どこかに出かける時は荷物を持って出かける。日帰りのピクニックなら大した荷物にはならないけれど、泊まりのお出かけとなると荷物は増える。羽田空港に向かう電車より、成田空港に向かう電車のほうが大きいカバンを持つ人が多いように思える。
私はとても大らかな人間だ。明日できることは明日やればいいよ、と思っているし、海外にカメラマンと二人で出かけ、現地に着いた初日にカメラマンがカメラを持ったままコケて、カメラを壊した時も「怪我がなくてよかった」と絞り出すようにギリギリ発言できる程度には大らかな人間だ。
そんな私が不機嫌になるのは、どこかに出かける際に「キャリーバッグ」を持ってくること。優雅な旅ならいいのだ。最近はGoToトラベルも始まり、ちょっといいホテルに泊まるみたいなものも流行っているから、そういう旅なら別にキャリーバッグでもいいのだけれど、私の旅は残念ながらそういう旅ではない。
行った先の道はだいたい悪い。舗装されているとは限らないのだ。だから、キャリーバッグは考えられない。とにかく身軽で常時左右の手が空いている状態が望ましい。写真も撮らなければならないし、その瞬間にキャリーバッグから手を離すと盗まれる可能性もあるから。
だからこそ、私が愛してやまないのが、リュックサックなのだ。人懐っこい柴犬くらいに私はリュックサックを愛している。
国内の2泊の旅も、海外の15泊みたいな旅も、私はこのリュックサック1つで出かけている。35リットルのリュックサック。
泊まる日数が増えると荷物が増えると考えがちだけれど、違うのだ。2泊も15泊も一緒なんや! と私は住んだこともない関西弁で思っている。必要最低限を持っていけばいいので、2泊も15泊も一緒なんや、ということだ。
何を持っていくの?
旅に何を持っていくか、ということが大切になる。必要最低限とはなんなのか? ということだ。今回は国内2泊以上、海外は15泊以上を想定した荷物の紹介だ。すごい違いがあるように思えるが、そんなことない。ほぼ一緒なのだ。双子くらい一緒なのだ。
まず着替え2枚! ちなみに冬ではない国に行く想定である。さすがに常時マイナス30度の国に行った時は防寒着で荷物が増えた。今回は春、夏、秋の想定。ということで、着替えはTシャツ2枚をリュックサックに入れる。あとパンツも2枚入れる。
Tシャツにしても、羽織れる長袖にしても、ドライ素材のものを選んでいる。汗をかいてもすぐに乾くし、洗濯をしてもすぐに乾くからだ。あと同じような色を選んでいる。それについては特に理由はない。毎日の服選びがめんどうなので、同じ色のものばかり持っていれば、選ばなくていいから、というのが理由になると思う。
服部門の最後はウィンドブレーカー的なやつ。少々の雨ならこれで防ぐことができる。ちなみにサンダルを愛用している。靴下を持って行く必要がなくなるし、雨が降って靴が濡れるという問題もないから。サンダルだと濡れてもいいや、となるから。
洋服はまとめると、Tシャツ2枚、パンツ2枚、羽織れる長袖1枚、ウィンドブレーカー1枚、ということになる。これで2泊も15泊も完璧。もちろん15泊以上でも問題ない。その理由としては、洗濯するからだ。ホテルで洗濯するのだ。
だから、ドライ素材を選んでいる。すぐ乾くから。もちろん普通に手洗いでもいいし、割と便利なアイテムも売っている。
洗うだけなら手洗いで問題ないのだけれど、脱水の面では、上記の写真のやつが優れているように思える。また国によっては夜に洗濯をお願いしたら、朝にはできている格安クリーニングが盛んな国(ペルーとかエクアドルとか)もあるので、それを使う方法もある。
イギリスに行った時はコインランドリーも使った。高くないのでたくさん服を持って行くよりは、そこにお金を使い、荷物を減らすことを優先している。あとズボンは同じのをずっと履きます。そこをね、仕方ないよね、ズボンはかさばるから。
伝えたい、ジップロック
旅に持っていくのは服だけではない。そのほかにも便利アイテムというか、持って行くべきアイテムがある。その一つが「ジップロック」。これを持っていかない旅は考えられない、とても便利なのだ。
彼は、彼女かもしれないけれど、とにかく万能。濡れたものを入れても水漏れしないし、頑丈なので破れることもほとんどない。つまり拾った素敵なものを入れて持ち帰れるのだ。カッコいい石とか、シーグラスとか、カッコいい石とか。
うまく説明できていないけれど、ジップロックとの出会いは月9の恋愛ドラマの最終回くらい劇的なものだった。本当に旅が快適なものになった。その例が、カッコいい石では伝わらない気もするけれど、本当に便利なのだ。
もらったパンフ的なものを曲げずにしまえるので、1枚ファイルがあると便利。ジップロックにしろ、ファイルにしろ、かさばらないので、ぜひ持って行きたい。この2つがない旅はお酒の飲めない打ち上げみたいなことだ。もっとも私はお酒が飲めないから、打ち上げでも飲まないし、そもそも呼ばれないけど。
我々は常に温度と水温を測りたい生き物だ。測りたいのだ、いま何度だろ、ってあの娘は誰が好きなんだろ、くらいの勢いで知りたいのだ。そんな時のために常に水温計と温度計をリュックサックに入れている。
安いホテルだと壁が薄くて眠れなかったりするので耳栓。また旅行に興奮した結果なのか、熱が出たりするので、解熱鎮痛剤(ロキソニン)があると便利。ドバイに行った際は、外の暑さと室内のクーラーの効きすぎた寒さで風邪をひいたことがあるのだけれど、そんな時も解熱鎮痛剤。これで全て解決する。
人って不思議なのだけれど、突然耳がかゆくなるのだ。それは我慢できるものではなく、耳かきの出番となる。また急に爪が長いことが気になり出したりするので、爪切り。
忘れた頃に棘が刺さるので、とげぬきも必要。これを小さなケースに入れて持ち運んでいる。全てが急に気になりだして、何も手につかなくなるので、ぜひ持って行きたい。
機材とか
上記までのもので、最低限の荷物は終わりなのだけれど、私の場合は行った先で何かしら撮影することが多い。大した撮影ではないのだけれど、オーロラの下でオーロラソースを作ったり、メキシコに行ってロバを買ったりなど、何かしら撮るので機材が必要になる。
広角的レンズと標準的レンズと望遠気味レンズの3本を持っていく。1本は常時カメラについている状態だ。ポイントはこれらをキチンとしたカメラバッグで別に持っていくと邪魔なので、カメラはモフモフの帽子に、レンズはモコモコの靴下に入れているということ。メーカーには怒られると思うけど、今のところ、持ち運びで壊れたことはない。
あとは、小さい三脚と、パソコンと小さなハードディスク。1日が終わるとデータのバックアップを取るために持って行っている。また撮影によっては、リュックサックに入るギリギリサイズの三脚を持って行くこともあるけれど、重いので、なるたけ小さい方で収めたい。
そして、ジップロックの次に絶対的にオススメしたいのが「TG-6」。コンデジなのだけれど、私は絶大な信頼を寄せている。カメラって壊れるのだ。カメラマンが現地に着いた初日にコケたりして。そんな時に活躍するのが「TG-6」。サブ機として、私は常に持ち歩いている。
防水15m、防塵、耐衝撃2.1mなどと頑丈なので、何が起こるかわからない旅先では、アイアンマン並みの心強い味方になる。彼がいるからという安心感。写りもいいのだけれど、もちろんセンサーサイズなどでいわゆる一眼レフ的なのにはかなわない。でも、困った時には彼がいるからという安心感はバトル漫画のピンチで出てくる師匠くらい代えがたいものがある。
いま紹介したもの以外に折りたためるリュックサックや照明、ガイドブックなどがそれにプラスされる。これで2泊でも15泊でも、国内でも海外でも、なんの不自由なく旅に出ることができるのだ。多いように思えるけれど、35リットルのリュックサックには余裕で収まってしまう。
私のような一般的な旅ならリュックサック1つで全て問題なしなのだ。さくらのレンタルサーバもそう。一般的な用途ならばスタンダードでだいたい問題なし。しかも、月額524円。安い。そういうことなのだ。不必要なものはいらないのだ。シンプルでいいのだ。
ということで、2泊も15泊も違いがないことがわかったと思う。ただこれはあくまでお金をかけない旅の場合で、ゴージャスな旅の時はこんな荷物ではない。パーティードレスとか持っていくから。そんな旅に出たことないけど。パーティードレスを持って旅に行きたいな!