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バズーカ岡田こと岡田隆教授が語る「筋トレがもたらす仕事へのメリット」

「大胸筋が歩いてる! バズーカ岡田です」

毎回、このセリフと共にはじまるYouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」。バズーカ岡田こと岡田隆さんは、日本体育大学の教員をしながら2社の代表取締役、1社の取締役として会社経営に関わり、ボディビルダーとしても活動。書籍も数多く出版しており、これまでに出した著書は累計で100万部を突破しています。

さまざまな活動をしながら2022年には博士号を取得。4月からは日本体育大学教授に就任(以前は准教授)しています。そんなパラレルキャリアを実践する岡田教授に、タイムマネジメントや今後やりたいことについて話を聞きました。

 

岡田 隆(おかだ たかし)さん プロフィール

岡田 隆(おかだ たかし)さん プロフィール

1980年生まれ、愛知県出身。日本体育大学 体育学部 教授。「バズーカ岡田」として多くのメディアに出演し、自身のYouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者数約25万人。「バズーカ岡田」の愛称は、太ももの筋肉がバズーカのようだと言われていたことが由来。2012年から2021年まで柔道全日本男子チーム体力強化部門長を務め、2016年リオデジャネイロオリンピックでは史上初となる柔道男子全階級メダル制覇、2021年東京オリンピックでは史上最多5個の金メダル獲得などに貢献。パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
バズーカ岡田オフィシャルサイト

ミッションは、ただ1つ

――岡田先生は日本体育大学の教授のほかに、ボディビルダーや会社の代表など、パラレルに活動されていますよね。

 

いろいろ活動していますが、ミッションは1つです。それは「筋トレを社会実装していく」ということです。そのミッションを実現するために、いろいろな活動をしています。

もともと大学教員になりたいと思ったのは、体育(スポーツ)科学分野の研究が必要だと思ったし、「研究者」が格好よかったからです。研究者に憧れて大学教員をやっている中で、研究はもちろん大事なんですけど、教育も同じくらい大事だと感じました。教え子たちが社会で活躍してくれたり、幸せになってくれることが大事だし、うれしいんですよね。

教え子たちを卒業させていくときに、社会とのつながりを強く感じるようになりました。そのときに「卒業後の先まで整備しないと教育は完結しない」と私の中で思ったんです。そのために、受け皿となるトレーニングジムを運営する会社を立ち上げました。働いているスタッフは、みんな教え子です。

研究やボディビルの実践で得られた私の知見が、教え子たちにもシェアされています。その教え子たちが活躍するトレーニングジムができると、お客さんなど、その知見を得られる方が増えます。結果、質の高いトレーニングやダイエットを実践できる人が増えて、社会がハッピーになるんです。

限られた時間の中で、できることをやるしかない

限られた時間の中で、できることをやるしかない

 

――ほかにもメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどもあり、相当お忙しいと思います。さらに今年は、ボディビル大会へも出場されるとうかがいました。

 

今年、4年ぶりにボディビル大会への復帰を目指しています。久しぶりにやってみたら、めちゃめちゃ時間かかるなと思って、やばいです(笑)。本当は週に6回はトレーニングしたいのですが、なかなかそうもいきません。忙しいときは、週4回しかトレーニングできないこともあります。でも、限られた時間の中で、できることをやるしかないです。

 

――タイムマネジメントが重要ですね。 

 

タイムマネジメントは、すべてにおいて重要です。

昨年まで柔道の日本代表選手たちをサポートしていましたが、選手たちはやることがたくさんあります。立ち技や寝技の稽古、走るトレーニング、ウエイトトレーニング、戦術の研究、相手選手の研究など、無駄なことをする時間がないんですよ。そこで重要なのがタイムマネジメントです。

タイムマネジメントがうまくできないと、自分のポテンシャルを最大限に発揮できません。

岡田先生が実践しているタイムマネジメント方法

岡田先生が実践しているタイムマネジメント方法

 

――岡田先生が実践しているタイムマネジメント方法を教えてほしいです。

 

私たちボディビルダーは、栄養素を摂取したり食事をした後に起こる、身体の変化への感度が高いんですよ。たとえば、糖質を取った後は頭がよく回ります。一方で食事後は、消化吸収をしているので、身体を動かせません。なので、食事後の時間には身体ではなく、頭を使う仕事を入れるんです。今日も、このインタビューの1時間前に食事をしています。食事をタイムマネジメントの材料として組み込んでいるんです。

ボディビルダーは大体3時間に1回食事をします。なぜかというと、タンパク質を定期的に補給することで太りにくくなるし、筋肉を発達させやすくなるからです。そうなると、3時間にひとかたまりの活動時間が生まれます。3時間だと長くて集中できないなら、1時間半(90分)2セットと考えればいいです。これってちょうど大学の講義時間と同じなんですよ。

だから私は、文部科学省の中にビルダーがいるんじゃないかと思っています。区切り良すぎるだろ、と。

 

――(笑)。ボディビルダーならではのタイムマネジメント方法ですね。ビジネスパーソンも、食事で糖質を摂取した後には意識的に頭を使う仕事を入れる方法は使えそうです。

 

食事してせっかく脳に栄養が行っているのに、頭を使わなくてもできる作業をするのはもったいないですからね。脳に栄養が行っているときに頭を使う仕事、栄養が行っていないときに頭を使わなくてもできる作業を入れる。そうすると効率が良くなります。これはすごく使えますよ。

時間でいうと、朝一番に重要な仕事をするのがおすすめです。しっかり睡眠を取って、朝ごはんに糖質の多い食事を取った朝は、休息と栄養がフルな状態です。仕事の質がとても良くなります。

ほかには、無駄な時間を使わないというタイムマネジメント方法も実践していますね。たとえば、通勤時間がもったいないので、職場の近くに住んでいます。通勤時間が減ったぶん、多く仕事ができますから。また、作業は外部に発注しています。YouTubeの動画を作るとき、撮影は自分でして、編集作業は外部の方にお願いしているんです。それ以外にも、自分でなくてもできる作業はどんどん外注しています。

自分にしかできないことに、時間を集中投下するんです。筋肉が尊ばれるのは、外注できないからなんですよ。

筋トレによって仕事もうまくいく

筋トレによって仕事もうまくいく

 

――筋トレによる仕事へのメリットってありますかね?

 

めちゃめちゃメリットでかいですよ! 結構、筋トレしている社長も多いですよね。筋トレすると体力や精神力もつきますし、体調管理にもつながります。せっかく筋トレするなら、いい身体になりたいと思うじゃないですか? そうすると、身体に良いものを食べるようになります。しかも筋トレすると、良い疲労感があるのでよく寝られるんですよ。

「運動・栄養・休養」というサイクルがきれいに回るので、健康になれます。

あと、筋トレって絶対に成果が出るんですよ。1日に1回筋トレすれば必ず成長するので、二度ともどってこない1日が無駄に終わらないんです。ビジネスをやっていると、思ったような結果が出なかったり無駄に終わってしまうこともありますよね。でも筋トレは絶対に結果が出るので、こんなにおいしい取り組みはないですよ。日々成長できるので、自己肯定感も高まります。

 

――すぐにでも筋トレしたほうが良いですね! とくにどういった方に筋トレをしてもらいたいと考えていますか?

 

中年やご高齢の方です。筋トレをしてもらって、健康を維持してほしいです。筋トレを週に30~60分すると、死亡・疾病リスクが10~17%減少するという研究*1もあります(東北大学大学院 門間陽樹講師、早稲田大学 川上諒子講師・澤田亨教授、九州大学 本田貴紀助教のグループによる研究)。

中年の方は働き盛りの大事な人材です。筋トレによって健康を維持できれば、大事な人材を失わずにすみます。

ご高齢の方は、筋トレによって足腰が強くなれば、介護が不要になるかもしれません。家族の介護負担もなくなりますし、介護にかかるお金や医療費も減るでしょう。日本は世界的にも高齢化率の高い国です。医療・介護にかかるお金を減らせれば、貴重な財源が教育や研究開発といったところに回せるのではないかと思っています。

長期休養の際、どのようにメンタルを保つか

――岡田先生は昨年、大病を患い2か月近く入院されました。ビジネスパーソンも、病気などで長期休養せざるを得ない状況があると思います。その間、メンタルが落ち込んでしまうと思うのですが、岡田先生はどのように対処しましたか?

 

私の場合は、こんなに筋トレができない期間はこれまでになかったので、自分の衰えゆく筋肉に対する恐怖感や自己嫌悪感はすごくありました。これはメンタル的にきつかったですが、それってどうしようもないので「考えても仕方がないな」と割り切ったんです。筋トレができない時間を勉強にあてたことで、新しい可能性が増えました。

いま思えば、すごくいい時間でしたよ。たくさん本も読めたし勉強もできました。論文も書けて、博士号取得にもつながりました。

思い通りにいかないときに、ただ腐るんじゃなくて、やれることを探してやるしかないです

バズーカ岡田こと岡田隆先生の「やりたいこと」

バズーカ岡田こと岡田隆先生の「やりたいこと」

 

――このメディアのコンセプトは「やりたいこと」を「できる」に変えるです。岡田先生の「やりたいこと」と、それを「できる」に変えるためにおこなっていることを教えてください。

 

筋トレ、食事術、睡眠方法を伝えていきたいです。その中でもメインは筋トレです。先ほどもお話しした通り「筋トレを社会実装していく」。これがやりたいことですね。

競技スポーツの分野では、2021年の東京オリンピックで私の中でのストーリーは終わりました。若者に対するアプローチも、YouTubeなどでまあまあできています。でも、一番身体に問題が出始める中年やご高齢の方々へアプローチしきれていないので、そこはしっかりとやっていきたいです。

そのためには、しっかりとした学術的な信頼性のある資格を作り、それを取得するトレーナーを増やしたいです。身体を任せられる人材を増やすことが必要だと思っています。いまは、パーソナルトレーナーになるために資格は不要です。すぐに国家資格みたいなものは出てこないと思うので、民間で努力するしかありません。

そう思い作ったのが「プロパーソナルトレーナーBODYMAKE検定」です。資格取得した人が、自分の家族やジムに来るお客さまを1人でも多く健康にしてほしいです。

あとは、さまざまな媒体で発信することも「筋トレを社会実装していく」ために必要だと思っています。だからテレビに出たりYouTubeで発信したり、本を出版したりしているんです。

アカデミックの世界では、こうした活動をしている人間はあまりいないので、批判をいただくこともあります。でも、「まあ、いいか」と思っています。それよりも、自分がやるべきことを進めていきたいです。

この業界には、研究者としての能力が私より高い人がたくさんいます。でも、世の中にわかりやすく伝える事ができるのは私だと思っています。人生1回なので、周りにどう思われようが、攻めまくりたいです。「大胸筋が歩いてる!」って言っている教授なんていないでしょ(笑)。

 

(撮影:ナカムラヨシノーブ)

執筆

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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