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ネットリテラシーについて考える。情報の正確さを見極める能力が求められる時代

ネットリテラシーについて考える。情報の正確さを見極める能力が求められる時代

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次世代音声SNSとして注目されたClubhouse(クラブハウス)が連日話題になっていた時点から2か月くらいはたったでしょうか。

いわゆるインフルエンサーと呼ばれる流行感度が高い人たちから火がついて、芸能人、著名人の参入もあり一気にバッと認知が広がりました。テレビのワイドショーでも取り上げられて、一時はTwitter、インスタグラムに追随するようなSNSになるのではと思うほどの勢いがあったように感じます。

招待制SNSということで、参加しているだけで得ることができる特別感、優越感もあり、いわゆるマウントを取りやすい構造でした。しかし広がるにつれ、誰でも参加できるようになると、その特典を享受することが難しくなっていきます。アプリの中身もラジオやYouTubeと比較されると及ばない部分があり、継続して使いたいと思えるものでなかったようで、もうほとんどの人が話題にすらしなくなった印象を受けます。

なぜ私が今更Clubhouseの話題をするのかというと、流行りに完全に乗り遅れて、お祭り騒ぎを外から羨ましく眺めていたからなのです。

Twitterのフォロワーが約3万人弱いる私。ネット系に強そうなアカウント名。初期に誘われてもおかしくなかったと思うのですが、ビックリするほど招待が来ませんでした。理由は明確で、友達が少ないからでしょう。

「アンドロイドだからClubhouseの招待が来ないのか……。」と招待されるのを期待して渾身のアンドロイドギャグを呟いたりもしましたが(クラブハウスのアプリはiOS版のみでAndroidユーザーは使うことができませんでした。ちなみに私はiPhoneとAndroidのスマホ2台持っています)ややウケしただけで、その後も招待は全く来ませんでした。

しかし、あれだけ人気だったものが一気に飽きられて、忘れ去られていく姿を見ていると、これはむやみやたらと新しいSNSとやらに飛びつかなくて良かったのではないかと思えてくるのです。

一時は参加できないことに疎外感を抱いたりもしましたが、結果的に流行りに左右されず自分を持っている「ネットリテラシーが高いやつ」という見られ方もされるのではないかと、ダウンロードしなかったことへの誇りを今では少し感じていたりするのです。(試合に負けて勝負に勝つ的な? 違うかな……。)

「ネットリテラシー」という言葉の意味

ところで、近年よく聞く「ネットリテラシー」という言葉ですが、調べてみると千葉県警察のサイトがこのように書いていました。

ネットリテラシーとは、インターネット・リテラシーを短縮した言葉で、インターネットの情報や事象を正しく理解し、それを適切に判断、運用できる能力を意味します。

(引用:千葉県警察 ネットリテラシーの基本

私自身もネット上で発信することを仕事にしているので、絶対に身につけなければならない能力だと思っていますし、実際に出所が不明の情報や人のプライバシーに関する情報の取扱いには気をつけているつもりです。

ネットリテラシー欠如から炎上に繋がったりもするので、情報をちゃんと正しく見極める力が必要だなと思っているのですが、炎上というのは表に出る活動しているかぎり避けては通れないような気もしています。

仕事で用意されたセリフや演出が不適切なものだったから炎上。スタッフさんや共演者への態度が悪くみえたから炎上。最近だと、緊急事態宣言のさなかにもかかわらず出歩いていたから炎上。

もしかしたら一瞬の場面を切り取られただけなのかもしれませんが、どんなに些細な火種からでも火が着くと燃えるのは一瞬で、芸能人やYouTuerが謝罪に追われている姿を見るたびに明日は我が身かもしれないと、恐ろしく感じています。「炎上 対処法」というページをお気に入りフォルダに入れて、いつでも見返せるようにしているくらいには恐れています。

不用意なことはしないように日常生活を送るうえでも気をつけようと思っていますが、最近は過去の出来事までさかのぼって炎上してしまうケースもあるみたいなのです。

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実際に仕事関係者が炎上

実際に、仕事の関係で会ったことのある女の子がここ数日炎上しているそう。原因が学生時代の同級生との間で起こったトラブルに関することらしいです。「過去にいじめられていた」「喧嘩していただけ」と双方の言い分は平行線にをたどっていて、決定的な証拠もないので、当事者同士でしかわからないのが現状らしいのです。

それにもかかわらず、彼女のSNSには「謝罪しろ」「反省しろ」とすごい数のコメントが連日届いているようです。センシティブな問題ですし、ネット上で流れている情報しか知り得ない部外者の私がどうこう言える立場ではないのですが、芸能活動をスタートする以前の子どもだった頃の行動にも潔白さを求められるのかと、彼女が出していた釈明動画を見ながら、ついため息をついてしまいました。

人を傷つける行為や犯罪がいけないことだなんて百も承知のうえですが、当事者でもない大勢の人達が不明確な情報を鵜呑みにして1人に向けて攻撃するなんて、それこそネットリテラシーの欠如がもたらす問題だと思ってしまいます。

数多くのライバルがいる芸能界で、人とは違う個性を出して、名前が知られるように努力をして、ここからもっと飛躍していくぞというタイミングでの炎上。必死で積み重ねてきたものが一瞬で壊されてしまうような、どうしようもないやるせないさを感じるのです。

この件についてはどちらかに非がある場合にせよ、ない場合にせよ、双方にとって納得できる形で収まることを願うしかありません。

SNSが発達して、拡散される情報の中には正しい情報よりも、目を引くように誇張された情報が多い気がします。まったくのデマ情報でもリツイートが多く、拡散されていると、まるで本当のことのように思えたりもします。

もはや「火のない所に煙が立つこともあるよね」くらいの考え方で、一度立ち止まって物事をとらえないといけない時代なのかもしれません。今後は発信する側も、受け取る側もインターネットで見聞きした情報の正確さを見極める能力がより求められていくのだと思います。

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執筆

アンドロイドのお姉さん SAORI

モデルとして活動していたがアンドロイドパフォーマンスで注目を浴び、以来アンドロイドタレントとして活動中。 フリーランスになり、ラジオ、YouTube、勉強会での登壇などマルチに活動している。
Instagram :https://www.instagram.com/saotvos/

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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