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最終回をテーマの四コマ漫画制作過程を紹介! かもめんたる 岩崎う大

 

 こんにちは。かもめんたるの岩崎う大です。突然ですが、ここで残念なお知らせでございます。こちらのコラム今回で最後になります。そうなんです、最終回というやつですね。

 

 こちらのコラムでは、僕がどのようにユーモアの種から形にしていくかを、四コマ漫画作成の過程を紹介しながら追体験してもらうというものでした。少しは皆さまのお役に立てたのでしょうか?立ってないから終わるんだろうって?まあまあ、いいじゃないですか!

 

 最終回の今回もいつもと変わらずやっていこうと思います。

 

 ということで、今回はテーマを「最終回」にしようと思います。最終回には様々なドラマがあると思うし、テーマとしては広めでいいですね!

早速ですが「最終回」のイメージをどんどん挙げていきましょう。主人公が死ぬ、ラスボスを倒す、続編がありそう、次に何が始まるか楽しみ、恋人同士が結ばれる・・・。

 

 うーむ、意外と難しいかも……。最終回というテーマは広すぎるかもしれませんね。というのもドラマみたいに最初から12回目が最終回と決まってるのと、長く続いた漫画の最終回でも持ってる意味が変わってきます。最終回のイメージが変わってくるということですね。

 

 なので、そこを狭めていきましょう。狭めても最終回というテーマは変わらないので、ここはグッと狭めて、打ち切られる漫画の最終回にしましょう。イメージを膨らませていきます。

本当は作者やめたくない。人気がない。少ないけど熱狂的なファンもいる。急な伏線回収。作者やる気ない…。一つ思いつきました。

 

テーマ 最終回①

テーマ 最終回①

 

 これは打ち切りになる漫画のイメージって何度もリニューアルしてるというのが浮かんで、その最終回は連載当初から大分かけ離れてるだろうというところからできました。実際そういう漫画って結構ありそうなんですが、演出としてタイトルに「ナイン」という野球用語があるのもおもしろいと思いました。

 

 さて、更にもう一つ思いつきました。「作者はやめたくない」というのを更に変化させてみました。四コマです。

 

テーマ 最終回②

テーマ 最終回②

 「作者はやめたくない」というところから、派生して逆に、打ち切りには違いないが作者も実はやめたかったパターンで考えてみました。おとぼけキャラを40年間書き続けるというのはある種の地獄ではないか? という点も良い面白がり方ができていると思います。作者がギャグ漫画の主人公を「バカ」呼ばわりしてるのも僕の好みであります。

 

 最後にもう一つ、今度はドラマの最終回に絞ってみましょうか。思い浮かべられるイメージは「惜しまれる」「視聴率」「来週から何が始まる?」「感動」「最終回だけ観てもわからない」「出演者はすでに次の仕事に夢中」。一つ思いつきました。

 

テーマ 最終回③

テーマ 最終回③

 

 これは、ドラマでは別れた二人が実は付き合ってるという、実際にありそうなことですが、その二人にウザいセリフを吐かせることでユーモアとして成り立たせたものです。男のセリフに「最終回」というワードを入れることでテーマとの関連性を強め、作品性も上がりました。こういうのはポイント高いですね。老獪なテクニックです。僕からの置き土産だと思って、皆さまぜひ血肉にしてください。

 

 さて「最終回」というテーマで無事に三つの作品ができあがりました。こんな風にできあがっていってたんですね。以外と地味な過程を踏んでいるんですね。

皆さまもぜひここで憶えたことを実践していってもらえたら嬉しいです。

 

 それでは皆さん、またどこかでお会いしましょう!

 

 

執筆

岩崎う大

早稲田大学政治経済学部卒業。「かもめんたる」として2013年にキングオブコントで優勝する。お笑いだけではなくナイロン100℃に出演するなど舞台・役者・脚本・作家などジャンル問わず、多方面に活動の幅を広げる。自身が立ち上げた劇団かもめんたるでは作・演出・出演をこなし、八嶋智人氏などの数多くの役者から出演オファーが殺到するほど人気劇団に急成長している。

編集

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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