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3人に1人、信頼できる人がいればいい。副業作家が考える仕事の人間関係

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3人に1人、信頼できる人がいればいい。副業作家が考える仕事の人間関係

仕事のストレスって……結局、人間関係に集約されるのでは!?

と、先日仕事について友人たちと話していました。身も蓋もない真理だと個人的には思います。みなさんいかがお考えでしょうか。

書く仕事について語るこの連載。いままで「人間関係」に触れてこなかったのは、ひとえにただひとつの理由による。

人間関係の話って、みょうに生々しくなって、いろいろ邪推されそうやんっ!

たとえば「会社での人間関係におけるストレス発散法」なんて私が書きはじめたら、「あの人、会社でなにか人間関係トラブルあったのかな……」と思われることはほぼ必至であろう。しかも私は実名で書いているのだ。誰にどこで読まれているともわからない。おそろしい。

さらに「文筆業でこんな人間関係が」なんて書けば、さらに暗い思惑を呼んでしまうのは想像に難くない。なんせ(当社比)人間関係・狭い・出版業界。ここに書かれているのは誰のことだよと考えてしまう関係者も多いだろう。なにより、万が一読んだ編集者さんが嫌な気分になったら申し訳ない。

というわけで、人間関係について書くのはこれまで躊躇(ためら)われていた。

しかし連載ももう十回目。いやはや、さすがに人間関係について書かずして、仕事について語る連載やってますなんて名乗っていいもんかしら、と思い始めてきた。だって仕事のストレスって、ほぼ、人間関係に集約されるのにっ!

というわけで、最近考えている「仕事の人間関係について」、今日は書きたい。

「35%」のリアリティ

「35%」のリアリティ

なぜこんなことを急に書きはじめたかというと、最近、いたく心に響いた言葉に出会ったからである。

テレビ東京で放送されている『あちこちオードリー』というトーク番組がある。毎回お笑い芸人コンビのオードリーが、ゲストを呼んで、いままでの仕事や人生について根掘り葉掘り聞く番組。『徹子の部屋(テレビ朝日系列)』の、もうすこし話題を仕事に寄せたバージョン、みたいな。

先日、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんがゲストの回が放送されていた。

いままでの売れっ子芸人人生が、意外と悩み多きものだった……というトーク内容はとても面白かったのだけど。それ以上に、ある言葉が私に突き刺さった。

田村さんは、番組の司会をこなす立場になったとき、さまざまな気遣いが必要になり、あまり報われないなあと感じていた。しかしそんなときも信頼できるスタッフに向けて頑張った……という話をしたところだった。

そんな田村さんに、オードリーの若林さんはこう問いかけた。

「いままで出会ってきたスタッフたちのなかで、本当に自分のことをわかってくれてる、信頼できるスタッフって、どれくらいの割合でしたか?」

そのとき田村さんは、少し考えて、こう答えたのである。

「35%」。

私は衝撃を受けた。35%。芸能界の第一線で活躍しているお笑い芸人にとって、信頼できるスタッフ、35%。ほぼ3分の1。

その数字が多いのか少ないのか、よくわからなかった。しかし考えれば考えるほど、ものすごく絶妙な数字に思えてきた。

たしかに、平均すれば、自分が信頼できる仕事仲間って、35%くらいなのかもしれない。

もちろんそこで話されていたテレビ業界なんて特殊な場所だろうし、私が仕事している会社や出版業界とはまた違った事情があると思う。が、それでも、「仕事してて、信頼できる仲間はだいたい35%」という数字は、妙にリアリティのある、絶妙な言葉に聞こえた。

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仕事の人間関係も、生まれるストレスも人それぞれ

「仕事の人間関係」と一口にいっても、さまざまな悩みがあるだろう。

たとえば私の場合は、会社員と作家業の二足の草鞋(わらじ)を履いているが。会社員には会社員の、作家業には作家業の、違った種類の人間関係ストレスがあるもんだなーと感じる。

たとえば会社の場合は、毎日接する相手としての相性が悪いと、ストレスに感じる。人間としての好き嫌いというよりは、「コミュニケーションが自分の思うようにとれない相手」だと、毎日違和感を覚えることになる。結果的にしんどい思いをするだろう。

作家業の場合は、正直、仕事相手といってもメールでのやりとりがほとんどで、対面での打ち合わせは数えるくらいしかない。だからちょっとくらいコミュニケーションの相性が悪くても、意外とやっていける。

それよりは、お互い目指したいアウトプットに齟齬(そご)があったり、スケジュールに難があったりするほうがストレスに繋がる(いや、スケジュールに関しては、こちらが守れなくてストレスをかけているほうが多いのだが……本当にごめんなさい……)。

そして、これはあくまで私の場合だ。たとえば部下がいたりしたらまた全然違うだろうし、個人事業主でも仕事の業種によって変わるだろう。仕事の人間関係はさまざまで、そこから生まれるストレスもさまざまで、つまりは「仕事の人間関係ストレス解消法」もさまざまなわけだ。人間関係にストレスを覚えないコツは人それぞれ、ってことである。

「みんな自分と気が合う」ほうがおかしい

「みんな自分と気が合う」ほうがおかしい

それでも。なんとなく「自分の信頼できるスタッフが35%」という数値は、自分のなかの基準として持ってもいいのかもしれない……と今の私は思う。

つまり、周りの仕事関係者を見回してみて、自分を理解してくれている、自分が信頼できる人が、3人に1人くらいいれば、オッケーなのではないか、ということだ。

逆に言えば、それが3人に1人よりも少なかったら、真剣に転職なりなんなり人間関係を変える行動をとったほうがいいのでは!? と思ったのだ。

これは別に世間の人みんなそうしろ、というわけではなく、あくまで私の基準なのだが。仕事仲間において、3人に2人には違和感を持ちつつ、それでもなんとかのらりくらりとやっていく。そんで、3人に1人は、全面信頼しながら、がんばる。

それくらいのペースで人間関係をやりくりして、なんとか仕事の結果をためる。そうするうちに、ちょっとずつやりたいことができるようになる。……仕事というのは、そもそもが、そういうものなのかもしれない。つまり、人間関係に難があるのが大前提、というか。いろんな人がこの世にはいるんだから、みんな自分と気が合う世の中のほうがおかしいんだろう。

しかし、パワハラやセクハラがあった場合は一発レッドカード、NOを唱えるべきだと思うけれど! でもそれは人間関係のストレスというよりは、職場のルール違反、として捉えたい。

こんな若者のぺーぺーが言うのもなんだが、仕事って、べつに人間関係が100%相性よくても、結果が出るとは限らない。と思う。

まあ、この人苦手だけどなんとかしよう……と思っているうちに、そこから自分の後々に繋がる結果が出てきたりする。

だから、3人に2人くらいの人間関係ストレスは、のらりくらりとかわしつつやるのが、仕事なのかもしれない。

あと、3人のなかで3人とも違和感あるような職場なら、場所を変えることも検討したほうがいいんだろうし。

そして最後に、こんなことを書いておいてなんだが、私は基本的に人間関係には非常に恵まれているほうだ。仕事でパワハラやセクハラを受けたこともないし、一社目から転職したこともない。出会った編集者さんたちも基本的にいい人たちだった。

だから、生存バイアスがかかっているというか、とても楽観的な考え方になっている、と思う。まずこれは「基本的に仕事の人間関係で本気で悩んだことがない人間」の考え方であるということを胸に留めていただいて、受け止めてほしい。

もしかしたら、来年には考え方が変わっているかもしれない。だって仕事の人間関係、たぶん永遠の考えるべきテーマだと思うから。

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執筆

三宅 香帆

書評家・文筆家。1994年生まれ。 『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』などの著作がある。

編集

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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