値はある

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ーー「異動すること」については率直にどう思いますか?

いま振り返って考えると、もっと早く異動すればよかったなと思います。

会社や仕事によっては、3年などの短いスパンで異動することもあると思います。そこまで短くなくてもいいかもしれませんが、ある程度短いスパンで異動するほうがいいのではないでしょうか。自分のやりたいことや、突き詰めたい方向性をつかむためにも、いろいろな経験をするのはいいことだと思います。

仮に、あと1、2年後ぐらいに異動を打診されたら、検討はすると思います。これまでのキャリアと関連がある部署であれば、異動のハードルは低いですね。

ーー宮下さんがこれからチャレンジしたいことについて教えてください。

自分自身は、まだまだ勉強が足りないところが多いと思っています。自分の弱点を克服したいですね。

お客さまのなかにはWebアプリの開発者の方がいらっしゃいます。私自身は開発の経験がありませんので、そういった方々のお悩みを実感することができないんですね。経験がなくても、お悩みを聞くことはもちろんできるのですが、やはりつかみ切れないところもあります。なので、開発の知識を身につけるためにも、自分で実践できることは試しながら勉強しようと思っています。

また、他社からのサーバ移行を検討されるお客さまの対応も増えています。そのためには、他社サービスを知ることも重要だと思っています。他社のものがわかっていないと、自社のサービスをどう生かしていくかもわからないですから。他社サービスの勉強にも引き続き取り組むつもりです。

ーーこれから異動をするかもしれない方に対して、異動を経験した宮下さんだから言えることがあれば教えてください。

ひとつの場所に留まっていると、その集団独特の考え方などがあるので、視野や知識が狭まってしまう、ということはあると思います。異動することで、新しい視野を得られるかもしれませんし、環境を変えることで自分自身が変わる手助けになるのではないでしょうか。

環境を変えるという意味では、社外活動や副業もいいかもしれませんが、おそらく、異動のほうがハードルは低いと思うんですよね。

異動をネガティブにとらえている方もいるかもしれませんが、とりあえずやってみないとわからないこともあります。試してみる価値はあるのではないでしょうか。

ーー宮下さん、ありがとうございました!

 

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