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坂東工が語る「パラレルキャリア」と「やりたいことが見つからない人へのアドバイス」

俳優・ナレーター・アーティスト・起業家など、パラレルに活躍する坂東工さん。毎シーズン話題を集めているAmazon Prime Videoの番組『バチェラー・ジャパン』『バチェロレッテ・ジャパン』では、司会進行役を務めています。

この記事では、坂東さんに「パラレルキャリア」を実践するうえで気をつけている点や、やりたいことが見つからない方に向けてアドバイスなどを聞きました。

 

坂東工が語る「パラレルキャリア」と「やりたいことが見つからない人へのアドバイス」

坂東 工(ばんどう たくみ)さんプロフィール

1977年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後渡米。俳優・ナレーター・アーティスト・起業家とパラレルキャリアを実践。『硫黄島からの手紙』などでハリウッド出演を果たした後、日本へ帰国。2011年、アーティスト活動を始動。初の個展に2000人以上を動員する。2015年、レザー作品が衣装美術家・黒澤和子の目に留まり、映画「真田十勇士」の衣装制作を依頼される。同衣装はアジアンフィルムアワード衣装美術賞にノミネート。2017年、世界40カ国以上で制作・放映される恋愛リアリティーショー『バチェラー・ジャパン』シリーズ1~4、『バチェロレッテ・ジャパン』の司会進行。2018年12月株式会社MORIYAを設立し、CEOに就任。現在はオーラアートという、人や場所、企業(コミュニティ)の持つエネルギーを色彩で表現する絵画を制作している。

坂東工さんがパラレルキャリアを始めたきっかけ

坂東工さんがパラレルキャリアをはじめたきっかけ

 

――坂東さんは、俳優、アーティスト、経営者など、パラレルキャリアを実践しています。パラレルに活動しようと思ったきっかけを教えてください。

 

夢や目標を持って、パラレルキャリアを選択される方が多いと思います。でも僕の場合は、自然の流れでそうなったというのが、正直なところです。よく「本業は何ですか?」と聞かれるのですが、全てが本業という捉え方ですね。俳優の時は俳優、アーティストの時はアーティストとしての顔になるという感じです。ただ、自分が望んでこうなりたい、という思いがないんです。

なので、自分自身にプレッシャーがないと言えばいいんですかね……。有名になりたい、お金を稼ぎたい、といった自己欲求よりも、こんなことしたら、人が驚いてくれるんじゃないか、喜んでくれるんじゃないか。そういうことをやっていると、心が豊かになっていくんですよね。僕はいま、いろいろな事業をやっていますけど「面白いことがやれればいいかな」くらいに思っています。

パラレルキャリアを実践するうえで気をつけている点

――パラレルキャリアを実践しているとマルチタスクが多く、切り替えが大事だと思います。坂東さんがパラレルキャリアを実践するうえで気をつけている点はありますか。

 

時間配分と健康管理は大切かなと思います。

現在、「オーラアート」という、人や場所、企業などのエネルギーを色彩で表現するアートの仕事が多く、アトリエでお客様をお迎えしているのですが、どうしても仕事の都合で、深夜に撮影があってそのまま翌日寝る間も無くお迎えするということも。

そんな時、普段から身体を動かしたり、お酒の量を気にしたりと健康管理に気をつけておくと、心と身体の状態を整えやすいかなと感じます。基本的なことですが。

踏み出せない方へのアドバイス

――パラレルキャリアを始めたいと思っても、なかなか踏み出せない人も多いです。そういう方に向けてアドバイスをいただけますか。

 

自分が面白そうだなと感じたら、1日でも早く始めたほうがいいと思います。

そんなに気張らずに小さなきっかけでもいいからホイホイと始めちゃうんです。僕は3日坊主でもいいと思っています。例えば新しいことを始めてみて、3日しか続かなかったとします。それでも「やってみたいことに対して経験を積めた」という事が大切かなと。

自分に合うか合わないかは経験してみないとわからないので、どんどん挑戦をしていくといいと思います。

例えば、3日坊主を3か月続ければ、30個も新しいことを経験できるわけですよね。

その中で1個でも夢中になれるものが見つかったなら、素晴らしいことです。

アートで一番大事な部分は「既存の概念を超えていく」こと

アートで一番大事なのは「創作」

――坂東さんはアート事業をされています。世界と比べると日本のアート市場は小さいと思うのですが、規模を広げていくためには何が必要だと考えますか。

 

アートで一番大事な部分は「既存の概念を超えていく」ことだと思っています。例えば、漫画家さんや建築家さんもアーティストです。こうした方々の創作をアートとして受け入れていくことも大切かなと思います。 言ってしまえば、漫画も「絵」ですから。そこにストーリーが載っていて…そのような創作活動は全てアートと言えるのではないでしょうか?

日本のアート市場が小さいというのは、「世界で認められているアート」という概念が「アート売買などの流通にのったもの」だけに価値があると定義されているからというだけのことです。

僕は海外を多く経験しましたけれど、日本の漫画は世界でもすごい人気ですよ。しかし、我々は漫画をアートとしては捉えていないですよね。

もちろん、漫画とアートの間には間違いなく線引きはあるのですが、自分の経験や感覚を超えるようなシーンをみて「概念」の破壊や再生が起きたりしますよね。そういうことがアートの本質なのではないかと感じています。

 

アートを事業としてより規模を広げていくことを考えるのなら、「スター」を作るということがシンプルな方法かなと思います。

昔はSNSなどの情報が未発達だったので、作者の顔を知ることもなく作品だけが一人歩きをするようなことがほとんどだったのですね。これからのアートは作家自身の想いやパーソナリティーに共感し「その一部を手にする」という感覚に近いものが生まれてきていると思います。ですので、ビジネスとして考えるとすると、共感を呼ぶ見せ方を創っていくことで拡大するということがもっともシンプルな方法だと思います。

僕は「アートは買う、売る、見るの時代から、”活用する”時代に入る」と、お伝えしています。アートのコンテンツが社会を豊かにしていくために、どう生かしていくかを考えると、ビジネスと非常に近いものがあるんですよね。

例を挙げると、工事現場と組んで壁画を作りたいと思っています。大きなビルの施設などを作る際には、完成まで何年もかかります。その間、工事現場は周りから見ると殺風景なものに感じられますが、そこにモザイクアートを創ってしまったらその場所はアートな空間になり、インスタスポットや何かしら心が豊かになる彩りが生まれるのではと。そんな風にアートが街にナチュラルに馴染んでいけばいいな、と思っています。

 

――なるほど。企業もアートを意識する必要がありそうですね。

 

企業が活性化していくには、DXの作り方を考えていくことがとても大切になると思います。その中で、アートを活用してブランディングを進めているのが大手企業に多いことを考えると、さすがだなと思いますね。

この先、循環型の社会に移り変わっていく際に、アートを活用するということは、とても良い取り組みになると思います。 先ほどもお話ししたように、アートという概念は「既存の概念を更新していく」ということと捉えるならば、本来自由で「枠」がないようなものかなと思います。

今まで活用できなかった空間を利用したり、廃材を利用したり、または、オフィスに彩りを添えることで、心身が整うということなど、様々な効果をもたらしていくものです。 そう言った意味で、活用することを意識するのはとても豊かなことだと思います。

ブロックチェーンとアートの組み合わせ

――最近、ブロックチェーンが話題です。これらとアートを組み合わせてやりたいと思っていることはありますか?

 

ブロックチェーンによって、何が本物で誰が所有しているかがわかります。著作物に対しての対価が支払われる世界が、ようやく来ました。カラオケの著作権と一緒です。しっかりと自分の権利を主張できるものが、ようやく現れたというだけの話です。これは予測できた未来なので、別に驚くべき時代が訪れたとかではないんですよね。

「20世紀の豫言(よげん)」という、1901年に書かれた報知新聞の記事があります。この記事には100年後の未来を予測したものが書かれており、そのうちの多くが的中しています。人間の想像できることって、実現できるんです。

 

――ブロックチェーンとアートは親和性が高そうですね。

 

最初は、親和性が高くありませんでした。

まだまだ性善説でおこなわれている部分が多く、ひとえにブロックチェーンで管理していますといっても、追跡不可能になる場面があったり…。その中で親和性というと高額なアートに限られたものだけだったんです。価値によって真贋性や所有権というものを立証する必要がなかったというか。ですのでブロックチェーンとアーティストの親和性を高くするにはどうしたらいいだろう? と考えていたときに出てきたのがNFT(非代替性トークン)でした。

NFTには、多くの可能性がありそうです。ようやくアーティストに光が射したなと思います。僕はいま、NFT関連の会社と一緒に面白い企画を考えています。近々発表するのでお楽しみに! 

ただ、僕の頭の中にあることはすでに想像なので、僕がやらなくても誰かしらがやるんです。誰かがやればいいや、と思っている部分もあります。頭の中にある想像を超えたことをやりたいんです。僕はそれをアートと呼んでいます。

坂東工さんを動かすもの

坂東工さんを動かすもの

 

――坂東さんは紆余曲折あって、現在活躍されています。どうして現在活躍できているとご自身では考えていますか。

 

外部から衝動が来るんです。僕を突き動かす何かってやつですね。その衝動が来た瞬間に、自分の中の実感と結びついて行動に出てしまう。昔は本当に命削るような作品がいいものだと思っていました。自分が集中してゾーンに入って、作っていくものです。

ただ最近は、変わってきました。何か幸福な感覚の中で生み出して行きたいと思って、現在制作しているのが、オーラ絵画です。

オーラと言っても、何かが見えているというものとは少し違って、お互いの対話や体感の中から生まれてくる感覚的なものを「色として表現したもの」なのです。セッションや創作の場面では、お客様がめちゃめちゃ喜んでくれるんです。僕もうれしいんですよ。

お客様との間に、心やエネルギーの「循環」が生まれ、お互いで作り上げていく作品という、喜びに溢れる時間・空間を紡ぎ出していくのです。一言で表すと「謳歌」と言った感覚です。

オーラ絵画は、どんな絵が出来上がるか、最後まで分からないんですよ。描いている工程で絵もどんどん変化していきます。幼いかもしれないし、絵になっていないかもしれない。今まで何百人と描いてきて、同じ絵が出来上がったことがないんですよね。どの絵も人それぞれの様々な表情を見せてくれます。

僕は、人や場所や物からエネルギーをいただいてるんです。それが僕を動かしている原動力になっているかもしれない、と思うようになりました。オーラ絵画は体験を含めたアートなのだと感じています。

 

――なぜそう思えるようになったのでしょうか?

 

気を張っている自分に疲れてしまったかもしれませんね。自分から出る意図や意志のようなものばかりに、自分が支配されていくことに耐えきれなくなったというか。以前の僕は人とぶつかるし、意見を絶対に曲げない。そんなことをしていると周りから人がいなくなる(笑)。

僕っていうのは、人といるから僕なんですよね。

個として強烈な人もいるかもしれないけど、強烈にしている周りがいるだけの話です。それを自覚しはじめたときに、エゴが消えていった感じですかね。

坂東工さんの「やりたいこと」

坂東工さんの「やりたいこと」

 

――このメディアのコンセプトは「やりたいこと」を「できる」に変えるです。坂東さんの「やりたいこと」と、それを「できる」に変えるためにおこなっていることを教えてください。

 

僕、やりたいと思った瞬間に、もう動いちゃってるんですよ。

たとえば、ぱっとアイデアが浮かんできて、絵を描きたいと思うじゃないですか。そのときに絵の具がなかったら、9時に画材屋が開くのに8時半くらいから並んじゃいます。で、いそいそと帰ってきて、ワーッと描いているんです。

 

――すごい行動力ですね…! 「やりたいこと」が見つからないという人も多いのですが、そうした方に向けてアドバイスをいただきたいです。

 

「やりたいことが見つからない」方からの相談は多いですね(笑)。僕は逆にやりたいことや、成長したいという思い、夢を持て! なんていうことに対してどちらかというと出るまで待ってて良いのでは? と思っています。無理して出したとしても特に意味はないので。

その中で、もしもきっかけになることがあるとしたら、ご自身の生活を見てみると良いですね。睡眠時間から食事は何が好きなのか? どんな香りを好み、どんな色に落ち着きを感じるのか?

そういう自分しかない感覚を生活の中に感じていくことは、自分と対話する時間を設けるということですから。自分の感覚には勝ち負けも正誤も焦りもないので。好きなものを見つけていったら、案外やりたいことは早く見つかるのかもしれません。

 

執筆・編集

さくマガ編集部

さくらインターネット株式会社が運営するオウンドメディア「さくマガ」の編集部。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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