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5W1Hとは「W」を頭文字とする5つの英単語(When、Where、Who、What、Why)と「H」を頭文字とする1つの英単語(How)を示す、情報伝達の基本的な手法です。自分自身の思考を整理するうえでも役に立ちます。
仕事をスムーズに間違いなく進めるためには、社内外問わず関係者と情報を共有することが大切です。情報共有をしっかりとおこなえていないと、大きなトラブルを引き起こす場合もあります。情報共有をおこなうにあたり押さえておきたいポイントが「5W1H」です。
そこで今回は、5W1Hについての概要や5W2Hとの違い、実際の例文も紹介しながら詳しく解説します。5W1Hはとてもシンプルで使いやすいので、ぜひ活用してください。
5W1Hとは?
はじめにお伝えしたとおり、5W1Hとは「W」を頭文字とする5つの英単語と「H」を頭文字とする1つの英単語を示す、情報伝達の基本的な手法です。自分自身の思考を整理するうえでも役に立ちます。
具体的には
- When「いつ(時間)」
- Where「どこで(場所)」
- Who「誰が(主体)」
- What「何を(目的となる人や物)」
- Why「なぜ(理由)」
- How「どのように(手段)」
という構成になります。
これに「Whom(誰に)」を加えて6W1Hとよぶこともあります。背景がわからない人に対して情報を共有する際には、これらの要素をきちんと含めて伝えることがビジネスでは重要です。
また文章で物事を伝える際にも5W1Hは重要です。多くの文章のプロに60年以上も読み継がれている『記者ハンドブック』。この本にも以下のように、5W1Hが紹介されています。
記事の大原則は「正確に、早く」だ。それに加え、難しい事象であっても「分かりやすく」「コンパクト」にまとめることが重要となる。その中心となるのは、いつ(WHEN)どこで(WHERE)だれが(WHO)なにを(WHAT)なぜ(WHY)どのように(HOW)の「6要素(5W1H)」だ。
(引用:一般社団法人共同通信社,2016年,『記者ハンドブック 第13版 』共同通信社)
文章の場合は『記者ハンドブック』にあるとおりの順番で考えることが多いです。ただし、どの要素が一番重要かは個々によって異なります。順番にこだわるのではなく、伝えるべき点や優先度を重視したほうがよいでしょう。
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5W2Hとの違い
5W1Hと同じく、伝達方法の手法を表す言葉として「5W2H」があります。5W2Hの構成要素は以下の通りです。
- When「いつ(時間)」
- Where「どこで(場所)」
- Who「誰が(主体)」
- What「何を(目的となる人や物)」
- Why「なぜ(理由)」
- How「どのように(手段)」
- How much「いくらで(費用)」
5W2Hと5W1Hの違いは「いくらで(費用)」を意味する「How much」が含まれているかどうかです。
5W1Hに加えて、コストや売り上げといった金額についての情報も具体的に表したいときに5W2Hを使用します。本質的な考え方としては同じといえます。
5W1Hがコミュニケーションにおいて重要なのはなぜ? 5W1Hを使う目的とは
5W1Hを使う目的は、情報を共有するにあたり必要となる事項を漏れなく相手に伝えるためです。仕事を進めるにあたって、関係者との間で「報・連・相(ホウ・レン・ソウ)」は欠かすことができないコミュニケーションといわれています。
報連相とは
- 報告
- 連絡
- 相談
の重要性を示す略語です。
具体的には、現在進めている仕事の状況を「報告」し、業務に関わる重要な事項が発生した場合には「連絡」することを意味します。 さらに、問題が発生したり重要な判断を求められたりした際には「相談」をおこなうことも大切です。営業活動から製品開発まで、あらゆる仕事で重要になります。
この3つ行動のいずれかが欠けているだけで、業務がスムーズに進まなくなってしまったり、トラブルを引き起こしてしまう場合があるため気を付けなければなりません。
場合によっては小さかったトラブルを、さらに大きくしてしまう可能性もあります。そのため、報連相は慎重におこなうことが重要です。そして、この報連相は、5W1Hを使うと、よりスムーズかつ的確におこなえるようになります。
5W1Hについてわかりやすく説明をしている『シンプルに結果を出す人の 5W1H思考』にも、コミュニケーションについての記載があります。
何かを説明するときは、いきなり細かいHowの話に突入してしまうのではなく、先述の3層構造の上から下に、Why⇒What⇒Howの順番で伝えることが基本です。 「どうもあなたの話はわかりにくい」と言われたり、「なんでそれが大事なの?」「この資料、要は何を言いたいの?」と、よく相手から尋ねられてしまう人は、この基本形を押さえてみましょう。
(引用:渡邉光太郎,2017年,『シンプルに結果を出す人の 5W1H思考』すばる舎)
5W1Hのそれぞれの意味とは
5W1Hは、ぞれぞれの意味をきちんと理解したうえで、上手に組み合わせて使いましょう。
When「いつ(時間)」
まず、時間を表すWhenにあたるのは、伝達する事項についての日時や期間、期限、タイミングなどです。たとえば、会議の連絡であれば伝達する事項がおこなわれる日や時間。イベントの報告なら開催期間や日時などが該当します。
時間の情報をきちんと共有すれば、今なにをすべきか、今後なにをするとよいのかを計画的に決めることが可能です。
Where「どこで(場所)」
場所を意味するWhereは、実施場所や発生場所、訪問先、待ち合わせ場所などを伝えるための事項です。伝達したい事項の状況を的確に把握し行動を起こすためには、場所を知っておくことは欠かせません。
たとえば、待ち合わせ場所の情報があれば、そこに行くまでの移動時間をふまえてスケジュールを立てられます。また、イベントの企画をおこなう際に開催場所が事前にわかっていれば、イベントのイメージを具体的に浮かべやすくなるため、アイデアも出やすくなるでしょう。
Who「誰が(主体)」
Whoは伝達したい内容について主体的に行動を起こす人物や企業、ターゲットを示す事項です。たとえば、取引先や競合企業、業務の担当者やチームメンバー、顧客などが該当します。
「誰が主体となっておこなうか」「誰をターゲットにするか」を明確にさせることで、伝達内容にかかわる人物や企業との関わり方を正しく判断することが可能です。
What「何を(目的となる人や物)」
目的となる人や物を意味するWhatは、伝達事項をより具体的に知ってもらうために大事な情報です。たとえば、会議についてであれば議題やテーマなどを、依頼をする際には依頼内容を、トラブル発生時にはどのようなトラブルが発生したかを具体的に伝えます。
Why「なぜ(理由)」
理由や原因を示すWhyは、伝達事項の理解を深めるために大切な事項です。「なぜ、その出来事が起きたのか」「その事項をおこなう理由は何なのか」が分かれば、目的や業務の意義が明確化され、次の行動に出やすくなります。
How「どのように(手段)」
手段を意味するHowは伝達事項を現実的に実行するうえで必要とされる情報です。たとえば、イベント企画についてなら準備や当日の具体的な段取りを、トラブルの発生時には解決方法などを伝えます。
5W1Hを使うことによるメリットやデメリットとは
ここまで5W1Hの概要や意味について解説してきましたが、5W1Hを活用することでどんなメリット・デメリットがあるのかを説明していきます。
5W1Hを使うメリット
5W1Hを使うメリットは、情報共有に必要となるポイントはしっかりと押さえながらもムダなく簡潔に伝達できる点です。情報を関係者としっかりと共有するためには、伝達する相手にも自分と同じレベルで情報を理解してもらわなければなりません。
5W1Hを使うデメリット
いっぽう、使い方によって逆効果となる可能性もある点はデメリットです。5W1Hは情報伝達に大切な手法です。しかし、使用する状況や伝達する相手との関係性に応じて、不要な情報を省略したほうがよい場合もあります。
5W1Hのすべての事項を入れることばかりに固執してしまうと、不自然な文章になったり、簡潔性に欠けたりしてしまうこともあるため注意しましょう。
実際に活用しよう! 5W1Hの例文を紹介
使い方を理解するために、5W1Hを使用した例文を紹介します。
紹介するのは、今日出席した会議ついて上司に報告するケースの例文です。
【5W1Hのすべての事項を欠かさず入れて伝える場合】
「本日午前11時(When)に東京本店のA会議室(Where)にて各支店の担当者(Who)による商品の売上報告会(What)がおこなわれました。会議の結果、Bの売上が突出して伸び悩んでいることがわかった(Why)ため、一度販売を中止し、問題点を改善したうえで、新商品として販売をする(How)ことが決定しました」
といった文を作れます。
この例文では「本日午前11時」がWhen、「東京本店のA会議室」がWhere、「各支店担当者」がWho、「商品の売上報告会」がWhatです。「Bの売上が突出して伸び悩んでいることがわかった」がWhyで、「問題点を改善したうえ、新たな商品として販売をする」がHowにあたります。
さらに、5W1Hは電話応対でも活用できます。たとえば、不在中に受けた電話について、電話を受けるべきAさん本人に報告をする場合を例に挙げます。
「5分ほど前に(When)Bさんから(Who)、商品Cの納品日についてご相談したいことがある(What)と、お電話がありました。急ぎで対応してもらいたいため(Why)、すぐに連絡がほしい(How)とのことです」
このように文を作れば伝達がスムーズです。このケースでは、Bさんの連絡先をすでにAさんは認識していて、Bさんの居場所や電話をかける先などの場所の情報は特に必要としていないため、whereにあたる事項は省略しています。
以上のように5W1Hは報告や連絡、相談時のほか、電話応対など日常のさまざまなビジネスシーンで使えます。さらに、情報の共有や伝達のためだけではなく、目標達成に向けた手段としても活用可能です。
5W1Hに沿って計画を立てると目標までの行動を明確化できるので、実現しやすくなります。
たとえば新規店舗の開店を目指す場合、Whenで開店目標日を定め、Whereで出店する立地を、Whoで開店に向けた責任者や担当者を決めます。
また、Whatには目標である新規店舗の開店を挙げ、Whyで店舗を開店しようと考えた理由や目的を、Howで開店までにおこなうべき作業を具体的に示すとよいでしょう。
5W2Hの例文もご紹介
5W2Hの例文もご紹介します。5W2Hは5W1Hに「How much(いくらで)」を加えたものです。マーケティング戦略でリード獲得をする際の企画書を例にします。
月18日(When)にオンラインで(Where)マーケティング部が(Who)ウェブセミナーをおこないます(What)。新規リードが取れない現状を打破するため(Why)、具体的事例を交えて商品説明をします(How)。今回のウェブセミナーにかける予算は50万円です(How much)
How much を加えた5W2Hは企画書や提案書を作る際に向いています。まずは5W2Hそれぞれの要素を箇条書きにして、文章にまとめることで説得力がグっと増すでしょう。
オウンドメディアの5W1H
さくらインターネットのオウンドメディアである「さくマガ」開設時には企画書を作成し、プロジェクトとして進めるため、上司に説明しました。そのときに作成した5W1Hがこちらです。
- When「いつ(時間)」
2019年11月1日から - Where「どこで(場所)」
さくらインターネットのサブドメインで - Who「誰が(主体)」
ウェブマーケティングチームが - What「何を(目的となる人や物)」
新規オウンドメディアを - Why「なぜ(理由)」
アンケートの結果、さくらインターネットの認知度が低いため - How「どのように(手段)」
コンテンツマーケティングにより認知を高める
メディアコンセプトを会社の企業理念と同じ「やりたいことをできるに変える」に設定。ゴールを会社の認知度向上に設定し、それを達成するために戦略を考えKPIを整理しました。
5W1Hをフレームワークとして利用したことで、思考がまとまり企画書も作りやすくなったといえます。まさに5W1Hを活用したおかげで、説得力が高まりプロジェクトとしてスタートできたということです。
ビジネスでは日頃から5W1Hを意識することが大切
プライベートの場面であれば、用件が何となく伝わっていれば問題がないケースは少なくありません。しかし仕事では小さな伝達漏れが大きなトラブルを引き起こす場合もあります。
仕事を円滑に間違いなく進めるうえで、5W1H を押さえておくことは基本です。 普段の仕事のなかで、自分の考えが相手にうまく伝わらなかったり、勘違いされたりすることが多い人は、5W1Hを意識してコミュニケーションを取るように心がけてみるとよいでしょう。
参考文献:渡邉光太郎,2017年,『シンプルに結果を出す人の 5W1H思考』すばる舎