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【五月病かもと思ったら…】僕が適応障害になる前、体に現れていた3つの「サイン」

【五月病かもと思ったら…】僕が適応障害になる前、体に現れていた3つの「サイン」

 

フリーランス国際協力師の原貫太です。さくマガでは、自身の専門とする国際協力の情報だけではなく、今から2年前に発症した「適応障害」の経験談を寄稿してきました。

この記事を執筆しているのは、2021年の5月上旬です。ちょうどゴールデンウィークが終わりに差し掛かる頃、原稿を書いています。

日本では毎年4月に新年度が始まります。新しいクラスでの授業が始まったり、新しい職場での仕事が始まったりと、生活環境が大きく変わる時期です。

そこから1ヶ月が経ち、ゴールデンウィークを迎えますが、この頃には環境が変わったことで張り詰めていた緊張の糸がプツンと切れてしまい、いわゆる「五月病」になってしまう人が多いといわれています。

五月病になると無気力状態になり、学校や会社に向かう足取りが重くなったり、中には理由もなく気分が沈んでしまう「抑うつ」状態になってしまう人もいるようです。

五月病は適応障害かも

五月病は、ゴールデンウィークが明ける頃から6月頃にかけてよく聞かれる言葉ではありますが、病院などで使われる正式な病名ではありません。

医学的には五月病は、適応障害やうつ病、発達障害、パニック障害、不眠症といった病気が挙げられるようです。

(参考記事:なんだか気分が優れない? それ、五月病かもしれません!

 

中でも五月病の原因として一番多いのは、適応障害と言われています。

適応障害とは、ある特定の状況や出来事が、その人にとってつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れる病気です。

4月から5月にかけては生活環境が変わる人も多く、その変化に適応できなかったり、新しい人間関係に馴染めなかったりする人がいます。

強いストレスに晒され続けた結果として、この時期には適応障害を発症する人が多いそうです。

僕は5月末に適応障害になった

春先からゴールデンウィークにかけては生活環境が大きく変化し、その結果として適応障害になる人が多いようですが、社会人の場合は6月にかけて体調を崩す人が多いようです

最近は、新社会人や、職場環境が大きく変わった社会人の人たちによく見られるようになってきたといわれています。そして、社会人の場合は6月頃に症状が出ることが多いため、「新五月病」あるいは「六月病」ともよばれています。

(引用:五月病~生活ほっとニュース~

個人的な経験を話すと、僕自身は5月末にパニック症状、そして6月頭に心療内科で適応障害と診断されました

当時は起業したNPOの代表として働いていたのですが、5月末のある日の会議中、過労やストレスからパニック発作を起こしてしまい、その後は強い抑うつ状態になります。

後日心療内科を受診したところ、正式に適応障害と診断されました。

1ヶ月前から現れていた3つの「サイン」

適応障害と診断されたのは6月頭ですが、実はその1ヶ月くらい前から、自分の体には確実に「異変」が起きていました。それは体からの「サイン」だったのです。

1.睡眠が乱れる

適応障害になると不眠症を発症する人が多いですが、僕自身も病気になる前は、夜なかなか寝付けない日々を送っていました。

例えば深夜12時に布団に入っても、1時間以上眠ることができず、頭の中で色んなことを考えてしまう。

寝られないからといってスマホに手を伸ばしてしまうと、画面の光でさらに眠れなくなったり、SNSの通知で頭が冴えてしまったりする。そのような夜が長く続いていました。

 

かといって、僕の場合は数時間しか眠れないというわけでもなく、今度は逆に眠りすぎてしまう「過眠」にも苦しんでいました

朝になって目覚ましを止めた後も、眠気が収まらず、ベッドの上でダラダラと過ごしてしまうのです。気づけば起きるはずだった時間を1時間以上超過してしまう日も。

そんな”だらけた”自分に対する罪悪感にも苦しめられました。

さらには、寝たはずなのに頭はスッキリしておらず、体は鉛のように重たい。首周りの肩こりも激しい。

日中は眠気が消えず、仕事にも集中できない…。このような状態が、1ヶ月以上続いていました。

2.仕事の時間が近づくと胸が苦しくなる

睡眠の乱れだけではありません。仕事の時間が近づくと、つかみ所のない不安感が胸に押し寄せ、気持ち悪くなっていました

「自分で選んだ仕事なのだから、弱音は吐いていられない」と、自分で自分を奮い立たせていましたが、それでも自分の体は正直です

今当時を振り返ると、仕事の直前になると、明らかにメンタルが不安定になっていました。

 

当時はNPOの代表という立場で働いていたこともあり、仕事を通じて様々な人間関係がありましたが、中には自分が苦手とする人もいます。

そのような苦手な人の顔を見たり、考えたりするだけでも、気持ち悪くなっていたのです。

僕の周囲には同じく適応障害を経験した友人が複数いますが、彼らに話を聞いてみると、ほとんどの人に共通していたのが「人間関係の悩み」です

読者の中にも、「あの上司の顔を思い出すだけでも、吐き気がしてしまう」「職場に向かう電車の中で、気持ち悪くなってしまう」といった人もいるのではないでしょうか。

3.理由もなく涙が出そうになる

理由もなく涙が出そうになってはいませんか?

僕は適応障害を発症する直前、特に何か理由があるわけではないのに、悲しい気持ちになったり、涙が出そうになったりしていました

適応障害と診断され、強い抑うつ状態になってからは、理由もなく実際に涙がこぼれてしまう日もありましたね。

この状態にまでなってしまうと、個人的にはかなり危険なゾーンに入ってしまっていると思います。ちなみに僕自身は当時、食事がまともに喉を通らなくなっていました。

当てはまったら病院に行こう

5月から6月にかけては、メディアでも「五月病」という言葉が頻繁に使われるようになります。

ですが、逆にそのことが「どうせ五月病だから…」と思考停止させる人を増やしてしまい、体から出ているSOSに気づきにくくなってしまいます。

今回紹介したような3つの「サイン」が体に出ている人は、もしかしたら僕と同じように、適応障害を発症する兆候かもしれません。

 

僕自身は最終的にパニック発作を起こし、半ば強制的に仕事を休んで病院に行くことになりましたが、今あの頃を振り返ってみると「異変が現れ始めた1ヶ月くらい前から、念のため専門医に相談するべきだった」と思います。

何か自分の体におかしな「サイン」が出ていると感じる人は、心療内科や精神科を受診し、専門医に診てもらうことをおすすめします。

※この記事は専門医監修によるものではなく、あくまでも適応障害を経験した当事者目線で語っている内容になります。本人、もしくはご家族やご友人に適応障害やうつ病の兆候がある場合、または患っている場合、専門医に相談するようにしてください。

 

フリーランス国際協力師・原貫太のブログはこちら➡https://www.kantahara.com/

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執筆

原貫太

1994年生まれ。フリーランス国際協力師。早稲田大学卒。 フィリピンで物乞いをする少女と出会ったことをきっかけに、学生時代から国際協力活動をはじめる。これまでにウガンダの元子ども兵や南スーダンの難民を支援。出版や講演、ブログを通じた啓発活動にも取り組み、2018年3月小野梓記念賞を受賞。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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