さくらインターネットのサービスは、個人だけではなく多くの法人のお客さまにもご利用いただいています。その BtoB の営業活動を担っているのが、CS本部 営業部です。営業部は、おもに大規模新規案件対応や大口顧客との関係深耕を担当するフィールドセールスグループと、新規顧客や案件創出を広範囲に担当するオンラインセールスグループにわかれています。
今回は、営業部 フィールドセールスグループのマネージャーを務める幸地 和也にインタビューを実施。業務内容や仕事のやりがい、これからの目標などについて聞きました。
さくらインターネットでのインターンシップ、アルバイトを経て、2018年に新卒入社。CS本部 営業部 フィールドセールスグループに配属。2022年10月より、同グループのマネージャーに就任。 既存大口顧客の対応のほか、フィールドセールスグループの数値管理、メンバー支援、他部署との調整などを担っている。
インターンシップ参加が入社のきっかけ
――さくらインターネットへ入社した経緯を教えてください。
大学時代、趣味で「さくらのレンタルサーバ」を使っていたなかで、偶然インターンの募集案内を見かけたんです。ちょうど就職活動を考え始めた時期だったので、参加してみたところ「この会社は肌に合っていそうだ」と直感しまして。その後、社員の方に「アルバイトをしてみませんか?」とお誘いいただいたんです。実際に働いてみて、主体性をもって働ける環境に魅力を感じました。そのまま新卒採用にも応募し、正社員として採用されたという経緯です。
――就職先としてほかの会社は考えなかったのでしょうか?
ITインフラ業界を中心に、ほかの企業も見ていました。ただこの業界は、プロジェクト型の業務形態が主流で、忙しさや業績に浮き沈みがあるタイプの企業が多いんですよね。僕はどちらかというと、安定した収益が得られて、長期的に成長していけるようなビジネスモデルに関心があった。アルバイトを通して感じた魅力も含めて、総合的に考えた結果、さくらインターネットが第1候補に挙がりました。
――幸地さんの求める環境にマッチしていたんですね。配属先のフィールドセールス部門での仕事は、未経験ということで苦労も多かったのでは?
そうですね。当社の場合、モノを売るタイプの営業ではなく、お客さまにヒアリングし適切なサービスを提案するソリューション営業なんです。複合的な要素が絡み合ってできているシステムを理解するのは大変でしたし、最初はわからないことだらけで、日々勉強でした。
フィールドセールスの業務内容・ミッションとは?
――フィールドセールスグループの業務内容や役割について教えてください。
営業部は、オンラインセールスとフィールドセールスの2グループにわかれています。僕の所属するフィールドセールスグループでは大規模新規案件の対応や、大口顧客との関係深耕をおもに担当しています。オンラインセールスグループに比べて対応件数は少ないのですが、そのぶん一社一社、お客さまの成長に合わせた支援をおこなっています。
――お客さまと長期的におつき合いしていくお仕事なんですね。
そうですね。「お客さまの LTV(※)を最大化すること」が営業部のミッションの1つです。その実現のために、システム導入にかかわる管掌部門や担当者、それぞれの関心やお悩みごとなどの情報を図式化した「カルテ」をお客さまごとに作成し、チームで共有しています。これを参考にすることで、お客さまの課題やニーズに合ったご提案ができるようになるんです。
※Life Time Value(顧客生涯価値)の略で、顧客が企業との取引を開始してから終了するまでの間に、その顧客がもたらす利益を表す指標。
――徹底的にお客さまに寄り添っているんですね。
そうですね。ときにはお客さま側の保守業者、開発技術部の方と協力することや、クラウドインフラを主軸として複合的にサービスを提案することもあります。自由な提案ができるぶん、多角的・複合的な視点が求められるので、頭をひねる必要がありますね。大変ではありますが、それがこの仕事のやりがい・おもしろさだと思っています。
――お客さまと直接お話する機会が多いということで、業務の調整など大変な面もあるのでは?
コロナ禍を経てフィールドセールスグループでも、オンラインで商談するケースが増えてきました。とはいえ、外出や出張の機会は他部門に比べると多いかもしれませんね。そこはお客さまのニーズに寄り添って、臨機応変に対応しています。
また、ここ数年は組織変革を進めていて、僕の入職時に比べてかなり働きやすくなったように思います。たとえば商談の際、テクニカルソリューション部のメンバーが同席し、技術的な部分をフォローしてもらうようにするなど、分業し協力するチーム体制を整えてきました。
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チームプレーで目標達成をめざす
――2022年からはマネージャーに就任されています。新卒入社4年目という若さでの抜擢ですが、ご自身ではどう捉えていますか?
プレイヤーの際には、バリューの体現、全体最適を軸に置いた行動、新しいサービスへの積極的な関与と拡販を軸に動いていました。そういった行動を、マネジメントのスキルに期待を寄せて「マネージャー」という役割を与えてもらったのだと捉えています。試行錯誤ですが、メンバーを先導しつつも、それぞれのメンバーがパフォーマンスを発揮できるようなサポートを心掛けています。実際、年齢や役職による序列はなく、フラットに意見を交わすことができています。
――個人の評価についてはどのような基準でおこなっているのでしょうか?
さくらインターネットでは、社員に求める行動指針として「肯定ファースト」「リード&フォロー」「伝わるまで話そう」という3つのバリューを設定しています。営業部においても、これらをブレイクダウンした指標の達成度合いを評価しています。営業は社内外の人との深いかかわりあいで成り立っている仕事です。ハードなネゴシエーションが必要な場面もあるなかで、この3つのバリューは非常に役立ちます。
また、営業部門としてはめずらしいかもしれませんが、いまは個人のノルマを設けていないのも特徴です。チームの予算を設定して、その数字に対してどれだけ貢献できたかという軸で評価をおこなっています。
――個人のノルマがないことで、チームプレーの風土が醸成されそうですね。
そうですね。たとえば「あの人にはよいお客さんがついていてずるい」みたいな話も聞かなくなりました。チーム予算を設定したことで、メンバー間での情報交換や知見の共有が活発になった気がします。
メンバーみんなが力を発揮して輝ける環境づくり
――どんな人がフィールドセールスに向いていると思いますか?
好奇心旺盛な人ですね。IT業界はトレンドの移り変わりが激しいので、日々の情報収集は欠かせません。いろいろな知識を習得しなければいけないので、それを苦行ではなく楽しめるような、好奇心の強いタイプの人が向いているのではないでしょうか。
また、営業未経験の方、たとえばエンジニアの方などでも、「お客さまに対面し、要望をヒアリングして、ニーズに合ったサービスを提案をする」という仕事に興味を持てる方、経験がある方には、フィールドセールスの仕事はフィットすると思います。
――最後に、幸地さんの目標やこれからの展望を教えてください。
IoT、ガバメント領域、機械学習、開発案件、SaaSサービスなど、より広く深い業界知識が必要なサービスの取り扱いが増えています。営業部としては、それぞれのプロフェッショナルを生み出しながら、組織として結果を出すことが求められるでしょう。マネージャーとしての目標は、メンバーみんなが力を発揮して輝ける、働きやすい環境をつくること。自分自身もスキルアップしながら、実現に向けて尽力したいと思います。
(撮影:ナカムラヨシノーブ)